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一桁のビジネスマン《行動心理資料》より

【管理者の仕置き(攻撃)をどのようにして避けるか】

「肩の力を抜く」
「自分の仕事」
「体をかわすテクニック」

 出来の悪い上司の管理者と、部下である自分達の間では様々な論争がよく持ち上がります。
上役の部屋にいても、命令を実行していても、会議をしていても、次から次へと問題が起こります。しかも、うまく体のかわす方法を知らないと大変な被害を被ることになります。

 上役の責めや非難は、たとえそれが実際どんな態度で言われたにしてもビジネスの上では、「黙れ、これをやっているのは俺なんだ。だから俺の思い通りにやる」ということを意味しています。

そこで、この様な突然の切りつけを、軽く受け流して、「わかりました、課長」と、合図することもできますが、それでは上司の欲求不満は解決しないかも知れません。

一心に頑張って鋭い切りつけを防ぎながら「自分達の見解や提案を聞いてみるつもりはないですか」と、言っても、そのときは、既に相当の打撃を受け傷ついている筈です。

 上司の突然の切りつけを、かわす方法を知るのはそう難しいことではありません。理由は何であれ、上役が攻撃を開始すると、両の拳を握りしめ、頭を下げて闘争態勢をとれば、その雰囲気はたちまち敵味方の争いの場に化して仕舞います。

もし、上役が正しくて、自分が間違っているとしたら、後になって後ろめたい気持ちになることです。そんな気分には、誰もなりたくありません。また、もし自分が正しくて上役が間違っている場合であっても、その考えに反対することは、受け入れることと同じくらい難しく感じられます。

自分と上役との間に起こった騒動が、如何に不必要なものとは言いながらそれが、上役の側にとって、正当な必要のあるものであっても、また、不公平も甚だしい愚行であったとしても、そのときは、自分が何かをしなければならないのです。それは突然の切りつけで、責めやなぶりの攻撃であっても、「体をかわすテクニック」を知らなければなりません。

立ったままでもかまいません。座ったままでもかまいません。腰をかけたままでも良いのです。簡単にできることです。
「肩を落とすだけで良い」のです。一端、反撃の態勢をとるのを止めれば、打たれたり、痛い目にあったりすることはたちまちなくなります。そうすれば、もっとはっきりと考えることも、適切な表情や体の表現をすることもできる様になってきます。

『肩を下げれば自分を制することができる』
 上司である管理者は、自分を怒らせることも、妨害することも、苛立たせることもできません。
 怒鳴りつけたり、非難したり、「話しの筋を通そう」としたりする事によって、部下に大きい影響を与えていることに気づいていないのです。強い自己主張の裏側には、問題があると言うことと、「部下の注意をその問題に引きつける」ということしか知らないのです。

 言葉でそれをカバーするのがどんなに大変なことでも、そのような上役であればさらに両拳を振り回すかもしれません。
 そのとき彼の影響を受けないようにするのが、自分の仕事になります。
つまり、それは、ビジネス社会とは昔の拷問部屋の様なところだからです。

この様な状況に陥ったなら、直ちに最も安全な態度をとるようにします。
『肩の力を抜いて』上役の言うことを内容だけでなく、『言い方』も聞ききます。そうすれば、『上役を本当に困らせているもの』が、何であるか、しることになります。他の誰かが間の抜けたことをしたために、八つ当たりしているのかもしれません。

あるいは、へまをしたのは管理者自身であり、自分に責任をなすりつけようとしているのかもしれません。それとも、自分が割り当てられた仕事をしくじったので、辛く当たったかもしれないのです。

次のことを心の中で、素早く判断する必要があります。
@ 実態はどうなっているのでしょうか?
A 上役が本当は誰に腹を立てているのでしょうか?
B この騒ぎの中で、自分はどういう役割を演じたのでしょうか?
C 事態を解決するにはどうすれば良いのでしょうか?
D 上役は自分から何を聞きたがっているのでしょうか?
E いま、自分に言える、もっとも時宜にかなったことは何でしょうか?
 肩の力を抜くということは、争わずして筋道を立てた考えを述べて、相手を説得することができます。 争い戦うことは、出口のないトンネルに踏み込むようなことになります。

例え、それがはた迷惑な上役の心の中だけのものであっても、結局は、問題が存在することは事実なのです。管理者にとっては、深刻な悩みであるはずです。自分にとってはその解決法を見つけることが仕事ではないでしょうか。

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