ごみにまみれて '98/07

Last update: 98/07/27

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●夏 (98/07/30)

 夏に背広を着ている人の気が知れないのですが、基本的に半ズボンにTシャツですね。私は結構「甚平さん」を気に入ってよく着て大学に出掛けます。京都の夏にぴったりの涼しい格好なのですが、あんまり着ている人は少ないですね。(冬に半天を着ている人は結構居るのですが・・)。特に自転車に乗っていると、袖から風がそのまま背中のほうまで流れて、なかなか気持ちがいいものです。長い間愛用していたので、股の下が破れてしまっていたので、裁縫をしてから大学にでかけました。

 研究室は今でも冷房をかけていないので、まずは図書館にでもでかけて調べものをしようかと思っていたのですが、さすが環境地球工学専攻、ここも冷房をかけていないですね。本にとってはあまり湿度が高いのはよくないんだけれどもな・・・と思いながらも、自転車でとばしてきて汗が噴き出すままデータの書き写しをしました。さすがに甚平さんでも暑く、背中は汗でびっしょりになってしまいました(^^)。ただ図書館の次に顔を出した寺島研究室ではちゃっかり冷房をかけていました。ちょっと涼しすぎの感じもしたのですが、ここも環境のことをテーマにやっているはずじゃなかったかな・・・。

 続いて夏の風物。研究室で暗くなるころまで机に向かっていると、いきなり「ひゅー」という音があちこちで聞こえてきました。先ほどまで鳴っていた雷なのかなとも思ったのですが、どうもそれにしては音が身近に聞こえる感じがしました。その時は面倒なのでほおっておき、しばらく忘れていました。研究室の帰りに自転車置き場の方へと向かってみると、向こうから合唱団の先輩で今化学系の助手をしている人がやってきました。いつも遅くまで実験をしており、今日も何かを冷やすためなのか洗面器に水を張って大事そうに持って歩いていました。どうもお疲れさまと挨拶をして、すれちがい、自転車を出してくると、ふと見るとなんとその人たちは花火を始めるではないですか。ろうそくの炎に照らされて「にたっ」と笑う先輩の姿がありました。たぶん、先ほどの音もロケット花火かなんかだったんでしょうね。

 最後に夏をもう一つ。下宿へ帰る途中にコンビニによって出てくると、浴衣を着た若い女性の集団が楽しそうに話をしながら歩いておりました。20人近くはいたでしょうか。なんか花火大会でもあるのかもしれませんね。甚平さんに比べたら、色とりどりできれいなもんです。


●下宿の夜 (98/07/27)

 暑いですね。鉄筋コンクリート2階建ての2階住まいで天井のすぐ上は屋上となると、下宿で涼しく過ごせるわけがありません。幸いにしてまだ梅雨が明けていませんから、屋上のコンクリートにたまる熱も少なく、まだ夜は寝られるのですが、それでも大変です。当然の事ながら、6畳一間の下宿にはエアコンなど高級なものはあろうはずがなく、扇風機とうちわで、夜は扉を開けっ放しにして過ごしています。

 下宿は廊下をはさんで両側に部屋が並んでいるのですが、最近はどうもエアコンを入れる学生が多いらしく、夜中にドアが開いている部屋が少ないんです。このため、風通しが悪くなり、以前より寝苦しい夜が続いているという次第です。

 冬にも調査しましたが、現在も下宿の気温を調査し続けています。どうも午前2時を回っても30度を下回らないですね。外の気温は26度程度まで下がっているので、風さえ入ってくれれば涼しくなるはずなのですが、先ほどの事情でそれもままならない感じです。時々ふと風が吹き込むこともあるのですが、その時にはみるみるうちに気温が0.3度くらい下がることが観察されます。いやあ涼しいなと思っているのもつかの間、風がやむといつのまにかに元の気温に戻ってしまうという次第です。

 外から風さえ入れば、エアコンなんていらないんですけれどもね。扇風機では、部屋の中の空気を循環させるだけで、部屋の空気を追い出す働きはないようです。


●太陽光発電その2 (98/07/24)

 太陽電池で発電ができるとはいえ、単に豆電球を昼間につけているという、電気の無駄以外の何者でもない使い方をしていると、だんだん端で見ていて腹が立ってきます。やはりせっかく作った電気は有効に活用しなくては・・・。ということで今日もガソリンスタンドをめぐってきました。今日は幸いに2件目にして「そこにあるから適当に持っていって」というスタンドに巡り会えました。

 自動車用のバッテリーが40Ahですからだいたい500wh(100ワットの電気を5時間分)なので、太陽電池で2〜3日充電すれば十分な量です。まあ小型の太陽電池ですからこのくらいで十分なのですが、今回のスタンドには、その乗用車用のバッテリーが2個と、大型トラック用のバッテリーが1個転がっていました。普通なら遠慮して(?)乗用車用の小さいものを持っていくのでしょうが、どうも大型トラック用のほうが外見がきれいなんです。メンテナンスフリーと書いてあるし、充電状態が色で分かるようなインジケーターもついており、さらに目を疑ったのは製造年月日が97年12月ということ。ここは奮発をして(何をだ?)、大きいヤツをもらってこないと後で公開しそうだというので、こそこそと(する必要はないのだが)もらってきました。新品を購入したら2万円はくだらない代物ですが、なんでこの程度の使用品なら無料で手に入るんでしょうかね。よっぽどリサイクルシステムが困難に直面しているのかもしれません。

 下宿にこの大型のバッテリーを置くのはさすがにためらわれました。場所は適当に作ればいいのですが、ただでさえ配線が入り組んでいる下宿で、もしバッテリーの端子がショートでもしたらかなり大きな火花が飛び散る可能性があります。そのため接続にあたっては、ビニールテープで厳重に絶縁したり、逆流しないようにダイオードをかませたりと、執拗に工夫を凝らしました。もし下宿を空けているときにショートでもしたら火事になりかねませんからね。

 まあ基本的には太陽電池とバッテリーを直接つなぐだけ。あとはインバーターを接続すれば100Vができあがるという寸法です。蛍光灯をつけてみて見事に点灯、テレビをつけてOK、と十分に使い者になりそうです。まあまだバッテリーに残っていた電力で動いているだけで、太陽の恵みで蛍光灯が点いているわけではないのですが、なかなか面白いですね。

 調子に乗って、電力計をつないで消費電力でも計ってみようかと思ったのですが、つないでみるとどうもインバーターが「ジジジ」という変な音を発しているようすでした。ただ容量的には大した負荷をかけていないので、大丈夫だろうと高をくくって、なるほど蛍光灯は20W消費するのか、と喜んでいたところ、いきなり「ブスン」という音がして蛍光灯が消えてしまいました。どうもインバーターと電力計の相性が悪く、インバーターが破壊されてしまったようです。これで1万円がパー。電気代をこのシステムで取り戻すには長い年月が必要となりそうです(100年くらいかな・・・)。

 インバーターは京都で仕入れてもいいのですが、東京の秋葉原のガード下のお店のものがかなり質がいいので、今度東京へ出掛けたときに仕入れてくることにします。またしばらく京都を離れるので、太陽電池からの充電も過充電の心配があるので止めておくことにします。正式に太陽電池での生活を始めるのは8月末頃からになりそうです。


●太陽光発電 (98/07/22)

 どうもバッテリーは、ガソリンスタンドで無料でもらえるらしいのですが、残念ながらたまたま回収された後だったので、一つも残っていませんでした。というわけで、まだ太陽電池を設置したものの、充電せずにそのままダイレクトに使っています。といっても、大したものに使えるはずもなく、単に豆電球をつけるだけにとどまっています。

 ただまあ、面白いですね。雲で日が陰ると、電球の明かりが薄くなったりして、「ああやっぱり太陽のエネルギーを使っているんだな」と実感できます。たぶん日が照っていればラジカセくらいは十分に動かせるでしょうね。

 下宿の電化製品を太陽電池でまかなうことも考えていたのですが、どうも17Wの電池では足りなさそうですね(当然のことながら)。1日の発電でテレビだと2時間くらいしか付かないことになるのでしょうか、でもこれくらいならテレビをすべて太陽光発電でまかなってみてもいいかもしれませんね。下宿で一番電気を食っているのは冷蔵庫らしく、現在電力計で調査をしていますが、24時間平均して50W程度を消費しているようです。これは太陽電池では難しそうですね。やはり止める必要があるのでしょうか・・・・。 ともかく、下宿の電気を太陽電池だけでまかなうのは難しく、使い道を考える必要はありそうです。


●省エネアドバイザー制度 (98/07/19)

 ロケで宿泊場所まで用意してもらいました。六本木のプリンスホテルで、なかなか豪華なところです。ダブルベッドが広くていいなーなんて、そんなことで喜んでいました。東京へは毎月のように来るのですが、いつもエコ・リーグの事務所や、友達の家に泊まっており、こんなまともなところに泊まるのは初めてです。こんなに贅沢をしてしまっていいのかな、と心配になりました。

 朝からは、省エネアドバイザー制度に興味を持っている友達と会う約束をしていました。「六本木のプリンスホテルのロビーに10時に来てください」なんてかっこいいですね、自分で恥ずかしくなるほどのセッティングをしてしまったので、その人は背広を来て待っていました。私は自転車発電で汚れた綿パンなんで、ぜんぜん不釣り合いでした。先週東京に来たときに、たまたま以前エコ・リーグで一度だけ顔を合わせて、その後メールのやりとりをしていた駒井さんという女の人に出くわしたのですが、駒井さんを含めて「会社を作るぞ」という話で盛り上がっていました。どうも駒井さんが家に帰ってから彼氏にそのことを話したらしく、その彼氏(茂木さん:この人ともちょっとメールではやりとりしていました)が今回声を掛けてきてくれたという次第です。

 どのようにして儲けるのかについては(企業秘密なので^^)ここには書きませんが、茂木さんも非常に興味を持ってくれたらしく、今からでも京都に出掛けていってもいいということでした。現在は職についておらず、何か環境に関係した仕事をしたくて、社会観察をしていたということなので、自分にとってもグッドタイミングだったということです。前回エコリーグの連中と話をしたときには「非常に面白い、ぜひやろう」という話はあったのですが、飲み会の場でもあり、全然話が進展しませんでした。それに比べたら、はるかに真剣に話に乗ってくれているので、すべて情報を提供して任せていくことにしました。自分としては、立ち上げや省エネアドバイザー制度に付随する調査研究には非常に興味があるものの、直接「稼ぎ」にすることにはあまり興味がなかったため、真剣に商売をしてくれる人がでてきて助かりました。いつになったら食えるのかわかりませんけれどもね。茂木さんについてですが、環境を頭だけで語らず、いかに普及していけるのかを真剣に考えている態度は、なかなか好感を持てます。「言い出しっぺ」としてちゃんと支えていかないといけないですね。

 とりあえず、マーケティングを始めるのは、今年の夏に行っているパルコープの「省エネチャレンジ」で試行した後になるでしょう。いい結果がでてほしいです。


 とりあえず一つ話がまとまったので、次の動きを始めてみました。せっかく東京に来たからということで、秋葉原詣でをしてきて、太陽電池を一つ仕入れてきました。40cm四方くらいの大きさで、17Wの発電が可能という代物です。25000円だったので、たぶん安いのだと思いますが、まあ手頃だというので買ってしまいました。屋根にとりつけて、発電して遊ぶ予定です。太陽光発電のことをいろいろブックレットにも書きましたが、やはり自分でやってみないと様子はわからないでしょうからね。とっても楽しみです。


 急いで京都に帰ってきて、A SEED JAPAN系の団体で仕事をしている、春山さんと岡田さんと居酒屋で飲んできました。両者とも東京にいるのですが、せっかく京都に来たからと呼び出したそうです。まあ私も用事がないので、東京からとんぼ返りして顔を出した次第です。なんやかんや言って、二人ともちゃんとNGOで食っているんですから、すごいものです。人事異動も激しいらしく、春山さんは京都へ、岡田さんは名古屋へ、(私は下田へ?)、みんなふるさとへ帰っていくらしいです。かといって、みんな落ち着く訳ではないでしょうけれどもね。今は活発にやっていて、若いからどうにでもなるんでしょうけれど、なんかみんなを見ていて、老後が心配です(^^;)。


●目がテン・ロケ (98/07/18)

 「所さんの目がテン」のロケに東京にでかけてきました。一応、自転車発電の制作者ということでの参加です。ロケって大変ですね。午後2時に待ち合わせだったのですが、結局ロケ隊が渋滞に巻き込まれて、実際に撮影を始めたのは6時半すぎでした。午後10時ころまでかかり、ようやくOK。始めてだったこともあり、せりふもかなりぎこちなかったですね(^^;)。恥ずかしい限りです。

 8月16日の午前7時から日本テレビ系で放送らしいです。私は長野の山の中に行っているので、たぶん見られませんけれども・・・。まあ見ることができたとしても、あんまり自分がでているやつって、見たくないですね(^^;)。親はビデオを撮るんだとか、なんか喜んじゃっていますけれど、あとで失望しないか心配です。

 まあ、今まで出たテレビの中では、まともなんでしょう。一度は、京都大学の卒業式の時なんですが、京都大学では卒業生がいろいろなパフォーマンスをする習わしとなっており、私たち京大合唱団の卒業生もちょっとしたことをやらせてもらいました。ただ学長の立っている壇上にみんなで上って、学歌を斉唱して、万歳三唱をしてきただけなんですけれどもね。これが全国版のテレビで流されてしまったらしく、親に見つかってしまいました(^^)。


●廃油ディーゼル車 (98/07/15)

 京都市が廃油ディーゼル燃料で、ごみ回収車の燃料をまかなうことを行っています。現実としてうまく動いているのかどうか、説明会があるというので、参加してきました。市民の立場といえばその通りなのですが、実は京都市から来ている中村さんは研究でいっしょにやっている人ですし、もう一人の小林さんもうちの研究室の出身です。市民に対して「どう回答したら納得してもらえるのか」という視点でも、勉強させてもらいました(^^)。以下、メールでみんなに報告した内容です。


 京都市では、廃食油を再生した油をディーゼル車の燃料として用い、現在のとこ
ろすべてのごみ収集車(220台)に導入している。また、一部の市バスでも走行実験
を行っている。ごみ収集車による年間の燃料消費量は1350トンであり、焼却炉で燃
やされていると推定される廃食油の量2500トンの半分程度となっている。
 現状では「廃食油を再生した油」として入札を行い、滋賀県内の再生会社「ロン
フォード」からリットル80円程度で購入している。このため、流通している業務用
の廃食油が原料となっている。
 将来的には、家庭の廃食油も回収し、焼却せずにディーゼル燃料として利用する
ことにより、二酸化炭素の大幅な削減をめざす。

■バイオディーゼル燃料の生成プロセス
 廃食油にメタノールを1割ほど添加すると、触媒下60度で、2時間程度でメチルエ
ステル(バイオディーゼル燃料)が生成する。残渣としてはグリセリンが生成。生
成のエネルギー追加が少なく、収率も9割前後となる。

■バイオディーゼルにすることによるメリット
 ・排ガスの硫黄酸化物が非常に少なくなる(ほとんど出ない)
 ・排ガスの黒煙が軽油の1/6〜1/3
 ・排ガス中の二酸化炭素濃度が10%程度低い(炭素の含有量も10%ほど少ない)
 ・廃食油の利用用途を確保することにより、リサイクルシステムを安定化させる

コメント:
 バイオディーゼルにすれば二酸化炭素排出が減る。というのが主な主張だったよ
うな気がするのですが、「排ガス中の濃度が低い」というあいまいな表現になって
いました。実際にはバイオ燃料の発熱カロリーは、軽油の1割減なんで、これから計
算すると、決して二酸化炭素を削減しているわけではないことになります。
 一応、「燃費はほぼ軽油と同じ」と説明はしていましたが・・・・。家庭からの
回収利用が始まれば、その分は燃やさなくてすむので削減として計上できるようで
す。

■バイオディーゼルにすることによるデメリット
 ・車が走ると廃食油の臭いがする(人により知覚の差は大きい)
 ・現状では1社だけが生産しており、不安定

 臭いについてはかなり工夫しているみたいです。排ガスの臭いよりはいい、とい
う人もいるらしいですが・・・。

 質問としては、家庭からの回収システムをどうするのか、独占的供給で税金の無
駄遣いをしていないのか、今後軽油の値段が下がった時にどうするのか、などに集
中していました。塩素が残っているかどうかも心配なんですけれどもね。
 
 まあ、来場者はだいたいのところとしては、京都市の英断を評価している感じで
した。


●環境就職相談会 (98/07/12)

 今日も東京ではイベントです。名古屋の石井君が中心になって、環境関係の就職相談会を開くということです。最初は、会社作りについて相談するために、客として参加する予定だったのですが、いつのまにかにスタッフとして手伝いに入っていました。定員150人の予定の所を、200人近くが参加して、始まる直前に資料のコピーに走ったりと大変でした。結局イスを追加してどうにかぎりぎり全員が入れるくらいの盛況でした。さすが就職となるとたくさん人があつまってきますね。

 不況で企業の経営もなかなか難しいところですが、話によると、その中で環境関係の仕事は増えているようですね。環境にいいものを作る会社、有害物を処理する会社、コンサルをする会社など、いろいろ形態があって、今後もかなり産業規模が伸びることが予想されているようです。そういう話を聞くと省エネの会社を作るというのも可能性がないわけではないでしょうね。


●自転車発電打ち合わせ (98/07/11)

 来週また東京に出てきて「所さんの目がテン」の取材を受けるのですが、その打ち合わせをしてきました。京都から昨日、自転車発電の装置を担いできて、クリエイティブネクサスの方と実際に動かしてみました。自転車とドライバーを近所の人に借りて、仮に付けてみたのですが、うまく電球をつけることはできました。残念ながらテレビはビデオ付きタイプで、容量的には十分可能なはずだったのですが、動きませんでした。ちょっと古めのタイプがいいようです。それから、扇風機も波形の関係で動きませんでした。なんかちゃんと動かなくて心配ですね(^^;)。

 ただ、ネクサスの人も楽しんでもらったようです。番組自体は、自分で電気を作ろうというタイトルらしく、子供たちの夏休み工作として電気工作をするほか、自転車発電も大きな二本目の柱になるそうです。所さんに会えることを楽しみにしていたのですが、ちょっとだめみたいですね。気になっていたのは、スポンサーについている電気事業連合会の動きですが、まあ省エネを呼びかけるという点では問題ないようです。


 午後からは、グリーンピースの主催の「グリーン電力」の説明会があって参加してきました。日本では、電力会社が発電も送電も行っているので、なかなか融通がきかないのですが、海外では発電会社と送電会社が別にあり、どこの電力を買うといった選択も可能になっています。そこで、「原子力発電のものは買いたくない」とか「太陽光発電のものを買いたい」といった選択ができることになるそうです。もちろん、送られてくる電力は物理的にはミックスされているわけですが、払ったお金が太陽光発電の運用のみに使われるということで、結果的にグリーンな電力を購入していることになるそうです。きちんとクリーンエネルギーを発電しているのか経営的なチェックができれば、こうしたことも可能になるようです。実際にオランダやドイツではこうした契約ができて、多少値段が高いにもかかわらず、かなりたくさんの契約がされているようですね。送電会社のほうも、少しグリーンな電力から、純粋にグリーンな電力まで、値段は違う商品をいくつか用意しているようです。経営管理がしっかりしているからでしょうが、業者がこうしたクリーンな電力を購入することもたくさんあるようです。

 日本では「安ければいい」という雰囲気があるので、電力の自由化ではかならずしも環境にいいことにはならないかもしれません。ともかく大きな転機になることは確実でしょうから、どう環境にいい方向にマネージしていくか準備していくことは重要でしょうね。


 今日はもうひとつ、「里地おにぎりの会」という会合があり、参加してきました。これは環境庁の中島さん(昔4Rの会で活動してました)や、エコ・リーグの赤星などが中心に、「農業をやりたい」という話から毎月会合を開いているものです。今回は、農林水産省の若手の人が4人ほど来てくれて、都市近郊農業や、土地の問題などについて話をしてきました。さすが官庁の人だけあって、理解力もあり、バイタリティもすごいですね。とてもじゃないですが、わたしには官僚は務まりそうにありません。

 結構エコリーグ関係で知り合いの人がたくさんいました。広島大学出身の吉田君や、鳥取大学出身の駒井さんなど、なんでこんなところでといった感じで、楽しかったです。吉田君は、ISOの認証技術者の育成の会社で教えており、駒井さんは日本リサイクル運動市民の会で働いていました。結局今晩も飲み会でした。

 この場に参加したのは、友達と省エネの会社を作る打ち合わせをしたいこともあったのですが、みんないるので、飲み会でみんなで話をしてきました。家庭向けに省エネのアドバイスをすることで、どれだけ儲かるかしりませんが、どうにかなるんじゃないかということで、結構盛り上がりました。はじめは、かなり気楽に冗談半分で考えていたのですが、どうもみんなで話をしていると、会社を作らないといけないような雰囲気になってきますね。


●地球環境対策評価WG (98/07/10)

 埼玉大学の外岡先生に呼ばれて、東京で建築学会の地球環境対策評価ワーキンググループの会合に参加してきました。前回の環境行動ワーキンググループとは別の会合のようです。メーリングリストのエコリンクでよく発言されている福島大学の阿部先生も参加していました。将来の建築政策についての専門家が見てチェックできるようなデータベースを構築していこうという話らしいのですが、やはり9月までにある程度の報告を出さなくてはならないということで、かなりあり合わせのものを組み合わせることになりそうです。前回と同じように、細かい話に盛り上がってしまい、なかなか枠組みが決まりませんでした(^^;)。

 本当は、これだけの予定だったのですが、東京に行くとなるといろいろ用事が重なって出てくるものです。結局日曜日まで東京に滞在することになりました。


●廃油回収17年の歴史に幕 (98/07/08)

 毎月ジャスコの店頭で行っている廃油回収ですが、記録によると1981年から始められているというので、もう17年も行っていることになります。私も浩平さんや高谷さんから引き継いで4年になるでしょうか。車を運転できないので、どうにかして自転車だけでシステムを作ろうと、下宿をジャスコの裏に移したりして続けてきました。それがひょんなことで、終了ということになってしまいました。私自身も驚いています。

 スタッフも大学で十分確保できており、後継者も育て始めていた矢先なのですが、地元のおばさんたちが自分たちで回収を始めたのです。地元の人がやるのが一番望ましいことでしょうから、それ自体は歓迎すべきことなのですが、それがいきなりでした。今朝、いつも通りに回収にでかけてみると、もうすでに地元のおばさんたちが集まっていて回収をしているのです。話によると「前やっていたグループ(私たちのことです)が回収を止めてしまったので、私たちが引き継いでやっているのだ」ということです。なんのことか訳がわからなかったのですが、どうも情報に行き違いがあったようです。

 地元の人たちのリサイクルを推進するという仕組みを京都市が作っており、ごみ減量推進会議なるものができています。ジャスコの地域でも取り組みをしたいという市民が集まっているらしく、ジャスコでの廃油回収を行いたいと考えているという話はちらほら耳にしていました。いっしょに協力しながらできるのかなとも考えていたのですが、推進会議の中で、どうも私たちのグループが解散したことになってしまい、私たちに連絡もなく勝手に引き継がれてしまっていたようです。既存のボランティアによるリサイクルシステムを潰してしまうとは、京都市ごみ減量推進会議も粋なことをしてくれるものです。

 引き継ぐと言っても、私たちが一日中回収をしているのに対して、先方は朝の1時間しか回収しませんし、システムとは違っていますから、客に対しても周知徹底しないと問題が起こるのは明白です。先方の方々と、ゆっくり引き継ぎについて話をしないといけないなと考えているのですが、コミュニケーション不足が大きな問題を生むこともあるんだなと改めて実感しています。

 手続きは悪かったにせよ、とりあえず引き継いでくれるのであれば、望ましい形だとおもいます。ただ、引き継いだ後に、面倒になって途中で止めてしまったり、ごみ減量推進会議からの補助が削られたから止めてしまったりしたら、その時こそ本当のリサイクル破壊になりますね。どこまで真剣にやる気なのかは確かめておく必要がありそうです。

 まあ現状では京大の学生も元気ですし、もっと大学に近いスーパーで回収ができたら楽になるのでしょう。大学からジャスコまではかなり距離がありますが、よくこのシステムを学生中心で17年も続けてこれたと思います。環境活動でこれだけ長く社会に対して働きかけを続けてきたものも少ないのではないでしょうか。私も今年で京都は最後ですが、新しい廃油回収の歴史が始められたらいいですね。


 最後の廃油回収ですが、ジャスコ前でかなり気になることがありました。「キャンペーン」とだけ書かれた怪しいのぼりを掲げながら、10人くらいの正装をしたスタッフが「無料でティッシュを配っています」と呼び込みをしているのです。しかも中年以上の女性だけを対象に。ジャスコの向かいには公民館があるのですが、どうもその部屋の中に客を連れ込んでいるようです。話によると、最初に花束やティッシュを配られ、部屋の中のほうへ案内されてから、高額なふとんを売りつけられるそうです。一人暮らしのおばあさんが、家まで後を付けられ、しつこさのあまりお金の1回分を振り込まされたらしいです(その後、消費生活センターに問い合わせて大丈夫だったらしいのですが・・・)。明らかにいわゆる「悪徳商法」なんでしょうが、こうしたことも取り締まれないんでしょうかね。ずっと廃油回収で様子を伺っていたのですが、臆する様子もなく、見事に引き込みをしていました。ただ幸いなことに、客のほうも「あやしい」と認識しているようで、あまりひっかかっていないようです。スタッフの費用や、無料のティッシュなどを考えると、あの商売もあまり儲からないんではないでしょうかね。


 本日はいろいろありました。環境市民で買い物ガイドの打ち合わせがあったので、久しぶりに参加してきたのですが、その行く途中の出来事です。川端二条の交差点で信号を待っていたところ、必死になって歩道を見つめている女の人が一人いました。どうしたのかと尋ねると、コンタクトレンズを落としたとのこと。会議はもうすぐ始まるのですが、廃油回収の件でわだかまっていたところなので、気晴らしに手伝ってきました。そもそもコンタクトレンズなんて見つかるものなのかと疑問には思いましたが、そこは乗りかかった船、いっしょにはいつくばって探しました。こんなことをしていると目立つんでしょうね。周りの人たちも、どうしたのかと寄ってきて、いっしょに探し始めました。まあ自分が今から歩こうかと考えている道をはいつくばって何かを探しているんですから、気になるのは当然かもしれません。10人くらいの人が協力してくれたでしょうか。夕暮れ直前の出来事で、10分くらいたつと日が暮れ始めてどうしようもなくなり、結局お宝は見つかりませんでしたが、なかなか微笑ましい雰囲気でした。最後には一人二人と自然と去っていったのですが、あの当の女の人はどう思っていたんでしょうかね。こんなにたくさんの人に手伝ってもらって、居心地が悪かったんではないでしょうか(^^)。京都のまちも捨てたものではないなと感じたひとときでした。


●ダイオキシン (98/07/04)

 最近、ちょっとくだらないことを考えています。科学の進め方として、何にでも疑問をもって問題を設定し、解いていくことになります。問題の設定が基本であることは確かなのですが、すべての疑問が適切な疑問であるわけではありません。

 ダイオキシンについて疑問に思ったこと。 Q1:ダイオキシンのことを名古屋では「でゃーおきしん」と言うのか。 Q2:童話の「はなさかじいさん」で、いいおじいさんが灰をまいて花を咲かせたのは、灰中のダイオキシンが桜の木にホルモン作用を与えて狂い咲きをさせてしまったのではないか。

 どなたか、分かる方があったら、連絡をお待ちしています。ただし、科学の進展には全く意味がないでしょう。


●所さんの目がテン (98/07/01)

 クリエイティブネクサスという会社から電話が入っていたのですが、日本テレビで放映している「所さんの目がテン」という番組で自転車発電をとりあげてもらえるそうです。新聞のテレビ欄を探したのですが、なかなか見つからずに、親に電話で聞いたところ、日曜日の朝にやっているらしいです。冗談がかなり混じっているけれど、まじめな番組だということです。

 もうひとつ、今日はリサイクル研究会で、また私の担当。経済学部から林君が参加していることもあり、環境行動のゲーム論的モデルについて、議論してもらいました。早めに英語の論文を書かなくてはいけないこともあり、経済学部の人にチェックしてもらうと助かりますね。とりあえず安心します。


お問い合わせ、感想などありましたら鈴木(ysuzuki@mti.biglobe.ne.jp)まで。お気軽にどうぞ。

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