トランポとしての実力を測る
(レポート日:2007年10月25日)



 生産中止となって、すでに相当の時が過ぎていますが、フレンディの魅力は一向に褪せることがありません。私にとって。

 元々キャブオーバーバンのボンゴのフロントタイヤを前進させて衝突安全性を確保したに過ぎない(と私は思っています)フレンディですから、荷室の広さはそれこそバン並み。エンジンが運転席下にレイアウトされているのも、2列目の足元スペースを若干スポイルしてはいますが、重量配分的には理想的な状態を作り出しています。おかげで雪道でのトラクションが確保できたり、素直な操縦性を手に入れています。

 さて、我が家のフレンディは、扉ページでも紹介したように初期型の3列目が跳ね上げ式になっているタイプのものです。この跳ね上げ式は極初期型にしか存在しません。一回目のマイナーチェンジで無くなっています(はず)。
 3列目のハイパースライドシートは、2列目と同等の居住性を持つため、人を乗せることのみを考えたら理想的なシートであることは間違いありません。しかし、荷物を大量に積もうとしても、背もたれが前に倒れて2列目直後までスライドするのみで、荷室の容積をうまく使いこなすことができません。
 その点、跳ね上げ式は他車種でも多く採用されているように、3列シートの3列目としては定番となっています。ただ、フレンディの場合、2列目のシートアレンジがほとんどできないため、荷室としては2列目を最前部までスライドさせて生まれる空間のみに限定されます。もちろん、2列目3列目をフルフラットにすれば、長さ方向的には広大な空間が確保されますが、高さ方向の寸法が小さくなってしまう。

 そこで、跳ね上げ式のフレンディが、どのくらいの積載能力を持っているか検証してみました。というか、バイクを積んだ上でどの程度の居住空間が残っているのかの実験なんですが。
 使用したバイクは、大きい順に、TZM50R、GAG、フォーゲル、スカッシュの4車種です。・・・どれも小さいなあ。

TZM50Rレース仕様。
ミラー等、余分な物が付いていないので、比較的簡単に載ります。レーシングスタンドの分だけ余分に長さが必要です。
2列目は最前部までスライド。さらに背もたれを前に倒さないとカウルが当たります。積んでしまえば背もたれ戻すことも
可能です。
おわらサーキットへ行く時は、さらに工具一式・オイルケミカル類・10リットルのガソリン携行缶・ミックスタンク・
作業用いす・1.8mのアルミラダーレール等々を積み込みますが、余裕です。


GAG。
TZMより一回り小さいGAGなら、2列目シートの足元にも余裕ができます。これならなんとか人間も同時に運べます。
青白GAGは、この状態で運びました。



フォーゲル。
GAGよりさらに短いはずなんですが、2列目シート位置は変わりません。
リアキャリアがテールランプより後ろに相当はみ出ているため、結局GAGと同じ長さを占有します。
ミラーを外せば、もっと余裕ができますけどね。


スカッシュ。
2列目シートは背もたれと跳ね上げシートが干渉するので、これ以上後ろに下がりません。
尚且つ縦に収まってしまいました。
今年の鈴鹿4耐は、スカッシュにプラスしてスポットクーラーやエアコンプレッサー、タープ、テーブル、いす等の道具を
満載しました。3列目は外しましたけど。


 ちなみに、TDRもミラーさえ外せば楽に載ります。

 2列目を生かしたままでもこれだけの積載スペースが確保できます。
 もっとも、サーキットへ行けば、ノアクラスにCBR600とか積んでくる人はざらにいますので、驚くことでも何でもないんですけどね。フレンディでも2列目シートを取っ払ってしまえば載りそうだし。

 で、フレンディのすごいところは、この状態で3人が車中泊できるところです。運転席・助手席が2列目とフラットになって2人、さらに屋根のテントに1人。へへっ。







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