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映画「噂の二人」(Childoren's Hour)        (2005.3.1)

オードリー・ヘプバーンを世に出したウィリアム・ワイラー監督が再度彼女を起用したシリアス・ドラマです。
原作は、リリアン・ヘルマン女史の戯曲「Childoren's Hour」。 この戯曲はウィリアム・ワイラーとしては二度目の映画化だそうで、この戯曲の同性愛の部分を取り込むことが許されなかったそうで、再度映画化したということです。
女教師のカレン(オードリー・ヘプバーン) は、マーサ(シャーリー・マクレーン)と共同で田舎町で学校を経営しています。二人は評判も良く、学校もうまくいっていましたが、たまたま叱られた女生徒が「二人は同性愛だ」と言った嘘がきっかけで、噂が広まり、生徒が来なくなってしまいます。しかし、マーサのカレンに対する愛が真実となり、マーサは自殺・・・・・・。
ラストシーンで、遠巻きにする村人の中で、カレンは親友の棺に別れを告げて、一人、街を出て行きます。オードリーの毅然とした姿が印象的です。、
この「噂の二人」は、ワイラーの揺るぎない演出により、シャーリー・マクレーンの激しく切り込んでくる演技と、オードリー・ヘプバーンの「受け」の演技が調和して、黒白スタンダード画面の地味な映画にもかかわらず、他の追従を許さない格調の高い作品になったのだと思います。
ローマの休日」に代表される妖精も、オードリーの一面でしょうが、「尼僧物語」や「噂の二人」のような中に、本当のオードリーの姿があるような気がします。
 監督 ウィリアム・ワイラー、製作 1961年、
 出演 オードリー・ヘプバーン、シャーリー・マクレーン、ジェームス・ガーナー。

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