過去の雑記 02年 5月上

雑記のトップへ

前回へ
5月 1日
1週間以上遅れたが5月号のSFM考課表を公開。架空アンソロジーも対象にしてみたのだが思ったより票が集まらなかったのは残念。

表整理をしながらうだうだして一日潰す。人と話しているときは問題ないのだが、一人でいると落ち着かないのでどうも。思考を要する作業(この雑記の更新より複雑な作業)ができない状態にあるような。頭が動かないときは手を動かせ、ってことで『90年代SF傑作選』考課表投票用紙だの、グレッグ・イーガン全邦訳作品考課表投票用紙だの作ってました。

ってわけで、SFセミナー当日にはこの辺を持って歩き回ってます。捕まるかもと思う人は投票の準備をしておくように。「真心」(SFM 95/7)と「チャルマーの岩」(SFM 93/9)を読み返しておくとか。

この投票用紙を作って驚いたのは、イーガンの邦訳中短篇が22作しかないということ。全部で50そこそこなのだから、うち22(他に予定が3)はたいしたものなのだが、もっと多い印象があったので。というか『宇宙消失』が出る以前って、10作も紹介されてなかったのか。九〇年代のSFMは季節毎にイーガンを載せていたという記憶は、思いっきり捏造されたものであるらしい。うーむ。

なお、ラファティ全邦訳短篇考課表を作るかどうかは思案中。そんな大変なもん誰が回答するんだという点がネックだな。量的には20世紀SF考課表とたいして変わらないんだけど。

5月 2日
えー、結局、セミナー前日まで使い物になりませんでした。はてさて。

今日は気がつくとテレビを見ているか意味もなく活字を追っているか。やるに事欠いて、DUNE(AH)のルールなんて読んでるんじゃないという。一応、『公家アトレイデ』を読む前の復習用としてという言い訳があるけど。 < 言い訳になってない

しかし、今見返してもDUNEは良いゲームだ。同盟に制約を入れないと楽しくないとか、ギルドの特殊勝利条件が強すぎるとか微妙な問題はあるけど、そんなことは気にならないくらい大枠ルールのセンスが良い。久しぶりにやってみたいのだが誰か相手はいないものだろうか。SFセミナー合宿は荷物が多すぎて持っていく気がしないんで、それ以降でのプレイヤー募集中。君も、ポール・アトレイデになって、ハルコンネン男爵の裏切りを食らってみないか?

5月 3日
まあ、そんなこんなでSFセミナーである。

という書き出しから状況をまとめる予定だったのは遥か昔。既に年の瀬の今(12/30)となっては細部どころか骨格の記憶すらあやふやである。とりあえず覚えていることだけを。

4月に企画リストを見て文句を言っていたのだが、いざ始まってみれば本会企画も楽しめた。特に奥泉光パネル「小説の可能性を求めて」は大収穫。氏の頭のよさが滲み出る非常に完成度の高い講演だった。技法に自覚的であることはすばらしいね。インタビュアーの鈴木力も健闘していたと思うが、それ以上に奥泉光の話術が光っていた。これだけでもセミナーに行った価値があると思う。

他では「SF入門というジャンル」が印象に残ったか。まさかこのタイトルで「SF入門スライドショー」だとは思わなかった。タイトルと内容のあまりのギャップに愕然としましたね。それはそれとして『SF入門』があんな内容になってしまったことについて一応の説明があったのだが。「作家予備軍のための入門」という言い逃れはちょっとどうかと思う。内容としてその方向を目指すこと自体はありだろうが、それならそうと明示すべきだろう。入門を必要とする人が、あの見かけで内容を主旨を理解できるとは思えない。届くべきところに届けることに失敗している時点で断罪されてもしかたがないね。

合宿は例によって大広間常駐。柳下さん他のラファティの話を聞いていたら「MF(数学小説)について語る部屋」に行き損ねた。あまつさえ「海外SFの部屋」にも行かずに「映像で見るファンタジー」を見にいったり。これで海外SF企画の少なさを嘆いていたなんて、言動不一致の謗りは免れないな。いや、もう本当に反省するしかないところです。

で恥ずかしながらの主催企画。ラファティ企画は、僕には面白かった。みなさんのご助力のおかげであるが、特に浅暮さんのつっこみに対応していただいた柳下さんと、すばらしいファンジンをお土産に配っていただいた「とりあえず、ラファティ」主催らっぱ亭さんには、いくら感謝しても感謝しきれない。ありがとうございます。

企画参加者の少なさはやや残念なところ。ラファティの話はさんざんしてきた、というような人々ばかりで、新規読者開拓の効果は期待できない感じだった。これは僕の宣伝の仕方(というかそもそも宣伝の不在)がまずかったのだろう。要反省。

話された内容はいろいろ。大きくまとめれば「デーモン・ナイト偉大なり」となる。他では「ラファティの本質はマジック・リアリズム」というのはかなり説得力があった。この辺は加藤隆史さんのレポート参照、と手を抜いておく。牧さんに見せていただいたラファティ直タイプライターの手紙とか貴重な物も多数観られた。いや本当に楽しかった。僕は。ああ自分の仕切りのへたれっぷりについては要反省ばかりと自覚してます。もう二度とやらないようにしよう。

あとは大広間。大広間で話していたのはイーガン考課表と、90年代SF考課表。いかにイーガンの短篇がすばらしいかを再確認するだけになったような。未訳含むイーガン全作品考課表というものも出回っていたのだが、回答できる人がほとんどいないので集計の意味すらなくなっていたり。上記考課表は、現在、このサイト上でもだらだらと募集中。合宿でもらった考課表は公開可能かどうかを確認していないので、集計結果だけの発表になってます。

朝方、即売本が突然ただになったので、つい買ってしまう。買ったのはIfの山。一体これをどうするつもりなんだろう。

とかなんとか、色々と話をしているうちに寝そびれた。いつものことである。

5月 4日
SFセミナー終了後、本郷の喫茶店に入り、博史さん(8)、高橋ジョさん、志村弘之さんとヤングアダルトというジャンルについてしばらく喋る。出た結論は「コミケ参加者全員が投票するまんが賞希望」というもの。なぜ、そんな結論に至ったかはまったく持って不明。< 結論じゃないって

帰って一度寝た後、細井さんをユタに案内するという約束があったので高田馬場へ。ユタが閉まっていることもあり、さすがに人は来ないだろうと思っていたが、事前の根回しが聞いたのか、計10人もの参加があったのだった。それもこれも細井さんの人徳というものであろう。参加者は小江雅美、大森望、小浜徹也、堺三保、佐藤徹、添野知生、林、細井威男、三村美衣、山岸真(あいうえお順、敬称略)。主な話題はヤングアダルトの起源、ジャンル成立の可能性、苦手な人、今期のテレビアニメ、セミナー感想、困った人の系譜、本の収納、抱えた締切、遊びの計画など。YAの起源は少年向け娯楽小説という捕え方をすると戦前の少年誌にまで行き着いてしまうらしい。ただ、角川スニーカー・富士見的なるもの登場時の匂いの差はやはり幻ではないようだ。どうやったら、この差を言語化できるのだろう。

5月 5日
何をする気も起きなかったので、1日部屋に籠もってCATVを見続ける。ダメ人間路線に一直線な感じ。

結局、サムライ・ジャックとルーニィ・トゥーンズとコナン@未来少年のラスト3話とGガンダムとジャイアント・ロボとトム&ジェリーを見ているうちに一日が終わってしまったのだった。これはこれで幸せな気がしなくもない。

5月 6日
一日家に籠もっているとろくなことにならないので、名大勢でカラオケに。日頃のストレスを発散するかのように絶叫系の歌ばかり歌ったのだが、咽は別に嗄れることもなく平穏無事なのだった。やはり咽が嗄れるまで歌うためにはオールナイトか。オールナイトしかないのか。

カラオケ後、新宿をしばしうろついた後、飯を食って解散。熊本ラーメンはいまいち口に馴染まなかったことである。あ、そういえばトンコツきらいなんだった。

帰り道に池袋によったりしつつ適当に帰宅。溜まっていた雑事を片付ける。やはり、人と会うと嫌でもテンションがあがるから作業しやすいようである。そうまでしないと、T2すら見ることができないというのはだいぶあれだが。

「あずまんが大王」5話。猥談ネタのときの榊さんの動きが最高。

5月 7日
立派なダメ人間になろうという決意も新たに「ギレンの野望 ジオン独立戦争記」を購入。とりあえず、開戦からルウム戦役終了までを扱った序章編をやってみる。戦略コマンドのほとんどが使用不能ということもあり、ゲーム全体の感想を持つまでにはいたらないが、キャラ物戦術級ボードゲームの部分は悪くない。ただ、いくらなんでもモビルスーツ1機で戦艦5隻を落とすのは不可能ではないか? > シャア

# 装備を核バズーカに換えて、戦艦がミノフスキー粒子を散布しまくればなんとかなるのか。

5月 8日
同郷の先輩に帰省先のお土産として、クッピーラムネをもらった。懐かしいことは懐かしいけど、こんなどこにでもあるもののどこがお土産なんだろうと思ったら、驚いたことに関東の人々は知らないという。そんな、クッピーラムネも知らないなんて。なんて貧しい人生を送っているんだ、東人は。

夜中に目が覚めてしまったので、ちょっとオデッサに降下してみる。戦力の損耗を省みず力押しに前進すると3ターンで終了することを確認。が、旧ザク、ザクあわせて10数機にも及ぶ損失は痛すぎるので、より守備的にやり直すことにする。いや、どうせ早期にザクFやザクJ主体に切り替えるんだから旧ザクの損耗を抑えてもしょうがないんだけど。

5月 9日
再度オデッサとキャリフォルニアに降りる。損耗を押さえ気味にプレイしているとターンがかさんでしかたがない。ついでに時間もかさんでしかたがない。この調子だと今月は一ヶ月まるまる使い物にならないような気が。考課表とか考課表とか考課表とかどうしようか。

ジオンの大儀の前にはどうでもいいか。

5月10日
仕事が間に合いそうにないので、諦めてペキンを攻めたり、マドラスを攻めたり。なんとかハワイ侵攻を試みるものの、グフを詰め込んだユーコンが対潜爆撃機の大群の前に為すことなく沈められるのを見て、はじめからやり直すことを決意。ああ、こんな魔法のように時間をけずられるなんて。

あ、仕事もしてます。もちろん。ゲームは仕事を考える合間に進めているだけで。ツィマッド、MIPとの関係は捨てて序盤はジオニック一本に絞るのが効果的か、とか。

次回へ

このページのトップへ