スズキギャグ(SUZUKI GAG)

初稿:1997.7.9



 タンクの上に座っているのが2歳になった娘なので、GAGの大きさ(小ささ)を想像してみてください。
 名前が表すとおり50ccに初めて本格的なレーサーレプリカスタイルを取り入れたバイクです。(YSRやNSR、TZMなどはそのあとでてきました)もっとも、それ以前はカウルをつけることができませんでしたから、無理もないことですが。

 エンジンは50cc4サイクルOHC単気筒です。ミッションは4速リターン。動力性能的にはモンキーといい勝負です。なにしろスピードリミッター(原付は60km/hで作動)がついていないんです。下り坂でもない限りそんなスピード出ませんから。狼の皮を被った羊と呼んでください。なんで2サイクルで出さなかったのだろう。ホイール径は10インチで前後同サイズ。タイヤ幅は3.5インチもあり、結構カッコイイです。その後出たレプリカモデルはことごとく12インチなのでリプレイスタイヤに選択の余地があまり無いのが残念です。追記:ダンロップがTT91というタイヤを出してくれましたから当面は安心ですね。ブレーキは前シングルディスク後ドラム。メインフレームはスティール角断面のダイアモンド型。極めつけはステップとウインカー。当時のRG250Γのアルミステップとウインカーをそのまま使用しています。ちょうどGAGを手に入れたとき、私はその250Γを持っていたので間違いありません。(ひょっとするとストップランプのレンズもそうだったかもしれない。) 結構見た目にはコストがかかっていて、全体の質感は悪くありません。でも、質は低いです。サスペンションなんて、買ってしばらくしたらスコスコになってしまいました。決して私の体重が重いからではありません。燃費は50km/リットル以上、これには随分助かっています。下駄代わりの私の使い方では、一夏一回の給油で済みますから。
 長距離の移動には向きません。なにしろ肘と膝がくっつくくらい窮屈な前傾姿勢を強いられ、なお且つ単気筒なので振動がすごい。近くの峠を下りるだけで手足がしびれてしまいます。ちなみに、ステップの後ろに溶接してあったブーツ止めが振動で取れてしまいました。
 こんな動力性能の低いカッコだけのレプリカなんて、今後絶対出てこないだろうから、大事にしたいと思っています。
 買ってから何もしていないのでさびとか結構出てきました。さびとりページはじめたことだし、GAGもキレイにしてやろうかな。こいつは単純な構造だからバラバラにしても自分で何とかできそうだし。
 ちなみに、サイレンサー部分に「YOSHIMURA」のステッカーが貼ってあるマフラーはノーマルのものです。(本物のヨシムラはフレームの中から出てたような気がする:ノーマルの方がサイレンサー太くてカッコイイです)






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