やっぱ2ストでしょ!
RG200Γ(NH11A)

フロントブレーキをオーバーホールしてみた

作業の日:2008.5.17/初稿:2011.8.25



私、まったくの「ど素人」なので、用語の使い方とかパーツの名前とか間違って使っている可能性があります。ウソは書いていないつもりですけど、書いてあることを鵜呑みにしないでください。

 さてさて。ほぼノーマル状態で(買ってきたそのまんまの状態、といった方が正確かも)レースを走ってしまったわけですが、いくつか問題点が生じています。その最たるものがブレーキ。
 前回レポートのとおり、公道ですらこのまま使用するのがためらわれるくらいだった訳ですから、レースでなら尚更です。
 ということで、とりあえずフロントブレーキをオーバーホールすることにしました。

 サービスマニュアルとパーツリストから必要なパーツを拾い出して、全部が揃ったところで作業に取りかかります。
 何しろ最重要保安部品ですから、サービスマニュアルの一字一句を読み落とさないように、慎重に慎重を重ねて作業を行いました。

 まずはキャリパーの分解清掃です。

この時点でブレーキホースを外しています。
ブレーキラインに埃などが入り込まないように
養生しています。
前回のレース前にブレーキパッドを交換した
際に気になっていたパーツがこれ。
パッドピン。
サビがすごい。熱を持つ場所にあるので、
仕方がないといえば仕方がない。
次にキャリパーをブラケットから外します。
普段触らないネジを外す時は六角穴の
ボルトってイヤですね。
舐めたらアウトだし。
外れた。
何だかすごいことになってます。
ピストンも外した。
汚いことは汚いですけど、ピストンにも
シリンダーにも傷はないようです。
磨いてみた。
少しはましになったかな。


 キャリパーやマスターシリンダーを掃除するときは、ブレーキフルードを使用します。パーツクリーナーとかは使っちゃダメです。
 だってサービスマニュアルにそう書いてあるんです。
 私はブレーキフルード+歯ブラシでゴシゴシやりました。で、ペーパータオルでふき取り、エアで埃を飛ばしておしまい。結構綺麗になるもんですよ、これだけで。

 次にマスターシリンダーの清掃に取りかかります。

フルードを抜きます。
前回のレース前にフルードを総入れ替え
したんですけど、まだこんなに汚れが。
フルードの入れ替えだけでなく、定期的な
分解清掃が必要ですね、間違いなく。
ついでに全部ばらしてみた。
こんな時じゃないと、細かいところまで清掃
できませんからね。
何故こうなる。
Cリングがどこかにあるはずなんですけど。
マスターシリンダーを外したところ。
中は結構綺麗でした。
いや、汚かったらまずいし。


 ではここで新品パーツを取り出して、組み立てに入ります。

キャリパー用のピストンシールや
ダストシールなど。
分解したときは交換必須。
マスターシリンダーはアセンブリで供給
されます。
ゴムのブーツだけ欲しい、とかできません。
パッドピンのみ社外品。
どれだけでも錆びないものを、と、
ステンレス製です。
車種別ではなくて、キャリパーごとの
品揃えです(当たり前か)。
上:SUS製新品。
下:使い古しの純正品。表面がボコボコ。


 分解のときも相当気を遣いながら作業を行いましたが、組み立て時はそれ以上に慎重に行いました。何かあってからでは遅いですから。

マスターシリンダー組み立て完了。
ブーツをはめてこの状態に整えるのに
少々てこずりました。
綺麗なもんですね。
さて、何年持つんだろうか。
レバーなども磨いてから装着。
矢印のところに汚れが残っているのは
見逃してください。
ピストンシールとダストシールを入れ替え
したところ。
シールを外す時に面倒くさがって先の
尖った物(千枚通しや錐やドライバーなど)
を使用してはいけません。
シリンダーに傷が入ったらアウトです。
外す時もはめる時も指で行います。
ピストンとシールにラバーグリスを塗って
ピストン装着完了。
ラバーグリスって便利なモンですね。普段の
ピストン揉み出し時にも使っています。
スズキ純正の「メタルラバー」って言うんです
が、もちろんスズキ車以外にもOKですよ。

ピストンを入れる向きを間違えたら、
とんでもないことになりますので注意。
フルードがどれだけあっても足りなくなる。
てか、それ以前の問題ですね。
キャリパー本体を組み立て、ブレーキパッド
を組み込んでブラケットに装着。
パッドピンだけがやたら綺麗。
スムーズに動いて欲しいです。
ブレーキホース装着。
ワッシャーも当然新品に。
ブレーキフルードを装填し、エア抜きを
行って作業終了。


 作業開始から終了までに費やした時間は、約4時間半。マニュアルと首っ引きで、いつにもまして慎重に作業を行いましたから、無理もないです。
 これから何度か経験を積んで手際は良くなったとしても、手を抜くことはできない作業ですね。(いや、ほかの作業なら手を抜いてもいいということではなく。)

 そういえば、バイクやの社長が言ってましたけど、250cc以下のバイクは車検がないのでブレーキ周りが無茶苦茶だ、って。
 確かにそのとおりかもしれない。

 さて、整備後のインプレッションを。
 軽くレバーを引いただけで、「カクッ」っていう感じで効きます。今までのは一体何だったんだ、っていうくらい私にも違いが判ります。
 何だか達成感がすごいんですけど。



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