過去の雑記 04年 1月

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1月 1日
年越し宴会から帰宅して、録画していたウルトラQをチェック。7時間連続放送に対して9時間テープを突っ込んだんだから、2時間ほど巻き戻せば終わりが確認できるはず。あれ、なんで3時間までしか巻き戻せないんだ?

録画モードが標準になってた……。

えらく験の悪い始まり方をしてしまった年明け。こんな調子で今年を無事乗り切ることはできるのか。暗雲立ち込める総州の空、明日への光はいずこにかある。君は生き延びることが出来るか。てなわけで。

明けましておめでとうございます。

とまあ、そんな挨拶もそこそこに夕方過ぎに部屋を出て名古屋へ。例によって例の如く実家付近の寂れ具合は一層激しさを増している。あの店も、あの家も、あのビルも、みな駐車場になってしまった。そんな中、真っ先につぶれるだろうと思っていた暇そうな本屋がいまだに残っているのは一服の清涼剤。今の僕には使えない本屋だけど、小学生の頃にはここが世界に開いた窓だったんだよな。乏しい小遣いから交通費など出せるはずも無く、この小さな本屋が無ければ世の中はかなり貧しく感じられたに違いない。新たに生まれる小学生たちのためにも末永く続いて欲しいものだ。

帰宅後、母親に姪・甥の名前を一通り教えてもらう。一年に一度しか使用しない名前というのはすぐにわすれちまっていけない。今年こそ、ちゃんとメモしておかなくては。

いや、姪たちよ。君たちの存在を忘れていたわけではないんだ。確認前でも、甥・姪が何人ずついるかは完璧に答えられた。ただ、誰が誰だったか覚えてなかったというだけで。

1月 2日
浅井R&中野先生と正月恒例のゲーム。

「A Game of Thrones」はマーティン『七王国の玉座』を題材としたボードゲーム。バラシオン、ラニスター、スターク、ティレル、グレイジョイの各家が七王国の覇権をめぐり争う。状況設定は、下巻以降のものなので、未読の人にとってはややネタバレなゲームとなっている。システムは複雑な衣裳を施したディプロマシー。ユニットに出せる命令に数の制限があること、戦闘で将軍カードを使用すること、イベントカードがあり補給レベルの変更や徴兵もイベントとしてのみ発生することなどが主な特徴となる。特に、最後の要素は重要で、これのおかげでゲーム展開が偶然に大きく左右されるようになる。今回のプレイでは、序盤に徴兵イベントが連続したため補給が追いつかなくなったり、逆に中盤以降まで徴兵が発生せず極少数のユニットが王国をかけまわったりした。マップは、ラニスター家がバラシオン、スターク両家に挟まれる形となっておりバランスが悪そうだが、実はその通り。特に3人だとみごとに「北と南に挟まれた中央」となるので、スタークの圧力をバラシオンに流す方法を見つけないと大変なことになる。今回は二度プレイして二度とも、スタークとラニスターが喰いあった所をバラシオンが電撃的に進撃しサドンデスに持ち込むという形となった。ルール量は最近のゲームと比較するとやや多いものの、ウォーゲーム系マルチはこんなもんだと納得できるレベル。ドイツゲームの軽さと緻密さに慣れきった人には向かないかもしれないが、Avalon Hillのおおらかさを覚えている人なら楽しめると思う。

あとは「FLUXX」と「操り人形」。「FLUXX」はカードをプレイすることで、ルールもゴールも変わっていくというカードゲーム。今回は「手札上限0」で他プレイヤーの手札がなくなったところに、「ルール・リセット」をプレイし、手札数の圧倒的なアドバンテージを得ることに成功。数回後で「全部のカードをプレイ」を使用し、一気にかたをつけることに成功した。しかし、ここに至るまでにけっこう時間がかかったため、「とっとと終われ」「まだかたがつけられないのか」と罵倒を浴びまくる結果に。だってゴールできるカードがなかったんだもんしょうがないじゃねーかよう。

「操り人形」は3人プレイの初体験。一人二役は建築の進みが速く、ストレス無くゲームできた。これは4人以上よりも面白いかも。

そんな感じで、午前9時から午後10時まで。ほぼ丸一日ゲーム。心地良い疲れを口実に、姪たちの誘いを振り切り就寝。

1月 3日
ヨーロピアンゲーム・コレクションをいくつか試しプレイ。パーティー系ゲームはいまいちかな。原始スープ専用くらいに思ったほうがいいかも。

1月 4日
G・R・R・マーティン『七王国の玉座』(早川書房)読了。なるほど、ゲームの状況は、この状態を表していたのか。さすがマーティンというかなんというか、キャラに対する思いやりというものが欠片も無いので、いくらなんでもこいつは大丈夫だろうと思ったキャラでも、ほいほい死んでいく。おかげで先の展開がまったく読めないという。ともかく登場人物が癖のあるやつばかりで、大変楽しいことである。現時点では、魔法の色は大変薄く、架空世界を舞台にした歴史小説という趣だが、これから次第に魔法の色が濃くなってくるらしいので、その辺も楽しみ。読み始める前に長さに打ち勝つ必要があるが、それさえクリアすればノンストップの娯楽大作。

……なんだけど、続巻の刊行が遅いと勢いが殺がれてしまうわけで。厚さからいっても大変だとは思うけど、一刻も早い続巻刊行を希望する。

1月 6日
なんとなく思い立ち、ウィルスバスターアップデートのための旧版アンインストールをしていたら大ハマり。正規のアンインストールが上手くいかないので関連ファイルの削除という大技を実行したら、スタートアップでこけたままにっちもさっちも行かない状態に。原稿も上がってないのにと、泣きながらいじくりまわすうちに、セーフモードで立ち上げてレジストリをいじれば良いと気づいたけど、そこにいたるまでは本気で泣きそうになった。バックアップ&リカバリー体制重要。

会社の先輩が実家の土産だと持ってきたチョコさきいかを喰う。面妖な名前からは予想できないと思うが、これが実はチョコレートでコーティングしたさきいかなのである。< まんまだ

見た目からして人を不快にさせる力絶大な感じだが、味のほうもそれを上回る破壊力で悶絶する人続出。なまぐさいさきいかの香りと、安物チョコレートの甘味が絶妙にミスマッチして食べるものの心をかき乱してくれる。いったい何をどうしたらこのような代物を作ろうという気なるのか。先輩の地元の人々の正気度を疑う。いや、名古屋なんだが。

「巷説百物語」アニメ版を見る。ストーリーの整合性はともかく、けれんの効いた演出と、独特の色使いは大変気に入った。

1月10日
近所をぶらついていると遠くの方から謎の声が聞こえてきた。よく聞いてみるとどうやら、「ぎょぅざぁあ〜〜いぃ、ぎょぅざぁああああ」と言っているようだ。餃子?近づいてきた車には確かに焼き餃子が。石焼芋ノリで売る餃子。そういう手もありなのか。

1月17日
夕方から元ユタ。参加者は青井邦夫、SF人妻、大森望、小浜徹也、堺三保、塩澤快浩、添野知生、高橋良平、林、三村美衣、柳下毅一郎、山本和人(あいうえお順、敬称略)。いくらなんでも半年以上前の例会(8月25日記)の話題なんて欠片たりともおぼえているわけないんだけど、塩澤さんがいるんだから、「読みたい」の話でもしてたんでしょう。おそらく「21世紀日本SF作家分布マップ エスエフ大陸の国勢調査」あたり。たぶん。あとは映画と本の話題。きっと。

1月28日
陽気婢『内向エロス』3巻(ワニマガジンコミックス)。センサイな童貞妄想系エロマンガ短篇集。独特の細い線と、軽みのある描写のおかげで妄想マンガにありがちなえぐみは消えているがその分、印象が弱くなっている。って、それは持ち味なのだからしかたがないのか。全体の過半を占める連作はどうでもいいとして、年齢可変マンガと、きぐるみ性転換マンガが、性妄想マンガとして奇想に満ちていて良かった。

1月29日
忙しくしているうちに、何かを書く気力を失ってました。というか、今も無い。

面白そうな新年会が知らない場所であることに嫉妬したり、負の感情と戯れるうちに日々はつづく。いつもの通り。

煮詰まったあまり、5万円くらいDVDを注文してしまったり。カレル・ゼマンBOXと手塚治虫の実験アニメはともかく、「パットとマット」全部というのは本当に観るのか。

部屋にいても、PS2の廉価版麻雀をやるか、大昔にクリアした偽Wizのアイテム探しをするかという無為な日々。かといって外に出てなにかするわけでもなく。陰々滅々、陰々滅々。

とりあえず気分を変えるため、休みを取ってみた。明日は一日部屋に籠もって鬱々と過ごす予定。

いつものままじゃん。

明日が無いとわかって呷るバーボンは美味いなあ。

これはこれでそこはかとなく楽しいというのが一番いけないことかもしれない。

遊んでくれる暇な人、募集中。

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