多摩都市モノレール全線開業

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2000年1月10日、多摩都市モノレールの多摩センター〜立川北間が開業し、すでに開業していた立川北〜上北台とあわせて全線が開通しました。

多摩地区を南北に走る鉄道線はこれまで少なかったのが現状でした。モノレールは京王相模原線・小田急多摩線、京王線、JR中央線・青梅線・南武線、そして西武拝島線と東西に走る数多くの路線に接続するので、利便性も向上するものと期待できます。

開業日に早速乗ってみたので、デジカメを片手にその時の模様と所感など。


開業日(1月10日)

立川南

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立川南駅はお祭りムード、というよりお祭りそのもの。南武線で立川に着き駅前に出ると、ちょうどみこしがやってくるところだった。

モノレールの立川駅はJR駅をはさんで南北に2つ設置された。これまでは立川北だけ営業していたが、全線開通と同時に立川南駅も開業、JRとの乗換えはこちらの方が便利になった。

便利とはいっても、相変わらずこの手の新交通は既存の駅との接続がすこぶる悪い。歩道橋が通じているので、立川北のように地面に降りたりすることがないのがまだ救いだが、屋根が付いていないので雨雪の日は難儀するだろう。まだ再開発の途中で、古い家が残っていたり、雑然としている。


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朝から降っていた雨が昼前に上がり、陽がさしてきた。出かけてみようという気になった人が多いのだろう、急に乗客が増えはじめ、たちまち券売機の前には長蛇の列が。これはまずい、と思って手売りの開業記念の一日乗車券を買ったら、ほどなく改札制限がかけられてしまった。

10分ほど待たされてようやく入場、とりあえず既開業区間の上北台へ向かう。やってきた電車にはキリンやゾウの絵が、多摩動物公園の記念塗装車である。


上北台〜立川北〜多摩センター

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一日乗車券を使って往復を続ける人が多い。それでも上北台から「後展望」に座れたので、しばし眺望を楽しむことができた。5階建ビルの屋上付近を走る。それ以上高い建物はあまりないので、「空のさんぽ道」(開業記念券のキャッチフレーズ)に偽りはない。

上北台〜高幡不動まではほぼ平坦(ただし立川付近は入り組んでいる)、高幡不動から多摩丘陵に分け入り、多摩動物公園〜中央大学・明星大学間にはトンネルもある。沢を渡ってもう一つ丘を越えて終点多摩センター。後半、すなわち新規開業区間の景色は非常に変化に富んでいる。

最高速度は60km/h、全線所要時間は下り36分・上り37分。あまり速いという印象はない。


多摩センター

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多摩センターに着いたら人出はもっと多くなっていた。ホームはそれほど混んでいないと思ったが、改札を出てびっくり。モノレール駅から通じる歩道橋には、小田急・京王の多摩センター駅に達するほどの行列ができていた。地上ではあまり関係のない様子でお祭りのプログラムが進行していた。

京王のきっぷ売場が混雑している。小田急は空いているので不思議に思ったが、しばらくして謎が解けた。立川方面へ向かう人を、多摩センター-(相模原線)-調布-(京王線)-高幡不動、多摩センター-稲田堤-(南武線)-立川、というこれまでのルートへ誘導していたのだった。せっかくの短絡線も今日は役立たず、である。いやはや。


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1月10日は月曜日の祝日だった。せっかく今年から3連休になったのに、なぜ開業日が最終日になったのだろう? 朝雨の天気が急によくなったのは予想外だが、混雑が始まった時の対応が遅れたためにあっという間に行列が膨らんだ、そんな風にもみえた。