過去の雑記 00年 4月

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4月11日
朝、例によってグズグズしているうちに、縁あってNHK教育の「ぼうけん!メカラッパ号」を観る。
辺境のステーションで生活する少年ラックが、近隣の惑星、テラテラ星の危機を救うため、宇宙を股にかける冒険の旅に出るという、70年代ジュヴナイルSFとしか思えない内容。テラテラ星の危機を伝えに来たのが何か隠していそうな女性だったり、ラックがいつも見ていた夢がテラテラ星の危機を救う鍵になりそうだったり、いかにもジュヴナイルという雰囲気が全編に漂っていて嬉しくなってしまう。こんな作品を見ているうちに生涯のトラウマとなって、SFに呪われてしまう若者が増えたりすると楽しいなあ。
番組のページを見るとどうやら火曜日は再放送らしいのだが、今日が初めての放映でもあるらしい。なんだかわからない。ともかく、次回見られるのは5月2日ないし9日のようなので覚えておこう。
しかし、朝のNHK教育はいつ見ても既視感を感じるなあとは思ってはいたが、こうもまめに再放送をしていたとは。1話当り4〜5回も放映するんじゃ2,3回見ても仕方がないわな。
と言っている間に周辺情報を確認。げ、この番組、幼稚園・保育所向けだったのか。なんでもQも幼稚園・保育所向けだし、幼稚園おそるべし。

スラデック『黒い霊気』(ポケミス)読了。過去のミステリに対する言及の仕方や、神秘主義及び狂信的神秘主義批判に対する皮肉にはスラデックらしさを感じたが、全体から受ける印象はSFから感じるものとは大分違った。思っていたよりあまりにも真面目、というのが今回の感想なのだが、これはひょっとしたら僕がミステリの平均値を知らないというだけなのかもしれない。
とりあえず、私立探偵サッカレイ・フィンの造形と、全編に散りばめられた皮肉は気に入ったので不満はない。

4月12日
一昨日の記述について凶悪((c)森太郎)なArteさんから突っ込みが入る(00年4月12日付)。はい、確かに「「なんか小浜さんがいないコンベンションって」と盛んに繰り返していた」は作りです。正確には、「森さんの側で「なんか小浜さんがいないコンベンションって」などと言いいかけてしまったため、「小浜さんがいないコンベンションって、(一拍置く)何?」という突っ込みを受け続けた」ですね。お詫びして訂正をしておきます。

4月13日
ヤクルト・横浜は延長15回引き分け。権藤の信じられないほど無謀な采配によって勝ち試合を引き分けてしまった。6回、61球で矢野を下げたこと自体には文句はないが、阿波野投入はないだろう。森中、島田、木塚で行けばこうも投手を注ぎ込まなくても済んだはず。また、10回以降、延長だというのに無死からの走者を送らないというのはどういうわけだ。裏の1イニングなら、切り札・福盛がいるのだからどうとでもできたはず。首位にいられるのなんて、どうせ今の時期だけなんだからもう少し丁寧に行ってくれよ。

スラデック『見えないグリーン』(ハヤカワ文庫HM)読了。正直な感想は「ふつう」ってところ。ただ、ミステリを読み慣れていればもっと面白かったのでは、とも思う。全体の構造がパズラーというジャンルの(ある種)パロディになっているようなのだ。「きっとここはお約束を華麗にずらしてるんだろうな」と疑わせる個所があったりして、「どうせ僕はお約束もわからないもの知らずさ」と疎外感を味わったりしたことである。クイーンとクリスティとドイルを一通り読んでから手をつけるべきだったのか。

4月14日
Web上のリストを切り貼りしてスラデックの年代順作品リストの原型を作る。"KEEP THE GIRAFFE BURNING"(1977)収録作で、『スラデック言語遊戯短編集』収録作リストに掲載されていない作品はどんなものか、作品リストの過半数をスラデック作品が占めるという謎のアンソロジー"THE NEW IMPROVED SUN"(1975)の存在など、疑問点が幾つか残った。この辺は識者に問いつつ、リストを更新していく予定である。

4月15日
浅暮三文『ダブ(エ)ストン街道』(講談社)読了。新奇な言葉に頼らず、ごく日常的な語彙だけで構築された異界である点は評価したい。「常に迷い続ける世界」というイメージも魅力的である。ただ、着眼に中身がついてけてないという印象も拭い切れない。具体的にどこが悪いという事はほとんど無いのだが、読了後食い足りないという思いが残った。異世界と対比されるべき現実世界、迷った末に(本来)「帰るべき所」の描写が弱いのが原因か。

夕方からユタ。参加者は福井健太、林、藤元直樹、大森望、小浜徹也、三村美衣、柳下毅一郎、堺三保、添野知生、高橋良平(登場順、敬称略)。身の回りの話題は、セミナーの企画、家の光のSF啓蒙書、韓国海苔、最新梅原書簡など。スラデック関係の疑問もぶつけてみたが、『スラデック言語遊戯短編集』は完訳とのことなので、15作品がなんなのかはわからなかった。

読売・横浜は負けたらしい。一昨日の無茶な采配と、石井琢朗の故障で急速にセントラルのペナントレースに対する興味を失いつつある。それでも5月までは首位から5ゲーム以内を争えるとは思うんだが、だが、だが……。

村枝賢一『RED』4巻(アッパーズKC)読了。一巻まるごと孤高のガンマン、グレイの戦いを追うパートになっている。画面の迫力は1巻に比べかなりおちるが、物語の盛り上げ方は優るとも劣らない。今パートのヒロイン、スカーレットに想いを寄せる少年、アルフレッドのキャラ造形が特に気に入った。そうだよ、少年。男の価値は、やせがまんで決まるんだ。

4月16日
『スラデック言語遊戯短編集』を読み返していて、先日の疑問が、僕の勘違いによるものだったことに気づく。『スラデック言語遊戯短編集』の目次には見当たらないと思っていた15作品は、「十五のユートピアの下に広がる天国」を構成する部品だったのだ。なるほど元リスト上で1p未満とされていたりしたわけだ。"Heavens Below: Fifteen Utopias"(1975)のデータに(gp)とあることに気づいていれば、ありえない勘違いだった。
また、それに伴い"THE NEW IMPROVED SUN"(1975)の謎も氷解した。このアンソロジー、リストを見ると収録作品数の過半がスラデックとなっていて何がなんだか分からなかったのだが、単に"Heavens Below: Fifteen Utopias"が収録されていただけだったのだ。この作品が収録されると、リスト表記上では表題作+その構成要素つごう16作が並ぶので、「過半がスラデック」であるかのように見えるというわけだ。実際、カサンドラ・ナイの作品も収録されているので、スラデック率がやや高いことは確かだが、まあ常識の範囲内だったようだ。残念。

夕方からシュヴァンクマイエル「アリス」を見に行く。どんなグロテスクな仕上がりだろうと期待しながら見たのだが、意外と普通のファンタジーだったので拍子抜け。腹からおがくずをはみ出させながら歩き回る剥製の"ウサギ"や、チェコ伝統の操り人形にされてしまった"気狂い帽子屋"など奇矯なキャラはいるものの、全体としては驚くほどアリスのままだった。
前半、"Eat Me"クッキーネタをやり続けたあたりが冗長で、睡眠不足気味だったこともあり思わず寝てしまったりしたのだが、後半、公爵夫人の部屋のパートからは展開が速くなりだれずに楽しむことができた。時間配分を考え直せばもっと楽しめる作品になったのでは。個々のシーンでは、延々紅茶を飲み時計にバターを塗り続ける気狂い帽子屋と三月兎のパートが気に入った。
先日買い損ねた親指トムのTシャツを買って帰宅する。だからそんな金は無いんだってばよう。

4月17日
寸暇を惜しんでSRW3。出撃メンバーの選択ミスでプル&プルツーを味方に出来なくなったのは残念。出撃メンバーから言えば必要はないのだが、仲間になりたそうにしている相手を有無を言わさず叩き壊すのは若干の罪悪感がある。なんてことを考えているうちに、ア・バオア・クー面まで終了。スーパーロボット搭乗員の精神力と、マップ兵器の残弾と、補給装置の残弾を使い切った時点で、ギレンの乗るドロスとαアジール2機が出てきたときにはどうなることかと思ったがなんとかなるものである。

4月18日
「きらめきマン」の第2話を見る。回想で登場人物が全てを語るという最低の設定説明法を見せてくれたり。まあ、来週だ、来週。

SRW3は異星人との最終決戦。ビーム耐性があってもマップ兵器は防げないというSFC版SRW3の仕様を徹底的に活かした戦略のおかげで楽勝。ハイメガ粒子砲、熱血ハイメガランチャー、熱血マイクロミサイル、サイフラッシュ×2、サイコブラスターを食らわせるとさすがにまともなHPは残らない。まあ、これでも初期ロットSFC版SRW4の「味方殺しでLV99になったシーブックの魂アトミックバズーカ」に比べればおとなしいものではあるが。

鳥越憲三郎『古代中国の倭族』(中公新書)読了。著者の倭族ものの集大成らしく、一冊目として読むには不適切だったかもしれない。それでも大方面白く読めた。長江流域に一大文明圏を築き上げながらも、黄河文明圏に押され、極東アジア、東南アジア各地に分散していった倭族についての論考。倭族というアイデアも魅力的だが、それ以上に楽しかったのは、黄河/畑作文化と長江/稲作文化の対比。稲作文化圏は湿潤な地域だから、高床式の建物を作り、高床だから住人は靴を脱いで(あるいは足を洗って)家に入るようになり、床が汚れないから、床に直に座り直に寝るというのは、かなりなるほど感のある指摘だ。

4月19日
SRW3を終わらせる。これで憑き物は落ちたので、読書はどんどん進み、レビューはばりばり書きあがり、リストは次々更新出来、企画は渋滞無く進んでいくに違いない。さて、SRW4はどこにしまったっけか。

横浜の連敗は3でストップ。ホームランだけに頼った大味な攻撃でも何とかなったのは、すべて小宮山のおかげである。僅差で連敗し、大差でたまに勝つという展開は、弱いチームの典型なのだが、いつものことなのでさほど気にならない。週末は表ローテで中日戦。そろそろ大差からの逆転勝利を見せて貰いたい。

4月20日
つい油断してSRW4を掘り出してしまう。しかも攻略本付き。反撃時にリアクションを選べるのはありがたいが、戦闘アニメの鈍さ、アイテム探しのたるさを考えるとプレイアビリティはSRW3の方が高い。システムのインフレーションも善し悪しってことだね。
とりあえずクリアを目指したりしてしまわないようにもう一度封印しておこう。

ふと思い立って近所のレンタルビデオ屋でCDを物色。残念ながら目的の曲は見当たらなかった。「勝手にしやがれ」くらい、どこにでもあると思ったんだがなあ。

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