ボンゴフレンディ(BONGO FRIENDEE)

(納車日:2000/7/9・レポート日:2000/8/16・追記:2006/4/8)


 '96年(平成8年)式のボンゴフレンディです。シトロエンAXを手放して我が家にやってきたクルマです。中古車です。
 シトロエンの後にフレンディ…何の脈絡もないクルマ選びのようにみえますが、そのとおりです。ただ、現在の私が必要としているクルマの中から自分的にベストな選択をしたら結果的にフレンディとなった、ということです。シトロエンを選んだ時とは環境が変わっていますから。
 グレード名は「RF-V 4WDディーゼルターボ8人乗りオートフリートップ仕様車」…長いなぁ。最初期モデルです。当時のグレードとしてはオートフリートップ(AFT)には8人乗りのRF-Vと5人乗りのRS-Vしかありませんでした。
 クルマ屋さんに私が出した注文点は、(1)オートフリートップであること(2)4WDであること(3)RF-V以上のグレードであること(4)色は黒または銀または紺に限るが、値段次第では他の色でもよい(結局なんでもいい)(5)装備より程度優先(6)予算は込み込み150万円くらい。このくらいです。って、充分贅沢な、クルマ屋泣かせの注文ですね。
 で、とある休日、パチスロしてる(おいおい)私のところへクルマ屋の社長さんから電話が入りました。オークション会場からです。

 というわけで、現物も見ずに決めてしまいました。信頼できる店なので。
 後日入庫したとの連絡を受けて女房と一緒に見に行きました。話のとおり外装はきれいです。タイヤは純正鉄ホイールに走行距離からしておそらく1セット目と思われる限りなく坊主に近いオールシーズンタイヤを履いていました。その他のオプション装備としては、Gパッケージ(電動格納ミラー・リアスポイラー・電動カーテン・オットマン)、大型アクリルバイザー、フロントセンターアームレスト、リアカーテン、フロアマット(ハイ・デラックス)、オートフリートップ用マット(無地)、これだけ付いてました。どれもあれば重宝するものばかりです。で、純正カセットデッキチューナーのスィッチを入れてみたら、フロントからしか音が聞こえてこない。フェーダコントロールのつまみを回したら音が出なくなった…2スピーカーじゃん!これだけオプション付けてて、なんでスピーカー入れないかなぁ。ついでにもう一つ残念だったのは、寒冷地仕様でなかったこと。岐阜ナンバーだったので無理もないですけど。リアのLSDが欲しかったんです。ツインバッテリーなんて要らないから。
 車体本体価格の商談を終え、細かい話に移ります。

 このクルマに標準装着されているタイヤサイズは、フロント195/70-15・リア215/65-15です。カタログとか見ると、「ロングホイールベースで直進安定性に優れています」とか「リアのタイヤサイズをアップして安定性を増しています」とか書いてあります。しかし、車重と重量バランスを考えるとフロントはもう少し太くてもいいような気がします。結局フロントタイヤを細くして直進安定性と耐ハイドロプレーニング性を稼いでいる可能性があります。4WDなので、普通は前後のタイヤ外径合わせるはずですから。
 ホイールの16インチ化と共に前後同サイズとすることにしましたが、問題は純正タイヤの幅と外径どちらのサイズに合わせるかということです。外径に合わせるためには225/55サイズが必要となります。しかし、これでは太すぎます。得るもの(コーナーリングの安定性や見た目など)より失うもの(耐ハイドロプレーニングや燃費の悪化など)の方が多いでしょうから。で、リアの幅に合わせることにしました。215/55-16です。外径は若干小さくなっていますが、まあ誤差の範囲です。銘柄はル・マンRVで決定です。CARAに履いてみたらRVと銘打っているにもかかわらず非常にバランスのいいタイヤでしたので。

タイヤはDLル・マンRV215/55-16。
ホイールはBSのCV696、6J×16+38
ピアスボルトで見た目2ピース
実はワンピース。
フリートップを上げたところ。
ちょっとわかりにくいですけど、テントの色が
黄緑色です。初期型の証し。

 ちょうどその頃、オートバックスがサマーセールを行っていて、新聞の折り込みチラシが入っていました。「パナソニックデルナビGT10V、\59,800限定5台」
 よい地図と優秀なナビゲーターがいればカーナビなんて買うつもりはなかったんですが、どうやら私の女房にはナビゲーターが務まりそうもないことが結婚してすぐに判明しておりましたので(地図見ながら「あ、今の交差点左折だった」…こんなんばっか)、女房に買いに行かせました。

 納車の日(土曜日)、というか、店まで持ちに行ったんですけど、その足でマツダへ。

 次にオートバックスへ。この際なのでオーディオも取り替えようと思いまして。CDチェンジャー付けたかったし。で、店員に声をかけたら店長でした。

 というわけで、装着は持ち越しに。選んだオーディオはJVCのカセットチューナーデッキと12連装CDチェンジャー、ケンウッドのスピーカーです。とにかくカーオーディオは音が出ればいいと思っているので、安いのを選びました。でも、JVCはシトロエンAXに付いていて、これが結構いい音出していたので(たぶんスピーカーの位置が良かったんだと思う)、CARAにもJVC付けましたし、今回も同じ価格帯にいろんなメーカーのものがあったのですが、迷わずこれにしました。スピーカーはアルパインにしたかったんですけど、マツダ純正サイズがラインアップされていなかったんです。で、やむなくケンウッド製に。音が出ればいいと言ってる割に変なこだわりがあったりします。
 CDチェンジャー置く場所は悩みました。通常というか、メーカーオプション品は2列目シート下に置くんですけど、これだとシート下のスペースが使えなくなりますし(オートフリートップは屋根にスキーキャリアとか付けられませんから、室内に入れるしかないんです)、シートをスライドさせると足元へ出てくるんですよ。10分ほど熟慮(?)した結果、助手席足元に縦置きすることにしました。いいんです。私、助手席に座ることたぶんありませんから。

デルナビとデッキ。
CDチェンジャーは助手席足元に。
何故か走行中でもTVが見られます。
ナビをダッシュに収納するためには、TVチューナーを外す必要があります。
ダイバーシティとか自立航法ユニットは付いていません。
現在位置がだいたいわかればいいので。

 センターコンソールの真ん中に大きな小物入れ(?)があります。これだけ大きいと中で物が転がります。転がるのはかまわないんですけど、壁にぶつかってキズになりそう。で、横と奥の壁と底にカーペットを貼ってみました。H8年のマイナーチェンジで底の部分に滑り止めのラバーが貼られましたので、メーカーでも気になっていた(あるいは苦情とかが来たかも)部分であるようです。

奥へ行くほど狭くなっているので、いびつなカタチになってしまいました。

 ここでひとつ気になることが。納車後マツダやオートバックスへ向かう道中で「…?」。エンジンにパワーがありません。発進時アクセルベタ踏みしても「モワ〜」っとした加速しかしません。NAの軽自動車においていかれる始末。私、フレンディのディーゼルターボ車運転するのは初めてではありません。その強大なトルクは経験済みです。で、よくよく観察してみると、どうやら3500rpmにならないとトルクが立ち上がってこない。まるでガソリン車のドッカンターボのようです。資料によれば最大トルクは2000rpmで発生しているはず。3500rpmといえばレッドゾーンまであと1000rpmほどしかありません。これじゃターボである意味がない。タービンのトラブル?それともコンピュータ?わかりません。十三墓峠の上りでは、泣きたくなるくらい前に進みません。
 後日またまたマツダへ寄りました。ちょうど同じ型のフレンディが入庫していまして、ちょっと試乗させてもらうことに。これこれ、この感触なんですよ、フレンディのトルク。私のは明らかにおかしいです。結局入院することに。ちょっと長くなりそうです。
 代車は一世代前のターセル3ドアフル装備。しばらく女房が乗っていたら「クルマ替えたの?」と言われたそうですが、無理もないです。
 原因はインジェクターのようでした。過給はちゃんとしていたようで、燃料の消費量があまりに少なかったそうです。そりゃそうでしょう、あれだけパワーがなければ燃料食うわけないですもん。「ついでなんで、オートマチックのフルード換えといて下さい」とお願いしたら、「ただでいいです」と後日言われました。ラッキー。修理に出している間に結局オートバックスでの取り付けに間に合わなかったリアスピーカーのマウントステーも入庫し、それも取り付けてもらうことに。こっちはしっかり工賃取られました。
 それと、助手席側のドアノブの裏側にプラスチックのカバーがあるんですけど、それを留めているボルトが何故か一本長いんです。で、そのボルトがカバーを押し上げていて、ノブとの隙間が狭くなっています。何でこんな所のボルトが?む〜ん、よくわからんです。これはちょうど合うボルトがなかったため、付いていたのを切って調整してもらいました。
 あらためて納車となった(また取りに行ったんですけど)フレンディ、しっかりパワーを取り戻していました。

 これから長い付き合いになると思います。少なくとも借金済むまで。


2006/4/8追記

 知らん間に生産中止になっていました。いつ生産中止したのかはマツダのウェブサイトのニュースリリースに載っていないので確認していませんが、車種別の生産実績では05年12月=8台(!)、06年1月=0台と発表されているので、05年12月中であったことは間違いないようです。
 ディーゼル規制のあおりを受けて4WD(4WDはディーゼルのみだった)とディーゼルがラインアップから消滅し、さらにフルモデルチェンジされること無く生産中止。
 キャブオーバー型ワンボックスの安全対策にいち早く対応し、広い室内空間と安全性を両立させた先駆けのような車でしたが、さすがに登場から10年近くも経過すると時代に取り残された感も否めないところです。
 おそらく現在のマツダの体制からすると、フレンディに次は無いような気がします。だって、FFベースの最近のボディにカタログモデルとしてAFTが載せられるのか? MPVとバッティングするような車をシェアの小さいマツダが作るのか? という疑問を持つ訳ですよ、素人なりに。っていうか、仮に名前が復活したとしても、横幅が3ナンバーサイズのフレンディなら、私は要らない。
 また、中古車探すかなぁ。でも3列目は跳ね上げシートじゃないと都合が悪いなぁ。・・・葛藤は続くのであった。







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