このHPで発表してきた各種の光電計測器について、 『同じものを作って譲ってくれないでしょうか・・・』との相談を、メールで戴くことが時々あります。 これまでは、製作のための時間をとることがなかなか出来なかったということもあり、 全てお断りしてきていたのですが、最近では多少の時間をとることが出来るようになってきたので、 ご要望に少しでもお応えしたいと思い、このたび1/1000秒計測器を設計中です。 まだいつになるか分かりませんが、完成した暁には、ご希望のかたに有料にてお分けさせていただきたいと思います。 (なにぶん、ぼくのところは、お店ではなく、個人の趣味の範囲でやっていますので、 本格的に大量に作ることは出来ませんし、手作りですからメーカーさんのように綺麗な仕上がりって いう訳にもいきませんので、”販売”とはせず、”頒布”とさせていただきたいと思います。) スペックは、『その1』の最初のほう(2002.4.15の記事)で紹介している、1/10000秒計測器(これ以降では、 ”以前開発の1/10000秒計測器”と呼びます)のスペックダウン版となります。 (正確には、2002.05.08の記事で紹介している小型計測器の回路と同等のものになります。 大きさは、この小型計測器よりももっと大きく、アルミケースのサイズで、180×140×40mmぐらいの予定です。) 表示は、 1秒の位 0.1秒の位 0.01秒の位 0.001秒の位 の4ケタで、 0.000秒から9.999秒までを表示することができます。 もちろん、9.999秒の次は、0.000秒にケタ上がりしますので、ケタ上がりを見て覚えておけば、9.999秒以上の長さの時間も 計測することができます。 計測精度は、以前開発の1/10000秒計測器と同等で、内部では1/10000秒単位での計測を行っています。 よって、この回路での計測タイムの計測誤差なんですが、最大で±0.0001秒になります. 但し、表示が1/1000秒のケタまでしかありませんので、表示上での誤差が±0.001秒発生する場合があります。 例えば、一例として、 2.3910秒 が、真の計測タイムだった場合、 誤差が0.0000秒だった場合の表示値は、 2.391秒 となります。 +0.0001秒の誤差が発生した時には、この計測器の表示値は、 2.391秒 (← 2.3911秒) となりますが、 −0.0001秒の誤差が発生した時には、この計測器の表示値は、 2.390秒 (← 2.3909秒) と、0.001秒少ない値を表示してしまいます。 また、例えば、 2.5209秒 が、真の計測タイムだった場合、 誤差が0.0000秒だった場合の表示値は、 2.520秒 となります。 しかし、+0.0001秒の誤差が発生した時には、この計測器の表示値は、 2.521秒 (← 2.5210秒) と、0.001秒多い値を表示してしまいます。 ちなみに、−0.0001秒の誤差が発生した時には、この計測器の表示値は、 2.520秒 (← 2.5208秒) となります。 このように、1/1000秒のケタにも、±0.001秒の誤差が発生することがあります。 話はかわって、測定器の構成ですが、一応、暫定的には、下の図のようなものになると考えています。 計測回路は、アルミケースに入れて、電源は、ACアダプタによって、AC100Vからとるか、または、ワニ口クリップで バッテリーなどからとることにしています。 (ACアダプタとワニ口クリップの電源ケーブルは付属します) 電源用バッテリーは、各ユーザーでご用意下さい。DC12Vバッテリーで駆動できます。 DC12Vで約0.5A程度の電流が必要となります。 (ちなみに、DC6VバッテリーやDC24Vバッテリーでは駆動出来ません。) 光電センサは、オムロンのE3G−R13を使用する予定です。 このセンサについては、『その1』の2002.5.22の記事をご参照下さい。 なにぶん、少しずつの開発ですので、なかなか完成までは一気に進めないのですが、 興味があるかたは、待っていてくださいね。 |
1/1000秒光電計測器の計測器本体の回路部分が完成しました(^o^)/ 今回は、回路をプリント基板化するために、配線パターンの設計から行いました。 下の図のように、『PCBE』というプリントパターン設計用フリーソフトを使用して、 回路図を元にして、プリントパターンをデザインしています。 この作業は、かなりたいへんで、まるで迷路のように入り組んだ配線パターンのあいだを縫って、 配線を引き回していくのには、かなりの根気と努力を要します(=^^=); 自宅でプリント基板を製作する際に、作りやすくするために、片面基板(基板の片方の面だけに 配線のためのパターンを引き回します)で設計したために、かなり複雑なパターンになってしまっています(^^; ほんとは、電源系の配線だけでも、裏面に配線する両面基板として設計すれば、この設計の部分の手間を かなり省くことができるのですが、そうすると今度は製造する際に、表面と裏面の位置合わせに手間が かかることになってしまうために、片面基板で作りました。 こうやって製作した実際の回路が下の画像です(^^) 表面には各部品が実装されているだけですから、かなりすっきりしています(^o^) 部品を実装してハンダ付けし、ドキドキしながら電源を入れてみると、幸いなことに1発で動作してくれました(*^^*) 裏面は、銅箔のパターンが一面に張り巡らされています。 この試作基板は、製造に費やす時間を短縮するために、専門業者で製作してもらいました。 ぼくが自宅でプリント基板を製作する場合には、化学処理によって不要な部分の銅箔は全て溶かしてしまい、 回路配線のパターンだけが残るように作っているんですが、この基板は、機械によって回路配線パターンを 削りだして製作しているので、全体に銅箔パターンが残っています。 (ちなみに、頒布する回路は、ぼくが自宅で手作りする基板となります。 全く同じ回路パターンで製作しますので、電子回路の動作と計測時間精度については同じになりますが、 部品を実装するための穴開けと、基板外形の切り出しは手作業になるので、 そちらはもう少し粗い加工になります(-^^-);ゞ) 拡大するとこんな感じです。部品の足どうしが、回路パターンで接続されています(^^) 別の部分を拡大しました。ぼくの名前も入れています(笑)(-^^-);ゞ ちなみに、銅箔が腐食しないように、この面一面には、保護被覆をスプレーしています(^^) 表示はこんな感じです。ここでは2.539秒を表しています。 さて、次はこの回路基板を納めるアルミケースの加工が残っています。 ・・・・・・でも、アルミケースの部品を、秋葉原の某ショップから、通販で購入しているんですが、 発注してだいぶ経ってるのに、まだ到着しないんですよ〜(T_T); ということで、今は部品待ちです〜(=^^=); また進展したら、続きを掲載しますね(^o^)/ |
通販で注文していたアルミケースが、やっと到着しました(^o^) 穴開け加工をおこなって、スイッチやACアダプタの取り込み口などを取り付けて、回路基板を内部に納め、 計測器本体の試作が完成しました(*^^*) まずは正面から撮った画像です(^^) 表示部の右側に、押しボタンスイッチで、『スタート』、『ストップ』、『リセット』の各スイッチを配置しています。 『スタート』スイッチと、『ストップ』スイッチは、センサを使わなくても、計測器の動作確認を行うために使用します。 『リセット』スイッチは、計測終了後に、表示値を0.000秒にゼロリセットするために使用します。 ちなみに、各スイッチ名の表示は、テプラで透明テープに印字して張り付けています。 計測器本体を横から見ると、こんな感じです。 表示部を四角く切り取るのはかなり苦労しました(^^; ドリルで穴を1コ開けたあと、 ハンドニプラーという工具を使い、1mmずつ切り取っていきました。 そうやって開けた穴に、裏側からスモークレッドのアクリル板を接着しています。 計測器本体の向こう側を見ると、こんな感じです。 この面には、ACアダプタの取り込み口と、スタート側及びゴール側の光電センサへのケーブルが出ています。 光電センサへのケーブルコネクタは、入手しやすさと、メンテのしやすさから、ギボシ端子にしました。 その部分を拡大すると、こうなっています。 画像の左から、ACアダプタの差込口、スタート側光電センサへの接続ケーブル、ゴール側光電センサへの 接続ケーブルの順になっています。 光電センサへの接続ケーブルは、 赤:DC+12Vの出力 白:光電センサの信号出力へ接続 黒:GND となっていて、光電センサから出ている信号線3本と、1対1で接続出来るようにしています。 ACアダプタは、12V1Aの出力が出る、小型のものを使っています。 12Vバッテリーからも電源を取ることができるように、ワニ口クリップのアダプタもついています。 ワニ口クリップを拡大するとこんな感じです。小型バッテリのターミナルに噛ませて取り付けることができます。 装置本体での、数値表示はこんな感じです。 あとは、実際に光電センサに接続して、動作確認を行うだけとなりました(^-^) この試作器の光電センサ部分は、以前製作した1/10000秒計測器のものを使用することにします(^-^) 次のレポートをお楽しみに(^o^)/ |
秋葉原の愛三電機さんから、3芯ケーブルの100m巻きを購入しました(^o^) このケーブルは1mあたり、なんと18.9円という超お値打ち価格のものです!(*^^*) 太さは3.8mmということで、十分に細く、その上しなやかなので取り扱いが楽です(^-^) (光電計測器のメインページからリンクさせていただいています、honeybeeさんのHPで、 このケーブルが紹介されていました(*^^*) すごく良いケーブルの情報を公開して下さって、 ありがとうございました!(*^^*)>honeybeeさん(^-^)) 下の画像が、届いたケーブルの束です(^-^) これで100mの長さがあります(^^) 直径0.18mmの導体を7本撚って1本のケーブルにしたものが、3本通っています(^^) (断面積は、半径の0.09mm×0.09mm×3.14×7本=約0.18平方mmのものです) 1/10000秒光電計測器の時に使用していた3芯ケーブル(太さ約3mm)よりも太いので、その時に使っていた 巻き取り用リールには入りませんでした(-^^-); ちょっと残念〜(-^^-); 頒布用には、巻き取りリールは付けませんので、各位にて必要に応じて適当なものをご用意下さい。 で、このケーブルを使って、光電計測器のシステムを接続しました(^o^) 下の画像のように、計測器本体と、ケーブルの束、それから、光電センサーと反射板(スタート用と ゴール用)から構成されています(^^) 計測器本体と光電センサ間のケーブルを接続して、電源を繋ぐと1発で動作してくれました(*^^*) 計測器本体から出ているケーブルのギボシ端子に、3芯ケーブルを接続しています(^^) 3芯ケーブルの反対側は、スタート用とゴール用の光電センサへと接続されています(^^) 3芯ケーブルは、巻き取るのにちょうど良いものが見つからなかったので、束ねた状態のままに することにしました。 光電センサのアップです。 載っている3脚は、この状態で一番縮めています。(3段伸縮タイプの3脚を使用しています。なお、頒布版では 段数の異なる相当品になる場合があります。) 3脚を畳むと、このようになります。 反射板も、同じ型の3脚に載せています。 以上で、1/1000秒光電計測器が完成しました(*^^*) 頒布をご希望のかたは、どうぞお気軽に問い合わせて下さいね(^o^)/ |