過去の雑記 01年10月

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10月21日
昼過ぎに渋谷へ。まんがの森で「サイボーグ009」を見つけてしまったのでこれも運命と諦め、2回回す。グレートブリテンと島村ジョー。いきなり外れだ。ジェットが出るまで回さねばならないのかと思うと気が遠くなる。ましてやアルベルトまで(出ません)。

しばらく書店をまわった後、池袋の芳林堂コミックプラザへ。ついに二次元ドリームマガジンの現物を発見。どうでもいいことを確認したのでとりあえずどうでもいい。この雑誌、Webの予告によるとSFポルノも収録しているようなのだが、やはり短篇SFの年度回顧とか書く人はチェックする必要があるのだろうか。

村枝賢一『仮面ライダーSpirits』2巻(ZKC)読了。ライダーマン篇からアマゾン篇まで。まんがとして面白かったのはX篇なのだが、好きなのは圧倒的にライダーマン篇。マスクが壊れて口元に血が流れているシーンの素晴らしさ。一番好きなライダーはライダーマンと言って心底バカにされた小学生時代を思い出したよ。
# ウルトラマンならゾフィーと言ったときもつまはじきにされたなあ。

村枝賢一『RED』8巻(アッパーズKC)読了。今明かされるレッドの過去。物語的には重要だがアクション的にはどうでも良い巻。しみじみと良い話ではある。

帰ってきたらまだ日本シリーズ第2戦をやっていた。6対6。大阪近鉄がホームラン攻勢で同点に追いついたらしい。また傍若無人な試合をしているなあ、などと思っているうちにローズが3ラン。いきなり試合を決めてしまったのだった。不安定な投手力と、ホームランバッターの力技による大逆転。なんか読売に似ている気も。< おい

ああ、でもホームラン攻勢は派手だけどスリルに欠けるのが難点。やはり大逆転をするときは、相手を絶望の淵に引き込むまで短打を浴びせ続ける方が好みだ。って、マシンガンの幻影をひきずってますかそうですか。

10月22日
会社の強制有給休暇制度で1日休み。世間様は大変だなあなどとつぶやきつつのんびりと過ごす。微妙にのんびりしている場合じゃなかったりもするんだがまあそこはそれだ。

とりあえずこれくらいはやっとかなければ、と5回ほど回す。ジョー、ジョー、ブリテンと続いたときは一瞬切れそうになったが、その後ジェロニモ、フランソワーズと出たので結果としてはそれなり。「あとは……、ジェットだけだ!」(←違う)。

このフィギュア、大まかな造形は石森チックでいいのだが目にやや難がある。デザインが後期石森風の少女漫画目なんで彩色技術が追いついてないのだな。そのためジョーやフランソワーズはかなり厳しい結果に。ブリテンの方が出来が良いってのは正直どうかと思う。ジェットが出てないんで断言はできないが、一番出来がいいのは多分ジェロニモ。カプセルのサイズでよくぞここまで巨大さを演出したというか。ジョーの後ろに立たせて違和感がないのは立派。

しかし次回リリースはどうするんだろう。アルベルト、張、ピュンマ、ギルモア博士はいいとして、イワンをピンでというのは厳しかろう。かといって「イワンを抱くギルモア博士」だと一人分余るし。あ、それでアポロンとか入るんならそれもいいな。

などと思いつつ録画しておいた「009」第二話を見る。うーむ。OP/EDのことはこの際忘れるとして。やはり1話のレベルは維持できなかったか、作画、演出ともレベルダウン。これでも十分に視聴に耐えるのは確かだが。次回の作画はもう少しマシなようなのでそれに期待しよう。

何をかいまさらシリーズ、アシモフ『ロボットと帝国』(ハヤカワ文庫SF)読了。ときどき無茶な論理展開が入るのは末期アシモフだからしかたがないのか。面白くはないが、アシモフなんで楽には読めた。

10月23日
「009」#2によると、ジェットの加速装置が復活したらしい。空を飛ぶ上に加速装置までつくとはなんて卑怯な。「水中での行動力が高い」だけのピュンマに悪いと思わないのか。

10月24日
何をかいまさらシリーズ、アシモフ『ファウンデーションへの序曲』(ハヤカワ文庫SF)読了。なんぼなんでも(文字通りの)デウス・エクス・マキナに任せすぎ。感情の動きがここまで納得いかないとちょっと辛い。せめて大鴉のセルダンに後の重々しさがあれば。

定時間退社日だったので近所のおもちゃ屋で回す。結果はブリテン、ブリテン、ジェロニモ、ジェット。というわけで投資金額2200円で無事完全揃いとなった。めでたい。
# もちろん、フィギュアを入手するだけなら遥かに安くあげられることを知ってはいるが、それとこれとは話が別なのである。

ジェットの出来はかなり良かった。顔を真正面から見ようとさえしなければかっこいいと思うことも可能だろう。

なお、第二シリーズは既に発表になったようだ。ラインナップは、アルベルト、張、ピュンマ、ギルモア博士の他に、島村ジョー(別ポーズ)、イワンを抱くフランソワーズの6種。ジョーはともかくフランソワーズがダブるのはちょっとなあ。

10月25日
鼻炎が鼻風邪にレベルアップ。なんつーか、こう、辛くて仕方がないんですがどうしたもんか。

とかなんとかいっていたら神宮3タテでヤクルトが優勝してしまった。ふがいないぞ大阪近鉄。まあ、今年は選手生命を賭けた古田の気合に負けたということなのだろうが、もう少しなんとか。

10月26日
鼻風邪は急速に悪化中。常時微熱がある状態なのでいまいち目前の作業に集中できない。こんな状態でプログラムをテストもせずに書くのはなんぼなんでも無謀だろう。< おれ

あ、試したら文法ミスを修正するだけで動いたよ。やってみるもんだね。いや、どう考えてもPerlじゃなくてCで書くべきだったという根本的な問題はあるけど。

呆然とガンダムを見る。ゴッグ&ミハル・ラトキエ初登場の回。Gファイターのちゃちさが前面に出ていて苦笑の連続。こら確かにコアブースターにしたくもなるわな。

10月27日
昼過ぎに神保町へ。古本祭りとかブックフェスティバルを漠然と見物。一昨日来の不調が響き人ごみに耐えられないことを再確認。羊頭で少しどうでもいい本を買っただけで撤退する。残念だ。

撤退といっても次の行く先は渋谷。たかが神保町に耐えられなかったのに、土曜の渋谷に耐えられるわけがないとは思ったがファンタのオープニングがあるのだからしかたがない。よりにもよってハチ公口で降りてブック1stに向かったときには、案の定かなりのストレスを感じたが、歩くうちにやけになってきたのでなんとかはなった。なんか体力の潜在部分を浪費したような気もするが。

体力の潜在部分に頼ってなんとか渋谷パンテオンに到着。一年ぶり(当たり前)にファンタのオープニングを見る。今回は小松沢プロデューサーが欠席ということでなんとも締まりのないオープニングに成り果てていた。進行がぐだぐだなのはいつもどおりなのでかまわないが、カリスマが中心にいないので座が盛り上がらない。懸命に盛り上げようとする努力がすべてからまわりしている感じで見ていて辛かった。

辛いといえばオープニング作品も辛かった。ガジェットの楽しさをメインに家族愛を謳いあげる健全なアクションコメディではあるのだが、ギャグがあまりにもお約束。「はいはい、こう落としたいのね」と思った直後に予想通りの落ちという展開が続き、ひたすらに醒めるだけ。会場内ではちゃんと受けていたので、体調と機嫌がよければもう少し楽しく見られたのかもしれないが、今日の僕には辛かった。どうも、ことごとく笑いの間を外されたような。ああ、ただいかにもダニー・エルフマンな歌はよかった。ハロウィン・ソングかと思ったよ。

そんなこんなで色々と歩き回った割には何も楽しめない残念な一日であったことである。うちで寝てりゃよかった。

10月28日
体調の悪さも省みず買い逃していた漫画を買いに行く。徒歩5分だけど。だいたいのものは入手できたが『電脳なをさん』4巻と夢路行の新刊は買い損ねた。次に都内に行くときまで残っているといいな。

石ノ森章太郎『サイボーグ009 豪華版』22巻(秋田書店)を読む。アニメ化記念で出版されたことはめでたいが、落穂拾いは落穂拾い。天才の力を感じるほどのものではない。中ではブラウンの短篇を下敷きにした「サイボーグ戦士編」に興味を引かれた。

大橋ツヨシ『極楽大将』(バンブーコミックス)を読む。いまいち。ナンセンスが地に足付いて無いというか(←ナンセンスなのだから当たり前だ)。この人は一つくらい枠のある状態のほうが向いている気がする。

幸村誠『プラネテス』2巻(モーニングKC)を読む。世評通りの傑作。以上。

冬目景『黒鉄』5巻(モーニングOPENKC)も読む。重すぎたり話がすすまなかったりという連載が多い中、この作品は適度な軽さで物語が進んでくれるので心地よい。設定の荒唐無稽さがうまく機能している。

「ヘルシング」3話を見る。あー「ヘルシング」だと思わなければ、ただの吸血鬼アニメで済むんじゃ。だったら見たいかという疑問はともかく。

「009」3話を見る。暗殺者編から0010登場の回。回想シーンなど使いまわしは多いが、崩れることなくよく動く画のためなら許容できる範囲。0010もかっこよく、満足できた。
0010を倒すだけで2話もかけているとなると、一年つづくとしてもどこまでいけることか。いや、この出来なら地下帝国ヨミ編までやってくれれば十分だが。

10月29日
というわけでこんなことをして遊んでました。急にアンケートをお願いした皆様、ご協力ありがとうございます。本音をいうと、もっと大々的なアンケートにして、統計的な意味があるように「見える」ようにしたかったのだが、まあ色々と都合があるのでしかたがない。ただ、本当に集計しただけで意味の読み取りまで到ってないのは反省点。あれだけの情報があればもっと楽しいことは出来たよな。

あ、書かなかったけど私的な集計はもう少しした。水鏡子師匠と評価が一番似ているのは誰か、とか。一番個性的な評者は誰か、とか。もちろん評価関数の作り方しだいで順位は変動するんであくまでお遊びだけど。ちなみに<作品毎の評点差の二乗の総和>という評価関数によると、僕は香月さんと似ていて、鈴木力氏と似ていないらしい。鈴木氏(東洋大)、齋藤君(東洋大)は相対的に人と似ていないのだが、強いて似ている人を探すと二人とも大熊君(東洋大)になるというのはちょっと出来すぎ。これで細井、Arte、大森の京大ラインでも同様の結果が出たりすると大笑いだったのだがさすがにそうはならなかった。惜しい。

おっと、言い訳を忘れてはいけない。評者のうち30代以上はオンライン編集部が、20代は僕が評価依頼をしている。20代の顔ぶれがああなったのは、「僕が個人的に知っている人」で、「<20世紀SF>を読み終わっている可能性が高い」人という基準で依頼メールを出したから。なぜ俺に頼まなかったという知り合いは、僕宛に採点結果を送りつけてきたりすると個人的に喜ぶのでよろしく。

yahooのサンケイスポーツニュースで謎の記事が。横浜ベイスターズが3色のボールを使用した打撃練習を行っているという記事なのだが結びのコメントが変。
「来春のキャンプでは白、黒、抹茶、小豆、珈琲、柚、桜…のカラーボールが飛び交いそうだ」
って、そんな名古屋近辺の人間にしかわからないネタをふってどうする。一瞬、タニグチリウイチ氏の関与を疑ってしまったことである。

10月30日
昨日(< おい)、アシモフ『ファウンデーションの誕生』(ハヤカワ文庫SF)読了。なんというか。

ダメな点はいくらでもある。読むに耐えない会話シーンを筆頭に、文章、キャラクタ、シーンのつながりなど、どこもかしこもろくなもんじゃない。なにより好々爺然としたハリ・セルダンの無様な姿を見せつけられるのは苦痛以外の何物でもない。が、しかし。物語のあちらこちらにかっての栄光の残滓が感じられたのも確か。無謬の予言者としてではなく、淋しい老人として描かれたセルダンの死には、感慨深いものがあった。面白くは無かったが読んでよかったと思う。

10月31日
こんな統計もあります。> 細井さん
5点4点3点2点1点
水鏡子 62426170
大野万紀111435130
大森 望31234213
三村美衣51741100
添野知生71837110
鈴木 力34221070
林 哲矢21740140
 Arte 11352070
大熊健朗10352800
香月祥宏62131132
齋藤光治21229210
細井威男62427124
僕の配点の面白みの無いことといったら。どうも極端な点数をつけられなくて。性格の弱さが滲み出てるというか。5点とほぼ同数の1点をつける大森さんや細井さんを見習わなくては。

0-10で9(or 1)をつけたり、0-100で99(or 1)をつけるのには抵抗が無いんだけど最高点と最低点はどうにもなあ。

なにがあったか、シゲが、コミーが次々とFA宣言。なんだかメジャーを狙うんだとか言ってるし。先発の勝頭と主戦捕手を失ってどうやって来期を作れというんだろう。ああ。

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