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手術時の抗血小板薬・抗凝固薬の中止時期

 バファリンやパナルジンは血小板に対して不可逆的に作用するため、血小板が死滅するまで凝集性が回復しません。したがって血小板凝集抑制作用の持続期間は血小板の寿命である10日前後に依存します。一方プレタール等は血小板に対し可逆的に作用するため、効果は概ね薬物の血中濃度推移と一致します。
商 品 名 成 分 名 主な作用機序 作用の可逆性 休薬期間
バファリン81mg アスピリン シクロオキシゲナーゼ(COX)阻害 不可逆的 7〜10日
バイアスピリン
ワーファリン ワルファリン 肝臓におけるビタミンK依存性血液凝固因子(第II、VII、IX、X因子)の合成阻害 不可逆的 3〜5日
パナルジン チクロジピン アデニル酸シクラーゼ活性化、GPIIb/IIIaとフィブリノーゲンの結合阻害 不可逆的 10〜14日
プラビックス クロピドグレル アデニル酸シクラーゼ活性化、GPIIb/IIIaとフィブリノーゲンの結合阻害 不可逆的 7〜14日
プレタール シロスタゾール ホスホジエステラーゼ活性阻害 可逆的 4日
ペルサンチン ジピリダモール アデニル酸シクラーゼ活性化、ホスホジエステラーゼ活性阻害 可逆的 2日
ドルナー ベラプロストナトリウム PGI2受容体を介してアデニル酸シクラーゼ活性化 可逆的 1〜2日
プロサイリン
アンプラーグ サルポグレラート セロトニンの5-HT2受容体への結合阻害 可逆的 1〜2日
オパルモン リマプロストアルファデクス アデニル酸シクラーゼ活性化 可逆的 1日
プロレナール
コメリアンコーワ ジラゼプ ホスホジエステラーゼ活性阻害 可逆的 2〜3日
ロコルナール トラピジル トロンボキサンA2合成阻害 可逆的 2〜3日
プラザキサ ダビガトラン トロンビン阻害 可逆的  1〜2日
イグザレルト リバーロキサバン Xa因子阻害  可逆的 1日
エリキュース アピキサバン Xa因子阻害  可逆的 1〜2日
リクシアナ エドキサバン 第Xa因子(FXa)阻害   可逆的 1日
エフィエント プラスグレル  ADP受容体P2Y12阻害 非可逆的 14日
ブリリンタ チカグレロル  ADP受容体P2Y12阻害  可逆的 5日
ケアロード ベラプロスト アデニル酸シクラーゼ活性化 可逆的  1日
ベラサス

※ あくまでも目安であり、手術・部位等により対応は異なります。

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