特務機関ネルフ、作戦本部長、階級は三佐である。
彼女は、セカンドインパクトにおいて、葛城調査隊唯一の生き残りであり
南極で起こったこの事件を間近で見ている。ほとんどふれられないが、このときの謎は多い。
“なぜ当時14歳である彼女が、この調査隊に参加していたのか、彼女の母親は、
すでに離婚していたはずだが、なぜ父の元にいたのか?“
夏のエヴァンゲリオンの映画で、ネルフ本部のどこかの場所で彼女は、セカンドインパクトの実態を知る。彼女の出した答えは、セカンドインパクトは、ゼーレがしくんだもので被害を最小限に食い止めるために“アダム”を卵まで還元した。という事と、
ゼーレは、エヴァシリーズをつかってサードインパクトを、起こそうとしている。それに、人は、18番目の使徒であるという事。しかしこの情報は、中途半端である、結果は、解るが、過程が全然わからない。アダムは、ロンギヌスの槍で卵の状態まで還元したと思うのだが、あの質量の槍をどうやって使ったのか?などだ。
おそらく彼女がアクセスしていたのは、おそらくマギシステムであろう。
マギシステムは、コンピューターとしては、優秀なのだが、肝心なデータは、消されていることが多い。綾波レイのデータや、渚カオルのそれである。まして、彼女は、完全に
情報を手にいれた訳ではない。彼女が持っている情報は、“加持リョウジ”から渡されたデータから、大幅に変わっていないだろう。(途中で、マギシステムが、ハッキングを外部から受けたこともその原因の一つだが)
碇ゲンドウの存在が大きい、彼の情報操作には、ゼーレも、苦虫をつぶしているほどだ。
(そのバックアップは、当然赤木リツコである。)従って、ミサトが手に入れることができたデータも、意図的に残された可能性が強い。
だがミサトの得た情報は、正解には近い情報だったといえる。
父は、セカンドインパクトで、ミサトを助けて死んでしまった。
その後重度の失語症に陥り、この状態からなんとか復活した彼女だったが、大学時代の恋人”加持リョウジ”の存在で、父と、セカンドインパクトを思い出してしまった。
ネルフの前身であるゲヒルンに、入ったこと。その後、彼女は、戦闘訓練に明け暮れ、
戦場でも、功績を挙げたと思える。
このことは、彼女の階級と、そのずば抜けた戦闘能力からも推し量ることができだろう。
実際ネルフの中で、彼女の戦闘能力はずば抜けている。
15年ぶりに、司徒が現れたとき”ここであったが100年目”と思ったかどうかはわからないが。
司徒という、父の敵を倒すため、司徒のコピーであるといわれていた、エヴァとまだ14才の少年少女を、道具として使わなければならない葛藤が彼女にはあったと思える。
少し、死に急いでいたようなきらいもあったが。
使徒を倒すことを、私怨をいれてまで強く願っていて、誰よりもセカンドインパクトと、司徒を憎んでいたミサト。
父を失い、また加持まで奪われ、”人間の敵は人間である”と知ったミサトは、シンジのために戦う。そしてシンジにすべてを託したかったのだろう。彼女に残されたことは、もうこれしかなかった。
それでも、シンジは情けないままだったが
父の形見であるクロスをシンジに渡した時点で、彼女の役割は、終わったのか?
使徒を憎み続けていた彼女だったが、シンジを守り一番かっこよく死んでしまう。
”第20話心の形、人の形で”、シンジをLCL状態から引き戻したのは、間違いなくミサトであろう。ネルフにいる人間の中で、1番人間くさい人物であった。
もしゼーレの指示による攻撃が遅かったら、ゼーレを攻撃して、すべて終わらせた後、エヴァを破壊したかったような気がする。
結局ミサトは、エヴァに残された謎とともに退場してしまった。
・・・・・ミサトの話は、そのうち小説で書くつもりである。