「三代物語」


木太郷 向城、真鍋弥助墓
 



○向城 [神内城の東に在り 相向かう故に云う]
 真鍋弥助祐主 之に居り。香西氏に属し、しばしば武功有りし事 前載に在り、其の感状数通、
 吾れ嘗て之を見し。其の後 士と為り庶と為る者衆(=多し)。新居に居る者、其の嫡流。今に於いて
 最貧賤也。其の先 壽永年中 一谷之戦に 功有る者、真鍋五郎助光 是れ也。
 宇治右衛門、理右衛門、治三郎、等其の後也。
 氏に鍋の字を用い、橘を以て家紋と為し、祐の字を仍字(=世襲する字)と為す者、弥助の支流也。

真鍋弥助墓 木太田中に在り。其の田 東光寺地と曰ふ。
 苗を植す之時、田主 必ず酒粢を此の墓に薦め、蓋し 勇士之霊を欽む(「欣ぶ」か?)也。

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