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戦略経営組織論
 ビジネスマンの組織環境

一桁>経営組織論?>『人材活用』
 

<社外に人材を求める>

 会社が組織内から抜擢人事をを行いますと、スタッフ全員に、昇進できるという感じを抱かせます。しかも、抜擢人事は、士気を高める大きな原動力になります。このことは、管理職に劣らない経歴を持った人達を確実に引きつけています。

 会社は入社当初から彼らを観察する機会を持っています。
 これらの人達は、会社の政策や手続き、隠れた資産と欠陥を知っており、新しい職務を素早く引き継ぎ事が出来きます。それでは、どうして多くの会社が、管理職の空席を埋めるために、社外から人材を求めるのでしょうか。新しく出来た管理職の空席に、座る事の出来る一般従業員の有資格者が、社内に一人もいないという事は、良くあることです。

 これは、部下を教育しなかった事に起因する場合もありますし、また、部下の選択を間違えた場合にもあります。さらに、情報技術の新しい革新技術的手腕や、管理技術を身につけた人が必要になるという、新しい職務変更によって、起こる場合もあります。
 これは、新しい技術を導入するときに、よく見たり、聞いたり、感じたりなどする大事なできごとです。

 ビジネス変化の激しい現在、経営者は、管理者ポストの席を埋める、最も有望な候補者を、見出す様に、普段から心がけなければならないでしょう。
 とくに、「最適人材の候補者」が、社内でなかなか見つからないとき、経営者は、候補者の人選を、社外に目を向けなければならなくなります。各企業のケースでは、会社の内外から管理者を探し、最終的に決定するときには、できるだけ多くの候補者の中から選ぶようにしております。

 社外の人材には、他の企業で実証済みの、新しい考え方や概念を、持ち込んでくる利点がありますから、外部人材の登用によって、同系劣化繁殖の弊害から、会社を守る事が出来ます。
 このとき、昇進を見込まれる人にとっては、社外から人が入ってくることは面白くないことです。しかし、昇進が単に、順送りなど機械的に行われるのでなく、現実に即応した事実を知ることで、かえって能力重視の良い刺激になります。
 自分の価値をよく理解していれば、時流に遅れず、昇進が現実のものとなるとき、昇進に位負けしないように、と、励みになり、一生懸命に働くようになります。

 管理者向きの人材を見つける供給源は色々あります。

 下級レベルの人材を、探すために利用される供給源は、沢山ありますが、従来に比べ、もっと視点を変えた、違った供給源を利用すべきです。
 最も良く用いられる方法は、個人的な推薦です。択一的な選択でなく、一本釣りのような大物狙いのやりかたです。

 どんな管理者でも、個人的なネットワークのつながりから、転職を考えている管理者を、一人や二人を、かならず知っているものです。
いまの時代は、管理者探しが公然と行われています‥‥が、内密に行われていることもあります‥‥その場合は、どんなタイプの管理者を探しているか、社内外の管理者ネットワークに情報を流すと、いい結果が得られます。

 このような「秘密情報網」からは、素晴らしい主役が生まれてくるものです。
 大きな難点は、友人や得意先が適任者と思っても、現実に、その可能性が全くない不適格者と面接して、かなりの時間を浪費したりすることもあります。
 そのときは、失礼のないように、面接しなければならないし、また、不採用理由を紹介者に説明しなければなりません。

 そのほか銀行、会計事務所など経営サービス業も、人材供給源となっています。これらの企業は、変化を求めている管理職の情報を、数多くもっております。
 求職者にも、また、企業にも喜ばれると言うことで、喜んで紹介役を引き受けてくれます。しかし、これにも、個人的な紹介の場合と同じマイナス面があります。
 求職者の、就職が決まれば失費は有りませんが、不適格者と面接した場合には、管理者の時間損失ばかりとは言えなくなります。

 管理者の社外求人には、広告、公私の職業業紹介業がありますが、本稿では、それら正規の人材供給源については、広く知られているので割愛することにしました。