NO | 項 目 | 内 容 | |||||||||
仕事の教え方(Ⅰ) | はじめに | 実際に技能訓練の場で新入社員に接 してみても、たしかに新入社員の受講生には、「五無(ゴム)主義思想 (無気力、無関心、無欲、無責任、無感動) 」におか されているようにしかみえません」無感動、無欲、まるだしです。 しかし、この覇気のなさは、彼らの未来を彼らはどのように位置づけるのでしょうか。合理的に特質に適用する技法を用いなければなりません。 | |||||||||
一、 |
教え方の原則 |
いま広く行われている教育方法は、「啓発的な教え方の法則」と称されるものが、教育の基盤にされております。 新しい教育の特徴は、教わる人を中心にして、現実的に、人間性の理解をすることにあります。そして、啓発的な教え方を原則にしております。 | |||||||||
二、 |
教え方の原則と教える技法との関係 |
以上の原則を具体的に目的にとしているのが教育技法です。つまり教育技法を活用することによって、教え方の原則が実際に生きてくるのです。 全般に関連するものとして、とくに動機づけ、質問法、プロジェクト法、見学、実習調査、視聴覚教材の利用、職務交代委員に任命などほかに、問題法、討議法、ケース・メソッド、ロール・ブレイン、というように、多岐にわたっております。 しかも現実的な実務に適用されるような仕組みの教育技法になっています。 | |||||||||
三 -1 |
教育技法の実際と活用 |
動機づけは、内からの動機づけと、外からの動機づけとに分けることができます。企業内訓練は、まず対象者の欲求(ニーズ)を満足させることができるものにしなければなりません。 会社のニーズを達成するための教育訓練とは、たとえば、原価低減訓練、販売増進訓練、あるいは安全訓練というようなものです。教育担当者はそれを注意深く検討し、それをもとにして教育内容を組むというやり方もあります。 これなどは、事前に受講者を参加させ、教育について動機づけをさせるやり方です。 | |||||||||
-2 |
動機の長続き |
学習者の状況によって、適宜提示のやり方を変えるような柔軟性が必要です。。 さらに、動機づけという 見地から、せっかく苦心してなされた動機づけも、教育訓練中持続をしなければ手法が無きに等しくなることに注意する必要があります。 | |||||||||
仕事の教え方 (Ⅱ) |
対象: 中堅社員、新任管理者、管理者 |
部下の指導育成で「仕事を教え る」時の基本動作を学びます。受講者各人に考えさせ、グループで研究して、発表させます。 講師は発表された内容にコメントを加え、「仕事の教え方」の基本動作を講義します。研修課題の提示:「仕事を教える」にはどのようにすればよいか。その基本動作を学び、グループ研究:課題を個人で考え、グループで研究して、良いやり方を考え、発表します。 まとめ: 職場で実践できるように、気づいたこと、学んだことをまとめます。 | |||||||||
(Ⅱ) |
教材の作り方 |
教材の作り方の基本動作を学びます。またグループ研究として課題を個人で考え、さらにグループで研究して、良いやり方を考え発表します。つぎにグループ研究の発表を講師がまとめ、補足の説明をします。さらに、 結果として職場で実践できるように、気づいたこと、学んだことをまとめます。 | |||||||||
(Ⅱ) |
教材とその使い方 |
◎研修課題を提示し、個人の研究に使います。 ◎グループ研究に使います。 ◎ロールプレイング練習シート。 注=練習シート参照 | |||||||||
仕事 の教え方事例研究Ⅰ | 「やる気を起こすとは」 |
やる気のない部下に仕事を教えるとは部下を迎合することとは違います。仕事を教えるには、部下がその日おかれている心理状況をつかんで、それにあった教え方をするということです。
仕事を教えるときは、まず、その"型"(フォーム)をつくります。その上で実行に移すようにします。 その後の成果の評価について、失策や怠慢の叱責や指導を行うときは、慎重に吟味した言語行動が必要になります。 |
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仕事 の教え方事例研究Ⅱ | 「仕事に無関心」 | 「仕事に興味をもたせるには」たとえば、仕事を教える場合、グループ或いは個々別々に、教えるときに教える側教わる側共々『何を教え何を教えてもらっているのか?』の認識が不可欠です。 それに、仕事を教えるということは、実際の仕事の技術を教えることだけを意味しません。仕事上手は遊び上手と言われるように、仕事が出来る人は、仕事と遊びの切り換えが上手です。 切換がうまくいかず、教えられた仕事をケロリと忘れるのには、部下のほうに責任がありますが、上司の教え方にも問題があるのです。教えたいことをよりよく伝えるためには、まず、教える側がきちんと教える内容を整理しておくことが大切です。 |
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仕事 の教え方事例研究Ⅲ | 「仕事に無責任」 | 「自らを学ぶ気にさせるには」これは仕事を教えるときも同様です。そこで、単純な仕事から与え始めることでその分、部下には"教わり、学ぶ"責任、自分で仕事をする責任が生まれてきます。そうした場合には「言いたいことを言わせてくれる」環境づくりが、『相手の言うことも聞こう』つまり仕事を教える環境づくりにつながるのはいうまでもありません。 いうことを聞かないから仕事ができないかといえば、こういうタイプの中に仕事が好く出来る人間がいるから正直には厄介です。かわいい部下ほど、自分の責任感が負担になってしまうものです。ですから、自分がやったほうが速い仕事は優先的に部下にさせる手法をとります。 | |||||||||
仕事 の教え方事例研究Ⅳ | 「続 仕事に無責任」 | 「続 自らを学ぶ気にさせるには」部下を指導するのは、あくまで相手のためであり、ひいては自分のためにもなると考える心構えです。欧米社会での生活体験のある人なら、たぶん共通にそう感じたことがあるのではないでしょうか。 仕事がうまくいかないと、すぐ『部下の出来が悪いから』『思ったように部下が動いてくれないから』愚痴を言うような上司の言うことは、だれも聞かなくなるでしょう。教わることで、相手から得るところが大きいのはもちろんですが、教える側に満足感があることで上司―部下の関係がスムーズになることも見逃せません。 | 問題解決の技法 | 問題点解決において重要なものは、手順やテクニックではありません。ものの見方や考え方です。解決に至る思考プロセスがキーポイ ントになります。 |
仕事の教え方(Ⅰ) はじめに しかし、この覇気のなさは、彼らの未来を彼らはどのように位置づけるのでしょうか。社会環境の変化の影響を幼くして受けた 彼らに対して、仕事を教える責任や教わる責任の所在は、むしろ過去の責任より、新しく受け入れる企業全体にあるのではないで しょうか。
教えて人を育てるということは、万能薬のように全てではありません。合理的に特質に適用する技法を用いなければなりません。
そのためには、単に既存技法の応用に限らないで、組織に適応する新しい技法も開発しなければなりません。
このページでは以上のような考えから、仕事の教え方についての原則や基本の考えを説明したいとおもいます。 一.教え方の原則
② 現実的に ③人間性の理解 それで、このそれぞれの原則を細かく分けることができる。 なお、「啓発的な教え方の法則」として次の四つが挙げられている。 a. 知っていることから知らないこと (1) 自発・創造の原則
自分で活動するということは、つぎつぎに新しいことをやり遂げていくということでもある。たとえ単純作業の一工程であっ
て、熟練者から見れば問題にならない、非常につまらない仕事にしても、見習う立場の人間としては、何物にも代えがたい創造の
喜びある。しかも、次の学習意欲をかきたてるものである。 (2)興味の原則br> そのために、学習意欲は成功という問題の成果に充足された満足感がやがて興味を感じるようになり、成功の連続で学習意欲が 強くなっていく。あくびをするなど集中力にかけた講義などの聴講は、どの程度までの自発行動に移されるものか?この原則の大 切さは後で説明するが、動機づけということがやかましく言われるが、それは、この理由からである。 「啓発的な教え方の法則」では、これを「すべてを生徒中心に」といい、その細目としてつぎの項目をあげている。 (3) 個性化の原則 ところが、人間の考え方は「十人十色」興味のもち方にしても千差万別である。
教育の目標の一つに個性を伸ばして会社に役立てるということでも、その個人差を念頭におきながらすすめるという、教え方の
原則が出てくる。 「啓発的な教え方の法則」は、個性化の原則を実務的に展開して、つぎのようにいっている。 (4) 直接経験の原則 (5) 活動の原則 (6) 社会化の原則
学習の参加者は集団活動を活発にすることによって、行動的な性格が徐々に形作られていく。また、ほかの人の意見や経験に
よって刺激されるので、創造的な活動も大いに促進される。 この項目の最後は組織の活性化についてである。集団で学習をやることによって組織は活性化することができる。組織が会社が 大きくなるにしたがって、組織の官僚化が懸念される。その成員はお互いによりかかり合いの結果、意思疎通のパイプが詰まるこ とがある。職位があっても管理者不在同様の状態で機能しないのである。組織のどこにも正しい情報が流れなくなる傾向が出てく る。こうした場合、集団学習を徹底することで、これらの弊害を除去することができる。その組織的なやり方を組織開発(OD) といわれる。 (7) 統合の原則 (8) 愛情の原則 二.教え方の原則と教える技法との関係
ところで、実務上、次のことを注意しておきたい。
もちろん、何を学習するかによって、とくに強調しなければならない原則はある。それは、最も適した技法を活用するべきこと
である。実際の学習活動は、いろいろな原則の統合の上に進められているので、いきおい技法も前述のように色々なものを組み合
わせて使うことになる。 第二に、以上のことは、技法についても当てはまる。この表2では、すべて充分ではないがとりあえず教え方の原則と対比させ た。たとえば、プロジェクト法であるが、これは直接経験の原則と対比させてあるが、そのほかに、社会化の原則とも関係がない わけではない。要は、「いま自分が用いようといる技法が、どの教え方の原則と最も深く関連を持つかを理解して、その特色を十 分発揮させるだけでなく他の技法とも組み合わせて応用しなければならない」のである。
三. 教育技法の実際と活用 1. 動機づけ 企業は存続して発展していくために、利潤の獲得を中心にしていろいろの活動を展開する。ところが、そこに入ってくる社員 は、まず自分の満足を第一義に考えてやってくる。これは、大人たちが近頃の若い者はけしからんと言おうとなんと言おうと、厳 然とした事実である。この両者を結びつけるもの――会社に適応し、しかも改善し、同時に自分の能力をも高めていこうという気 持ちにさせるもの――これが動機づけにほかならない。整理していえば、動機づけをする目的は、次の三つである(右図を参 照)。 a.興味を起こさせる (2) 動機づけの種類と方法 ①内からの動機づけの方法 b.個人の欲求を満足させる 教育担当者や部下を持つ人は、よくよく各人の欲求を把握し、それに適応する教育訓練を実施する必要がある。 ②外からの動機づけの方法
企業内教育には、個人欲求(主観的ニーズ)を満足させようとするもののほかに、会社が考えるニーズ(客観的ニーズ)の達成
を狙うものと、社会が要求するところ(一般的ニーズ)に応えようとするものとがある。会社のニーズを達成するための教育訓練
とは、たとえば、原価低減訓練、販売増進訓練、あるいは安全訓練というようなものである。社会が要求するニーズの達成とは、
会社は業務達成という点からは、必ずしても直接的には必要としないのだが、社会一般が要求するからこれに応えようとするもの
で、たとえば、成人教養講座、公害関係法規講座の開講などである。
ところで、主観的ニーズの達成を目標とする教育訓練ならば、その性質上、参加者を比較的容易に動機づけすることができる。
というのは、参加者が、はじめからある程度やる気をもっているからである。これに対して、後の二つの教育訓練に関しては常に
参加者がやる気をもって集まってきているとは限らない。そこで特に、外からの動機づけをすることが必要となる。 a.ほめることと叱ること b.賞と罰 (二) 動機の長続き せっかく苦心してなされた動機づけも、教育訓練中持続をしなければ仕方がない。先に述べた額雌雄の類型によって異なる教え 方の原則と技法とを使い分けようという考え方は、実は動機を長続きさせるためのものである。さらにここでは、動機づけという 見地から二、三注意事項をあげておこう。 (a).心の混乱や、過労などをさせないようにすること 討議の主題にあまりにもあいまいなものを出したり、重しくない講義を夜間に実施したりしないことなどでする。 (b).学習者の状態をよく見守り、たえず督励すること 討議の仕方に工夫を加えるなども、これである。学習者の状況によって、適宜提示のやり方を変えるような柔軟性が欲しい。 OD(組織開発)では、学習活動などの推進を「介入」と呼び、やり方を色々と工夫している。 (C).目標を区切って、何回も成功の喜びを味わえるようにするとよい (d).教育訓練計画全体に、バラエティと適当なヤマをもたせること 二週間、講義と討議の平板な連続などという企画はヤボである。 ◆戻る 仕事の教え方(Ⅱ)1. 対象: 中堅社員、新任管理者、管理者 2. ねらい 3. 教材の作り方
5. 教材とその使い方(シート番号)
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