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おめでとう モーツァルト・イヤー2006       (2006.1.1)

今年、西暦2006年は、モーツァルト生誕250周年、ヨーロッパではモーツァルト・イヤーと呼んで記念行事が多数行われるそうです。
モーツァルト生誕200年の1956年には、モーツァルトの楽譜の改訂作業が進められたほか、第2次世界大戦後の経済復興にあわせているかのように、ヨーロッパからは、ウィーンフィル、ベルリンフィル等の有数のオーケストラ演奏が世界に広がっていきました。
1960年代後半から、日本でもモーツァルトがブームになりはじめました。私がモーツァルトを好きになったのもこの頃からです。この頃を境に、サントリーホールのような豊かな響きと華やかな雰囲気で音楽を楽しむホールができ、さりげなく着飾ってゆったりと音楽を聞き、食事や酒を楽しむという、それまでの日本のクラシック「音楽を聴く」ためだけに演奏会場へ行くという形から、「音楽を楽しむ」という形に変わってきたように思います。いわば、18〜19世紀のヨーロッパの貴族たちが食事の時に室内楽を楽しんだような雰囲気を味わえるように、施設も変わってきたのです。このような雰囲気にはモーツァルトの音楽は最も良くマッチします。モーツァルトの音楽が何年経っても色あせないのはこんな「気軽に音楽を楽しめる」ところにもあるのでしょう。
 
1991年のモーツァルト没後200周年にモーツァルトブームはピークを迎えました。このときのレコードの発売合戦は凄かった。日本でも、ポリドール社からグラモフォン盤とロンドン盤、小学館からフイリップス盤と、計3つの「モーツァルト全集」が出版されました。私も奮発してフィリップス盤を購入しました。とは言うものの、この時はとても高くて買えなかったので、少しブームが去って、値段が下がってきてから買いました。当時のメディアはCDが主体でしたが、今やDVDの時代。今年もレコード会社は、DVDで大いに稼ぐことでしょう。
 
1月27日、楽聖モーツァルトがザルツブルグで生を得た日です。この日を期して、生誕地であるザルツブルクで、また、彼がもっとも愛した街ウィーンで、華やかに、多彩な「モーツァルト・イヤー2006」が一年にわたって催されるとのことです。
亡くなって200年以上も経っているのに、これほど騒がれる人は他に居ません。それだけ、モーツァルトの音楽が時代を超えて多くの人たちに愛され続けているのでしょう。
久しぶりに、ゆっくりと「モーツァルト全集」を聴こうと思っています。

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