やっぱ2ストでしょ!
たぶん、最後。
レース日:2006.6.24-25/初稿:2006.10.19



 4時間耐久参戦を前に、ライダーが2人揃って鈴鹿のフルコースを走る機会がないため、ライダーの希望でST2時間耐久を走ることになりました。
 STクラスにはNK-STとST250があります。・・・そうです。また私のTZRの出番がやってまいりました。
 今回はSTのレギュレーションに合わせるためにノーマルに戻します。チャンバーとリアホイール。昨年までのコントロールタイヤは17インチしかなかったため、18インチ車(MC18とか3MAとか)も17インチに換装できたのですが、今年はBSのBT090がコントロールタイヤとなり、ちゃんと18インチもラインアップされているため、17インチへの換装は認められなくなりました。
 で、ノーマルチャンバーを引っ張り出してきたら、結構錆がひどい。せっかくなので磨いてから装着することに。後方排気な3MAは、カウルを外さない限りチャンバーが見えることはほとんどないわけですから、自己満足以外の何者でもないんですけどね。外側を磨くだけで速くなるんだったら、いくらでも磨きますけど。

久しぶりに引っ張り出してきたノーマルチャンバー。
上が磨いたあと。
画像では結構綺麗に見えますが、錆の根っこ
(小さいポツポツ)が残っています。

 さらにノーマルチャンバーに合わせてキャブのメインジェットを交換。そして前回の反省点を踏まえて、スプロケットも交換。ただし、今回はリアタイヤが18インチのため、手探りでのスタートです。さらにリアスプロケットガードも自作。3MAはスイングアームのスタビライザーが丁度ガードを兼ねるような形状になっているのですが、それだけではレギュレーション上認められません。なので、ホームセンターから適当なアルミのアングル材を買ってきて、適当な位置とサイズで作成です。とはいうものの、リアスタンドがちゃんと掛けられる位置と形状であることは考慮しています。前回オイル漏れしていたフロントサスペンションもオーバーホールしました。
 他のエントラントに失礼なくらい戦闘力アップを望んでいないチューニング内容です。オイルも分離給油のままですし。
 ST2耐は鈴鹿サンデーロードレースの一環であり、2日間大会となります。土曜日が予選で日曜日が決勝。
 エントリーリストを見てびっくり。ST250クラスでTZRはうちの一台だけ。3XVすらいません。あとはV-Γが一台。残りは全部NSR。聞くところによると、SPなら3XVやV-Γが速いけど、STならNSRに敵わないんだそうです。で、結果NSRのワンメイクレース状態になっていると。そんなこととは露知らず、「参加することに意義がある」「枯れ木も山のにぎわい」らしいです、戦わずして、私たち。 でも、後ろ向きじゃないですよ。「やる気」だけはありますから。

予選出走前。
良い天気です。
18インチはでかい。

 さて、予選日の土曜日は梅雨の足音が聞こえているにもかかわらず、すごくいい天気。いざ出陣。まずは第2ライダーから。・・・タイム、伸びませんねぇ。走行後のライダーの話では、まだギア比が低いらしい。でも時間が無いのでスプロケ交換できません。続いて第1ライダー。・・・やっぱりタイム伸びませんねぇ。走行後のライダーの話では、5-6速で息つきを起こすらしい。それって薄いってことですか?やばいなぁ。
 っていうか、私の3MAをライディングするのは第1ライダーが3度目、第2ライダーに至っては初めてです。ST用のコントロールタイヤも初めて。
 そんな訳で、予選は出走40台中35位。予選通過車のブービーでした。ここで明日へ向けての作戦会議。明日の決勝は、たぶんというかほぼ確実に雨。現状で薄いキャブはそのままでも行けるだろうということで変更なし。問題はスプロケです。ドライのようには開けられないだろうけど、結果的に最高速度には到達するわけで、それを考えるとやはり高速側へ振った方がいいだろうという結論に達し、リアのスプロケを2丁落とすことに。あとはなるようになれ、ですね。なにしろブービーだし。
 明けて決勝日。雨です。2年前のカタナでのレース時、(予選日だったか決勝日だったか忘れましたけど)朝一のウォームアップランがウェットで、ドライでは歯が立たなかった車両相手に結構良いポジションで走っていたんですよ。ですから、むしろ雨の方が恥ずかしくないレースになるのかな、と期待しています。4耐本番も雨になるかもしれないし。フルコースのウェットな路面の状況を体験できるだけでも成果として挙げられますしね。

さあ、スタートですよ。

 これといった作戦はありません。目標は無転倒完走。ウェットですからメカニカルトラブルの起きる心配が少なくて済みますので、あとはライダーのスキルにおまかせ。
 スターティンググリッドはなぜか34番。予選より1つ上がっています。さあ、スタート。無事に出て行きました。で、一周目を終えてコントロールラインへ戻ってきたら、後ろに10台以上引き連れている!!
 見てるこちらが不安になるほどいいペースです。4耐の練習ですから、ライダー交代も多めにしています。他チームは(というか普通は)大体1回の交代なんですけど、うちのチームは3回。つまり30分ずつ2度の走行です。当然ロスは多くなりますが、予選タイムから上位を望めるわけでもなく、ライダーからの強い要望でもありまして。
 ウェットということで、荒れたレースになっています。上位陣でも転倒が続出。で、気が付くとわがチームは中位を走っています。2度目のライダー交代の時だったかに「今回唯一のTZR」と場内アナウンスでも紹介してもらいましたし。
 結局、トップから3周遅れでゴール。ラストラップまで2周遅れだったんですけど、最後の最後にラップされて、2番目にチェッカーを受けました。
 結果は総合15位。ST250クラスの12位でした。19台抜き。

ゴール後の車両保管所にて。
頑張りました。


 走行後のライダーのインプレッション。
 ・最高速は他のマシンと遜色ないくらいまで出るけど、そこに至るまでのタイムが違う。つまり、加速が鈍いということですね。
 ・キャブレーションがピーキーじゃなくてウェット路面で扱いやすかった。・・・そうなんですか。よくわかりませんけど、気持ち濃い目で吹け上がりが鈍かったのが幸いした、ということでしょうか。

 こんな結果になるんだったら、もう少し戦闘力のあるバイクを提供したいなぁ、と、思ってみたり。

 何はともあれ、収穫の多いレースでした。この勢いで4耐、目指しましょう。


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ブリヂストン/BATTLAX RADIAL BT090PRO




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