はじめに
マルチアンプは、とんでもないお金をかけ、名機を並べて、どうだ、聴け、このヤローみたいなものだと、いまだに思っている人が少なくない。
ここにご紹介する方たちは、どんな機器であろうが良いものは良い的な考えをもった方々です。雑誌や評論家の創った銘機というのは、何でしょう?。マルチアンプに嫌がらせするかのように、スピーカーのネットワーク派の間では通常-12dBのスロープなのに似非チャンデバでは-6dBクロスというのも間違ったマルチである。重ねて濁った音でマルチは駄目だと言うようなものである。(通称ドロドロ)なんでスピーカーネットワークでは-12dBで似非チャンデバでは-6dBでOKなんだ?1960年代ではないので○○式とかいうのは通用しない。4ウェイに発展する人が多いのも事実だ。これは急峻に切るフィルターだからなせる。-6dBではそれこそ重なってしまう。1オクターブ下の減衰量は、音楽演奏家なら体でわかる部分だ。オーディオマニアはそれをわからないから平気で-6dBなどやってしまう。
ある程度マルチアンプはお金がかかりますが、しかし1台100万単位で揃えるシステムを試すよりは全く安価に構築できるものです。現用システムをいかに活用してマルチにするかはじめに相談してください。だいたいパワーアンプなんて長いことオーディオをやっていれば、手持ちで間に合うのがほとんどです。仲間同士でユニットの貸し借りをして好みに合ったものを追求するとマルチシステムは簡単に迅速に構築出来ます。マルチは調整が難しいとか、所有しているものをすべてダメと言い切るような人(店)と話をしてはいけません。安価な似非マルチに傾倒すると泥沼に嵌りますので、くれぐれも口の上手い人に近づかないことが肝要です。部屋の大きさにマルチアンプは関係ありません。調整は難しくはありません。簡単です。もっと気軽にマルチアンプはいかがでしょうか。自作であろうがハイエンドであろうが関係なく私たちは、楽しんでいます。長年マルチアンプをやってきて、ようやく最近マルチ方式に賛同してくれる人が増えて喜ばしい限りです。フルレンジ1発の音は新鮮です。良いマルチの音はその新鮮さが全帯域で得られるのです。スピーカー側にネットワークという余計な負荷がないからです。かといって前段のチャンネルデバイダーが良からぬものでは、その魅力も消えてしまうのも事実です。このメーカーの何百万円だから音が良い、この音が分からないなら耳が悪いと決めつけられるのはもう懲りました。もうそういう時代ではありません。自分の望む音は、ショップや雑誌評論に頼らず自分で探す時代です。
ここから少しでも多くの方が、マルチアンプ方式に対する迷信を改めてもらえれば幸いです。掲載したお宅は少ないですが、それでもこれだけの方がマルチアンプ方式に変更されています。