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〜怪盗ルパンを愛した日本人〜
-アルセーヌ・ルパンシリーズ翻訳の歴史-
<3>



☆読む上での注意☆

●基本的に年代順に並べています。しかしシリーズや全集が出た場合、読みやすさを優先して発行年代順にこだわらずシリーズ番号順に並べ替えたり、やや後の年に刊行されたものもまとめて掲載している場合があります。
●ルパンシリーズ以外のルブラン作品がシリーズに組み込まれていることがしばしばなので、いちいち分けずにルブラン作品もそのまま加えています。
●ルブラン原作と称して実は翻訳者の創作物であったというケースもままあり、それも資料と考えてそのまま加えています。これにともないルブラン以外の作家によるパスティーシュ類も可能な限り加えることにしました。
●邦題の異同については偕成社版全集を基準に説明しています。



●児童向け「ルパン」の花盛り<昭和40年代>
ベビーブームの影響なのか、昭和40年代はやたらに児童向けルパンシリーズが出ている。中でも最強だったのがポプラ社刊の南洋一郎版「ルパン全集」で、これもこの時期に一応の完成を見、日本国内における「ルパン」のスタンダード的存在となる(南洋一郎が本名で出した大人向け全集もある)。漫画による挿絵や漫画そのものも発売され、「ルパンは児童向け読み物」というイメージが定着した時期かもしれない。一方で長年親しまれた保篠龍緒の全集も最後のものが刊行されている。

邦題(書籍名)
訳者/執筆者
発行年
出版社
頁数
補足情報
怪盗ルパン
久米穣訳
山本耀也絵
1965(昭和40)
講談社「世界の名作」19
178p
久米穣訳文による児童向けの第一号か。
怪盗紳士リュパン
石川湧
1965(昭和40)
創元推理文庫
244p
以前東京創元社から出た「全集」の文庫化。ただし底本の問題で「アンベール夫人の金庫」「黒真珠」が外され、代わりに「告白」の一編である「彷徨する死霊」(うろつく死神)を収録する変則構成となっている。中島河太郎氏の解説で創元版「全集」が出た経緯、ルブラン略歴が読める。
リュパン対ホームズ
石川湧
1965(昭和40)
創元推理文庫
288p
中島河太郎氏の解説で「リュパン対ホームズ」対決の経緯が書かれている。「ショーメス」は「ホームズ」に変更されているが、その助手は「ウィルソン」のままである。
リュパンの冒険
南洋一郎
1965(昭和40)
創元推理文庫
381p
以前の全集版では「池田宜政」名義だったがこの文庫版では「南洋一郎」訳となっている。
リュパンの告白
井上勇
1966(昭和41)
創元推理文庫
262p
「彷徨する死霊」(うろつく死神)が「怪盗紳士リュパン」に収録されたため、それが抜けた構成となっている。
怪盗ルパン
久米穣訳
依光隆絵
1966(昭和41)
講談社「世界名作全集」19
289p
未確認だが、内容は上記と同じものかもしれない。
少年少女世界の名作文学24(フランス編 6)
川端康成監修
1966(昭和41)
小学館
501p
氷川瓏訳「奇巌城」「ルパンの脱獄」「赤いマフラー」「白鳥の女王」を収録。
少年少女世界名作ライブラリー3「世界推理名作集」
ヘイクラフト編
福島正美訳

1966(昭和41)
あかね書房
232p
古典推理小説の名作を紹介しており、ルブランの「正義のルパン」を収録。原作は「うろつく死神」とのこと。
怪紳士ルパン
白木茂
1966(昭和41)
旺文社「中二時代」1966年10月号付録

「さまよう死神」「なぞのハートの7」の2編を収録。
怪盗ジバコ
北杜夫
1967(昭和42)
「オール讀物」連載

途中でひょっこり本家怪盗のルパンが登場。
金三角
保篠龍緒
1967(昭和42)
田園書房

新書サイズのルパンシリーズだったらしいのだが、詳細不明。ここに挙げた3つのみネット古書店で確認。
金三角(下)
保篠龍緒
1967(昭和42)
田園書房


ルパン 赤い輪
保篠龍緒
1967(昭和42)
田園書房


奇巌城 ルパン対少年探偵
山村正夫文
1967(昭和42)
旺文社「中一時代」1967年8月号付録

表紙絵ではネタバレ防止のためか、「奇岩城」が海から突き出た普通の城に描かれている。
八点鐘
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」1
230p
またまた出てしまった保篠龍緒版「全集」。この日本文芸社カラー版全集が保篠版全集の最後となる。新書サイズで「全集」といいつつ長編を中心にピックアップしている。「カラー版」とは途中に数箇所カラー挿絵が入っているため。
虎の牙
保篠龍緒 1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」

209p
「虎の牙(上)」
呪の狼
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」
212p
「虎の牙(下)」。
奇巌城
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」
234p

水晶の栓
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」
247p

妖魔の呪
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」
229p
「カリオストロ伯爵夫人」。
怪人対巨人
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)
240p
「ルパン対ホームズ」。
813(上)
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」


813(下)
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」


三十棺桶島
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」10
255p

金三角(上)
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」11
226p

金三角(下)
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」12
202p

青い眼の女
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」13
223p
「緑の目の令嬢」。
二つえくぼの女
保篠龍緒
1968(昭和43)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」14
197p
「二つの微笑をもつ女」。
怪紳士
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」15
210p
「怪盗紳士ルパン」。
女探偵ドロテ
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」16
226p
まえがきでルパンは出てこないが登場するラウールをルパンと推測し「ルパン外伝」として扱うとの断りがある。同様の断りをしたうえで短編「プチグリの歯」も収録。
赤い輪
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」17
222p

カリオストロの復讐
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」18
207p
表題作のほかに「真紅の肩掛」(赤い絹のスカーフ)を収録。
ゼリコ公爵
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」19
192p
「ジェリコ公爵」。
怪屋
保篠龍緒
1969(昭和44)
日本文芸社「ルパン全集(カラー版)」20
208p
「謎の家」。
ルパン対ホームズ
池田宣政
岩井泰三絵
1968(昭和43)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」1
264p
「池田宣政」とは「南洋一郎」の別名。本名「池田宜政」に近い別名義でも「ルパン全集」を出していたことに驚く。同じポプラ社の児童向けながら「南洋一郎」名義のリライトとは一線を画して全訳に近い内容となっている。挿絵の岩井泰三氏は「南洋一郎ルパン全集」の後期の挿絵を担当している。
8・1・3
池田宣政
岩井泰三絵
1968(昭和43)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」2
253p
「813」。
ルパン三つの犯罪
池田宣政
岩井泰三絵
1968(昭和43) ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」3
242p
「続813」。ラストの「三つの犯罪」の部分は南版と同様の変更がある。
奇岩城
池田宣政
岩井泰三絵
1968(昭和43)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」4
240p

悪魔のサイン
池田宣政
岩井泰三絵
1968(昭和43)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」5
252p
「三十棺桶島」前半。プレストーリー部分を回想の小説形式にした以外は特に原作からの変更はない。
恐怖の島
池田宣政
岩井泰三絵
1968(昭和43)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」6
241p
「三十棺桶島」後半。ほぼ全訳に近い内容で、南版にあった改変は見られない。
怪盗紳士
池田宣政
岩井泰三絵
1968(昭和43)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」7
254p

緑の目の少女
池田宣政
岩井泰三絵
1969(昭和44)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」8
246p
「緑の目の令嬢」。
怪奇な古屋敷
池田宣政
岩井泰三絵
1969(昭和44)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」9
246p
「謎の家」?
黄金の三角形
池田宣政
岩井泰三絵
1969(昭和44)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」10
261p
「金三角」。
水晶の栓
池田宣政
岩井泰三絵
1969(昭和44)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」11
251p

八点鐘
池田宣政
岩井泰三絵
1969(昭和44)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」12
270p

虎の牙
池田宣政
岩井泰三絵
1969(昭和44)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」13
254p
「虎の牙(上)」
フロランスの秘密
池田宣政
岩井泰三絵
1969(昭和44)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」14
235p
「虎の牙(下)」。このタイトルでの邦題は珍しい。
バーネット探偵局
池田宣政
岩井泰三絵
1970(昭和45)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」15
260p
「バーネット探偵社」。
七つ星の秘密
池田宣政
岩井泰三絵
1970(昭和45)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」16
262p
「カリオストロ伯爵夫人」
怪盗ルパンと魔女
池田宣政
岩井泰三絵
1970(昭和45)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」17
254p
「カリオストロの復讐」
ルパンの告白
池田宣政
岩井泰三絵
1970(昭和45)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」18
260p

呪いの宝冠
池田宣政
岩井泰三絵
1970(昭和45)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」19
270p
「ルパンの冒険」
地底の黄金
池田宣政
岩井泰三絵
1970(昭和45)
ポプラ社「アルセーヌ・ルパン全集」20
261p
「バール・イ・ヴァ荘」。
アルセーヌ・ルパン
保篠龍緒訳
伊勢田邦彦絵
1968(昭和43)
小学館「小学館名作文庫」15
317p
内容未確認だが、訳者と挿絵画家から昭和37(1962)年に出た小学館「少年少女世界名作文学全集」の再録と思われる。だとすれば「奇巌城」「怪人対巨人」を収録。
怪盗ルパン
中尾明訳
岡野謙二絵

1968(昭和43)
学習研究社「中学二年コース」1968年6月号付録

「逮捕されたルパン」「脱獄のトリック」「死神の館」を収録。
怪盗ルパン 恐怖の特急列車/ルパン対ホームズ
中尾明訳
岡野謙二絵
1968(昭和43)
学習研究社「中学一年コース」1968年11月号付録

内容未確認だが「ふしぎな旅行者」と「金髪の美女」と思われる。
怪盗ルパン1奇巌城
南洋一郎文
柳瀬茂絵
1968(昭和43)
ポプラ社「世界の名作」4
302p
南洋一郎の「全集」版をそのまま流用したものか?
怪盗ルパン2怪盗対名探偵
南洋一郎文
柳瀬茂絵
1968(昭和43)
ポプラ社「世界の名作」9 326p

ルパン対名探偵
久米穣
1969(昭和44)
偕成社「怪盗ルパン選集」1
200p
「ルパン対ホームズ」。
奇岩城
久米元一
1969(昭和44)
偕成社「怪盗ルパン選集」2
202p

地獄のわな
野田開作
1969(昭和44)
偕成社「怪盗ルパン選集」3
198p
「地獄の罠」ほか短編集?
水晶の眼
久米穣
1969(昭和44)
偕成社「怪盗ルパン選集」4
198p
「水晶の栓」。
ソニアの宝冠
野田開作
1970(昭和45)
偕成社「怪盗ルパン選集」5
198p
「ルパンの冒険」。
怪盗紳士
久米穣
1970(昭和45)
偕成社「怪盗ルパン選集」6
198p

ハートの7
久米元一
1970(昭和45)
偕成社「怪盗ルパン選集」7
198p

死神屋敷
久米穣
1970(昭和45)
偕成社「怪盗ルパン選集」8
198p
「うろつく死神」ほか短編集?
ホームズの挑戦
野田開作
1970(昭和45)
偕成社「怪盗ルパン選集」9

未確認だが「ユダヤのランプ」かな?
深夜の怪盗
久米元一
1971(昭和46)
偕成社「怪盗ルパン選集」10
206p

怪紳士の告白

1971(昭和46)
偕成社「怪盗ルパン選集」11
206p

地下牢の貴婦人
久米元一
1972(昭和47)
偕成社「怪盗ルパン選集」12
226p
「オルヌカン城の謎」の改作。
怪盗ルパン青色ダイヤ木村仁1969(昭和44)旺文社「中一時代」2月号付録
「ユダヤのランプ」の漫画版。「金髪の美女」ではなくこっちの漫画化は珍しい。
少年少女世界の文学 : カラー名作. 14(フランス 3)
氷川瓏
1969(昭和44)
小学館
424p
氷川瓏訳「棺桶島」を収録。
怪盗ルパン
筒井敏雄訳
小林与志絵
1969(昭和44)
集英社「少年少女世界の名作」30
155p
いただいた情報によると「ルパン登場」(ルパンの逮捕)「すがたなき怪盗」(獄中のルパン)。「ルパンのだっそう」(ルパンの脱獄)「ハートの7」「さまよう死神」「シャーロック・ホームズとルパン」(おそかりしホームズ)を収録。
世界の名作図書館33
川崎竹一ほか
1969(昭和44)
講談社
292p
川崎竹一訳「怪盗ルパン」を収録。ほかにポー「黄金虫」、ドイル「名探偵ホームズ」も収録。
怪盗ルパン
加納一朗文
岡野謙二絵

1969(昭和44)
学習研究社「6年の学習:1969年6月号付録

「赤い絹の肩掛け」。
贋作展覧会
稲葉明雄・北村良三訳
1969(昭和44)
早川書房「ハヤカワ・ポケット・ミステリ」1069
216p
トーマ・ナルスジャックによる贋作ミステリ短編集で、「ルパンの発狂」(稲葉訳)を収録。保篠節そのままの「贋作訳文」も見事!
世界三大傑作推理小説集 山村正夫文
新井苑子絵
1969(昭和44) 旺文社「中一時代」1970年2月号付録
「奇巌城」を収録。ほかにキーン、クイーンの作品を収録。
怪盗ルパン
好美のぼる絵
1970(昭和45)
曙出版「世界文学漫画全集」14
207p
貸本向けの漫画版世界名作の一冊。「ルパン逮捕される」「獄中のルパン」「ルパンの脱獄」「遅かりしシャーロック・ホームズ」の4編を途切れのない一続きの長編として一冊にまとめた内容。おおむね原作に忠実だが「遅かりし…」だけは大幅に改変されている。
強盗紳士ルパン
中村真一郎
1970(昭和45)
早川書房「ハヤカワ・ポケット・ミステリ」404

その後長く刊行が続く一冊。底本の関係で「アンベール夫人」「黒真珠」がなく「うろつく死神」が入る。
水晶栓の秘密
保永貞夫訳
小林与志絵

1970(昭和45)
学習研究社「6年の学習」1970年7月号付録


奇巌城
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」1
304p
南洋一郎版「ルパン全集」が十年以上の時を経てさらに10巻を付け足して復活。全25巻となり同社の「少年探偵団」シリーズともども児童向け推理小説の定番として図書館に必ず置かれる人気シリーズとなる。旧版と若干内容が異なるものがあるため、ここで改めて全30巻を並べる事にしたい。なおこのバージョンでは南洋一郎は「訳」とも「編著」とも書かれず名前があるだけ。
怪盗紳士
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」2
297p
「怪盗紳士ルパン」から「逮捕」「獄中」「脱走」「ハートの7」「おそかりしホームズ」の5本を収録。
8・1・3の謎
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」3
312p
「813」「続813」を一冊に圧縮。ラストがやや改変されている。
古塔の地下牢
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」4
282p
「水晶の栓」。
八つの犯罪
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」5
328p
「八点鐘」から「古塔の白骨」(塔のてっぺんで)「ガラスびんの秘密」(水びん)「海水浴場の密室殺人」(テレーズとジェルメーヌ)「映画スターの脱走」(映画の啓示)「実の母が二人ある男」(ジャン=ルイの場合)「殺人魔女」(斧を持つ貴婦人)「雪の上の靴跡」(雪の上の足跡)「マーキュリー像の秘密」(マーキュリー骨董店)を収録。
黄金三角
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」6
300p
「金三角」。
怪奇な家
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」7
280p
「謎の家」。
青い目の少女
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」8
306p
「緑の目の令嬢」。文中でオーレリーはちゃんと「緑の目」と表現されているのだが、なぜかタイトルは保篠版にあわせて「青」となっている。
怪盗対名探偵
南洋一郎著
中村猛男絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」9
326p
「ルパン対ホームズ」。
七つの秘密
南洋一郎著
清水勝絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」10

「ルパンの告白」からのピックアップ。以前の版で「ピラミッドの秘密」にとりこまれていた「地獄のわな」が分離されこちらに収録されたため、構成が変化している。ほかに「日光暗号の秘密」(太陽の戯れ)「赤い絹マフラーの秘密」(赤い絹のスカーフ)「古代壁掛けの秘密」(白鳥の首のエディス)「三枚の油絵の秘密」(影の合図)「怪巨人の秘密」(山羊皮服を着た男)「さまよう死神」(うろつく死神)を収録。
三十棺桶島
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」11
294p

虎の牙
南洋一郎著
奈良葉二絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」12
291p
「虎の牙(上)(下)」を圧縮。
ピラミッドの秘密
南洋一郎著
柳瀬茂絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」13

「ルブラン原作」と明記され、前書きに「英仏両短編をひとつにまとめた」との断りがあるが、南洋一郎自身の創作物ではないかと疑われる長編。旧版で事件の発端となっていた「地獄の罠」から拝借のエピソードが分離され「七つの秘密」へ移動している。強引にとりこまれた「麦わらのストロー」はそのまま。ルパンがアフリカで繰り広げる冒険は往年の少年冒険小説のノリだ。
消えた宝冠
南洋一郎著
柳瀬茂絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」14
262p
「ルパンの冒険」。
魔女とルパン
南洋一郎著
柳瀬茂絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」15
242p
「カリオストロ伯爵夫人」。クラリス・ジョゼフィーヌとの恋愛三角関係はばっさりカットされている。
魔人と海賊王
南洋一郎著
岩井泰三絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」16
262p
「ジェリコ公爵」。この巻からが70年代の追加分。児童向けリライトではあるが改変もほとんどなく、原作どおりにルパンは登場しない。
ルパンの大冒険
南洋一郎著
岩井泰三絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」17
270p
「特捜班ビクトール」。
まぼろしの怪盗
南洋一郎著
岩井泰三絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」18
260p
「二つの微笑をもつ女」の改訳。「赤い数珠」を翻案した「血染めのロザリオ」も併載。この一冊は原作つきのはずなのに、なぜか21世紀現在刊行されているシリーズからは排除されている。
ルパンの大失敗
南洋一郎著
岩井泰三絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」19
243p
「怪盗紳士ルパン」から「ぼくの少年時代」(女王の首飾り)「ルパンの大失敗」(アンベール夫人の金庫)「結婚指環」「消えた黒真珠」(黒真珠)「奇怪な乗客」(ふしぎな旅行者)を収録。
妖魔と女探偵
南洋一郎著
岩井泰三絵
1971(昭和46)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」20
254p
「女探偵ドロテ」の抄訳。原作に従いルパンは一切出てこないが、南洋一郎は本作に登場する「ラウール」がルパンに思えてならない、とコメントを書き、読者にラウールがルパンと思わせるような描写が加わっている。
ルパンの名探偵
南洋一郎著
岩井泰三絵
1972(昭和47)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」21
262p
「バーネット探偵社」から「おそろしい復讐」(水は流れる)「国王のラブレター」(ジョージ王のラブレター)「空飛ぶ気球の秘密」(偶然が奇跡をもたらす)「金の入歯の男」(金歯の男)「トランプの勝負」(バカラの勝負)「巡査の警棒」(べシュー、ジム=バーネットを逮捕す)「べシュー刑事の盗難事件」(十二枚の株券)を収録。「白い手袋…白いゲートル…」はカット。
悪魔の赤い輪
南洋一郎著
岩井泰三絵
1972(昭和47)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」22
282p
非ルパンもの「赤い輪」の翻訳。ルパンは登場せず、ほぼ原作に忠実な訳となっている。
ルパンと怪人
南洋一郎著
岩井泰三絵
1972(昭和47)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」23
268p
「バール・イ・ヴァ荘」。
ルパン最後の冒険
南洋一郎著
岩井泰三絵
1972(昭和47)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」24
257p
「カリオストロの復讐」。
ルパンの大作戦
南洋一郎著
岩井泰三絵
1972(昭和47)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」25
270p
「オルヌカン城の謎」の改作。この「全集」はここで一応の完結を見たが、2年後に始まったボワロ=ナルスジャックの新シリーズ5巻を加えることになる。
悪魔のダイヤ
南洋一郎著
岩井泰三絵
1974(昭和49)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」26
262p
「アルセーヌ・ルパン」名義でボアロ=ナルスジャックが書いた新ルパンシリーズの第1作「ウネルヴィル城館の秘密」を原書刊行直後に素早く翻訳・リライトしたもの。一応児童向けに簡略化されているがおおむね原書に忠実な展開。ただしラストが大幅に変更され、なぜか真犯人までが変更されている。この時点では作者不明で「原作ルパン」と表示されている。
ルパンと時限爆弾
南洋一郎著
山内秀一絵
1974(昭和49)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」27
222p
ボアロ=ナルスジャックのルパンシリーズ第2弾「火薬庫」(原題)のこれまた素早い翻訳。この巻から作者がボアロ=ナルスジャックと明記された。
ルパン二つの顔
南洋一郎著
上山ひろ志絵
1976(昭和51)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」28
221p
ボアロ=ナルスジャックのルパンシリーズ第3弾「アルセーヌ・ルパン二つの顔」の翻訳。
ルパンと殺人魔
南洋一郎著
岩井泰三絵
1979(昭和54)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」29
217p
ボアロ=ナルスジャックのルパンシリーズ第四弾「アルセーヌ・ルパンの裁き」の翻訳。翻訳にあたって久米穣氏の協力を受けたことが「はじめに」に書かれている。併載されている短編「ルパンと女賊」は「ルブラン原作」となっているが、「女王の首飾り」を味付けに使っている以外はルブランの原作が確認されておらず、南洋一郎の創作物と考えられている。
ルパン危機一髪
南洋一郎著
岩井泰三絵
1980(昭和55)
ポプラ社「怪盗ルパン全集」30
226p
ボアロ=ナルスジャックのルパンシリーズ第5弾「アルセーヌ・ルパンの誓い」の翻訳。この作品はこの南洋一郎訳しか日本では刊行されていないので貴重。翌年南洋一郎は逝去するので恐らく本書が最後の一冊かと。
怪盗ルパン奇岩城
保永貞夫訳
桑名起代至絵
1971(昭和46)
文研出版「文研児童図書館」
270p

赤い絹の肩掛け・したたる水滴
大原雄二
1971(昭和46)
学習研究社「中学一年コース」1月号付録

内容未確認だが、タイトルのルパンもの2作のほかドイル作品を併載。「バーネット探偵社」からのチョイスは珍しい。
怪盗ルパン
中尾明
1971(昭和46)
学習研究社「中学二年コース」2月号付録

内容不明。
ティーンズ・フレッシュ・ブックス中尾明訳
境木康雄絵

1971(昭和46)学習研究社「中学一年コース」4月号付録 ホームズもの2編に加え「ハートの7事件」を収録。
怪人対巨人
保篠龍緒訳
吉田郁也絵
1972(昭和47)
講談社「名作選怪盗ルパン」1 258p
もちろん「ルパン対ホームズ」。以前も講談社から出ていた児童向けルパンの再利用だが、久米穣氏らによる新訳も加わったシリーズ。現在同社の「青い鳥文庫」でもその多くを読むことができる。
奇岩城
保篠龍緒訳
吉田郁也絵
1972(昭和47)
講談社「名作選怪盗ルパン」2
234p

魔法の栓
保篠龍緒訳
吉田郁也絵
1972(昭和47)
講談社「名作選怪盗ルパン」3
268p 「水晶の栓」。珍しい訳題だが、どこが魔法なんだろう?
なぞの四文字
保篠龍緒/藤原一生訳
柳柊二絵
1972(昭和47)
講談社「名作選怪盗ルパン」4
238p
「ルパンの告白」から「なぞの四文字」(太陽のたわむれ?)「結婚指輪」「真紅のショール」(赤い絹のスカーフ)「なぞの家」(うろつく死神)「壁布紛失事件」(白鳥の首のエディス)を収録。
ルパンの挑戦
藤原一生訳
吉田郁也絵
1972(昭和47)
講談社「名作選怪盗ルパン」5
224p
内容未確認。
怪紳士
久米穣訳
柳柊二絵
1972(昭和47)
講談社「名作選怪盗ルパン」6
232p
保篠龍緒版のタイトルを踏襲しているが、久米穣氏による新訳。ルパンの逮捕から脱獄を中心に収録。
二十一の宝石
久米穣訳
吉田郁也絵
1972(昭和47)
講談社「名作選怪盗ルパン」7
228p
表題作は「女王の首飾り」。
奇怪な古城
久米穣訳
柳柊二絵
1973(昭和48)
講談社「名作選怪盗ルパン」8
236p
表題作は「おそかりしホームズ」。ほかに「黒真珠」「ユダヤのランプ」を収録。
透明犯人
藤原一生訳
吉田郁也絵
1973(昭和48)
講談社「名作選怪盗ルパン」9
208p
内容未確認。
地底の王国
久米穣訳
吉田郁也絵
1973(昭和48)
講談社「名作選怪盗ルパン」10
304p
「オルヌカン城の謎」をルパン大活躍バージョンに改作。これも現在「青い鳥文庫」で読むことが可能。
怪盗ルパン
江口靖訳
清沢治絵
1972(昭和47)
実業之日本社
503p

ルパンの予告脱獄ほか
保篠龍緒
1972(昭和47)
講談社「少年少女講談社文庫」
206p

ルパン対ホームズ
保篠龍緒訳
依光隆絵
1972(昭和47)
講談社「少年少女講談社文庫」
246p

怪盗ルパン
朝島靖之助編著
柳瀬茂絵
1972(昭和47)
偕成社「児童名作シリーズ」14
210p
「ルパンの逮捕」「獄中のルパン」「ルパンの脱走」「おそかったホームズ」を収録しているが、少年探偵ピエールというオリジナルキャラが登場してルパンと対決する大幅な改変が加えられている。登場人物の名前も微妙に異なる。昭和33年の同社「名作冒険全集」の再利用と思われる。
奇巌城
榊原晃三訳
武部本一郎絵
1972(昭和47)
集英社「ジュニア版世界の推理」12
217p

少年少女世界の名作22(フランス編3)
永川瓏文
赤坂三好等絵
1972(昭和47)
小学館
357p
「奇巌城」(永川瓏文)を収録。
ルパンと少年探偵上崎美恵子文
石原豪人絵
1972(昭和47)学習研究社「5年の学習」7月号付録
「奇岩城」らしい。表紙イラストがそのまんま「007」。
名探偵が多すぎる
西村京太郎
1972(昭和47)
講談社

西村京太郎の名探偵パロディ第2弾。明智小五郎・ポワロ・メグレ・クイーンら名探偵たちに、アルセーヌ・ルパンと怪人二十面相が挑戦するという豪華版。
二つの微笑を持つ女
井上勇
1972(昭和47)
創元推理文庫
329p
創元社の「リュパン全集」ではとりこぼされていた作品を、文庫で初訳。
金三角
石川湧
1972(昭和47)
創元推理文庫
386p
「813」以後の文庫本の翻訳出版権を独占していた新潮社が10冊で打ち止めにしたため、かぶらない作品については創元が文庫で出すことになった。これがその第一弾らしい。
オルヌカン城の謎
井上勇
1973(昭和48)
創元推理文庫
369p
「リュパン全集」ではとりこぼされていた作品。このタイトルで訳したのはこれが最初か?
虎の牙
井上勇
1973(昭和48)
創元推理文庫
564p
二巻に分けるところを一冊にまとめ、文庫本の厚さの限界に挑戦したような一冊(笑)。創元社全集版では底本の都合で収録しなかったルパンのモーリタニア冒険譚も付け加えた内容となっている。
謎の家
井上勇
1973(昭和48)
創元推理文庫
285p

バール・イ・ヴァ荘
石川湧
1973(昭和48)
創元推理文庫
238p

緑の眼の令嬢
石川湧
1973(昭和48)
創元推理文庫
288p

カリオストロ伯爵夫人
井上勇
1973(昭和48)
創元推理文庫
385p

カリオストロの復讐
井上勇
1973(昭和48)
創元推理文庫
277p

特捜班ヴィクトール
井上勇
1973(昭和48)
創元推理文庫
277p

水晶の栓
石川湧
1973(昭和48)
講談社「世界推理小説大系」12
382p 1963年に東都書房から出ていたものの再編集。「孔雀の樹/ブラウン神父」と併録。
奇がん城
えぐちきよし訳
桑名起代至絵
1973(昭和48)
集英社「母と子の名作文学」46(川端康成等監修)
162p

怪盗ルパンの冒険
南洋一郎訳
山内秀一絵
1973(昭和48)
ポプラ社「世界名探偵シリーズ」1
262p

推理クイズ名探偵登場
加納一朗著
モンキー・パンチ漫画
1973(昭和48)
学習研究社「ジュニアチャンピオンコース」

児童向け推理クイズ本で、冒頭にモンキー・パンチによるオリジナル漫画「ホームズ対ルパン ダイヤのビーナス」を掲載。わずか16頁の小編ながらモンキー・パンチが「元祖ルパン」を描いた貴重なケース。内容はまったくのオリジナルで、現代日本を舞台にルパンとホームズが対決する。このほかクイズ部分で「麦藁のストロー」の話が問題に使われている。
ルパン対ホームズ
藤原宰太郎訳
1973(昭和48)
秋田書店「世界の名作推理全集」1
206p

奇岩城
江口清
1973(昭和48)
旺文社文庫
310p

奇巌城山村正夫・文1973(昭和48)旺文社「中一時代」二月号付録
当サイト掲示板にいただいた情報により存在を知ったもの。学習雑誌の付録として50ページ程度に大圧縮のリライトをされたもので、ホームズが出てこず、潜水艦で逃げるところでオシマイ。なおこの号では巻末に「ルパン特集」があり、各務三郎らによる「女王の首飾り」「黒真珠」「ハートの7」「ユダヤのランプ」のリライトが掲載されていたそうである。
奇岩城の秘密

1973(昭和48)
学習研究社「5年の学習」10月号付録

著者や詳細内容不明。
ルパン対ホームズ
榊原晃三訳
金森達絵
1973(昭和48)
集英社「怪盗ルパン」1
210p
児童向けリライトのシリーズ。短編を中心に一冊一冊は薄めに編集されているのが特徴。おおむね原作に忠実な訳本だが、読みやすくするために会話などに若干手を入れている。
ルパンの告白
北村良三訳
金森達絵
1973(昭和48)
集英社「怪盗ルパン」2
184p
「ルパンの結婚」「結婚指輪」「麦わらのストロー」を収録。巻末の「ミステリー界のヒーローたち」では「安楽椅子探偵」特集。
ハートの7
志村すみえ訳
金森達絵
1973(昭和48)
集英社「怪盗ルパン」3
174p

うろつく死神
出井真帆訳
金森達絵
1973(昭和48)
集英社「怪盗ルパン」4
188p

水晶の眼
那須辰造訳
金森達絵
1973(昭和48)
集英社「怪盗ルパン」5
210p
「水晶の栓」。いきなりネタばれのタイトル。
奇巌城
榊原晃三訳
金森達絵
1973(昭和48)
集英社「怪盗ルパン」6
220p

監獄のルパン
保永貞夫訳
金森達絵
1973(昭和48)
集英社「怪盗ルパン」7
170p
「獄中」「脱獄」を収録か?
ユダヤランプの秘密
磯村淳訳
金森達絵

集英社「怪盗ルパン」8
186p
「ルパン対ホームズ」から「ユダヤのランプ」のみを収録。
強盗紳士
北村良三訳
金森達絵
1974(昭和49)
集英社「怪盗ルパン」9
168p
「ルパン逮捕される」が含まれているようだが、詳細不明。
地獄のわな
出井真帆訳
金森達絵
1974(昭和49)
集英社「怪盗ルパン」10
170p

ルパン危機一髪

1974(昭和49)
集英社「怪盗ルパン」11
220p
「ルパンの冒険」にあたる「宝冠事件」の内容。
ヘビのブローチ
矢野浩三郎訳
金森達絵
1974(昭和49)
集英社「怪盗ルパン」12
186p
「オルヌカン城の謎」。他の児童向け訳本の多くがルパン大活躍の話に改作しているなか、原作に忠実なストーリーでルパンは2ページだけの登場。
奇巌城
那須辰造訳
横山まさみち等絵
1973(昭和48)
あかね書房「推理・探偵傑作シリーズ」10 229p
児童向けの文章と、漫画の挿絵(名場面は部分的に漫画化)をつけたシリーズ。どうも小学生時代に読んだ覚えがあるような。マシバンに化けたルパンがボートルレに見破られたら一瞬で「怪盗紳士」状態に戻るというとんでもない挿絵があったやつじゃなかったか?
怪盗紳士ルパン
保永貞夫訳
横山まさみち等絵
1973(昭和48)
あかね書房「推理・探偵傑作シリーズ」13
203p
「とらえられたルパン」(ルパン逮捕される)「ルパンの予告脱獄」(ルパンの脱獄)「にせルパンを追え!」(ふしぎな旅行者)「うろつく死神」を収録。
決闘!ルパン対ホームズ
保永貞夫訳
横山まさみち等絵
1973(昭和48)
あかね書房「推理・探偵傑作シリーズ」17
219p
「金髪の美女」のみ。ヒゲをはやしたホームズってのは珍しい。
ウネルヴィル城館の秘密
榊原晃三
1974(昭和49)
新潮文庫
263p
「アルセーヌ・ルパン」名義でボアロ=ナルスジャックが執筆した新ルパンシリーズ第1弾を全訳したもの。新潮文庫ながら現在は絶版で入手困難。翻訳権の問題でもあったのだろうか?
バルカンの火薬庫
榊原晃三
1975(昭和50)
新潮文庫
246p
ボアロ=ナルスジャックのシリーズ第2弾「火薬庫」の全訳。これまた絶版で入手困難。
アルセーヌ・ルパン第二の顔
榊原晃三
1975(昭和50)
新潮文庫
232p
ボアロ=ナルスジャックのシリーズ第3弾の全訳。この第3弾は発行部数が少なかったのか何なのか、この3冊の中でも特に入手困難とされる。このシリーズはあと2冊続いたのだが、新潮文庫での訳本刊行は3冊で止まってしまった。
奇巌城
斎藤久雄画
1974(昭和49)
学習研究社「劇画サスペンス」
253p
「奇岩城」の劇画版。
奇巌城の秘密(上・下)ときさと信一画1974(昭和49)太平出版社「名作マンガ館」
詳細未確認。ネットオークションに出ていたのを目撃。
ルパン三世とアルセーヌ・ルパンの対決
モンキー・パンチ
1974(昭和49)
双葉社パワァコミックス「ルパン三世」4巻・第37話

ご存知コミック「ルパン三世」に祖父アルセーヌ=ルパンが初登場した一編。
正義のルパン
白木茂訳編
1974(昭和49)
潮出版社「世界こども名作館」
190p
ビックリしちゃうタイトルだが、詳細不明。同名の短編があかね書房の「世界推理名作集」に入っているので、同じものだとすれば「うろつく死神」と推測される。<補足>ヤフオクに出た情報によると「正義のルパン」のほかホームズの「赤毛クラブのひみつ」など別々の作家の短編5編を集めたものとのこと。

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