ある問題となる物事の狙いとする働きや性質を深く洞察すると、その仕組まれた要因ごとに区分けをすることができます。
さらに、区分けした要因を、筋道を立てて順序付けのうえ再配置すると、ブラックボックス化されている物事の仕組みが明確に判別できるようになります。
その分析化された要素を再び組直しをして、システム的機能が再現されるようにするには、要素を組立てて性能を構成させるための方法に、問題を解決するためのキーポイントがあります。
正しい組立方と、間違った組立方の違いは、演劇や新聞の記事、あるいは、短い会話における明瞭な筋道とその展開の順序付けのように、目的がハッキリするかしないか常に明かです。
正しい組立のポイントはアウトラインが重要視されます。
そこで、問題の本質を解くには、先ず問題の外側である修飾形容語を剥いで、二、三の根本的な狙いとなる重要名詞を見つけます。
それからその根本的な事柄を頭の中での順序正しく並べ直しをするか、または、その重要さに従って順序を定めます。
その結果大抵の場合、どの要素が、問題と関連した根本的な事柄なのかを判断するのが最も難しいテクニックになっています。
ですから、一般的に問題解決能力といったものは、経験とか、問題と遭遇する場数をたくさん踏むことによって身につけられますが、基本的には、比較する基準点が大事になります。つまり、心の中で次のような質問を発することが大きい手助けになります。
◆ この事は、本当に情勢を一変させるか?
◆ この事が無ければ・・問題はどうなるか?
◆ この事が正反対になれば結果はどうなるか?
確かに、ある意味においてこの思考方法は単なるツールにすぎません。しかし、その意味する本質においては、鉛筆や紙もまた同様です。
どちらもなければ、鈍くて不器用な方法で手際悪い記憶をしたり、記録をされたりするところです。
これを、敏速に処理する思考方法がいわゆる道具という訳になります。
この方法は、あまり簡単で解りきったように見えますから、その重要性が認識されない嫌いがあります。
実際に企業活動でこれを行っている人々は決して多くはなく少ない部類です。
ですから、この道具をもち、更にその活用テクニックを身につけている人は極めて鋭い考えをする人として、我々の目に映り欠かすことの出来ない重要な人として、期待されることになるのです。
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