築基参証 第二篇 健身静坐法の実践
第3章 静坐の時の胸、腹、臀部

許進忠     撰述
虞陽子     査定
神坂雲太郎    訳

 

第3章 静坐の時の胸、腹、臀部

 

  1. 胸部は自然に任せて、少し前に張り、気の巡りが簡単に下降できるようにする。しかし、腰部を曲げて気の巡りを阻害してはならない。
  2. 胸部より下は、落ち着かせなくてはならない。下腹を落ち着かせるということは、心身を安定させなくてはならないということである。と はいえ、決してわざと腹に力を入れるということではなく、真意を下腹部に集中して、気持ちをやすらかにすれば、心身は比較的容易に安定す る。
  3. 臀部は後ろへわずかに突き出し、脊椎骨を自然な姿にしないと、長い間楽に坐れない。脊椎の形はアルファベットの「S」のようで、臀部 の場所ではいささか外へ湾曲している。とはいえ、わざと突き出そうとしてはいけないのであって、自然な姿勢に従いさえすればよい。

 

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