9月30日(月) バタバタと忙しい1日。あっという間に時間が過ぎる。『火星の古代帝国』(バローズ、創元SF文庫)が出てたかどうかをチェックするヒマもなかったよ。

 もうすっかり古いネタですが、9月21日に出た小説新潮10月号「特集 ザッツ・ミステリー!」の、いしいひさいち「前戯なき戦い―原稿頂戴作戦」ミヤベ・ワールド完全マンガ化は実に傑作ですよ!業界人必読(笑)。そのあまりのリアルさに、涙がちょちょぎれることでしょう。

 なんかすごい台風が近づいてるそうで。やだなあ。庭の花たちが心配。せっかくの金木犀も、みんな散っちゃったらどうしよう。


9月29日(日) 晴れ。日向ではちょっと汗ばむくらいの陽気に。

 とある方のご好意で(ありがとうございました!)、嶽本野ばらちゃんサイン会の整理券を入手。本日、渋谷ブックファーストまで行ってまいりました。Hさんにご挨拶してから、SFの棚をチェック。おお〜、ちゃんと『イカ星人』まであるよ!とか見てたらすぐサイン会の時間に。整理券順に階段に並ぶ。が!すごいよ!並んでるのが、みーんな、まさに野ばらちゃんの本に出てくるような、ブランドものでキメたぶりぶりのロリコンルックの女の子ではないですか!私のような一般人はほとんどいない。とにかく、みんな10〜20代の、お肌ぴちぴちのかっわいい女の子ばっかり。す、すいません場違いで…。男性もちらほら。ひとり、黒のスーツで決めた美青年がいたなあ…(はあと)。

 野ばらちゃんはとても親切に、ひとりひとりと握手してくれたり写真を撮ってくれたりするので、時間はむちゃくちゃかかりました。私は3時間ほど待ちましたよ。その間ずっと立ったままで『下妻物語』を読み続け、読了。しかし他の連れがいない子たちは、本を読むでもなく、ただぼうっと待ってるんだよね。それもすごいなあと感心したり。

 ああそれにしても!こんなに緊張したサイン会は初めてでした。自分の番が近づくにつれて、胸はドキドキ、手はじっとり。初めてお目にかかる野ばらちゃんは、小柄で色白できゃしゃで、ホントに女の子みたいでした。例のドクロマークのついた白いTシャツに、パニエの入った黒のスカート。頭には白いレースのリボン(というか、あれ何ていうの?)。で、黒ブーツといった、まさに会場に並んでるお嬢さんがたと同じカッコ。それが全然違和感がないんですわ。似合うの。って書くと、「ウソだ〜」と思うでしょ?でも、ホントにお似合いなんですって。全然ヘンじゃないのよ。不思議と。何かオーラが出てるのか。

 握手してもらって、超感激。しばらく、胸の鼓動がおさまりませんでした。で、野ばらちゃん、このサインのドクロのフキダシにある暴走族の名前みたいな漢字4文字は、何と読むのでせうか?(笑)

 読了した『下妻物語』ですが、これは家庭の事情で茨城の田舎(ごめんなさい、そう書いてあるのよ)に住むことになった、ロリータ服大好きな女子高生と、そこで出会ったバリバリのヤンキー女子高生との友情物語です。野ばらちゃんの耽美っぽいところがダメなひとでも、これならオッケーだと思うな。暗いトコないし、野ばらちゃんのセンスが、いい方向にポップにギャグ化されてて。『鱗姫』みたいにドロドロしたところもないし、安心して、男女問わずあらゆる層にオススメできます。特に30代以降にツボの、爆笑ネタ満載。私は何度、ブックファーストの階段で、「ぶっ」とふき出しそうになったことか。とにかく、ヤンキーネタがすごすぎ。な、なんで野ばらちゃんは、こんなにもヤンキーの事情に詳しいのですか?も、もしや…!?

 でも主人公のロリータ少女は、やっぱりいつもの野ばらキャラ。お洋服に生きるのよ!という自分のポリシーをがんとして貫き、びくともしない。その筋の通った強さ、逞しさ。ヤンキー少女との交流も、ベタベタした友情ごっことは全然違って、爽やか。このヤンキーがまたほんっとにおバカなんだけど(笑)、でも人としての仁義がきっちりしてる、いい子なんだよ〜。読後感の爽やかな、とても気持ちのいいハッピーな小説でした。☆4つ。オススメ。

 昨夜、『猫丸先輩の推測』(倉知淳、講談社ノベルス)読了。これまたポップな日常の謎系ミステリで、楽しめました。唐沢なをきの描く、猫丸先輩がかっわいくてかわいくて!(笑)これも☆4つかな。


9月28日(土) 雨のため、娘が去年まで通ってた保育園の運動会(卒園児も出る競技があるので)は明日に延期。むー、このために休みを取ったというのに。

 秋になったので、またむくむくとガーデニング欲が。得体の知れないつる草(雑草)などを抜いてから、ケーヨーホームセンターに行って、チューリップやらクロッカスやらの球根をどっさり買ってくる。10月に入ったら植えてみよう。ああ、今度の春が楽しみ〜。ナデシコの苗も買ってきたので、さっそく植え替え。うーんでも、なんか雑誌みたいにキレイにいかないんだよなあ。土が見えるんだよ。写真だと、こう緑がびっしり、って感じなのに。アイビーとか植えればいいのかなあ。それとも単に苗の買い方がケチくさいのか?(笑)

 2日早いけど、娘の誕生祝。しかし、プレゼントの希望が「轟雷神」…。(注:ガオレンジャーの超合金、変形合体ロボ。身長40センチくらい。)まあ本人が欲しいっつってんだからいいけどさ。

 で、昨夜の話。仕事の後、飯田橋にて、鮎川哲也賞授賞式へ。6時スタートだったんですが、私が着いたのは7時近かったので、もう追悼ムードはなくて宴会モード。訃報を聞いてとんできた、という方も多かったそうで、会場は去年にも増してすごい人口密度。まずは『写本室の迷宮』で第12回鮎川哲也賞を受賞なさった、後藤均さんにご挨拶。とても腰の低い方でした。

 今回は、他の書店の方々といろいろお話できたのが収穫でした。政宗九さんとお会いできたのにはびっくり。あと、すぎえさん@本の雑誌社のご紹介で、長年の夢(?)であった、「深夜プラス1」の浅沼さんとあれこれお話することができました。想像どおりの実に面白い方で、すぎえさんは「この人が何言い出すか、もー心配で心配で、今日は横でずっと見張ってるんですよ!」とおっしゃってました(笑)。「最近のイチオシ本は?」「モロボシダンの娘の写真集は売れると思います?」「今度のソウヤーは、宇宙人モノなのに法廷モノなんだよ!(笑)」などと本談義に花が咲く。SFベスト5を即座に挙げられるところはさすが。どういう話の文脈か忘れたけど、なぜか浅沼さんに、山田風太郎の『妖異金瓶梅』を薦められたり。あとは日下さんの話とか。すぎえさんとは子供談義と嫌いな食べ物談義で盛り上がる(笑)。

 中締めでは、山前譲氏が、鮎川さんのご病状の経緯などを話して下さいました。眠るように亡くなられたとか。

 帰り際に、受賞本と、『創元推理21』2002年秋号、『創元推理手帖2003』(ちくまの文庫手帖みたいなの)をいただく。ありがとうございます。この手帖は、いろんな作家の誕生日&亡くなられた日が書いてあって、なかなか楽しい。ちなみに私(3月4日)は、ジェイムズ・エルロイと同じ誕生日でした。

 『グラン・ヴァカンス』(飛浩隆、早川書房SFシリーズJコレクション)の、ネットでの皆の感想を読み比べてみる(おおたさんのリンク集経由)。いろんな意見があって、実に実に面白い!私が最も気になっているのは、著者がどういう意図で、「何を」書きたかったのか?ってこと。3部作全部読まないと答えは出てこないんだろうけど。というわけで、またひさびさになってしまった、乱読更新


9月26日(木) 扁桃腺が落ち着いたと思ったら、どうもお次は風邪っぽい。喉が痛い&かゆい〜。声も枯れてて、しゃべるのがツライ。って時に、この新刊地獄…加えて講談社常備入れ替え。とほほ〜。昨日と今日で、文芸書の新刊は約100点ほどありましたのよ!

 あ、でも『グラン・ヴァカンス』(飛浩隆、早川書房SFシリーズJコレクション)、『地球礁』(ラファティ、河出書房新社>なんか意外な表紙…)とか『レイトン・コートの謎』(バークリー、国書刊行会)などが出たので、まあよしとするか(笑)。『鵺姫異聞』(岩本隆雄、ソノラマ文庫)も出たようですね。昨日の新刊では、待望の『「ほしのこえ」DVDブック』(徳間書店)がっ!もう2冊も売れてました。

 ちなみに、明日発売の「ユリイカ」10月号は、ニール・スティーヴンスン特集。瀬名秀明などの名前もあり。SF者は要チェック。

 昨日、ロバート・L・フォワード氏が亡くなったという話を聞いたばかりなのに、今日は鮎川哲也さんの訃報が。おふたりとも、心よりお悔やみ申し上げます。明日は鮎川哲也賞授賞式だというのに。もうお会いできないのですね。残念です。83歳でしたか。フォワード氏はまだ70歳?(1932年生まれだとか)

 で、今日発売になった『グラン・ヴァカンス』(飛浩隆、早川書房SFシリーズJコレクション)。SF系サイトのあちこちですでに書かれていますが、私も塩澤編集長からゲラをいただいて(ありがとうございました!)、読了しておりました。

 飛さんの本は初めて読みましたが、その筆力には脱帽。なんという場面の鮮やかさ。描写が非常に映像的で、挿絵などひとつもないのに、脳裏にカラーで絵が見える。ギリシャを連想させるような古く入り組んだ石の街、青い空と海。グロテスクな場面さえ、なぜか美しさすら感じさせる。そして、硝視体の透明で神秘的な輝き(私はラピュタの飛行石を思い浮かべてました)。

 これは実在しない街の話。ネットワークのどこかにある、仮想リゾート。人間が、つかの間の憩いのために訪れる街。そこにはAIがいて、普通の街のように機能していた。1000年もの長い間続いていた、永遠の夏。が、ある日、突然「蜘蛛」が襲撃してくる。街は一転して地獄に…。

 要するに、「ウルティマオンライン」みたいな電脳世界がどこかにあって、その登場人物たちはそれぞれ意識や感情があるんだけど、突然何者かの襲撃に遭って破壊されていく、といった話です。ネットやゲームに慣れてる方のほうが、すんなり入りやすいかも。私はとにかくバリバリのSFだ!と思いました。って当たり前か。

 でもこれ、率直に言うと、けっこう「痛い」話です(ニュアンスが難しいけど、「イタイ系」とかじゃなくて。普通に怪我したときや、感情を傷つけられたときの「痛い」です)。著者の筆致が鮮やかなだけに、彼らの感情や、痛みまでこちらにダイレクトに伝わってくる。私はいちいち感情移入して読んでしまうタチなので、これはつらかった!全編、残酷物語ですから、ある意味。いったいなぜ、著者はこんな過酷な設定にしたんだろう?と思わず考えてしまうほどのつらさ、苦しさ。

 なのに読むのをやめられない。けっこうな量があったように思ったけど(2段組だし)、ノンストップで読んでしまった。今朝はSFマガジン10月号掲載の短編、飛浩隆「夏の硝視体」まで読んでしまったよ。今日発売のSFマガジン11月号には「蜘蛛の王」が掲載されてるから、これも読まなければ!ああとにかく、続きが早く読みたいよ!『グラン・ヴァカンス』は3部作だそうなので、あと2冊あるんだよね。でも、また痛いの?痛いの?(泣)


9月25日(水) 気がついたら、家の周り一帯、どこの庭先を見ても金木犀。窓を開けながら本を読む。ああ、幸せ。

 今日読んでいたのは『ハチミツとクローバー』1,2巻(羽海野チカ)。集英社版の2巻(2刷)がたまたま入手できたので、宝島社版の1巻を引っ張り出して再読。ああ、やっぱいいなあ。ひとりで泣いたり笑ったりして読む。それぞれの思いが切ない。

 パソコンのほうは、裏技を駆使して、なんとか危機を回避。

 新刊速報、更新。またしても『グーグーだって猫である』2巻が延びてしまった…。


9月24日(火) ご心配をおかけしましたが、2日間安静にしてたので、なんとか復活。今日は出社しました。人の情けが身に沁みる今日この頃。

 寝込んでるうちに、金木犀が咲き始めました。窓から甘い香りが流れ込んできます。あなたの家も、甘い香りに包まれているのでしょうか。

 しかし寝てる間、最も心配だったのが『覗き小平次』(京極夏彦、中央公論新社)の売行き。うちは初日はよかったんですけど。京極ファンの皆様、買ってよ買ってよ!!

 例の林さん翻訳SFファン度調査。私の結果。

既読は250作品中 23 作品です(平均は 60.49 作品)。

53 人中 38 位でした。

  • 『愛はさだめ、さだめは死』(87) ジェイムズ・ティプトリー・Jr.
  • 『たったひとつの冴えたやりかた』(87) ジェイムズ・ティプトリー・Jr.
  • 『エンダーのゲーム』(87) オースン・スコット・カード
  • 『いさましいチビのトースター』(87) トーマス・M・ディッシュ
  • 『バービーはなぜ殺される』(87) ジョン・ヴァーリイ
  • 『蜂工場』(88) イアン・バンクス
  • 『リプレイ』(90) ケン・グリムウッド
  • 『エンジン・サマー』(90) ジョン・クロウリー
  • 『戦士志願』(91) ロイス・マクマスター・ビジョルド
  • 『故郷から10000光年』(91) ジェイムズ・ティプトリー・Jr.
  • 『ジュラシック・パーク』(91) マイクル・クライトン
  • 『ニックとグリマング』(91) フィリップ・K・ディック
  • 『占星師アフサンの遠見鏡』(94) ロバート・J・ソウヤー
  • 『ハイペリオン』(94) ダン・シモンズ
  • 『さよならダイノサウルス』(96) ロバート・J・ソウヤー
  • 『つぎの岩につづく』(96) R・A・ラファティ
  • 『火星夜想曲』(97) イアン・マクドナルド
  • 『消えた少年たち』(97) オースン・スコット・カード
  • 『星ぼしの荒野から』(99) ジェイムズ・ティプトリー・Jr.
  • 『キリンヤガ』(99) マイク・レズニック
  • 『エンダーズ・シャドウ』(00) オースン・スコット・カード
  • 『祈りの海』(00) グレッグ・イーガン
  • 『フラッシュフォワード』(01) ロバート・J・ソウヤー
  •   す、少なすぎ!全然SF者じゃないよ!(笑)持ってるのはいっぱいあるのになあ。積読ばっか。なんかねえ、SFは「あとでゆっくり読もう」って後回しにされがちなのよ。なぜかしら。

     書きたいことはいっぱいあるんですが、ちょっとパソコンがマジでイエローカードを出してるので怖くて怖くて。Cドライブがいっぱいだって言われても、どうすればいいのよ〜。これ以上、削除できないよ〜。データなんて何も入ってないのに。えぐえぐ。

     今日、お客様(私より年上の女性でした)に聞かれてハヤカワに問い合わせてみたところ、『ロミオとロミオは永遠に』(恩田陸)は10月下旬以降になるそうです。まだ未定で、もっと延びるかも、というニュアンスでした。


    9月22日(日) ここんとこずっと喉が痛いなあと思ってのだが、これ、風邪じゃなくて扁桃腺炎だわ。今朝になって熱が出始めて、この症状はもしや?と気がついた。何も出来ず、1日ダウン。疲労がたまりすぎてるみたい。ちょっとネットのほう、お休みするかもしれません。

     はうう、今日は渋谷ブックファーストに、野ばらちゃんサイン会の整理券をゲットしに行くつもりだったのに!(泣)


    9月21日(土) ちょっとへこみ中。

     会ったことはないのだが、遠い知り合いが事故で亡くなったという話を聞いてちょっとショック。トラックに突っ込まれたとか。u-ki総統も9月19日の日記で書いてるけど、本当に人間っていつ死ぬかわからない。もちろん自分も。「大切なのは悔いのない日々を送ることだ。」という彼の言葉を噛みしめる。

     昨日、検品中に発見したブツはこれ。『ダスクストーリィ』12巻(TONO、集英社)。TONOの作品の中でも、これはシリアス系。幽霊や、人の幻想が見える少年、ダスクが出会う人々の話。どれもハートフルで、泣けます。それぞれの生と死、それぞれの人生。どれも優しく、哀しく、温かい。

     たとえばダスクの友人、タトルの話。彼は現在離婚寸前の両親と毎年行ってた、美しいジャングルの幻想をいつも自分の周囲に広げている。その幻想に惹かれて寄ってくる、体ぼろぼろの5歳の子供の幽霊。かかわるな、というダスクに対し、タトルはもっと素敵なジャングルを作って、その子をなぐさめてあげる。すると、ぼろぼろだった子供がいつしか天使のように美しい子供に変化していくのだ。「本当におそろしい事も そして美しい事も ぜんぶ人の心の中にあるのだから」

     『SF大将』(とり・みき、ハヤカワ文庫)もゲット。ハードカバー持ってるからいいや、と思ってたら、ダイジマンから「大幅加筆」と聞いたので。


    9月20日(金) ださこんの掲示板ができてます。ぜひご活用を。

     昨日書き忘れたけど、『日影丈吉全集 1』(国書刊行会)の中身はパラフィンつきでした。

     今日は待ちに待った『海辺のカフカ(上下)』(村上春樹、新潮社)の追加分が入荷。ああ助かった〜、連休前に入って!これで安心して3連休を迎えられるよ。でも2刷でなく、初版だったのはなぜだろう?

     店に入荷した荷物の検品を手伝っていると、「あ、これ買わなきゃ」「えっ、こんな本出てたの知らなかった!買おう」と、あとからあとから物欲が止まらない(笑)。同僚が溜め息まじりに「安田さん、それじゃあお金がなくなりますよ…」。

     本日の新刊としては、『下妻物語』(嶽本野ばら、小学館)や、徳間デュアル文庫など。神林さんの『ラーゼフォン 時間調律師』がついに出ましたね。書き忘れてたけど、星新一ショートショートセレクションの7巻目、『未来人の家』(理論社)はちょっと前に出ましたよ。児童書に行っちゃうから、こういうのって買い忘れがちだよね。かくいう私も『大草原の小さな家』(ローラ・インガルス・ワイルダー、福音館文庫)を買い忘れてるのであった。こないだ、レジでお客様が買ってたので初めて気がついた。げげ、出たのってもう1ヶ月以上前じゃん。『キマイラ』のハードカバー8巻目(夢枕獏、朝日ソノラマ)も発売。っていつまで出るの?と思ってたら一応これで終わりだとか。今年出た文庫の分まで入ってるそうです。

     角川さんから、『沖縄やぎ地獄』(さとなお、角川文庫、9月25日発売予定)をいただいてしまいました。ありがとうございます。一瞬、やぎだんなさんが地獄の憂き目にあってる図を想像してしまった私を許して(笑)。『うまひゃひゃさぬきうどん』(光文社文庫)の方なんですね。し、しかし、こんな本を読んでしまったら、沖縄行きたいよ病が再発してしまうではないですか!著者のサイトはこちら。沖縄のおいしいもの満載の、沖縄スペシャルなんてもう、よだれが止まらん〜。

     新刊速報、更新。


    9月19日(木) 今飲んできたところなのでへろへろなんですが、ひとつだけ。『日影丈吉全集 1』(国書刊行会)が入荷してました。なぜか3冊も。濃いグレーの函入りでした。

     『春の魔術』(田中芳樹、講談社ノベルス)、『砂の狩人(上下)』(大沢在昌、幻冬舎)も入荷。


    9月18日(水) 晴れると暑くなるのよね。この季節は、1日ごとに全然気温が違う。

     家事をいろいろ。なんかえらく疲れた。

     雪樹さん(9.17)経由で、matsuoさんのところでやっている本格ミステリファン度調査にトライ。私は、300冊中(たぶん)55冊が既読。ほー。しかし作家にむちゃくちゃ偏りが(笑)。好きな作家の作品はほぼ全部読んでるけど、そうでないのはさっぱり、という。綾辻はどこまで読んだかもうはるか記憶の彼方だよ…>『○○館の殺人』』。4,5冊で飽きてやめたと思ったが。

     三橋暁さんから、劇団フーダニットの案内メールが。今度の3連休に、公演があるそうです。アガサ・クリスティの『殺人現場へもう一度』だとか。都合のよい方はぜひ。


    9月17日(火) 「ハヤカワ文庫 秋のHOT HIT 100フェア」開催の質問に星間宇宙船でお答えくださった皆様、ありがとうございました。当店でも、本日入荷しておりました。まだ出してないけど。

     寒いんだかそうでないんだか、よくわからない。でも空気はすっかり秋の匂い。もうすぐ金木犀が咲くかな。

     『パーク・ライフ』(吉田修一、文藝春秋)読了。ぱさぱさと乾いた感触。どこか醒めてる。淡々としてる。今の若い人たちの空気、ってこんな感じなんだろうか。私の世代とはもう違っちゃってる感じ。何事につけ、あまりつっこんで書かれてなくて、あっ、この描写はこういくのでは?と思ってると、もうその話は終っちゃったり。深入りしないんだ、自分のホンネにも、相手の本心にも。するっとかわしちゃってる、よけちゃってる。それが「今」、という時代なんだろうか。

     うーん、うまい表現が見つからないのがもどかしいんだけど、星飛雄馬と正反対、といったらわかっていただけるだろうか>どういう表現だよ(笑)。熱くなる、ということを知らないんじゃないか、という気がする。なんだかこう、釈然としない醒め方。個人的好みでいうなら、同じ著者でも『パレード』(幻冬舎)のほうがよかったな。テーマは同じなんだけど、こちらのほうがまだ話に深みがあったと思う。それぞれの登場人物の事情が見えたから。

     決して作品が悪いというわけではなく、小説としては独自のものを書けていると思う。ただ、世代差を感じるというか…共感はできないというか。☆2つ半。

     それにしても、ぐーぐるで検索しても、ちっとも『パーク・ライフ』の感想が出てこない〜。芥川賞受賞の記事ばっか。

     仰るとおりで、もうジャンルを問わず今や、「小説」というフィクション全体の売上が沈み気味だと思います>愛・蔵太様(仮装日記)。中でも耽美はまだいいほうだと思いますが。今「売れてる」と感じる文芸書は、ほとんどがエッセイやノンフィクションという気がします。店によっても違うと思うけど。


    9月16日(月) ちょっと皆様に質問。「ハヤカワ文庫 秋のHOT HIT 100フェア」って、書店でお見かけになりました?もうスタートしてるんでしょうか?

     なんか喉が痛い。風邪ひいたかな。いきなりの気温の低下についていけなかった模様。今日は早く寝よう。

     世界名作劇場、マルコが2つ出ました。やった。今回は快調に集まっててうれしい。あとはペリーヌ2つとネロ&アロア。

     『まほうをかけられた舌』(安房直子、フォア文庫)を娘に読ませてみた。「どうだった?」と聞くと、「……ふしぎなお話だった〜!うん、ふしぎ」と、目をまんまるにしておりました。すごく感銘は受けたんだけど、それをどう言ったらいいかわからない、といった表情。

     本日の日経新聞の文化欄に、「誌面に薫る昭和モダン」と題して、雑誌「新青年」の研究会である「『新青年』趣味」という機関紙のことが載ってます。


    9月15日(日) というわけで、〈Jコレクション刊行記念フォーラム「新世紀SFの想像力」のお知らせ〉早川書房のサイトにアップされてます。SFセミナー合宿やSF大会なみの、超豪華メンバー。しかもタダ!すぐにハガキを出そう!

     曇りときどき雨。最高気温18.8度。つい数日前が30度近くあったのに。いきなり10度以上下がっちゃったよ。

     映画「リターナー」を観に行きました。非常にスタンダード、というかベタな話。面白かったけど、ちょっと「マトリックス」のまねっこが多すぎると思うなあ。宇宙人ネタだとは思ってなかったのでちょっと驚いた、ってそんなの私くらいか。「ジュブナイル」の監督だもんね。宇宙人E.T.っぽいしなあ、もうちょっとオリジナリティが欲しいところ。俳優陣は皆よかった。金城武はもちろん、岸谷五朗も、樹木希林も。しかし何より素晴らしいのは鈴木杏ちゃん。あの存在感、あの輝き。将来が楽しみ。

     世界名作劇場、角砂糖のラスカルが出ました!わーい!ペンギンズランチビスケット2は近所のコンビニから消滅してて、ちょっとショック。

     政宗九さん掲示板での、「本をあまり読まない高校生に読ませると、本好きになるかも知れない名作」スレが非常に面白いです。つい自分もしゃしゃり出てしまいました。

     『劇場としての書店』(福嶋聡、新評論)昨夜読了。まさに書店員のための実用書。これほど書店の現場ですぐにも使えそうな本を私は他に知らない。新入社員にぜひ読ませたい。もちろん、中堅やベテランにも。むしろ、本書の内容がきちんと理解できるのは中堅以上の人間だろう。接客と棚作り、この2つの大きな柱をこんなに具体的に書いてくれた本ってないよ。読みながら鉛筆片手に、アンダーライン引きまくり。

     2幕「書店の現場」の第2場「書店人のためのエチュード」なんて、まさに私らが毎日店で受け答えしてる接客応対のセリフそのまんま。現場で働いてる人間じゃないと書けない本だね。「うんうん、全くもってそのとおり!」ってうなずきつつ、でも書いてあることは、実は至極当たり前のことなんだ。その当たり前が、日頃いかにできてないか、ってこと。はあ。

     2幕、第3場の「逆説・書店人について」の10項目も、目ウロコなことがいっぱい書いてあった。1番の「昨日、今日、入ったアルバイトにでも探せるような棚をつくってはならない」とか。もちろんこれは彼のやり方であって、それをまるごと鵜呑みにする必要はないけど、いい刺激になるのは確か。いろんな店の作り方があって、どれが正解というものはない。自分の店がどのカラーを出すか、ということが大事なんだと思う。

     最後の付録、「賢い書店の利用法」なんて、コピーして店に貼っておきたいくらいだね!(笑)1、自分が知っていることはすべて書店員に話すべし4、できれば平日の昼間に問い合わせをするべし(時間的に無理なことも多いけど)、5、目的に応じて書店を選ぶべし。もちろんこのサイトにお越しの皆様には、釈迦に説法でしょうけどね。


    9月14日(土) ひゃあ、涼しいというよりは肌寒い1日。七部袖のニットじゃ寒かったよ。もう長袖か。

     今年もムースポッキーフランの季節になりましたねえ、某氏!(笑)スーパーに山のように積んであったよ。コンビニも。ムースポッキーの新製品、「ブラック&ラテ」はコーヒー味でなかなか美味。フランの「ふわっとカフェラテ」は、まだ冷蔵庫で待機中。

     世界名作劇場、ラスカル(とザリガニ)が当たって超うれしい。めっちゃかわいいよ〜。角砂糖のほうもかわいいなあ。ペリーヌもマルコもいいし、ああ、全部欲しい!ペンギンズランチビスケット2はまだ5種類。ヒナだけダブリ。

     昨日出た、月刊ニュータイプ増刊の「仮面ライダー龍騎 ザ・スペシャル」がすごい売行き。あっという間に10冊完売。追加注文したけど、入るかなあ。『ウルトラシリーズ・サブキャラ大事典』(東京堂出版)は、映像がいっさいなくて、全部文字ばっか!まさに辞書って感じ。

     AMEQ LANDが9月いっぱいで閉鎖とか。非常に残念です。

     『猫丸先輩の推測』(倉知淳、講談社ノベルス)を読み始めました。楽しい〜(笑)。


    9月13日(金) 涼しい1日。

     本の雑誌社すぎえさんご来店。暗い話ばかりしてごめんなさい。そういや『向田邦子の恋文』(向田和子、新潮社)がすごく売れたよ、って言うのを忘れてました。つってもこれもテレビ紹介本(徹子の部屋)なんですが。あ、『にんげん住所録』(高峰秀子、文藝春秋)もよく売れてます。追加しても追加してもなくなる。つまりはそういう客層なんです。

     「ベストセラーを仕掛ける」ってよく言いますけど、どこかそういうのに「あざとさ」を感じてしまう私はやはりダメ書店員でしょうか。CMをがんがんやって、「北の国から 遺言2002」の視聴率を上げるのとおんなじでしょ。何か押し売り的な感じ。本は自分で選んでこそ楽しいもの。ベストセラーじゃなくていい。ベターセラー、じゃなくてなんて言ったらいいのかな?ただ、この本を好きそうなお客様に「これお好きじゃないですか?」ってそっと差し出す、みたいな売り方をしたい。こちらのあなたにはこれ、そちらの方にはあれを、みたいな。本当は、いろんな本が少しずつまんべんなく売れるのが理想。ホントにね、平台のどの本もみーんな売りたいんだよ。

     新刊いろいろ。ナンシー関の最後の本『天地無用 テレビ消灯時間6』(文藝春秋)は、なんと穴あき本。穴6コだったかな?『本格ミステリ・クロニクル300』(原書房)は年代順の本格ミステリ案内。やっぱり最初は『十角館の殺人』なのか。『海洋堂の発想』(宮脇修一、光文社新書)も出てましたね。帯にカニが(笑)。『臨機応答・変問自在2』(森博嗣、集英社新書)も入荷。わーい。これは楽しみに待っていた1冊。

     新刊速報より抜粋。牧眞司さんが解説を書いてる『狂人の太鼓』(リンド・ウォード、国書刊行会)の発売が10月7日頃に決まった模様。『ちょびっツ』は今月に7巻で完結の予定が、11月の8巻まで延びたそうです。まだ連載してるのかな?『ヒカルの碁20003年卓上カレンダー』(集英社)は11月19日発売!予約してね〜。うちのバイト嬢は、うれしそうに「ちょびっツ2003カレンダー」(講談社)を予約していきました。CD−ROMつきなのか。しかし何より本日の目玉情報は、来年1月予定の『新しい風〈ゲド戦記〉5』(アーシュラ・K・ル=グウィン、岩波書店)だあっ!いやあ、びっくりしたよ!ゲドの新刊が出るなんて。生と死が重要なテーマになってるそうです。

     同僚が読め読め言うので、昨夜から『メドゥサ、鏡をごらん』(井上夢人、講談社文庫)を読み始める。このひとの文章は読みやすいねえ。あまり細部を読む必要がないので、サクサク進む。しかも、読み始めたらやめられない止まらない。続きが気になって、今朝も出勤前に30分ほど読み、昼休みに読了。面白かった!全く予想もしなかった着地。あ、あれ?また騙されちゃった?いつの間に?読者を不安のどん底に突き落とす、怖い本。


    9月12日(木) あ〜づ〜い〜。夜になってちょっと雨が降ったら、だいぶ気温が下がってきたけど。

     昨日と今日は新刊が多かったなあ。『海辺のカフカ(上、下)』(村上春樹、新潮社)は好調に売れてます。新潮さん、どんどん重版してね〜。

     今日は『あなたは絶対!運がいい』(グラフ社)がめざましテレビで、『てるてる坊主の照子さん(上、下)』(なかにし礼、新潮社)がはなまるマーケットで、『椿山課長の七日間』(浅田次郎、朝日新聞社)がズームイン!朝で、全部いっぺんに紹介されたので、ポップ書きが大変でしたよ。

     本の雑誌10月号、入荷。おっ、牧眞司さんも載ってるじゃないですか!三角窓口の、SF大会についてのハガキが傑作(笑)。

     『イカ星人』(北野勇作、徳間デュアル文庫)読了。このあとがきは、こないだのSFセミナー合宿での、私の質問と北野さんのお答えそのまんまですね。いわく、「あの小説のほんとうのところはどうなっているのですか?」に対する回答。これを聞いて、私はものすごく合点がいったというかスッキリしましたよ。このほわほわとした雲のような夢のような小説を、そのまんままるごと受け入れればいいのですね。本書もまさにそういう話。いろんなパーツがあっちこっちにぼろぼろ転がってて、それがあちこちで繋がってんだか繋がってないんだか、わかるようなわかんないような、ストーリーがあるようなないような、でも全体の雰囲気はやっぱり北野SFで。という、相変わらずの北野ワールドです。このひとは、どの作品でも繰り返し繰り返し、同じことを書いてるような気もしないでもないな。


    9月11日(水) けっこう暑い1日。でも真夏のように体力を絞り取られるような暑さではない。がしがしと家事やったら、汗だくになったけど。

     誰も、誰かを傷つけないで。暴力とか憎しみとか、皆嫌い。ひとがひとを苦しめるようなことが、少しでも減りますように。

     『王国 その1 アンドロメダ・ハイツ』(よしもとばなな、新潮社)を読んで以来、どうしても欲しくなってしまって、サボテンの小さな鉢を幾つか買ってくる。丸っこいのや、細長いの。なかなか可愛らしい。1週間に1度水をやればいいだけだから、ずぼらな私でも育てられるかな。花、咲くかな。咲くといいな。

     植物といえど、部屋に何か生き物がいるというのは、なんだかうれしい。「元気かな」と、つい目がいってしまう。いつもどこか心の片隅で、その存在をちょっとだけ気にかけている。そんな感じがなんだかいい。

     『イカ星人』(北野勇作、徳間デュアル文庫)半分読了。これはノンフィクションですか北野さん?(笑)思わずニヤリとしてしまうよ。駄洒落が増えてきてる気がするのは私だけ?ていうか田中啓文に毒されてきてません?(笑)世界は相変わらずの北野ワールドなんだけどね。


    9月10日(火) 明日の9.11を前にして、またしてもテロ本の新刊がどかどか出ています。

     ひと足お先に、『海辺のカフカ(上)』(村上春樹、新潮社)入荷!いっぱい売れてくれよ!

     お金をおろしたので、本をざくざく買う。注文してた『春のオルガン』(湯本香樹実、徳間書店)とか。井上夢人ファンの同僚が「すんごく怖かったです〜(涙)。あたしだけ怖い思いするのいやだから、安田さんも読んで!」というので『メドゥサ、鏡をごらん』(井上夢人、講談社文庫)も購入。

     仕事上での自分のジレンマにじたばたする。ううう。わかってるのに、できないのはなぜ?

     『十八の夏』(光原百合、双葉社)読了。みんないい話でした。花にまつわる4つの連作ミステリ。2つめの話、書店員が主人公なんでびっくりしましたよ。あとがきによると有栖川有栖さんの書店勤務時代のエピソードを使ったとか。政宗九さんのお名前も(!)。3つめの話は傑作だったね。この兄貴、最高〜(笑)。なんとなく、「名探偵コナン」の服部平次の顔に変換して読んでました。ぜひまたこのキャラ書いて下さい、光原さん。とても楽しめた一篇。ラストの話はけっこうヘビーでしたが、最後に救いがあるところが光原さんらしい。どれも好きな話だけど、やっぱり一番「やられた」と思ったのは表題作ですね。☆4つ。


    9月9日(月) カ、カネがない。なぜ?まだ給料日まで長いのに。ああ、目の前にある本が買えないこのツラさ。銀行いかねば。

     今日は神様に感謝。昨夜のご本人の書き込みに仰天してたのもつかの間、なんと全くの偶然で、漫画家の北原文野さんがご来店されたのです!もうお互いにびっくり!(もちろん北原さんは私がここに勤めてるってことを全然知らなかったのだ。)こんなことがあっていいのでしょうか、いやいいのだ(笑)。絵の雰囲気に似た、ふんわりとした空気を持った方でした。超うれしかったですよ!皆様、なにとぞ『夢の果て 1巻』(ハヤカワ文庫JAより10月上旬発売予定)をよろしくお願いいたします(ぺこり)。買ってね。

     光文社文庫と、角川ホラー文庫の新刊が入荷。『ヴィラ・マグノリアの殺人』(若竹七海、光文社文庫)や、『異形コレクション キネマ・キネマ』(光文社文庫)など。『クロスファイア(上、下)』(宮部みゆき、光文社文庫)は明日発売。楽しみにしてた角川ホラー文庫の『アリス』(中井拓志)は延期だそう。がっくり。ああ、『木曜組曲』(恩田陸、徳間文庫)は売り切れちゃったよ!

     昼休みに『異形コレクション シネマ・シネマ』のなかの乙一「ZOO」だけ読む。歪んでます。狂ってます。壊れてます。ああ、なのにどうしてこんなに魅惑的なんだろう?

     新潮のPR誌「波」9月号の、よしもとばななインタビューを読む。ああ、石ノ森章太郎と同じ理由で改名したのか。今、妊娠中だそうな。それはめでたい。でも、『王国』の続きはいつ出せるかわからないって、そ、そんなあ〜。お願いだから、早く出してえ。お待ちしておりますよ!

     オクマンさんからの情報によりますと、『清水玲子画集 輝夜姫』(白泉社、予価1800円)は10月2日発売とのこと。ありがとうございます!


    9月8日(日) 昨夜はカミナリと雨がすごくて、更新をお休みしてしまいました。

     昨夜「北の国から 遺言 後編」、見ました。いやあ、今回の主役はトドのじじいだね!(笑)不死身だし。田中邦衛と共に、じじいパワー炸裂。まあいろいろとあったけど、大団円ですな。純くんがやっと逃げるのをやめてくれてうれしい。でも一番うれしかったのは、正吉くんから手紙が来たことだよ!本当に本当にうれしかった。何もそこまでアンタ、ってくらい人を次から次へと不幸な目にあわせる倉本聰の脚本にはちょっとやりすぎだよと思ったけど(一番ひどいと思ったのは、そうた兄ちゃんを殺したことだ〜!)、人と人とのふれあいって、あったかいなあと思わせるドラマだった。お疲れさまでした。

     東京創元社の「私の1冊フェア」が、あちこちの書店で開催されているようですね。詳細は、創元のサイトの「本屋さんの部屋」にアップされてます。とりあえず『琥珀のひとみ』ジョーン・D・ヴィンジを買わねば。u-ki総統もオススメしてるし。って今総統のオールタイムベストを見てたら、国内長篇の3位に『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』(村上春樹)が入ってるじゃん!びっくり!そうか、だったら『海辺のカフカ』もある意味すごくSFかも。

     出たばかりの『猫丸先輩の推測』(倉知淳、講談社ノベルス)を昨日購入。と思ったら、ダンナも買ってきてやんの。またダブリだよ(泣)。

     新刊速報、10月の予定などいっぱい入れましたよ!ところで、清水玲子の画集が10月に出るらしいのですが、どなたか詳しくご存知の方いらっしゃいます?次号の「MOE」11月号(10月3日発売)が、画集発売記念で清水玲子特集(わーい!)だそうなんですが。


    9月6日(金) 「北の国から 遺言 前編」を見ました。けっこう笑えるシーン多し。しかし純くん、君はあまりにもダメ男すぎ。蛍ちゃんりにもダメ男すぎ。蛍ちゃんの息子役の子って、ホントに中嶋朋子の息子だと知ってびっくり。母の鼻の頭にごく自然にキスしてるの見て、あれっとは思ったけど。

     早川書房の営業の方がご来店。エド・マクベインが急病だそうで、10月に予定していた「第15回ハヤカワ国際フォーラム」での講演は残念ながら中止になってしまったとのこと(詳細は早川書房のニュース欄をご覧下さいませ)。あ、でも復刊を予定していたポケミスの『ジャングル・キッド』と『歩道に血を流して』はきちんと出るそう。

     で、急遽予定を変更して、なんとなんと「Jコレクション刊行記念フォーラム」を10月に開催することになったんですって!わお!Jコレクションの作家たちはもちろん、神林長平、山田正紀の両氏が一堂に会し、新時代のSFについて語るそうです。これにあわせて、Jコレクション刊行記念フェアを各書店で開催します。JA文庫のフェアも同時開催。

     10月の文庫発売予定を見てて、ひっくり返る。ハヤカワJA文庫から、北原文野『夢の果て(1)』が出るよ!いやあ、まさかまさか、これがハヤカワ文庫から出るとは!実は密かに好きだったんです、このひと。集めてたんだけど、ちゃんと全部持ってるかどうかイマイチ不安。出版社がどんどん変わってるし。なぜかデジャヴを感じたんですよ、このL6の話を初めて読んだ時。「あっ、この話知ってる!」って。ひょっとして何かの雑誌に載ってたのを読んだのかもしれないんだけど、記憶があまりに曖昧で。今でも謎。

     『十八の夏』(光原百合、双葉社)読み始めました。今朝、表題作だけ読了。夢中になりすぎて、あやうく遅刻しそうになりましたよ(笑)。こういうガチガチしてない、柔らかな風合いのミステリって好き。というか、ほとんど普通小説と紙一重ですね。まさに少しずつ花が開いていくように、真実が明らかになるさまは、まさしくミステリなんだけど。読む前は、なんとなく表紙から18歳の女の子が主人公だと思ってました。男の子だったのね。いい話です。

     あ、そうだ、皆様ぜひぜひ『MOMENT』(本多孝好、集英社)を買って読んでみて下さいませ。これも読み応えのあるいい話です。このひとのうまさには、うなりますよ。人間の心の襞を深く掘り起こし、探っていくようなミステリなんです。まさに「ひとの心こそがミステリ」。と、今朝の朝日新聞広告に名前が出たので強力プッシュ(笑)。


    9月5日(木) いつのまにか、日が落ちるのが早くなりました。今日の夕方はちょっとひんやり。秋の夕暮れというと、高校の部活を思い出す。日が落ちて窓の外が暗くなると、なんだか無性に家が恋しくなったものだ。早く帰りたくて帰りたくて。あの、わけもなく心細い気持ちが、ふっと胸をよぎる。

     カスピ海ヨーグルトの本が、すごく売れてます。低インシュリンダイエットの次の、大きなブームになりそうな予感。このヨーグルトって売ってないのね!本を読んで、初めて知りましたよ。知人づたいに、株を分けてもらうものなんだってね。そういうのって、なんかいいなあ。

     のむのむさん(9月4日の日記)から、9月3日の日記(安房直子)に反応が。うれしいです〜。私も大好きです、「鳥」。そういえば昔、うちの弟の教科書にもこれ載ってましたよ。私は国語の教科書がすごく好きだったので(あれって一種の名アンソロジーでしょ)、弟のまで全部読んでいたのだ。

     私は、「きつねの窓」の一部を小学生のときに教材で読んだことがあります。「トレーニングペーパー」という通信教育みたいなのに入ってて、その問題として載ってたのでした。あの長靴が見えるシーンがとても切なくて、すごく印象に残ってました。高校生になって児童文学にハマり、安房直子を読むようになってから、あれが彼女の作品だったと知ったのでした。今でも『「きつねの窓」の言語技術教育』(明治図書出版)なんて本が出てるくらいだから、国語の教材に使われたりしてるんでしょうね。うれしいです。

     本日は電撃文庫の新刊が入荷。皆様お待ちかねの『イリヤの空、UFOの夏 その3』(秋山瑞人)が出てましたよ〜。

     にじむさん経由で、ブックファースト。9月29日(日)、渋谷店で嶽本野ばらちゃんサイン会。くーっ、行きたいけど!

     新刊速報、ほんのちょびっとだけ更新。


    9月4日(水) 久しぶりに、ひとりを満喫する休日。夏休みは娘がいたからね。

     今日は気持ちも安定した日だった。それまで、やっぱり不安だったんだな。まだダメだなあ。

     『王国 その1 アンドロメダ・ハイツ』(よしもとばなな、新潮社)読了。うちの店の棚でいうと、精神世界のコーナーにますます近づきつつありますな、ばななさん。なんかもう俗世間から離脱しつつあるというか、いや、もうとっくに離脱してるのかも。1ランク上の世界にいっちゃってる気が。

     でも、根っこはやっぱり昔のばななちゃん。このひとの、人の心のきれいさを書く文章がとても好き。美しさ、ではなくて、きれい、という感じ。どういったらいいんだろう、それはまるで朝の芝生についた露のような、素朴で純粋なきらめきなのだ。このひとは本当に人間を愛してるんだなと思う。そう、ここには愛が書かれてる。自分の周り全てのものへの愛が。

     心洗われる、清らかですがすがしい気持ちになれる1冊。とてもいいです。

     というわけで、ひさしぶりに乱読更新


    9月3日(火) 秋はどこに行っちゃったんだろう。迷子になったのかな。早くおいでよ、こっちだよー。

     店で、お母さんとおぼしき女性に、安房直子の本を聞かれる。「小学生の息子(高学年)が、学校の教材で安房直子の短編を読んでとても気に入って、ぜひ他の本も読みたいって言うんですよ。日頃、全然本なんて読まない子なんですけどねえ」いやあ、うれしいお言葉じゃないですか!しかし、安房直子の童話集で生き残ってるものは残念ながら少ないのだ(涙)。絵本はまだけっこう生きてるのがあるんだけど。とりあえず、そのお客様は『花豆の煮えるまで』(偕成社)を注文していかれました。できれば図書館で『きつねの窓』や『遠い野ばらの村』(これはまだちくま文庫が生きてるのかな?)をぜひ読んでほしいな。

     あずまんがドンジャラ大王にハマり中。

     新刊速報、更新。


    9月2日(月) 文春文庫の新刊が入荷。『溺レる』(川上弘美)とか。『クトゥルー 12巻』(青心社文庫)も。

     大好評であっという間に売り切れちゃった『ヒカルの碁 囲碁スターターBOX』の重版分も入荷。買い逃した方は急げ!

     高河ゆんの『アーシアン』が、9月に集英社から出直すとかいう話ですよ。で、今度こそ完結まで単行本化するんじゃないか、と。まだ詳しいことは不明ですが、いずれちはら嬢が書いてくれるんじゃないかな?(笑)あ、『LOVELESS』1巻一賽舎、ってあまり聞かないトコだよね)読みました。このひと、変わんないねー。『源氏』とか思い出しちゃうよ。このひとの、恋愛に向かうまっすぐさがいいなあと思う。

     こないだの木曜に出たモーニングの『プラネテス』読みました。甘いとか言われちゃいそうだけど、私はやっぱりこの作品がとても好きです、と大きな声で言いたい気持ち。次回は10月10日発売号だそうです。


    9月1日(日) 昨夜は、近所の公園のそこここで、子供らが夏の終わりの花火をしてました。やっぱ花火は8月までだよね、気分的に。さあ、明日から学校!今日は我が家もクローゼットにしまっておいたランドセルを出したり、荷物を確認したり。お弁当つくりも明日1日でやっとおしまいだ〜。

     私は、どうもまわりくどい話し方をするひとが苦手のようだ。今日の、生命保険のおばさんにはまいった。結局、何がいいたかったのかさっぱりわからず。

     『少年と少女のポルカ』(藤野千夜、講談社文庫)読了。斎藤美奈子の解説が、歯切れ良くてなかなかよかった。ちょっと今疲れてるんで、くわしい感想はまた今度。

     昨日の日記の訂正。月刊「メロディ」のよしながふみ連載は来年の2月号からだそうです。失礼致しました。

     


     

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