過去の雑記 04年10月

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10月 1日
中日ドラゴンズ、セントラル・リーグ優勝。5年ぶり6度目。これでやっとヤクルト、広島と並びリーグ優勝回数3位タイとなった。日本一回数だと、まだリーグ最下位だけどな。 拙攻続きの貧打線の末、他球場で2位が負けて優勝が決まったとたんに満塁ホームランを打たれそのまま敗戦、でも優勝という形は、マスコミ受けしないこのチームらしい形。実際の試合を見ると、信じられない好守を連発しているあたりも、いかにも中日。豊富な中継陣と高い守備力を軸に、徹底して守備偏重のチーム強化、チーム編成をすることで勝ち上がってきたのは高く評価したい。ボール飛ばしゃいいんだろ野球全盛の中、守備の妙味で魅せるチームが優勝したというのは、今後のプロ野球にとっても良い結果ではないだろうか。他チームもこれを見習い、己の武器をもう一度考えてチーム編成をしてもらいたいものだ。

もちろん、考えた結果として、ホームランうちゃいいんだろ野球になったのなら、それはそれで良いのだ。

10月 2日
まんがを読む。

宗田朋:作、柊ゆたか:画『OZ DOROTHY』1巻(ぺんぎん書房 SEED! COMICS)。PPGをゴス風味にしたような画で描かれた、哀しく残酷な童話。絵柄(画家のサイト)は好みなのだが、話がそれを活かしきってない。っつーか、本編よりも、1p、2pのショート漫画の方が百倍面白いってのはどんなもんか。

竹本泉『トゥインクルスターのんのんじーEX』(白泉社 JETS COMICS)。のんのんじーひさかたぶりの続篇、だよな一応。本編は70p弱しかないが、設定が色々開かされている。豪華ゲストのイラスト大集合は、いらないながらも悪くはないというあたり。が、しかし。倉田英之のクズ小説はどうしたもんか。こんなクズに6pも使うくらいなら他になにかあるだろう、と。
『乙女アトラス』といい、『トランジスタにヴィーナス』といい、《コピー地球》物の人気はいまいちみたいだが、大好きなシリーズなのでどこかでつづいて欲しいもの。いっそ、SFマガジンとかどうか。

長谷川裕一(原作:横山光輝)『鉄人28号 皇帝の紋章』2巻(講談社 ZKC)。正調、ロボットバトル探偵漫画の2巻目。あいかわらず、設定の換骨奪胎がすばらしくうまい。ブラックオックスの特徴(格闘戦用、妨害電波、飛行能力無し)をひとつの必然性の元にまとめあげる手腕は見事というしか。その無敵能力を、知恵と勇気で打ち破る正太郎(と村雨)もナイス。少年漫画はこうでなければ。もちろん、アクションも充実。「今までのは振りなんです」からはじまり「ロケット点火」で頂点に達する格闘シーンの迫力は超一流。しかし、村雨。「おい、ショタ公」ってセリフはだめだろう。

昼から『キマイラの新しい城』読書会に参加。残念ながらミステリ方面の方が不参加となったので、そちら側から見るとどう見えるかという最大の興味は空振り。志村さんとふたりで、<エターナル・チャンピオン>の話を延々してしまった。ちょっと読書会的にどうかと思わなくもない。他のみなさんの興を殺いでなければ良いのだが。

蒲田の餃子屋で腹いっぱい餃子を詰め込んだ後、元ユタ。僕が着いた時点での参加者は、SF人妻、添野知生、高橋良平、林、山本和人(あいうえお順、敬称略)。大森さんや、堺さんは既に帰られた後だった。主な話題は、世の中には知らない本がたくさんある、東京ファンタ、コレクション道レコード篇、古本篇、古本市のマナー、古いplayboy、植草甚一の絶対領域など。東京ファンタはまだチケットが入手できるかもとのこと。諦めて開いた時間を有効に使おうと思ってたんだけど、どうしたものかなあ。

10月 3日
世田谷美術館にヨルダン展を観に行く。看板の「アイン・ガザルの双頭の胸像」に惹かれていってきたのだが、この手の像はあまり多くなかった。石器や彩陶など地味な展示が多目。これはこれで悪くないんだけど、ちと残念。東ローマ時代の東方正教会風モザイクなど、予想外の品(よく考えてみればあって当然なんだけど、なんとなくセム=ハム系の王国→ローマ→イスラムという印象があった)もあり、楽しくはあった。しかし、ヨルダン1国では足りない感じ。無理とわかっちゃいるが、イスラエル、シリア、レバノンと合わせ、メソポタミアとエジプトに挟まれた地域の文明という切り口ならさらに興味が増したかも。あ、周辺をあわせたヨルダン年表は激燃えでした。中国がやっと石器時代を脱する頃には思いっきり文字文明が始まってたり。恐るべし、中東。

売店では、東ローマ時代のモザイクを印刷した眼鏡拭きと、『古代メソポタミアの神々』を購入。メソポタミアは、ヨルダンと関係ないだろうというツッコミは聞かない方向で。

エルフェンリートを千葉テレビで見る。そういやアニメ化するとか言ってたなあと思って、見ていたが、どうやらDVD宣伝用に、アニメ版第1話と第2話を計20分に編集したスペシャルダイジェストらしい(情報元:公式)。眼鏡ドジっ娘の首ちょんぱなど、スプラッタシーンをちゃんと赤い液体でやってたので、びっくりした。昨今の規制環境でも独立U局は問題なしなのか。オールヌードで暴れまくるルーシーにはちゃんと乳首付ですよ。それが嬉しいかどうかはともかく、偉いとは思った。安いハーレムまんがと残虐アクションが同居する、奇特な空気は再現されていたが、画の部分が多少ネック。このレベルだとDVDを買うまでは行かない。いや、コミックのレベルを再現しているといわれると返す言葉がないけど。

10月 4日
流行り物。恋愛心理診断。結果は「ステディ」。

親しくなるまでとっつきにくい感じなのですが、親しくなっていくと実におもしろい独創的な考えを披露してくれたりします。目的の実現のために辛抱強く頑張っている姿はステキなのですが、もれなく一匹狼がおまけについてきます。
で、
  • 恋愛に関して「まぁ 普通かな…」と思っています。
  • 感情的ななれあいを好みません。
  • 彼氏(彼女)にも束縛されたくない…と思っています。
  • いざっ!てときに一番頼りになるヒトです。
で、
  • 得意な恋愛:お互い干渉しない大人恋愛
  • 苦手な恋愛:ボケツッコミが要求されるお笑い恋愛
  • 彼女が、あなたのことを友達に一言:「仕事に集中しているときがカッコいいんだ。」
  • ありがち別れる理由:いくらなんでも唯我独尊
で、処方箋が
なんだか頑固とかわがままとか思われてないですか?あなたの自信に満ちたその行動や考えが周りに理解されてないのではないですか?そんな時は!あなたはいつも物事を深く考えて、独創的で豊かな発想をもっているのは確かです。でも、気が付くとあなたの考えが暴走しているかもしれません。一度コダワリを捨てて「やわらかアタマ。」と3回唱えて考えなおしてみましょう。そんな器用さはあなたを魅力的なヒトにするハズ。
だそうです。ふーん。

一時の気の迷いで予約したガリク・セコ、ヘルミーネ・ティールロヴァーのDVDが到着。とりあえずセコを半分くらい観た。劇場で観たときは「本棚の世界」と「シューズショー、あるいは自分勝手な靴」に注意してたけど、まとめて観ると「僕の友達はチクタクいう」の方が良いな。無生物を無生物のまま擬人化する前2作のような作品だと、滲み出る人間味が妙味を消してしまい、ポヤルの冷たさに敵わない。セコの人間味は「僕の友達はチクタクいう」のような暖かい作品の方が活きるようだ。

10月 5日
オリ鉄、梨田元監督にヘッドコーチ就任要請。そんなにバファローズが欲しかったのなら、とっととブルーウェーブを売却して、バファローズを買収すればよかったのに。> オリックス

谷山さんの日記(10月5日付)で知ったメジャーリーグ:アストロズ、驚異の追い上げ。8月半ばで借金4から、36勝10敗でプレーオフ進出ってのはなんの冗談だ。この期間の勝率、7割8分3厘だよ。4月の月間勝率なら皆無とはいえないくらいの数字だけど、二ヶ月近く維持したというのは信じられない。この経過をリアルタイムで追っていたらスリリングだっただろうなあ。アストロズファンの人が羨ましいぞ。

吉野朔実『犬は本よりも電信柱が好き』(本の雑誌社)。「ロンドンの古本屋」のロンドンの古本屋が身悶えするほどかっこいいです。いいなあ、こんな本屋に通いたいなあ。あと、表題作の犬がかあいい。とてもかあいい。

10月 6日
レム『ソラリス』(国書刊行会)を読み始めたところ、冒頭をかけらも覚えてないことが判明。訳が微妙かなと思ったら、訳者あとがきというか解説によるとレムの文体に忠実にした副作用らしい。まだ50ページほどなので、大幅に足されている(早川版の原典、ロシア語版が大幅に削られていた)部分に至るのは当分先。

いよいよ決定的な山下監督解任。後任レースは牛島和彦一歩リードの報道が。現役時代は好きな選手だったし、解説者としても好きな方なので、とても悪いというわけではない。少なくとも、無意味な外国人監督招聘や田淵監督に比べればまだマシだとは思う。だがやはり、コーチ経験もない人物を監督に据えることに不安はある。投手コーチで試すというわけにはいかなかったのか。こんな大抜擢で、コーチ陣はどうするんだろう。
というか、中日はよく出したな。
#牛島が中日監督を諦めた?

ストーブリーグの一方でペナントレースも。横浜はじりじりする熱い最下位争いを演じています。がんばれ、川村さん。って、ああ。若田部、使えねえ……。中継ぎに向いてないということか。

若田部が下で活躍していた時は、「上の駒が明らかに足りないのに、なぜ使わないんだ、山下!」と憤っていたのだが、上がって来てみると唇を噛む状態なので困ったもの。どうせ先発の駒は足りないんだからと、5枚目の先発あたりで使って、勝てば儲け物と思っているうちに調子が上がってくるのを祈るという手か。立ち上がりに3点取られるのは、横浜投手陣ならデフォルトだし問題ないはず。<あるって

かなり前に注文したっきり忘れていた『ミクロの傑作圏』が届いた。21:00〜24:00の再配達指定ができるというのは偉いな。> 佐川
感想は読んでから。

10月 7日
職場内の食堂で昼飯を食べていると、となりで飯を喰っていた女性二人連れの一方が話し始めた。

「きのう、わたしが昔読んでたまんがのアニメがはじまったんですけど」

昨日?昨日ってなんかあったっけ……、ああ、リンかけか(ここまで3秒)。考えている間にも話は続く。

「ボクシングまんがなんですけど(やはり)。リアルタイムで読んでたんじゃなくて、小・中学生の頃はまったまんがを書いていた人が車田正美というひとで、そのひとが前に書いてたんですよ。あ、いま2を連載してるんです」

ああ、こんなところにも業の深い人が。いや、星矢が好きで、「リングにかけろ」まで遡るくらいはふつうだろう。けど2まで追うのは、いささか普通を逸脱してるかも……、いやいや。なおも話は続いている。

「で、そのアニメをやるのが夜中の2:45で、だから目覚ましかけて直前に起きるようにしてたんですよ(……マニアだった)。でも、いつまでたっても始まらないんです。なんか、通販番組とかやってて。30分くらいたっても始まんなくて。
「局が違うかな、いやあってる。野球も無いはずだし、まさか地震の特番?とか。いろいろ考えてたら、サッカーで55分遅れるというテロップがはいって」
「見たの?」
「見ましたよ。がんばって起きてて。でも、なんか話の途中から始まってて。夜中だから、見てる人はストーリーを知っているという前提なんだと思うんだけど……」

その筋の人というのはどこにでもいるのだなあ。ノン気のひとに、わかってもらうのは大変だと思うけど、がんばってくれ。そう思いながら、読みかけの『ソラリス』を閉じ、食堂をあとにしたのだった。

P.S. 通りがかりに顔をみたら、確かにその筋の空気を漂わせてました。

明日は休みを取ったのでだらだらとアニメを観る。

5分くらい見逃しつつ「舞-HIME」2話。OPが確認できたらもういいかなあ。大立ち回りだったと聞く、1話が気になるところ。

「ローゼン・メイデン」1話。OPがALI Projectなのに話がわかりやすい!原作知らないんで、人形アニメ(用法が間違ってます)とは知らず驚きました。顔の書き方は好みじゃないけど、悪くはないかな。

10月 8日
疲労が溜まっていたので休暇を取って雨の中渋谷へ。

センター街には、今日発売という『キル・ビル2』DVDの広告が溢れていた。いくらなんでも、街中にキル・ビルのサントラを流すというのはやりすぎではないか。そこかしこに例のトラックスーツカラーリングのジャンバーを着たお姉さんが立っていて笑ってしまったことだよ。

『スウィング・ガールズ』の2:50からの回を観るつもりだったのだが、劇場だと思った場所についてみると、レストランしかない。しばし悩んだ末、1Fに降りてみたら、建物が違っていた……。これはパルコ3じゃなくて、パルコ1だよ。

もはや、2:50の回には間に合わなかったので、先に、レイトショーの整理番号を手に入れようと思い、ユーロスペースへ。シネクイントとユーロスペースって、渋谷駅を挟んでちょうど反対側にあるんだね。雨の中ひたすら歩いていると、だんだん沈んだ気分に。途中で寄った書店で『プルートウ』の豪華版を見つけたからよしとしようか。

ユーロスペースに着き整理番号を貰おうとすると、レイトショーの整理番号は8:00からしか受け付けてないという冷たい言葉が。毎回、7,8分の入りなので遅く来ても大丈夫と保証はされたが、冷たい雨の降る中、渋谷を歩いた時間は戻らない。さらに重い足取りで再び、シネクイントに戻る。

まあ、そんな沈んだ思いも『スウィング・ガールズ』を観たらふっとんだ。朗らかな気持ちで再度ユーロスペース側に渡り、『アトミック・カフェ』を観る。面白いけど、面白いけど、こんなブラックな物見せられて、『スウィング・ガールズ』で朗らかになった気分をどうすればいいというのか。

映画の食い合わせの重要性について考えつつ、雨の中柏に戻る。ああ、渋谷の坂がすべて水路に。

というわけで、『スウィング・ガールズ』。朗らかで、幸せな映画だったので大満足。楽しげで良いよ。うん。本仮屋ユイカの良さについては、すでに百万言費やされている様子なので、いまさら付け加えることはない。眼鏡とかはともかく、おいしいキャラでしたね。貫地谷しほりはかなり印象薄かったのだが、ねずみのシーンで急激に私的好感度がアップした。豊島由佳梨は全体に存在感があり、よろしい。上野樹里は……。だめなんすよ、こういう元気が空回りするキャラ。いらいらして。で、なによりも平岡祐太くんが偉いと思いました。ボンっぷりがナイス。
テレビシリーズ化の際は、他のメンバーのキャラも掘り下げるんですかね。それはなんか、エルドラン・シリーズっぽくて良いなあ。
油断すると、激しくサントラを買ってしまいそうである。

そして『アトミック・カフェ』。マイケル・ムーアの師匠にして子ブッシュの従兄弟というケヴィン・ラファティ(つづりはLaffertyじゃなくてRafferty)他による、ブラックジョークドキュメント。アメリカ政府/軍による原爆関係のプロパガンダ映像を繋ぎ合わせて長篇ドキュメンタリーにしあげたもの。原爆に対する憧れを能天気に歌うオールディーズ・ナンバーにあわせ、原爆がつぎつぎと炸裂する画面を眺めていると、神経症的な笑いと戦慄が交互に襲ってくる。アニメの亀が「原爆が来たら、首を引っ込めて陰に隠れるんだよ」と教えてくれる教育フィルムとか、笑ったもんだかな映像目白押しでじつにこう困った気持ちになれます。ソ連をほとんどエイリアンのように見なす、冷戦プロパガンダ映像もなかなかキテいて、ほんとにまったくもってPKDな世界。ディックの作品世界というのは、こういう背景があるからこそなのだね。
こんな陳腐なプロパガンダを本気で作っていたというのも笑いどころかつ恐ろしいところなんだけど、それが効果をもったのかもしれないと思うとさらに恐ろしさだけ一段アップ。今もそうかもしれないと思うともう一段階。五〇年代SFに溢れる核恐怖の意味を掴むためにも、映像と音楽だけで語られるブラックジョークに笑うためにも、絶対的にお薦めです。

さらに浦沢直樹『PLUTO 豪華版』1巻(小学館)。元ネタの「地上最大のロボット」を読んでなかったのでこちらで。今後、この版形のバージョンも出つづけるんだろうか。

まずは元ネタから。手塚まんがは割と苦手なので、どうかと思ったら案の定でした。ノース2号やゲジヒトはいいんだけど、アトムの感情に共感できないので大変辛いことに。「だからなんでそんなことするんだ」と突っ込み続けるのはストレスがたまっていけません。半端に感傷的なのがどうもなあ。

つづいて浦沢版。これは良いものですよ。換骨奪胎と肉付けの厚さにめろめろだ。ゲジヒトが亡くなるまでだと、ここで半分くらいか。ここまでの物語の厚みに相応しい最後であることを祈る。って、それじゃプルートウの物語が終わらないじゃん。

10月 9日
浅倉久志・編『ミクロの傑作圏』(文源庫)を読了。星新一のミステリ系のショートショート集がSFである程度にはSF。というか、ふつうに分類するならユーモア短篇集だな。SF紹介欄ではちと使えないですね。アメリカ民話そのままの話も入っていたり、空気は全般にかなり古め。通販限定二千何百円出して買うほどか、というと難しいところ。浅倉訳のユーモア短篇が好みなら文句なく。そうでなければそれなりに。

夜のホテルで交わされる男女の会話「一夜の宿」と、恐ろしい事態の予感だけが募る「グランド・セントラル駅にて」が良かった。

10月10日
今朝のデカレンジャー。4号ロボ登場がいかにもとってつけたようなのがどうも。「おれがアリエナイザーならデカレンジャーロボを空から攻めるね」話はもっとちゃんとやっておかないと。SWATモードも安売り気味で、かなりだめ。強力な武器は使用制限をつけて欲しい。まあ、この辺は、スポンサーの意向が強かろうから難しいとは思うけどな。話自体は悪くない(ハクタク再登場は驚いたし、良かった)だけに、その辺の大人の事情っぷりが哀しかった。

あ、ラストの「わー、犬!」は、先週の軍曹(違う)の、「おれとお前は犬猿の仲だからな」同様、グッドでした。だから、犬犬言うな。
あ、テツがすっかりつかいっぱなのは仕様ですか。

10月11日
安田ママさんのお薦めに従い、今月のみんなのうた、「月のワルツ」を観る。なるほど独特の雰囲気のある画風で、これはなかなか。影の入れ方が、ちょっと宇野亜喜良っぽい。「どうやったんだこれ」とか「よくそんなことやるな」というところはないけど、映像としてよく出来ている。歌い手の人は、ブレスが独特ですね。慣れない歌い方なんで、一瞬、途惑った。

10月12日
新番組録画用のテープが突っ込んであったので、ついでに6時台アニメを録ってみた。

「B−伝説!バトルビーダマン」(いまさら)本編は見てないが、おそらく対象外視聴者。曲は歌うと意外に楽しそう。でも、CDを買って練習するほどではないな。

「Get Ride アムドライバー」(いまさら)本編は見ていない。ひょっとしたら面白いかもと思ったがどうだろう。OP,EDとも印象に残らず。アニソン的にはどうでもいい。

さらについでに「魔法少女リリカルなのは」(6時台じゃないし)主人公の口調も含めCCさくらにしか見えなかったが、もともとエロゲ内パロディ設定のスピンオフらしいので、しかたがないのだろう。オリジナリティという言葉を忘れれば、わりとそれなり。でも、次は見ない。OP,EDもいかにもという感じでインパクトはなかった。

人が読んでる『本棚探偵の回想』を横から眺めていたら、気になるパズルがあったんでメモ。「海野十三が書いた虫食い算本」の話題でサンプルとしてあがっていた問題なのだが。
......______**.*+++++++++
******)*******
_______******...........
.......*******..........
________******..........
........*******.........
________*******.........
.........*******........
__________******........
..........*******.......
__________*******.......
...........*******......
___________*******......
............*******.....
____________*******.....
.............*******....
_____________*******....
..................******
__________________******
..................******
(*、+は数字が入る。+++++++++は循環小数の循環部分)
(._は空白。_の行が、割る数と、答えのある桁の積)
例)5÷2
..2.5
2)5
__4.
..10
__10
...0
7桁 ÷ 6桁で、9桁の循環部が出る虫食い算ですよ。なに考えてんだ海野十三。正攻法で考えようとしたけど、あまりに大変だったんで、一部計算力任せで解いちまいました。これを電卓すらない時代に作るってのは、どんな計算力をしていたんだろう。

あ、こんなことやってたのは、あくまで気分転換であって。ええ、ちゃんと仕事はしてますとも。

10月15日
ギャバンとデカレンジャーが夢の共演をするというヒーローショー、「ポルトヨーロッパ 特捜戦隊デカレンジャーバトルステージ 〜エマージェンシー!伝説の宇宙刑事〜」のレポートをみつけた。うわ、観たい。むちゃくちゃ観たい。製作者は完璧に理解している。これだ。これだよ。これは、その場で見たら燃えるよなあ。レポート読んでるだけでも燃えるし。行きたい。和歌山というのは非現実的だが。行きたい。むむ。

Web浦島太郎シリーズ。たぶん、みなさま周知のことでしょう。Flash作成祭りみたいな(Web上の?)イベントで作成された「なつみSTEP」というFalsh。女の子が電車に乗って2chキャラと戯れるほのぼのとしたFlashです。かわいくできてます。

それだけに。

観終わったら、こちらの解説ページの後半を読んでみてくださいだ。

よくできてるなあ。

よく毎日おもしろ報道ができるなあ、な、NPB関連ニュース。楽天ヘッドコーチに大ちゃんか伊原さん。日本一のダメ監督の座をかけて日夜争っているふたりが!だいじょうぶか楽天。いやその、ふたりともコーチ時代の実績は、それなりにちゃんとしてんですけどね。

10月16日
昨日のデカ&ギャバンショーについて、ちょっと調べてみる。11/23までの毎日曜&祝日開催で、会場は京都から2時間+バス15分。15:30の回なら、終わって17:30、海南駅に戻るのは18:00くらいか?余裕を見て18:30とすると、柏に着くのは……。飛行機しかないのかよ。いや、名古屋の実家に泊まれば。うーむ。
やはり京フェス帰りに寄るのは難しいかな。

横浜スタジアムに山下大輔監督最終戦を観にいこうかと思ったが、うだうだしているうちにタイミングを失ったので、おとなしくまんが読み。加藤元浩『ロケットマン』9巻(講談社 KCGM)。大きな敵もはっきりとして物語もいよいよ大詰め。主要登場人物の過去も次々と明らかとなり、あとは宇宙に行くだけとなった。いやもう、盛り上がる盛り上がる。ロケット技術者たちが集まったシーンなど涙が出るかと。とおい未来のガジェットは使ってないし、あくまでミステリ/サスペンスの技法で書かれているストーリーではあるけれども。宇宙系SFものなら、これで燃えなきゃうそだろう。必読。

おまけ:今回のマイナータイトル:『ふたりで宇宙へ』豊田有恒かあ。読んでないなあ。

ハマスタには行き損ねたので、横浜・ヤクルト28回戦をJSports1で観戦。外野一塁側は立ち見も含め、なかなかの入り。三塁側は半分いるかどうか?内野スタンドはガラガラ。特に、三塁側は300人いないんじゃないかという様子。三塁側内野自由席なら確実に座って観戦できたなあ。後半エースのセドリックが好投を見せるも徐々に失点。一度は追いついた9回にリリーフが打たれて1点差、その裏ツーアウトから粘って2死1,2塁。そこで古木があえなく三振。なんど観ただろう、こんなゲーム。今年はいいさ。最下位とはいえ、5位とはゲーム差無しだ。去年よりは改善した。野手も、かなり目が出てきた。あとは細かい技術と投手力。来年はなんとかしてくれ、頼むから。

夕方から元ユタ。参加者は、SF人妻、添野知生、高橋良平、林、宮崎恵彦、山本和人(あいうえお順、敬称略)。矢野徹さんのお別れ会があって、東京ファンタがあってということで予想通り参加者は少なめ。主な話題は、人のいない東京ファンタ、デビルマンの良かった探し、ガルーダとデビルマンどっちがだめか、鉄人を忘れるな、タイ映画の凄さ、「マッハ!」を上回る映画、メビウスのアニメは必見、古いSFマガジンを読む、昔のミステリマガジンの魅力は大人のコラム、プロ野球の混迷、昔はなかったルール、親会社に見る栄枯盛衰など。富士見ミステリー文庫を後追いで見つけるのは至難の業らしい。

東京ファンタのプログラムとプログラムの合間を縫って参加の添野さんの話によると、大熊君は今回も律儀にファンタ通いをしていたらしい。偉いなあ。観たいプログラムがないなどという情けない理由で参加を見送った自分が恥かしい。というわけで反省しているので許してください。> 大熊くん

10月17日
タイミングを逃したせいでなかなか見つけられなかった『食卓にビールを』をやっと入手。ついでにハルヒと現代魔法も何冊か買ってきました。さて、読めるかな。

さらに、噂の電撃文庫総合目録2004も入手。なるほどこいつは凝ってる。目録表紙に描かれたイラストレイターの区別がいまひとつつかなかったというあたりに、時代に置いてかれたという思いが募ります。

10月18日
また、フロントのいらんこと言いがいらんこと言ったらしい。佐伯が感情で動くタイプなのは(あるいは、そう見せているのは)わかっていることなんだから、言葉に気を使うのは当然だろうがよ。ウッズ退団が確実な現在、また、外国人ファーストを補強するにしても、予備は絶対に必要なわけで、一塁守備が無難にこなせて打力も安定している佐伯を切り捨てられるわけ無いだろうに。選手側に風が吹いている今年、「そうは言っても金が無い」と弱みを見せて泣きつくアプローチならともかく、「なんなら出てってもいいんだぞ」という脅しのアプローチが通用するわけないことくらい気づけってば。

やっとたどりついた午後10時過ぎの柏駅南口。こんな遅くだというのになにやら人だかりが出来ていた。どうやら路上ライブをやっているらしい。ちょどいいタイミングででくわしたらしく、いままさに1曲目が始まろうとするところ。かわいい感じの声で聞こえてきたその曲は

「てぷこひかりにっ きめったのっわぁー」

どうやら、あのCMソングを歌っているシンガーのようだ。肌寒かったので、そこでその場を離れたが、後ろから聞こえてきた「さいきん、ほんとこればっかりやってるんですけど」という声はちょっと切実に聞こえた。

牛島@ニュース23、というわけで新監督がオーナー企業の番組に生出演。一方、高津は古巣の大株主企業の番組に。おお、メディアの囲い込み。フジも、TBSも、頭使わず読売ジャイアンツに媚を売るだけでなく、せっかくの資産を生かして欲しいと思ったことでしたとさ。

横浜が全国区になるのはそれはそれでいやなんだけどな。
#ならないから大丈夫か……。

10月19日
SFマガジン11月号読了。

まずはJコレ評。「Jコレクションの作品群が示しているのは、SFという神の再降臨ではない。そんなものが存在していない世界における信仰の告知である」という言葉も素敵な鏡明による総論がいい。「ライトノベルがSFに「私」という概念をもたらした」という説には一切リアリティを感じないけど、そんなことはどうでもいいくらいにかっこいい。現代にSFファンとして生きるということは「神の不在の地」=「地獄」で生きることなわけだ。もう、このフレーズだけで勝ったも同然ですよ。

ユーモア特集はワトスンに尽きる。世界の音楽だよ、世界の音楽。「世界はじつは○○○○でした」って、そりゃないよなあ。ネタが割れた瞬間、思わず「ベイリーか貴様」と虚空につっこんじまいましたね。文句なしの今月ベスト。スワンウィックはベタすぎ、ブラッドフィールドはピント外れ、ラングフォードは凡庸。手垢がつきまくりのテーマをきれいに処理したレズニックはわりと好み。

石川喬司の短篇からは創世記の空気が漂う。それに酔うことができるかどうかが評価をわけるのだろう。ぼくはノスタルジアとSFへの思いだけで十分だったので、全肯定。それはもう。林巧の短篇はどうも面白さの勘所が理解できてない。ラスト前のイメージは悪くないんだが。

連載コラム類。永瀬唯は絶好調。小松左京の矛盾する側面、「虐げられた野蛮による革命」と「テクノクラートの管理による未来創造」がどのように一つのものとしてまとまるか、という謎にいたって以下次号。橋元淳一郎はいまだ迷走中。ここからの着地点でなんらかのカタルシスを得られるとは想像しがたい。

小林めぐみ『食卓にビールを』(富士見ミステリー文庫)。久方ぶりにもほどがあるってくらいの間を置いてこの手のレーベルの本を読んだんで、多少不安だったが問題なく楽しめた。みのりちゃんの一人称で書かれた《みのりちゃん》という感じで、ずれた会話のテンポのよさは往時の火浦功にも匹敵しようかという出来。また、非日常と日常のバランスもナイス。主人公が、学生と主婦のふたつのアンカーを持つのがポイントか。学園篇でも、ご家庭篇でも、どちらもちゃんと日常回帰が図れていて、いい感じです。しかしあれだ。幼な妻(笑)がだんなの腹肉をつまむシーンはちとエロすぎと思った。

10月20日
録画しておいたデカレンジャー35話を観る。たしかにこれは脚本がまずいなあ。私刑ではなく法の正義をと諭したジャスミンが、ジャッジメントもせずに重火器乱射して「カ・イ・カ・ン」じゃロジックがつながらない。脚本・演出には猛省を促したい。生身の相手にいきなりSWATモード発動もいかがなものか。敵がアーマーつけてからでいいじゃん。チョウ・サンの娘が人間型だったのも違和感大。細部をきちんとしなければ勝利は得られませんよ。ところで、感想サイトを見ると、チョウ・サンの元ネタをいかりや長介としている人がほとんどだったのだが、「太陽にほえろ」じゃないのか。

小林めぐみ『食卓にビールを』2巻(富士見ミステリー文庫)。というわけで続巻も読みました。面白いけど、中篇は散漫にエピソードをならべただけになっていていまひとつ。短篇連作の方が良いですね。これは。んでも、ネタとしては中篇の中の銀河自作セットネタがベストでした。隠し味のビールで意志が芽生えちゃうのもぐう。かわいいぞ。

10月21日
ニュースでは「首都圏の各線は平常通り運転しています」などと言っていたので、安心して駅についたら「上りを徐行にしたら下り方面の電車が足りなくなったから、36分発の電車は57分の特急の後ね」とかいわれてしまって悲しい気分に。そうですか。ここは首都圏じゃありませんか。そうだよなあ。

しかしだ。33分が通常どおりに発車したのに、36分は30分遅れというのはいかがなものか。せめて、間隔調整くらいしてくれ。> 常磐線

で、降車駅についたら「バスは5分前に出たから次は25分後ね」攻撃にあったりしたのでした。いいよ、もう。

殊能日記でヤンキーズという表記をみかけた。
ヤンキー「ス」じゃないの?と一瞬、違和感を持ったが、考えてみるまでもなくyankeeは母音で終っているのだから、複数形は有声音「z」が正しい。これはあれだ。「Tigers」はタイガー「ズ」が正しいの仲間だな。しかし、なぜこんな誤用が発生するのだろう。というわけで「ヤンキーズ ヤンキース」で検索してみた。……単に混在しているサイトしかひっかからねえ。

しかたがない「ヤンキーズ ヤンキース 有声音」で検索。2chのそれらしいスレッドが見つかった。 「促音の後の濁音はお嫌いなのかしら」。本筋からは外れた話題なのでさらっと流されているが、バッグがバックになるのと同様、語尾の濁音が清音化するのは日本語の特性らしい。とりあえず納得。

ところでこのスレッド、後半にある2ch語の語形変化(セックス→セクースなど)に対する考察がネタであるにしても興味深い。

洗濯物を干していたら始まってしまったので、そのまま深夜アニメを観る。

「舞Hi-ME」のOPは初見。いまひとつ盛り上がりませんな。画はいいんだけど、曲がつるつるしてて特徴がない。本編は媚どころ満載のギャグ回で無難に楽しめました。このキャラ数で、偶数回しか観てない人間でもキャラ間の人間関係が把握できたのだから、演出が偉いのだろう。

「Rozen Maiden」は奇数回のみの視聴。いや、べつに意図してそんなしばりにしてるんとちゃうけど。異能バトルのライバル役を登場させつつ、少年の成長を描く回で、両者ともちゃんとこなしているという感じ。引きこもり少年が玄関に向おうとすると空間が歪んで見えるシーンがナイス。

どちらも、画や処理や動きにみどころがあって良かったことです。これだけちゃんと観られる作品が、(OPとED、次回紹介とはいえ)放映時間が重なるのはもったいないことである。

10月23日
昼からUGAの入ったカラオケ屋に出かけ、ほぼ山本正之のみを5時間。本来入るわけがないマイナー曲をたっぷり歌うことが出来たので、たいへんすっきりした。「魏志倭人伝」は楽しいなあ。今回は歌わなかったが、アニメ、特撮のマイナー曲が(マイナー曲ばかり)大量に入っているとわかったのも収獲。次の機会には「本当かい?」を歌おう。

10月24日
漆原友紀『蟲師』5巻(講談社 アフタヌーンKC)。高値安定。面白いので文句はつけ難いが、「失う」話ばかりなのはちと重いかも。というわけで今回のベストは、失うのではなく、生まれ変わる話な「沖つ宮」。これはこれで失う話でもあるのだが。

山本賢治『カオシックルーン』8巻(少年チャンピオンコミックス)。あいかわらず、いろいろぶちまけてますが、7巻のほうがはっちゃけてたかなあ。物語的には盛り上がってるんで、REDの続編が楽しみ。

SUPER COLOR COMIC『robot』(ワニマガジン社)。村田蓮爾表紙の大判サイズで、画集としか思えないが、どうやら村田蓮爾責任編集による季刊(年三回刊?)の「雑誌」(刊行形態は書籍かな?)であるらしい。中身もフルカラーなんで画集にしか見えないけど。執筆者は、村田蓮爾、浅田弘幸、安倍吉俊、伊藤真美、OKAMA、衣谷遊、小林誠、SABE、三部けい、田島昭宇、長澤真、鳴子ハナハル、猫井ミィ、HACCAN、白亜右月、前嶋重機、三浦i冬、ミギー、ヤスダスズヒト、YUGと錚々たる布陣。布陣はいいのだけど、画力が突出するばかりで話がついてきてないものが多いのは、どうしたもんだか。特に連載陣。第1回くらいは、連載だからと甘えるのではなくそれぞれにキャッチーなところを見せてくれないと。読み切りの中で、鳴子ハナハル、伊藤真美、ヤスダスズヒトは好みでした。特にヤスダスズヒト。この手の媒体特性を活かした実験は大好きなんですよ。1800円と値段はそれなりで、画としてはきれいなものが多いので、継続さえできれば意義のあるものになりうるかも。その継続が一番難しそうだけどな。

10月25日
負けたねえ、中日。昨日、勝てなかった時点で終わってたということですか。ま、中日の勝負弱さから言えば、そんなものだろう。といいつつ、かなり悔しい。いや応援しているのは横浜なんだけどさ。

いまさら谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』(角川書店 スニーカー文庫)。いまさらなんで情報が入ってきてしまっていたところはあり、大ネタについては確認中心。なるほどね。この使い方は巧いな。単発で終わってしまったのなら壮大な一点突破に、シリーズ化すればなんでもあり学園コメディを成立させる言い訳に、シリーズ完結時には隠しておいた真実の真実でどんでん返しをするためのミスリードに、と大ネタひとつが大活躍だ。突然打ち切りになって、真実の真実が不発になっても不自然さはないし、学園コメディに飽きたらいつでも終わらせることができる。よく考えたもんだなあ。
#もちろん、こちらの考えすぎかもしれないのだけど。

10月27日
殊能日記に
東北楽天ゴールデンイーグルスとか、仙台ライブドアフェニックスとか、どうして合併した銀行みたいな長ったらしい名前つけるかね。楽天イーグルスやライブドアフェニックスのほうが、まだ潔くていいな。
とあるけど、福岡ダイエーホークスも、北海道日本ハムファイターズも、千葉ロッテマリーンズも、かっての大阪近鉄バファローズもそうなのだな。さらに、広島東洋カープも、東京読売巨人軍も、かっての横浜大洋ホエールズもそう。日本のプロ野球チームの半数近くは、この合併銀行のようなチーム名なのだった。
そんなわけでいまさらなのだけど、それでも他に比べてみっともないように感じるのは、カタカナが多いからだろうか。
東北楽天ゴールデンイーグルスは、ペットネームの元になった動物がゴールデンイーグル(イヌワシ)なんで、どうしようもないんですけどね。

さて。日本のプロ球団でもっとも長い名前はなんだろう。 やっぱ、北海道日公?東京ヴェルディ1969とどっちかは微妙だな。

「ミスター味っ子 満腹定食」を近所のCD屋で発見。いつのまにか再販されていたらしい。味皇料理会会歌は手元に欲しいが、ドラマCDはあまり手元に置きたくないので悩み中。ボーカル曲はそれなりに多そうなんだよな。

10月28日
32歳になりました。大台到達。なんか、改めて字で書いてみるとびっくりするなあ。自分のスキルから勘案するセルフイメージは25〜7なんで、ギャップに愕然としたり。肉体的には32どころかって感じなんすが。

『ケルベロス第五の首』を池上線読書会に向けて再読。最初は、細かく読み解くという意志を持って読み始めたのだが、そのうち読むこと自体が楽しくなって事実がどうとかどうでもよくなってきたのでそのまま浸る。初読時よりも細部が楽しいぞ。というわけで1回目よりも、はるかに評価が高くなったのでした。まる。

サント・アンヌで伝わっている伝説のアボはあからさまに、ゲルマン系民話のエルフですね。フランス系文化の中で伝説化されたはずなのに、イギリスの妖精にしか見えない。ん?伝説化したのはイギリス系支配後なのか?

新潟の救出劇で活躍した謎の装置、シリウス。SFアニメなんかにでてくる生命探知装置といえば、原理のわからない謎ガジェットの代名詞みたいなものだったのに(ギャラクシートリッパー美葉でもネタになっていた記憶が)、実在するとはなあ。油断しているといろんなものが実現するものである。

10月29日
どこかのサイトで見つけた2chミステリ板のスレッド「一般人と乱歩オタの見分け方」。1のネタ、
誰かを発見した時
【一般人】あそこにいるぞ!
【乱歩オタ】あ! あすこにいるぞッ!!
こちらはいつもの/.jアレルギーの起きない「遺伝子組み換えネコ」。遺伝子組換えで、猫アレルギーの人にも優しい猫を作っちゃおうぜという話。去勢/避妊しておくんで環境負荷も安心。SFっぽいなあ。しかも、どっちかってーとディストピアっぽい。

一歩さんに背中を押されたので買ってきました。「満腹定食」。ドラマも入っているけど、基本はサントラなので大丈夫だった。透明感のある国安わたるのOP/EDや、嘉門達夫も悪くないけど、やっぱりここは山本正之。あーるで培った経験が存分に活かされた「おかずユンタ」、随所に山本ヒーローソングの心意気が感じられる小西のテーマ曲「必食料理人」、少年ソングの曲調に横手まりの歌声がこそばゆい「お鍋を見ててね」、なぜこれだけカラオケに入っているのか「味皇料理会会歌」と名曲がいっぱいだ。買って正解でした。ありがとう、一歩さん。

10月30日
Kurauと舞-HiMEとローゼン・メイデンを観た。

Kurauはどうやら一回見落としていたらしい。かなりどうでも良くなってきているので、次をどうするか考え中。また、貧乏神コンビの不幸に人々が巻き込まれる話でした。

舞-HiMEは設定紹介なシリアス回。ラストで、大剣チビが、チャクラム女に向って「もとに戻った」みたいなことを言っていたが、そんなこと気にしてる描写あったか?朝起きるともういなかったあれ?なんか2,4話に比べると話のもってきかたというか整合性がいまいち。

ローゼン・メイデンはまた新キャラ登場。毎週1つ同居人形が増えていき、最後には人形屋敷になるというのもいいかも。前回に続きヒッキーの心の襞に触れる話だが、今回はいまひとつ。翠星石のキャラは悪くないんだけどなあ。次回はいきなり画を崩しまくってのギャグ回ですか。どうなることは興味はある。

ついでにケロロ軍曹。ナレーターと掛け合いを始めるネタはちょっと良い感じ。ナレーターの視点扱いのカメラワークがまる。

牧野修『楽園の知恵』(ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)をいまさら。いやあ、きれいさっぱり忘れてる話の多いこと。収録作のおおかたは読んでたはずなのになあ。改めて読んでみて驚いたのは、聖書モチーフの多さ。なるほど、SFMのスズキトモユレビューがああなったのはこのためか。こりゃ、聖書に仮託して語りたくなるよね。個々の短篇は面白いのだけど、傾向が揃いすぎているところにうらみがある。作品集としてカラーが統一されるのと、味が似すぎて飽きるのと、利害どちらが多いかという問題。私的には、「電撃海女ゴーゴー作戦」のようなはっちゃけ系の話が欲しかった。

月末恒例、池上線読書会に参加。今月は『ケルベロス第五の首』。究極の究極のところでは細かい読みなんてどうでもいいという結論に達したわりには、読解をやってしまったよ。わりと、ここは気づくだろうというポイントも読み流されがちだということがわかったのはレビューを書く上で収獲かも知んない。全体としては志村さんの強引読解が炸裂し、みな煙に巻かれていたのが面白かった。だから、そこで納得してちゃだめだってばさ。

10月31日
佐藤哲也『熱帯』(文藝春秋)を読む。ああ、なるほど。これは良いモンティ・パイソンですね。ホメロス的云々はあまり突っ込んでもしかたなさげ。だいたい、自らの文体に自覚的なホメロス的文体なんてあるわけないって。そんな嘘臭い自己言及にこだわる位なら、呆れるくらいに自己言及を繰り返すパロディ手法に着目すべきだろう。ゆるいストーリー、繰り返しギャグ、自己言及性、無駄に高い教養、全体を見下す視線など、すべての要素がモンティ・パイソンのスケッチライクで良かった。あれですよ、不明省の元ネタはバカ歩き省な訳ですよ(嘘)。

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