受信者側のもう一つの障害は、聞き手側には、関心のある内容だけを、聞く傾向が一般に多くみられるます。 しかも、それだけではありません。相手の話しを受けて、その話の内容を承諾するについては、以前の経験や、これまで経てきた学歴や仕事上の立場にたって、判断する傾向があります。 ですから、その判断は、相手の話を、実際に聞いた上でのことではなくなります。自分の心の中に描いた人間に、自分が語っていることを、相手の人が語った。と、いう心の奥の意識の元で話を聞いているのです。
これは、相手の人、または、相手の状況に対して、先入観を持っている場合に多くみられるケースです。
これに良く似た傾向で、いま、自分が固く信じて疑わない行動に、ピッタリと合ったことだけを、積極的な連絡事項として、受け入れようとする例です。
これは、メッセージを伝える場合に、メッセージを受ける側が、そのメッセージについて、どのように思っているか。それを考慮にいれなければ、相手に正しく伝わらないことを意味するものです。
これはフィードバック行うことで、本当のことが明らかになります。本当の意味が確実に伝わるようにするには、補正装置が必要になります。つまり、不十分なところや誤りを正すような、組織の機能や仕組みが大事になります この例は、政治の舞台である国会の討議など、いくらでも見られます。ある政党の党員が、どのように理路整然とした納得のゆく話をしても、反対党の党員は、不信が心の底にありますから、かならず反対します。 これと対象的なのが「あばたもえくぼ」という身振り素振りの態度です。このようなケースでは、好意を持っている人や、尊敬している人が言ったことなら、好ましくない情報や、事実であっても、容易に承知してしまいます。
さらに、受ける側のもう一つの障害は、関係当事者の態度の問題です。
『中間の障害』
送受信ラジオの装置内部で起こる妨害の他に、第三の妨害源‥‥外部から入ってくる‥‥があります。 大きい組織においての意志伝達は、常に、定められたチャネル(連絡ルートや連絡方法)を通して、行われています。チャネルが広がれば広がるほど、歪曲を生ずる可能性が増加してきます。これは、パーティとか、ゲームで、良く行われる遊びで説明できる性質のものです。パーティにでている人達が、ちょっとした話を、隣から隣に伝えていって、室内を一巡するころには、最初に出された話とは、全く違った話になって、初めの人に戻ります。
口伝えで「チャネルを通る」情報が、伝達点ごとに、歪められるのは当然です。そのため、受信者が受けるものは、送信者が送ったものと、全く違うものになって仕舞います。 情報の歪曲を減らす最も効果的な方法は、チャネルを短縮するか、可能な場合には、補助チャネルをつけることです。送信者から受信者にいたるルートの伝達点が少なければ少ないほど、情報が歪曲される可能性は少なくなり、信頼性や精度が高くなります。 つづく
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