0−50m通過タイム 光電センサー計測器 その1


2002.4.15
今回、計測精度が1/10000秒の0−50m通過タイム光電センサー計測器を自作して
みましたので紹介させていただきますー(^^)
(以前、計測精度が1/100秒の光電センサー計測器を製作して、
モトコンポ出力UP大作戦”の番外編のコーナー”に紹介したことがありましたが、
今回は2作目になります(^^))

下の画像がその全体像です(^-^)
左下のアルミのケースが計測回路本体です(^-^)
その後ろのコードリールはホームセンターなどで売られているAC100Vの5mケーブルを巻くもので、
ここでは中身を全部取り出して、ゴール側に設置する光電センサーと計測回路本体を
接続するためのケーブル70mを巻き取っています(^-^)
(ケーブル70mと言えば、すぐにこんがらがって絡まってしまうので、
コードリールは必須です(笑)(=^^=);)
その右側にあるのが、光電センサーと反射板を市販のカメラ用コンパクト三脚に設置したもので、
1セットをスタートラインを横切るように置き、もう1セットをゴールラインを横切るようにおいて、
スタートラインのセンサーがONしてからゴールラインのセンサーがONするまでの時間を計測して
表示するようになっています(^-^)


 
光電センサーと反射板は、専用の金具で三脚の上に留めています(^-^)
このセンサーは直射日光の下でも反射板とのあいだの設置距離が10mまでOKという高性能なもので、
バイクの0−50m測定を行うコース幅程度であれば、余裕でカバーできます(^-^)

 
計測回路本体は、郵便はがきよりも1回り大きい程度の面積です(^-^)(意外とコンパクトでしょ(^o^))
それから、右の画像のコードリールにケーブルを巻き取るようにして、ゴール側センサーへの
ケーブルの敷設と撤収がずいぶんと簡単になりました(^o^)
(これを作るまでは、こんがらがるケーブルとの格闘がたいへんでした(笑);(*^^*);ゞ)

 
計測回路には、センサーをつながなくても計測動作の確認ができるように、”スタート”ボタンと
”ストップ”ボタンを付けています(^-^)
通常のセンサーを使った計測時には、1計測の記録終了ごとに右端のリセットボタンを押す操作だけを
行うことになります(^-^) (リセットボタンを押すと、表示が0リセットされます(^-^))
計測結果の表示部は6桁用意してあり、最小表示ケタは1/10000秒になっています(^-^)
実際の測定精度は±0.0001秒を保証しています(^-^)
また最大表示は99.9999秒です(^-^) それを越えると00.0000に繰り上がって測定動作を
続けますから、繰り上がったことさえ覚えていれば、それより長い時間の計測もできます(笑);(*^^*);ゞ
まあ、この上のケタを設けることは技術的には全然問題ないんですが、0−50mの測定用途だと
これで充分にケタは足りていると思います〜(笑);(*^^*);ゞ
表示部には直射日光の下でもよく見えるよう、スモークレッドのアクリル板をはめ込んでいます(^-^)

 
この表示例では、3.1869秒を示しています(^-^)
右側の画像はケースの中身です(^-^)
お手軽に回路が組めて、取り扱いも比較的ラフでOKなTTLロジックICを使用して回路を
構成しています(^-^)(もちろん回路設計はぼくです〜(-^^-);ゞ)
電源回路部分が多少発熱するので、銅板で放熱フィンを作って、ファンで外気導入して
冷却するようにしています(^-^)

 
斜め上から見るとこんな感じです(^-^)
ちなみに電源は、屋外で使うことを考えて、バッテリーなどからも取りやすいDC12V仕様で
設計していて、この回路ではシガーライタープラグを取り付けています(^-^)
実際には、DC30V〜DC10Vの範囲の電源だったら動作OKですよ(^-^)


この計測器は、精度も充分な上に軽量コンパクトでお手軽に使えるところが気に入っています(^o^)
持ち運びの際には、事務用のアタッシュケースに一式を詰めて持っていっています(^-^)
カーショップなどで売られている、ポータブルバッテリーでも10時間くらいは動かせられるので、
どこででも気軽に計測ができますよ(^-^)


それから、スタートの合図用に信号機も作ってみました(^o^)
この信号機は、実際の交通信号機に使われているものと同じLEDを使用しており、
直射日光下での視認性もバッチリなんですよ(^o^)
計測会では、1台が走行すると信号を赤に切り替えて次の車両には待っててもらいます(^-^)
測定が完了して、測定値の記録が終わったら信号を青に切り替えて次の車両にスタートOKの
合図を出していました(^o^)



 
緑色を点灯させるとこんな感じです(^-^)
正面から見るとデジカメがハレーションを起こすほどに明るいです(^-^)

 
赤色を点灯させるとこんな感じです(^o^)




2002.05.08

さらに小型の計測回路を製作してみました(^o^)
今回のものは、電源回路のICだけは放熱のために外に出していますが、ほとんどがFDケースの中に
納まってしまう大きさと薄さになっています(^-^)

表示ケタは0.000〜9.999秒までで、前回製作したものと比べると、最上位ケタと最下位ケタを
省略してしまっています.
ただし、内部では1/10000秒単位での計測を行っていますので、表示は1/1000秒のケタまでしか
ありませんが、測定精度は前回のものと同じになっています(^-^)

最上位ケタを削った訳なんですが、ノーマルモトコンポでも8秒台で50.29mを走り抜けられるので、
通常の0−50m計測ではこれ以上のケタは使わなくて済みそうですし、小型化のために回路を
省略してみました;(*^^*);ゞ
9.999秒の次は0.000秒に繰り上がって計測を続けることができますから、繰り上がったことさえ
覚えていれば、10秒台や20秒台の計測も一応できると思います(笑);(*^^*);ゞ

 







2002.05.15
この0−50m計測器ですが、まあ本体の回路の部品代や製作の手間がかかるのは
仕方がない(笑)として、主要パーツである光電センサ部分の購入価格が高い(定価で
9000円〜10000円前後)のがちょっとなんですよねぇ〜(=^^=);
それに三脚もそれなりのものを使用すると1個2000円近くしてしまうし、ゴール側の
センサへの配線ケーブルが100m売りで安くても5000円くらい、ちょっといいものにすると
10000円を越えてしまうんです(=^^=);
(センサーには、[+電源][GND][センサOUTPUT]の3本の配線を接続するんで、
3芯ケーブルかまたは2芯シールドケーブルにしなくっちゃいけないので高くなって
しまうんです(^^;
それにあまり太いケーブル(ある程度太いほうが安いんですよ(-^^-);))にすると、
巻き取ったときに大きな固まりになってしまって持ち運びに不便だし〜(=^^=);)

そこで、なんとか安価なものでこのセンサの代わりをさせることができないかといろいろと
検討してみました(^^)
まず考えたのが、レーザーポインタとフォトトランジスタを使って、光電センサを
自作してみようということだったんですが、昨今の規制で安価なレーザポインタ(一時期は
1個1000円を切る値段のものもあったんですが・・・)が市場からまったく姿を消して
しまっていたのでボツになってしまいました(^^;
(現在購入できるレーザポインタは比較的高価で、それだけで光電センサが
買えてしまいそうです(笑)(^^;)

次に考えたのは、高輝度LEDとフォトトランジスタを使用して光電センサを自作できないか
ということだったんですが、直射日光のない室内で反射板との距離が数十cm程度なら
いざ知らず、太陽光の下で数mの距離をカバーするためには、レンズなどの光学系の
工夫や、点灯光のモジュレーションの工夫など、いろいろと越えなくてはいけない
ハードルが多そうで、「え〜い、めんどいから、光電センサを買ったほうが
簡単でいいや(笑)(=^^=);」という結論になってしまいました(爆笑);(*^^*);ゞ

秋葉原とかの電子部品屋さんで売られている、キットの光電センサ(2000円弱ぐらい)を
使用するという選択肢もあるんですが、これって発光部ユニットと受光部ユニットを、
測定するライン上の両端に設置するといういわゆる”透過式”のセンサなんです(=^^=);
(ちなみに、いっこ上に書いた自作のセンサの構想も、この透過式センサなんです(=^^=);)
やっぱり、発光部と受光部が一体になっていて、測定ラインの端には反射板を
設置すればいいだけという方式の反射式のセンサ(ちなみに、このページの一番上の
ほうに載せている市販センサは、この反射式のものです(^^))でないと
発光部ユニットと受光部ユニットの両方に電源が必要なので、スタートのところと
ゴールのところで、それぞれ配線がコースを横切ってしまうんですよね〜(=^^=);
じゃあ、反射式センサを自作すればいいんですが、透過式と比べて、反射式では
センシングに使用する光のエネルギーが同じ距離でも倍以上に小さくなってしまうので、
さらに難しくなるんです(=^^=);
センサー用の電源配線をバイクで何度も踏んでしまうと、すぐに切れてしまいそうで、
透過式センサを使用する方式もあきらめることにします(=^^=);
(発光部ユニットはバッテリー駆動という方式も考えられるんですが、
計測本体用のバッテリーと、スタート側センサのバッテリーと、ゴール側センサの
バッテリーの3つのバッテリーが必要になってくるので、あまりスマートなシステムでは
なくなるので、これも却下しました(笑);(*^^*);ゞ)

そうこう考えている内に、”光電”センサというしがらみから抜け出して、”メカニカル”な
スイッチで、バイクのスタートとゴールをセンシングできないかと考えてみました;(*^^*);ゞ
まずは、スタートラインとゴールラインの地面すれすれぐらいに細いワイヤーを張って、
ここをバイクが通過したらワイヤーの端につないでいるスイッチを引っ張ってONして、
計測を行うという方式が思い浮かんだんですが、バイクの通過する際の衝撃がワイヤーに
伝わって、スイッチが壊れてしまいそうですし、ワイヤーの張り具合とかに起因する
バネ定数の違いなどで、ワイヤーがスイッチをONするタイミングにも誤差が生じて
しまいそうで、せっかくの測定回路の高精度さが活かせなさそうです〜〜(=^^=);

スタートラインとゴールラインに細いビニールパイプを敷設して、ここをバイクのタイヤが踏むと
その圧力が管内を伝わってパイプ端のスイッチをONするという方式も思いつきましたが、
パイプ内が空気だとするとやっぱり圧力の伝搬遅延が気になりますし、
液体を封入して使用するのも手間がかかりそうでいやです〜〜(=^^=);

ちなみに、市販品でテープスイッチというものがあって、柔らかくて丈夫な樹脂製のテープの
中に電極が2本通っていてこれを踏むと内部の電極がくっついて導通することにより
スイッチの働きをするというものがあります(^o^)
「おおっ! これは理想的!」と思い、価格を調べてみたら1mあたり8000円も
しちゃいました(爆笑)(^^;
これじゃ、今使っている光電センサと値段が変わんないって(笑)(=^^=);
・・・っていうか、たった1mだけだと、50m先のゴールライン上に敷設された長さ1mの
テープスイッチをめがけて走らないといけなくなるんで、思いっきりアクセルを
開けられないかも(笑)(^^;
でも、こんなもん数mも敷設したら、今の光電スイッチのほうがよっぽどいい!(笑)(=^^=);

・・・・・・・・・しかし、待てよ・・・高いのなら自分で同じようなものを作ってみれば
いいんだ・・・(^^)
スタートラインとゴールラインにバイクが踏んでも飛び跳ねたり曲がったりしないくらい
丈夫な鉄の板を敷いて、そのすぐ数mmぐらい上に細いワイヤーを張れば
いいんじゃないかな・・・(^^)
鉄の板は、ホームセンターで買った、厚さ2mm×幅30mm×長さ3mのものがあるし・・・(^^)
・・・いや、でもスタートラインでは強力なトラクションがかかるし、ゴールラインでもそうだし、
このくらいの鉄の板でも跳ねちゃうかも・・・、そうなると危ないし〜・・・、第一こんな長い鉄の
板を運ぶのも手間だなぁ〜・・・・・・

と、いろんな考えが頭を駆けめぐりました(-^^-);
で、最終的に考えたのが次のシステムです(^o^)



スタートラインの地面とゴールラインの地面に、アルミの粘着テープかまたは銅箔の
粘着テープを張り付けます.
そのすぐ上に細い鋼線のワイヤーを張ります.この2つの金属に計測回路に接続する
配線ケーブルを目玉クリップなどで接続します.
あとは、上をバイクのタイヤが通ると、ワイヤーを踏みつけてワイヤーと金属テープが
触れあってスイッチの役割をはたしてくれるという寸法です(^o^)
ワイヤーをどうやって張るかなんですが、地面(アスファルトかコンクリート)にコンクリ釘を
打ってもいい(笑)んですが、それだと万一バイクが手前で転けて、ライダーが釘に
引っかかったら危ないですし、サーキットのコースでの計測だったら釘なんて打てないし(笑)、
もう少し大きくてある程度柔らかいものを重しに使って張るのがいいと思います(^^)
例えば、水を入れた角ペットボトルを重りにしてワイヤーの両端に置いて、
ワイヤーを張るとか〜(^o^)
バイクが通過したときの衝撃で重りが動かないように、ワイヤーの端には
バネを取り付けていてもいいかもしれないですね(^^)
(これもホームセンターなどで100〜200円くらいで売られています(^^))
充分に長い距離のワイヤーを張ることができて、バイクがぶつからないように
できるんだったら、両端はコンクリートブロックとかレンガとかを重しに使っても
いいかもしれません(^^)(くれぐれもぶつからない安全な距離をとることが肝要ですが(-^^-);)

これの利点は、なんと言っても安く作れることです(^o^)
ワイヤーは、ホームセンターとかで売っている細い鋼線をよって作られている
柔軟性のあるものがいいと思います(^^)
1m当たり100円台ぐらいで入手できると思いますので、スタートライン用とゴールライン用に
それぞれ数メートルずつ購入しても安くすむと思います(^o^)
それから、金属の粘着テープなんですが、100円ショップで安く入手できます(^-^)
例えば、長さ3m×幅25mmの銅箔テープが100円で売っていますし、
アルミテープだったら長さ2.5m×幅40mmのものが100円です(^-^)
アルミテープはホームセンターで買っても、長さ10m×幅50mmのものが600円くらいで
売っていますから、そんなに高い感じはないと思います(^-^)
それから、配線ケーブルの本数が光電センサでは、センサ1個あたり3本必要だったのが、
これだと2本で済むのも大きな魅力です(*^^*)
2本の電気配線ケーブルだと、”呼び出しベル用延長コード”として100円ショップで、
長さ20mのものが100円という破格値で売られています!(*^^*)
ゴール側の自作テープスイッチまでには、これを3本つなげば60mになるので、
300円で配線が出来てしまいます(*^^*)
スタート側にも、大盤振る舞い(笑)で20mケーブルを敷設しても100円しか
かかりません(爆笑)(*^^*)
(もちろん光電センサの配線に、この配線ケーブルを2組束にして4本の配線中の
3本を使用してもいいと思います(*^^*) ケーブルがこんがらがらないように少し気を
使うかも知れないですが、安さには変えられませんものね〜〜(^o^)
本当にこんなに安い配線ケーブルは他に見たことがありません!(*^^*))

金属粘着テープの耐久性なんですが、一応1日程度の0−50m計測会での
使用ぐらいだったらもちそうです(^^)
地面に張り付けるので、1日限りの使用寿命となるんですが、まあ安いものですから
あまり気にならないと思います(^o^)
(・・・って言うか、光電センサを使う計測会の場合にも、スタートラインとゴールラインの目印に、
白ガムテープを使い捨てで地面に張り付けていますから、それと比較するとコストはタダと
同じことになるのではないかと・・・(笑);(*^^*);ゞ)

これで、配線ケーブルまで含めて、スタート側とゴール側の自作テープスイッチに
かかるお金は、なんと1000円くらいで済んでしまうことになります(*^^*)
う〜〜ん(*^^*) すごいかも!(*^^*)


実際に100円ショップで買ってきた金属テープと配線ケーブルと目玉クリップの画像も
紹介しておきますね(^^)
まずは、銅箔テープの3m×30mmのものです(^^)


それから、これは4m×20mmのものです(^^)


次にこれは、5m×15mmのものです(^o^) ・・・と言ってもこっち側から見ている限り
どれも同じに見えますね(笑)(-^^-);ゞ


これは、アルミテープの4m×45mmのものです(^^)


これは、上の4つのテープを並べてみたものです(^^)
テープ幅が狭いと、バイクのタイヤがワイヤを踏むときに、ワイヤが接地するところがずれて
しまったら、テープとワイヤーが接触しなくなり、スイッチとして働かなくなるので、
なるべく幅が広いほうがいいと思います(^o^)
アルミは表面に酸化膜が出来て絶縁状態になりやすいので、銅箔テープのほうが
個人的にはいいかなぁと思います(^-^)


これが、2線×20mで100円のケーブルです(*^^*)
むちゃ安いんで、ほかの用途でもいろいろと活用できそうです(*^^*)


ついでに目玉クリップです(-^^-);ゞ
ケーブルに圧着端子をつけて、目玉の穴にボルト−ナットで固定すると
いいかもしれないですね(^^)





2002.5.21
さてさて、上記で紹介した自作テープスイッチと組み合わせて安く計測器を構成するのに、
いい市販品の時計キットがあります(^o^)

秋葉原の秋月電子さんという電子工作のお店のオリジナルキットの、
『1インチ(2.54cm)大文字(PIC16C57)マイコンデジタル時計キット』
がそれです(^o^)
このキットの大型のものは、ここのページの一番上のほうからリンクを張って紹介している
第1作目の1/100秒計測器でも使わせていただいています(^o^)
  ※注記:上記の大型のほうのキットは、すでに廃版になってしまっています(v_v);

このキットはお値段が1個1900円という安価なものですが、ストップウォッチモードでの
計測精度は1/100秒と、そこそこの精度があります(^^)
はんだこてがあれば、多少半田付けが出来るかたなら組み立てられるように
基板と必要な部品(なんと半田までキットに入っています(^o^)))がすべて
入っています(^^)

ただし、電源はAC100VからACアダプタ(これもキットに含まれています(^^))を使って
取るようになっていますので、ホームセンターやカーショップなどで売られている
ポータブル電源とか、普通のバッテリーからDC12Vを使って動作させる場合には、
この付属のACアダプタのケーブルを途中から切って、それを利用して
シガーライター用のプラグをくっつけたりとか、ワニ口クリップをくっつけたりするといいと思います(^-^)
(このキットの電源回路はDC12Vで動作させることができます(^^))

ただひとつ問題になることは、このキットではストップウォッチモードでの”スタート”と、
”ストップ”は、同じスイッチを押すことによって入力することになっているんです(-^^-);
これでは、自作テープスイッチのスタート側をバイクの前輪が踏むとストップウォッチの計測が
始まって、すぐにバイクの後輪が自作テープスイッチのスタート側を踏んでしまうので
計測が止まってしまいます(-^^-);(ゴール側でも同じ問題が起こってしまいます(-^^-);)

なもので、ここはひとつ工夫をして、次の図のような回路を、この時計キットに
付け加えることにします(^^)

この例では、電子工作関係者には超有名なタイマーIC555というものを使用しています(^-^)
このICは、入力されたパルスを引き延ばして出力する働きがあります(^^)
この引き延ばされた間に再度入力されたパルスは、出力側では1つのパルスになりますから
前輪が通ってから後輪が通るまでの時間以上(例えば1〜2秒くらい)の時定数をタイマーIC555に
あらかじめ設定しておくと、後輪のために計測がストップすることがなくなります(^o^)

この回路では、フォトカプラのICは1個100円くらいで2回路のものが入手できますし、
タイマーIC555は1個50円くらいで売られています(^^)
回路の規模も小さいですし、電源もほとんど喰わないので、時計キットの基板にこの回路の基板を
子供基板として固定して、電源も時計キットの基板から供給すればいいと思います.
基板やその他の部品を含めて500円もあれば作れてしまう回路です(^^)

これで、駆動用の電源(ポータブル電源とか、普通のバッテリ)を除いて、全部で5000円もあれば
おつりがくるお値段で、1/100秒0−50mタイム計測器を製作することができますねー(^o^)




2002.5.22
今回は、1/10000秒光電センサー計測器の計測回路部分の説明です(^o^)
下に、回路のブロック図をざっと書いてみました(^-^)

なんと今どき、DIPタイプのTTLICを使って回路を組んでいます(笑);(*^^*);ゞ
(電子工作のマニアの方から見たら化石のような回路ですが、笑ってご容赦くださいね(笑);(*^^*);ゞ)

原発振は、エプソンの8651Bという水晶発振器を使用して、10KHzのクロックを作り出しています(^-^)
スタート側光電センサからの信号とゴール側光電センサからの信号を使ってゲート信号を作り、
原発振の10KHzのクロックをカウンタ回路に通しています(^-^)
カウンタ回路は10進カウンタのICを6段組んで、最小ケタの1/10000秒台から
最上位ケタの10秒台までカウントして、7セグLEDドライバICを使って7セグLEDに数字表示しています(^-^)
計測が終了したら、リセットスイッチを押してカウンタの値を0リセットしておきます(^-^)

TTLICを使った電子工作の経験が、ある程度あるかただったら、この回路ブロック図を見て
同じ回路が設計できると思いますよ(^-^)


この回路での計測タイムの計測誤差なんですが、最大で±0.0001秒になります.
原発振の10KHzは、精度が±5×10E−6と、問題にならないほどの高精度なんですが、
この10KHzのクロックとは無関係なタイミングで、スタート側センサやゴール側センサをバイクが
横切るので、その横切るタイミングによって誤差が生じてしまいます(=^^=);

上の図に示すように10KHzのクロックは、クロックの立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間が
0.0001秒となっています.カウンタICは、この立ち上がりのタイミングでカウント値を1つずつ
足していく動作をしています.
図に示すようにスタート側のセンサをバイクが横切るタイミングが@の場合も、Aの場合も、
Bの場合でも、どの場合においても、その次のクロックの立ち上がりからカウンタICがカウントを開始します.
このセンサ入力のタイミングと実際のカウント開始の時間差が測定値の誤差となって現れます.
カウント終了についても同様で、図に示すようにゴール側のセンサをバイクが横切るタイミングが
Cの場合も、Dの場合も、Eの場合でも、こんどはその前のクロックの立ち上がりで
カウンタICのカウントはストップしてしまいます.このセンサ入力のタイミングと実際のカウント終了の
時間差が測定値の誤差となります.

例えば、@のタイミングでスタート側のセンサをバイクが横切ったとすると、カウンタICはその次のクロックの
立ち上がりからカウントを開始します.このあとゴール側のセンサをバイクがCのタイミングで横切ったと
すると、カウンタICはその前のクロックの立ち上がりでカウントを終了します.
この場合の測定誤差は、図の@とCの位置関係からわかるように0に近くなります(^-^)

また、@のタイミングでスタート側のセンサをバイクが横切って、このあとゴール側のセンサをバイクがEの
タイミングで横切ったとすると、この場合の測定誤差は、図の@とEの位置関係からわかるように
実際の時間よりも0.0001秒ほど少ない値を計測表示してしまいます(^^;

また、Bのタイミングでスタート側のセンサをバイクが横切って、このあとゴール側のセンサをバイクがCの
タイミングで横切ったとすると、この場合の測定誤差は、図のBとCの位置関係からわかるように
実際の時間よりも0.0001秒ほど多い値を計測表示してしまいます(^^;

このように、実際の真の時間と比べて、+0.0001秒〜−0.0001秒の範囲の誤差で、
測定値を表示する回路なのですが、まあ0−50m計測の用途としてはこれで充分なのではないかと
思っています(*^^*);ゞ


次に、この測定器のもうひとつの心臓部分である光電センサーについて説明したいと思います(^-^)
今回は、一般に入手容易な市販品の光電センサの中で、動作速度、計測距離、価格ともに
現時点で一番すぐれていると思われるオムロンのE3G−R13というものを使用しました.
この光電センサは、回帰反射板を使った方式のものです.回帰反射板というのは、
自転車のうしろについている物のように、入射した光を入射した方向にまとめて返す反射板です(^-^)
ある程度設置する時の角度の調整がラフでも、光電センサのほうにきちんと光を反射してくれるので
セッティングが短時間で済みます(^o^)(もしも、これをただの鏡を使って数メートルの距離をおいて
光電センサとの光軸合わせをやろうとしたら、どのくらい時間がかかるか考えただけでも
ゾっとします(笑)(=^^=);)
光電センサの発光部から出た光が、回帰反射板で反射して、光電センサの受光部に入射するように、
光電センサと回帰反射板を、スタートラインとゴールラインにそれぞれ1セットずつ、下の図のように
設置して使用します(^-^)
バイクの前輪が、この光路を遮って光電センサーの発光部から出た光が受光部に帰って来なくなったら
センサは出力をONします(^^) これによって、バイクのスタートタイミングとゴールタイミングを
計測回路に伝えて、その間の時間を計測しています(^^)

この光電センサは、回帰反射板との距離が10mまで動作OKですので、バイクでの0−50mタイム計測の
コース幅程度であれば余裕でカバーできると思います(^-^)
それから、直射日光に対しても、直接低い日差しがセンサーの受光部に射さない限り(朝日とか西日とかが
たまたま光電センサから見て回帰反射板の方向にあったりとか、その逆に回帰反射板から見て
光電センサの真後ろに太陽があって、光電センサーへ日光を直接反射したりしない限り・・・)、誤動作する
ことがないようになっていますので、晴れの日の屋外での使用でも安心です(^o^)
また、光電センサをバイクが横切ってからセンサの出力が出るまでの時間は、0.001秒以下となっていて
非常に高速な動作をしてくれます(^-^)
動作速度が0.001秒以下ということで、一見すると計測回路の±0.0001秒の精度よりも
遅いということで計測回路の高精度さが活かせないと思われるかもしれませんが、
同じ機種の光電センサをスタート側とゴール側で使用することによって、光電センサの動作時間の遅れの分を
測定時間からキャンセルするようにしていますので安心して下さいね(^o^)





それから、1/10000秒計測器のカウントするところを動画ファイルにしてみました(-^^-);ゞ
1.726Mバイトもあるのでブロードバンド回線のかたでないと見るのは苦しいと思いますし、
ただ単に計測値が0.0000からカウントアップしていって、途中2度ほど一時停止させて
13.5940秒までカウントしたところで0.0000秒にリセットするだけという芸のないものなんですが、
よかったらどうぞ見てみてくださいね(^^)(見るにはRealPlayerが必要になります(^^)))
なお、ビデオのフレームレートとの関係で1/10秒以下のケタはコマ落ちして見えているところもありますが、
実際はなめらかにカウントアップしているんですよ〜(笑)(^^)
カウントアップする様子の動画(1.726Mバイト)



2002.5.27
さてさて、ぼくの作った計測回路では、計測結果は7segLEDに表示されるだけなので、              
記録を取るには、その都度、紙に書き写すとかしなくっちゃいけません(-^^-);
EXCELでシートを作成し、それをプリントアウトした紙にタイムを手書きで記録してみたりもしたんですが
手書きだとベストタイムの書き写しに手間取ったりとか、リザルトのコピー配布にも手間がかかったり
してしまいます〜(=^^=);
本当は、計測器の出力回路とノートPCとかのインターフェース回路を製作して、
データをそのままPCに読み込ませたりすればいいんですが、プログラムの作成やらI/F回路の作成やらで、
めんどそうです〜(笑)(=^^=);

せめて、ノートPCのキーボードから手打ち(笑)をしようと思ったんですが、0−50mを計測する環境では、
屋外で直射日光の下というときもあり、PCの画面を見るのも一苦労ということになるかもしれません〜(=^^=);
(実際やってみたら、段ボール箱で作った遮光BOXの中にノートPCを入れないと、
 やっぱり画面が見えなかったです〜(=^^=);)
段ボール箱も折り畳んでいっしょに持っていってもいいんですが、かさばるのでなんとかならないかと
考えていたところ、いいものを思い出しました(*^^*)
反射式白黒液晶を採用していてWindowsCEを載せているハンドヘルドPCの、
カシオのカシオペアA−60がそれです(^o^)
購入した当時はよく使用していたんですが、このごろではシグマリオンIIを買ったこともあって
お蔵入りしていたものなんです(-^^-);ゞ
これだと、回りが明るければ明るいほどよく液晶表示が見えますから、直射日光の下でも大丈夫です(*^^*)
ソフトもPocketEXCELが内蔵されていますから申し分ありません(^^)
さっそく計測会用のフォーマットを作ってみました(^o^)
これと、モバイルプリンタのPENTAXのPocketBookを組み合わせて、アタッシュケースに一式入れて
計測に持っていくことにしました(^-^)
PocketBookは、感熱方式のラインプリンタで、A4用紙1枚出力するのに1分ぐらいでOKです(^-^)
それにバッテリー駆動も出来ますから、こういった用途には最適です(^o^)
これで、測定データを計測会のその場で打ち込んで、終了後すぐにプリントアウトすることも出来るように
なりましたから、かなり便利になりました(*^^*)
 

プリントアウトした結果用紙です(^-^) A4用紙1枚に45名のかた各々の
17回分のデータを打ち出せます(^-^)





2002.07.14
0−50mのタイム計測では、バイクに乗って走ったライダーが、                             
走行直後すぐに自分のタイムを確認することは、かなり難しいですよね〜(=^^=);
タイムが放送されるとしても、ヘルメットをかぶっている上にバイクの音で、
聞き取るのもたいへんです(=^^=);

そこで、走行後のライダーからもタイムが確認しやすいように、ゴールの先に置くことのできる
大型のタイム表示器を作ってみました(^^)
下がその画像なんですが、高さ60cm、幅90cmのベニア板の表面を黒く塗装して、
そこに数字の形になるようにドリルで穴を開けて、その穴に緑色LEDを1つずつ
埋め込んで、裏側で配線しています(^^)
文字の大きさは、1文字あたり30cm×15cmで作っていて、超高輝度のLEDとの組み合わせによって、
直射日光のしたでも、数十メートル先から表示が読みとれるものになりました(*^^*)
(真夏の強い日差しの下、実験してみたんですが、表示板のボード面に直射日光がサンサンと
 当たっている状態で、ちょうど100mの距離からでも、1.0の視力の人が余裕で数字を
 確認することができました(^o^) なかなかの視認性だと自分でも感心しています(*^^*))


下の表示例では、04.4639秒を表示しています(^-^)


親機となる、以前製作した計測回路から、計測タイムのデータをパラレルで取り出して、
その信号をシリアル信号に変換して、80mの長さのケーブルを通して
この大型表示器にリアルタイムで伝送し、中に納めている回路で、
シリアルデータを元の計測タイムデータに直して表示を行っています(^^)

パラレルデータを、そのままの形で送るとすると、データ線が4ビット×6ケタ→24本必要になって
しまうんですが、これをシリアルデータに変換すると、データ信号線1本、クロック信号線1本、
タイミング信号線1本の計3本でケーブルが足りるので、ケーブル代がずいぶんと
助かります(^-^)(80mもの長さの24芯ケーブルは、数万円もしてしまうんですよ〜(^^;
対して、80mの3芯ケーブルだと数千円で購入できるんです(^-^))
電源とGND用にもう2本のケーブルを追加して、5芯ケーブルを使ったとしても、
24+2→26芯ケーブルを使うのよりも、ずいぶんと安く仕上げることが出来ます(^-^)

親機のほうは、1万分の1秒ごとに、表示タイムが更新されているんですが、
この大型表示器では、データをシリアルで伝送している関係上、親機の数十分の1の速さで
表示タイムを更新しています(^^) でも、どっちにしろ、人の目にはあまりに表示の更新が
早すぎて、ほとんど表示の更新の粗さは感じられません(^^)

親機に表示されている計測タイムがそのままリアルタイム表示されるので、
ライダーは、スタート時から自分の走行タイムが計測カウント表示されていくのを、ほぼ正面に
見ることができるので、計測がより一層面白いことになると思います(^^)
実際に、20名くらい集まった0−50m計測会でも使ってもらったんですが、
「これは便利!」「おもしろい!!」と大好評でした!(*^^*)
いやぁ〜(*^^*)、作った甲斐がありました(*^^*)

この大型表示器を斜め上から見ると、下の画像のようになっています(^-^)
下部の足は、ハンドルノブとボルトで本体に固定しています(^^)
このハンドルノブは、締めるのも緩めるのも片手で簡単に出来て、
手軽に足を表示器と平行に折り畳むことができます(^-^)
LEDは、ベニア板の表面よりもちょっと引っ込んだところにまで埋まっていて、
また、裏側もベニア板でフタをしてあり、90×60×5cmの中空の箱として作ってあるので
持ち運びにも便利なようになっています(^-^)


下の画像の右上にあるベニア板でサンドイッチされているものが、計測データをシリアルに変換して
大型表示器の内部の受信回路に送り出す電子回路です(^-^)


上と下しかベニア板でカバーしていないので、横は風通しが良いです(笑);(*^^*);ゞ






2003.05.11
このコーナーの、2002年5月15日の記事と、5月21日の記事でアイデアを紹介した
簡易型の0−50mタイム計測器を実際に作ってみました(^-^)
総制作費は、計測回路までぜ〜んぶ含めて、なんと1500円!!(#^^#)
しかも、乾電池で動くんですよー(^o^)

どうやって、こんな安く作ったかというと、100円ショップで売ってるストップウォッチを使ってみたんです(^-^)
このストップウォッチの裏蓋を開けて中を見てみると、START/STOPボタンのスイッチ接点が、
ただの板金2枚の接触になっていたので、ここに配線をハンダ付けして外に引っ張り出して、
自作回路と接続しました(^-^)

ストップウォッチは、スタートとストップが同じボタンを押すことによって機能します.
前にも書いたように、自作テープスイッチのスタート側をバイクの前輪が踏むとストップウォッチの計測が
始まって、すぐにバイクの後輪が、また自作テープスイッチのスタート側を踏んでしまうので
計測が止まってしまいます(-^^-);(ゴール側でも同じ問題が起こってしまいます(-^^-);)
これを回避するために自作回路によって、スイッチが一度ONしてから約2秒間だけは、
再度のスイッチONをキャンセルするようにしています(^-^)
(この2秒という時間ですが、これをあまり短く設定しすぎると、遅いバイクを計測する際に、
 せっかくの2度踏みキャンセルが無効になってしまうこともありますし、
 かと言って、あまり長く設定すると、こんどは速いバイクを計測する際に、ゴールスイッチの判定が
 無効になってしまいます(=^^=);
 2秒くらいだったら、0−50mにちょうど良いくらいかなと思います(^-^))


計測回路の全体像はこんな感じです(^-^)

左のほうに大きくとぐろを巻いている配線は、100円ショップで購入した20mの2芯ケーブルを
3組つなげたものです(^-^) この先についているクリップを使って、ゴール側に設置した
ワイヤーと金属箔テープに接続します(^-^)
右のほうにとぐろを巻いている配線は、同じく15mの2芯ケーブルで、これをスタート側に
設置したワイヤーと金属箔テープに接続して使用します(^-^)
手前に置いてあるのは、左から100円のストップウォッチと、回路駆動用の006P乾電池と、
自作回路を入れてあるプラスチックケースです(^-^)
ちなみに、スタートやゴールの、センサ代わりのワイヤーと金属箔テープは、このようにしてセットします(^-^)

さて、それじゃあ各部について簡単にですが、説明しますね(^-^)
まずは、ストップウォッチ本体です(^-^)

拡大するとこんな感じです(^-^)
さすがに100円なだけあって、パッケージには、「測定値は正確なものではありません」と
但し書きされていますが、0−50mのように数秒オーダーの時間を計測するぶんには、
誤差もそんなに累積することも無いでしょうし、まぁ必要充分なのではないかと思います(^-^)
一応、1/100秒単位まで計測・表示ができる優れモノです(^-^)
右ボタンを押すことによって、計測のスタート/ストップが手動でも出来ますし、
左ボタンは、表示をリセットするのに使います(^-^)

次は、ストップウォッチと自作回路と電池のアップです(^-^)

スタートやゴールのワイヤセンサからの信号を一旦、この自作回路で処理してから
ストップウォッチへ入力しています(^-^)
006P電池の大きさと比べてわかるように、自作回路は非常にコンパクトに製作しています(^-^)

自作回路の中身はこんな感じです(^-^)

そのうち回路図も公開しようと思いますが、回路はIC2個と、周辺回路の抵抗やコンデンサ数個と、
動作確認用のLEDからできています(^-^) ここの部品代は数百円くらいです(^-^)
それらを、プラスチックケースのフタにボンドで接着し、配線をハンダ付けでつなぐことによって
回路を構成しています(^-^) 回路は部品点数も少ないし簡単なんですが、細かく配置したので、
製作には1時間ほどもかかってしまいました(=^^=);

あとはクリップのところです(^-^)

こんな風に、ケーブルをボルトとナットを使って、クリップの穴に接続しています(^-^)
このクリップをスタートやゴールに設置する、ワイヤーと金属泊テープに挟んで接続します(^-^)
それから、もしもどうしても光電管のセンサを使いたい場合には、このページのトップで
紹介しているような光電センサを使用して、そのセンサ出力にこのクリップをつなげば
動作するようにも出来ますよ(^-^)(光電センサには、別途12Vの電源が必要になりますが)

どうです?(^-^) ずいぶんとコンパクトで安く作れたでしょ(-^^-);ゞ
このくらいのお値段だったらサイフにも優しいので、うれしいですよねー(^o^)/



2003.05.12
それでは、さっそく、上で紹介した簡易型0−50mタイム計測器の回路図を公開しちゃいます〜(^o^)/
まずはブロック図です(^^) 全体は、下の図に示すような構成になっています(^^)

自作回路の中身の回路図は、次に示すようになっています(^^)

主要なICは、タイマーIC555というものを使用しています.
このICは、周辺に接続する抵抗とコンデンサの回路によって、数種類の動作を選択することが出来るのですが、
今回は、下の図のように、入力に入ってくるパルスを引き延ばして、その後、設定した一定時間だけ
他の入力パルスを無視させる働きをする回路を組んでいます.

これにより、ワイヤーと金属箔テープで作るスイッチをバイクの前輪と後輪が踏むことによる
2度踏み検出をキャンセルさせています.
このパルス引き延ばし時間は、回路図の555の右に書いてある、200KΩの抵抗と10μFのコンデンサで
次のようにして決定しています.

 200K×10μ=2

ということで、この回路では2秒を、このパルス幅引き延ばし時間として設定しています.
(ただし、実際に回路を組んでみると、抵抗やコンデンサの値のばらつき(公差といいます.売られている
抵抗やコンデンサなどは、表示値ぴったりというものは稀で、実際には多少のばらつきを持っています)によって
設計値と多少違う結果になることがあります)

じゃあ、次は回路の動作を簡単に説明します(^^)
まず、回路図の左のほうに書いてある”スタート側ワイヤスイッチ”と”ゴール側ワイヤスイッチ”ですが、
これは、ワイヤーと金属箔で作るスタート側のセンサとゴール側のセンサを表しています.
このセンサからの入力は、回路の中で1つにまとめてありますから、どちらのセンサをどちらとして
使用しても構いません(^^)
(つまり、スタートからゴールに向かって走って時間を計測した後に、表示をリセットして、
 今度は、ゴール側からスタート側に向かって走っても、まったく問題なく時間を計測することができます(^^))
ここでは、便宜上、スタート側に近いところに、この計測回路を置くことを想定していますので、
スタート側センサへの配線は15m、ゴール側センサへの配線を60mとしています(^^)

バイクの前輪タイヤがスタート側センサの上に乗って、センサのスイッチがONされると、
フォトカプラPS2501−2(1/2)に電流が流れて、タイマIC555のTG端子のロジックがLowになります.
すると、IC555はOUT端子の出力を、外部に接続されている抵抗とコンデンサによって
設定されている時間(ここでは2秒)のあいだHiにして、その間にTG端子に入ってくるLowパルスは
無視します.設定時間(2秒)が過ぎると、IC555のOUT端子はLowに戻ります.
また、このOUT端子がHiの間は、LEDが光るので、回路の動作確認を行うことができます(^-^)

OUT端子がHiになると、フォトカプラPS2501−2(2/2)を通して、100円ストップウォッチの
スタート/ストップスイッチ接点がONになり、ストップウォッチの時間計測が始まります.
バイクの前輪タイヤがゴール側センサの上に乗って、センサのスイッチがONされると、
上記と同様に回路が働き、フォトカプラPS2501−2(2/2)を通して、100円ストップウォッチの
スタート/ストップスイッチ接点が再度ONになり、ストップウォッチの時間計測が停まります.
これにより、スタート側センサからゴール側センサまでのバイクの通過時間を計測することが出来ます(^^)

あとは、製作上のポイントについて少し説明しておきます(^^)
まず、自作回路部分ですが、ぼくはコンパクトさを第一にと考えて、プラスチックケースの中に
こじんまりと作り込みましたが、この方法だとハンダ付けも細かくなってたいへんなので、
普通に蛇の目ユニバーサル基板の上に、ゆったりと作り込んだほうがいいかもしれません(^-^)

それから、100円ストップウォッチからの配線の引き出し方法ですが、
ぼくは、下の画像のように、ケースのつなぎ目に少し切り込みを入れて、そこから配線を出しました(^-^)


この100円ストップウォッチの分解方法ですが、まずはピンク色のボタンを外します.
このボタンは両端のでっばりでハメ込まれているだけなので、ちょっとこじってやれば
簡単に取ることが出来ます(^^)
ただし、下の画像のように中心の棒にバネが入っていますので、
このバネを失わないように、気をつけてくださいね.(気をつけていないと
ボタンを取るときに、ポーンと飛んでいってしまうこともあります(^^;)


ボタンを両方とも取ったら、裏蓋のネジを3カ所ゆるめます.
これで裏蓋を外すことができます(^^)


裏蓋には圧電ブザーが組み込まれていて、配線(下の画像の赤いケーブル)で内部回路につながっていますから
裏蓋を取るときには、いきなり引っ張りすぎないよう気をつけてくださいね(^^)
さて、フタが取れたらスタート/ストップボタンのほうの板バネの接点に、引っぱり出すための配線を
ハンダ付けします.
この際、ピンク色のボタンがこの接点を押すのをジャマしない位置に配線をハンダ付けしてくださいね(^^)


別の角度から見ると、下の画像のようになります.
あまり長い時間ハンダごてをくっつけていると、回路を壊してしまうこともありますので、
手早くハンダ付けする必要があります.そうそう、ハンダ付けをする際には、
ストップウォッチの電池を取り外しておくことも忘れないでくださいね.
あ、それから大事なことを(^^)
下の画像で言うと、左側になる配線(ストップウォッチの上側)が回路図で”ホット側”と
表示されているほうの配線です.
右側になる配線(ストップウォッチの下側)は、回路図で”コモン側”と表示されているほうの配線です.


こんな感じですが、いかがでしょうか?(^^)
電子回路の製作を多少やったことのあるかただったら、比較的簡単に同じものを作ることが出来ると思いますよ(^o^)/
(なお、製作はくれぐれも自己責任で〜(笑)(^^) )




2003.5.20
さてさて今回は、ついに光電センサーを試作してみました(^^)
ず〜っと上のほうの記事で、いろいろと考察してみたように、光電センサーを作るのはかなり難しいと考えていたんですが、
秋葉原の秋月電子さんで、TVとかの赤外線リモコンなんかにも使われている、赤外線リモコン受信モジュールというものが
販売されているのでこれを使用してみました(^^) (通信販売されています(^^))
何種類か売られている中で、ぼくが購入したのは、CRVP1738という型番のもので、1個150円でした.
このICには、オートゲインコントロール付きのアンプやバンドパスフィルターなどの必要回路が全て組み込まれていて、
あとは+5V電源を与えれば使用できる超お手軽ICとなっています(#^^#)
38KHzという周波数で点滅する赤外線(波長950nm)にもっともよく反応するように作られており、データシートによると、
なんと35mの距離をおいて点滅しているLEDを検出することができるようです(^^)
TVとかの赤外線リモコンだと、いろんなコマンドを伝達するために、”1”と”0”を送る必要があるのですが、
今回作ろうとしている光電センサだと、”1”の状態だけを送り続けて(要は、38KHzで赤外LEDを点滅させ続けて)
いればいい訳ですから、回路も比較的簡単に組むことができます(^^)

赤外LEDは、同じく秋月電子さんで売られていたSLR−938CVというものを8個いっぺんに点灯(実際は38KHzで
点滅ですが(^^))させることにしました(^^)
この赤外LEDは、発光波長が945nmということで、肉眼では点灯していることを見ることができませんが、
デジタルカメラやビデオカメラなどで撮影すると、光っている様子を観察することが出来ます(^^)

赤外LED SLR−938CVの主要データ
絶対最大定格
順電流
IF
100mA
パルス順電流
IFP
1A
逆電圧
VR
5V
電気的、光学的特性
順電圧
VF
1.3V(TYP)
1.5V(MAX)
パルス順電圧
VFP
3V
逆電流

50μA
光出力

11mW
軸線放射強度

75mW/S
ピーク発光波長
λ
945nm


この赤外LEDを38KHzで点滅させる回路は、おなじみのタイマーIC555で設計しました(^^)
このICは、周辺に接続する抵抗とコンデンサの値によって、いろんな周波数で発振する回路を作ることができます(^^)
回路図は、また後日掲載しようと思いますが、38KHzの発振回路を組んで、その出力でFETをドライブして、
赤外LED8個を38KHzで点滅させています(^^)
赤外LEDには、絶対最大定格の範囲内で出来る限り大きな電流を流したほうが明るく発光するのですが、
電源を乾電池で使うことを考えると、あまり大きな電流を取り出すと使用時間が短くなるので、一応1系統(LED4個)に
150mAを流すようにしていて、それが2系統で合計300mA流れるように設計してみました(^^)
一応、電源にアルカリ単三電池を6本使って、9Vの電源電圧を供給した場合で、数時間は駆動できると思います(^^)
もちろん、電源にバイク用や車用のバッテリーを使用出来たら、もっと大きな電流を長時間供給することができますから、
赤外LEDに流す電流も、より大きく流すように設計することが出来るので、光電センサの飛距離をさらに伸ばすことが
できると思います(^^)

さて、実際に試作してみた回路ですが、まず最初は同じ1つの基板の上に、発光側と受光側を置いて、
鏡や回帰反射板で赤外LEDの光を反射させて、それを検出するように作ってみました(^^)

下の画像がその回路です(^^)


横から見るとこんな感じです(^^)

どうです(^^) 少ない部品で構成されているでしょ(^o^)/
ちょっと緑色がかった8個のLEDが赤外LEDです.その後ろに立っている平べったい高いICがFETです(^^)
それから周りを抵抗とコンデンサで囲まれているICがタイマーIC555で、これが38KHzの信号を作っています(^^)
赤外LEDの横の基板の端に立っている平べったいICは、赤外線リモコン受信モジュールで、これが
鏡や回帰反射板に反射して帰ってきた赤外線を受けて電気信号に変換しています(^^)
38KHzの赤外線が入射していると、このICの出力はLowになり、入射していないとHiになります.
(上を向いて実装されているLEDは、可視光を出す普通のLEDで、赤外線リモコン受信モジュールの
出力のモニタ用に使用しています(^^))
この信号出力でフォトカプラを駆動して、上の記事で製作した簡易0−50mタイム計測器の
ワイヤスイッチの代わりをさせることにより、スタートやゴールをバイクが横切った判定をさせます(^^)

デジタルカメラで、赤外LEDが光っているところを撮影してみました(^^)
肉眼ではまったく点灯は見えませんが、デジカメのCCDを通して見てみると、こんなにも明るく光っています(^^)


さて、実際にこのセンサと鏡や回帰反射板を使って、動作確認をしてみました(^^)
ところが、ある程度近い距離だったらセッティングが楽なのですが、鏡とこの回路の距離が1m以上ぐらいになると、
なかなかピッタリの角度に合わせて調整することが難しいことが判りました(-^^-);
回帰反射板を使ってみても、目に見えない赤外線の光軸合わせは、長距離ではなかなかうまくいきません〜(-^^-);

そこで、受光部を別の基板に作り直して、発光部と受光部を分けた構成にしてみました(^^)
図にするとこんな感じです(^^)

これで作ってみた受光部の回路が下の画像です(^^)
上の画像の受光部のところだけが、そっくりそのまま引っ越してきた形になっています(^^)


拡大するとこんな回路です(^^)

これで、発光部の回路と受光部の回路を相対させてみたところ、いい具合に受光部の回路が反応してくれました(#^^#)
受光部の赤外線リモコン受信モジュールに、発光部から発した38KHzの赤外線が届くと、
モニタ用の赤LEDが点いてくれます(#^^#)
蛍光灯の光や、電灯の光、昼間の外の光などが受光部に当たっても誤動作することはなく、
発光部からの38KHzの赤外線にのみ反応しています(^^)
発光部と受光部の間を遮ると、モニタ用LEDが消灯して、信号が遮られたことが判ります(^^)
発光部と受光部の間の距離は、約4mぐらいまでOKでした(^^)
乾電池駆動でなく、もっと強力なバッテリーで駆動することを前提として、赤外LEDに流す電流を増やせば、
この距離は、あと2倍くらいは簡単に伸ばせるのではないかと思います(^^)

この自作光電センサは価格が安いのもうれしいです(^^)
発光側と受光側の部品代は、全部合わせて1050円ほどなんです(^^)
スタート側とゴール側に設置するために2台製作すると、合計2100円(^o^)
0−50m簡易タイム計測器の部品代1500円と合わせても、3600円にしかなりません(#^^#)
あとは、適当な台を安い木材とかで作れば、本格的な光電センサによる0−50mタイム計測器が、
簡単に作れてしまいます(#^^#)

次回は、回路図を掲載したいと思いますからお楽しみに(^o^)/