やっぱ2ストでしょ!
TZR250SP(3MA)
根っからの2ストフリークな鈴木君の親戚の方がTZRをお持ちで、全然乗らないから、ということでしばらく鈴木君がそれを借りて乗っていた時に、ついでに私も一週間ばかし借りて乗っていたことがあったんです。そのTZR。
ヤマハ車の情報に疎い私は、当時「変なところからサイレンサーが出ているバイクやなぁ」程度の認識しかなく、さらに私のライディングするスピード域では、只々重いバイクでしかなかった(対NSR比で)という印象しか残っていません。
さて、後日。
ラッキーです。モノがあったばかりか、譲っていただけることになりました。
改めて引き取りに行ってみると、そこにあるのは「TZR250SP」でした。えっえすぴいぃ〜!?
私の記憶なんて全然当てにならないもので、確か白赤のストロボカラーでしたので、'89年式の正立フォークのモデルだと思い込んでいました。
というわけで、2年間しか作られなかった(はず)の後方排気の、さらに1000台限定(公称)のSPモデルが我が家へやってきてしまいました。
'90SPの外装 タンク上面とサイドカウルに 「SPORT PRODUCTION」と書いてあります。 |
項目 | '89 | '90STD | '90SP | |
エンジン | 水冷2ストローク並列2気筒 | ← | ← | |
バルブ機構 | クランクケースリードバルブ | ← | ← | |
内径×行程 | 56.0×50.7mm | ← | ← | |
総排気量 | 249cc | ← | ← | |
圧縮比 | 7.4:1 | ← | 8.0:1 | |
最高出力 | 45ps/9,500rpm | ← | ← | |
最大トルク | 3.8kg-m/9,000rpm | 3.8kg-m/8,000rpm | ← | |
潤滑方式 | 分離給油 | ← | ← | |
始動方式 | キックスターター | ← | ← | |
エンジン点火方式 | C.D.I. | ← | ← | |
スパークプラグ | NGK BR9ES | ← | ← | |
キャブレター | ミクニTM32SS | ミクニTM30SS | ミクニTM34SS | |
クラッチ | 湿式多板 | ← | 乾式多板 | |
1次変速比 | 2.440 | ← | ← | |
2次変速比 | 3.071 | ← | ← | |
変速機 | リターン式6速 | ← | ← | |
変速比 | 1速 | 2.428 | ← | 2.071 |
2速 | 1.764 | ← | 1.625 | |
3速 | 1.333 | ← | ← | |
4速 | 1.136 | ← | ← | |
5速 | 1.000 | 1.043 | 1.000 | |
6速 | 0.909 | 0.958 | 0.909 | |
サスペンション | 前 | テレスコピック(正立式) | テレスコピック(倒立式) | ← |
イニシャルプリロード無段階可変 | ← | ← | ||
後 | ボトムリンク | ← | ← | |
イニシャルプリロード無段階可変 | ← | ← | ||
ダンパー | 前 | オイルダンパー | ← | ← |
減衰調整 伸、圧ともに無段 | ||||
後 | ガスオイルダンパー | ← | ← | |
伸側減衰力15段階可変 | 伸側減衰力24段階可変 | 減衰調整 伸側24段、圧側20段 | ||
フレーム | セミダブルクレードル | ← | ← | |
キャスター | 25°00’ | ← | ← | |
トレール | 94mm | ← | ← | |
ブレーキ | 前 | 油圧式Φ298ダブルディスク | 油圧式Φ282ダブルディスク | ← |
後 | 油圧式Φ210ディスク | ← | ← | |
タイヤ | 前 | 110/70R17 54H | ← | ← |
後 | 140/60R18 64H | ← | 150/60R18 67H | |
全長 | 2,040mm | ← | ||
全幅 | 695mm | ← | ||
全高 | 1,100mm | ← | ||
軸間距離 | 1,380mm | ← | ||
最低地上高 | 130mm | ← | ||
シート高 | 760mm | ← | ||
乾燥重量 | 136kg | 138kg | ← | |
燃料タンク容量 | 16リットル | ← | ← | |
オイル容量 | 1.4リットル | ← | ← | |
バッテリー | 12V3Ah | ← | ||
ヘッドライト | 12V60/55W | ← | ||
テール/ストップ | 12V5/21W | ← | ||
ウィンカー | 12V10W | ← | ||
標準現金価格 | \596,000 | \619,000 | \719,000 | |
出典:「BeSPACE 1989-9.30 No.2」「RIDERS CLUB 1990-3.23 No.157」 |
項目 | '90STD | '90SP |
キャブレター | 小径化 | 大径化 |
ギア比 | 高速側をローギアード化 | 低速側をハイギアード化 |
'89年モデルからの変更点 |
ポートタイミングの変更(約1mm下げ) |
掃気ポート形状、吸気通路のケース側形状の変更 |
YPVSの制御項目にスロットル開度を追加 |
エアクリーナー吸入ダクト径を20mmから23mmに拡大 |
CDIの変更 |
吸気マニホールド内部肉盛り、左右を連結 |
リードバルブを8葉から6葉とし、1枚あたりの面積を拡大 |
リードストッパー付け根付近の形状変更 |
通気経路の下側面に約10mm幅のサブリードバルブを持つバイパスを設置 |
CDI点火方式の見直しにより発電コイルの縮小とローター径の変更(Φ130→Φ110) |
エキパイのテーパー形状や内部構造の変更 |
サイレンサーの内部構造の変更 |
フロントスプリングのバネレートを落とした |
リアスイングアームのスタビライザー支持部の形状変更 |
ハンドル角度の変更(手前へ4°絞り、垂れ角が5.5°減少) |
バックミラーステーの形状変更(上方に10mm左右に25mm移動) |
ヘッドパイプ後方下側のフレームにテンションバー追加 |
フロントブレーキインナーブラケットをアルミに変更 |
フロントブレーキマスターシリンダー径をΦ15.87からΦ14に変更 |
ケース形状、クランクウェブ形状の変更。1次圧縮比が1.19から1.20へ |
燃焼室、ピストンヘッド形状変更により2次圧縮比が7.4から8.0へ |
シリンダーヘッド左右別体化(整備性向上のため) |
大型ラジエター(約59%放熱効率アップ) |
リアホイールのリム幅を4.0から4.5へ(タイヤサイズアップに合わせて) |
スイングアームサイズ変更 |
キャブレター大径化 |
クロスミッション |
乾式クラッチ |
フォーク径以外変わらないフロント回り '90モデルではスピードメーターの下側にCDIユニットが追加されています フォークトップ部分の減衰力調整ネジがSPであることを主張 |
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フルアジャスタブル化されたリアサスペンション | |
ヘッドパイプ下のテンションバー | |
STDモデルと形状が違うスイングアーム STDのサイズは60mm×30mm、厚3mm SPでは70mm×35mm、上面厚4mm、側面厚2.5mmの押出材に さらにチェーンアジャスター部分の形状が違ったり、 アームにリブが入っていたりと、全くの別物。 |
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