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2つのモーツァルトの交響曲全集      (2001.4.1)

 
モーツァルトは、35年の短い生涯の間に59曲もの交響曲を作りました。
ベートーヴェンの9曲に比べても、その多さが分ります。
モーツァルトは、五線紙に書いた曲を書き直したことが無かったと言われています。
メロディーが次々と浮かんできて、書いた曲を見直す時間が無かったのでしょう。
やはり天才ですね。
 
私は2つのモーツァルトの交響曲全集を持っています。
一つは、カールベーム指揮ベルリンフィルハーモニー管弦楽団のLP(アナログ)レコード。
もう一つは、ネヴィル・マリナー指揮アカデミー・セントマーチニンインザフィールズのCDです。
 
この2つの全集を眺めてみると、つくづく、時代の流れを感じます。
ベームのLPの録音は1960年代。LPレコード全盛の時代です。真空管アンプからトランジスタアンプに代わろうする時代です。多分このベームの録音も真空管アンプが使われのでしょう。
そのせいか、ベームの穏やかな演奏に良くあった、とても暖かみのある音質です。
一方、マリナーのCDは最新のディジタル録音。さすがに歪の無いクリアーな音質です。
マリナーのきびきびとしてしかも爽やかな演奏を具に伝えています。
 
それにもう一つ、ベーム盤には、K.16やK.19と言った曲が入っていないのです。
それもそのはず、これらの曲が発見されたのは1980年初めですから、CDが出始めたころです。
ベームが交響曲を録音したのは1960年代。彼はモーツァルトが作った曲が他にあるとは、夢にも思わなかったのです。
没後200年たって発見された交響曲
 
それにしても、1960年代に録音されたベームの素敵な演奏をLPレコードを通して、 聴くことができるのは素晴らしいことだと思います。
最近、古いLPレコードが次々にCDに復刻されて発売されています。古い演奏を現代に伝えるという意味ではとても良いことだと思います。
でも、CDになると、音が綺麗になりすぎてしまい、LPレコード独特の暖かみにある雰囲気が 衰えてしまうような気がします。やはり、LPレコードで聴くのが本来の姿だと思います。
こんなことで、私もアナログのLPレコードプレーヤーを手放す気はありません。
交換針も簡単には手に入らないの現実ですが、いつまでも大切に使い続けていきたいと思っています。
アナログレコードの楽しさ

 

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