6月11日(月)晴れのち雨 |
▼室井佑月「血い花」 以前にこんなことを書いていたのだが、単に自分が無知で(または読書量の少なさから)知らなかったのですね。室井佑月が男性の一人称で小説を書いていたのを。 特に「cosmos」や「常緑樹のある部屋」は「お兄ちゃんもの」だった。(拡大解釈)妹がいる世界など特に萌えることなんかないなどと普段からほざいておきながら……ふ、不覚にもときめいてしまったぞ。 それに比べると表題作は、作者に銀座ホステスの経験があるという事実を知ってしまっていると、どうしても実像と重ね合わせてしまって、それほど小説に大きな衝動を突きつけられることがなかった。「奔放な性の表現」が売りになっているということも、ある程度知識として知っていると知らないとで、受け止め方に大きな差が出てしまいそうで。その裏側にあるものまで読み込めないわけじゃないが、表現が大きく遮断しているようにも思えてきて。 |
6月12日(火)曇りのち、ちょこっと雨 |
▼会社を10時前に出て銀座へ。(58) ▼髪が早く伸びる人はスケベだと言われる。それに対して禿げる人はスケベだと言われる。相反する現象に対する結果が同じものだという構造から、それぞれが俗説であろうと推測できる。 上記の論理は男性に当てはめられようとされるが、前者はなぜか女性にも言われがちだ。「もう髪伸びたの。スケベだね」と適当なことを言って。発言者はたいてい男性だ。 女性に面と向かって「スケベ」「えっち」という言葉を使いにくいから、その論理付けとして先の説を述べてしまっているような。繰り返すけど根拠は何もない。 「俺もスケベ、お前もスケベ、仲間だ仲間」と安心したがっている発言者の心の声が聞こえてくるよ。男性と女性、それぞれのスケベの質はちがうというのに。 |
6月13日(水)曇りのち、ちょこっと雨って昨日と同じか |
▼会社を10時前に出て新宿へ。(24) ▼携帯電話のメールアドレスに電話番号を使う形式が廃止されることが決まっても、ダイレクトメールは無くなりません。ってさっさと自分のアドレスを決めればいいだろうに>俺。 ネットのスパムメールも相変わらず。 ▼なんとなく思ったのですが、携帯電話のメールは主に女性向けの文面で「出会い系サイト」が、ネットのメールには男性向けの文面でアダルトサイト紹介・ネットアイドルサイト紹介などが、それぞれはっきりと分かれて送られてくる傾向にありますな。(最近とみに女性管理者の日記サイトなどで、「私あてにこんなもん送られても」とアダルトサイトメールがさらし者にされています) これは単純にネット向けの電子メール利用者に男性が多く、携帯電話のメール利用者には女性が多いということで業者がはっきりと区分されたということなのだろうか。確かに携帯電話のメール打ちに夢中になっているのは女性を電車でよく見かける。男性でメールを使っているのは駅構内で張り込んでいるストナン目当ての遊び人兄ちゃんぐらいか。(言い過ぎ) ▼ところで、iModeには記号にデフォルトではあとまあくが入っているのですが、あれを男が使用してもいいものでしょうか。 |
6月14日(木)ずっと雨 |
▼昨日の訂正。日記サイト管理者の中には、ネタを打ち込んでメールで自分のアドレスに送付している人がいることを思い出しました。ほんとに暴言だったな。 ▼小林紀晴「国道20号線」 都心部から長野県の諏訪湖方面に伸びる国道20号線を舞台にした物語。新宿で映像専門所のバイトをしているサワコ、その昔の彼氏で、映像学校時代に自分たちの性行為を作品にした研治、やはり専門学校生の修一とみどりのカップル、東京に憧れを持ちつつ地元就職してしまったテルオ、こっそりラブホテルでアルバイトしているサワコの母チヨ、野鳥バスに乗ったサワコの父ゲンジ――新宿から諏訪湖まで、ひとつの道を巡って連鎖するイメージの架け橋が、精緻で重くない、けど水を吸った服のような文体が、それぞれの人の運命と心象の上に宿っている。 |
6月15日(金)雨 |
▼池袋タワーレコードでロッキングオンジャパンをフライング購入。この方の日記を読むまで、雑誌もポイントをつけてくれることを知らないでいた。ああもったいない。 ▼この方のこちらのリンクの文章は、 落ち着いた口調で、(中略)グラビアアイドルなどに鋭く切り込むテキスト。 ということだそうなので今日はグラビアです。お題は「月刊小池栄子」と今号のsabra、sabra増刊。 ▼「月刊小池栄子」――「月刊○○」シリーズは、中間にロングイタビューを挟んでいることが利点になっていると思う。特に最近のグラビアアイドルなど、自分の生い立ちから語るような長いインタビューなどは少ない。インタビューする側の妄想的な会話を投げかけて、こんなもんで読者が喜ぶだろうという、せせこましいサービストーク。毒にも薬にもならない、本人の実像に迫っていない内容。現在のお仕事のプロモーショントークなどなど。 それに比べると「月刊○○」は生い立ちから現在の心境と未来について段階を踏んでいる。この手のインタビューはロッキングオンが得意としているんだから、誰か派遣で仕事すればいいのに。鹿野淳とか中本浩二とか。 「栄子は水着をやらせない初のイエローキャブタレントにすると社長が約束してくれていた」発言にびっくり。実際はまるで逆になりました。 わたくしめは小池栄子の写真集を買うのはこれで二冊目です。一冊目はこれ。高校卒業ぐらいで子どもっぽい感じ。胸の大きさは当時からでしたが。 個人的にはこの人も井川遥も、何でこんな急に人気出たのかよくわかりません。仕掛ける側の「この子を売り出すぞ」という姿勢が見え見えなタレントよりも、享受する側が自分たちで選択した、ということなのでしょうか。 ▼sabra。菊川怜と北川弘美と曲山えり。なんだか最近は物量作戦なのか大人数の巻頭が多いですね。 かつて小学館は「DENIM」という雑誌を出していた。九十年代前半のこと。 「オピニオン雑誌」とかなんとかいう種目を名乗っていたこの雑誌は、有名人から識者から読者から、世の中の変なこと不可解なこと理不尽なことを声高に主張させることをメインに編集していた。広告も表紙も「ビッグトゥモロウ」かと思えるくらいにフォントの嵐。勢いだけで編集意図がさっぱりつかめないこの雑誌はすぐに消えた。発音すると、すでに出ていた「DIME」という雑誌にまちがえやすいというのも原因ではなかったかと。 もともと小学館は、トピックがざっくばらんな緩い雑誌の方がうける傾向にある。かつて昭和の終わり頃まで出版されていた「GORO」という雑誌は、アイドルグラビアと篠山紀信の激写した素人の女の子ヌードと、頭を使わずに読める若者向け記事とで構成されていた。(判型は今の「スコラ」「ペントハウス」に近い) 「sabra」が創刊されて、何号か買ってみて思ったのは、この「GORO」に似ているのではないかと。記事がWEBサイトに連動していたり、ネットアイドルに賞を与えたりしていることにさほど目新しさは感じられず、むしろ小学館らしい雑誌がいい方向に定着しているのではないかというのが、何となくの僕の雑感。 今度出た増刊(今までの本誌グラビア未発表の写真)の編集後記を見て、僕の雑感は間違ってなかったようだ。sabraは編集長を含めて何人ものスタッフが、GOROの編集経験者だったから。 |
6月16日(土)曇り |
▼片岡義男「音楽を聴く2 映画。グレン・ミラー。そして神保町の頃」(東京書籍)/「ジャンとジュール」(ルーシャ・ラザロヴァ/松本百合子訳)/「文芸レアグルーヴ いまぼくたちが読みたい日本文学の100冊」(マーブルトロン) ▼夜から銀座へ。(59)その後成増で飲んで、朝霞まで歩いて返って午前三時。 |
6月17日(日)晴れ |
▼りゃんさんのために。というわけじゃないですが、池袋リブロで小林紀晴「小説家」(河出書房新社)買ってきました。リブロに行ったのは夕方なのですでに高橋源一郎はいなかったが。 ▼夜から銀座へ。(60) |
6月18日(月)晴れ 暑い |
▼携帯のメールアドレスを土曜から変更したら、あれだけ毎日来ていたダイレクトメールがばったりと途絶えました。一度送ってみて、きちんと送れるとわかった相手には、何度も送ってきていたみたいですね。同じメールアドレスが多かったから。 メールが少なくなると、なんとなく欲しくなるのが人情というもので……つったってここで公開なんかしませんよ。モテを目指そうとして「女子はいますぐ僕の携帯にメールを!」とかなんとか言ってみたところで、またダイレクトしか送られてこないだろうし。 |
6月19日(火)曇りのち雨 |
▼パスタを茹でたときに温度が著しく上昇しているのを感じると夏だと思います。それ以前に、雨が降ってきたから湿度が上昇したんですね。うちのキッチンは西日が射し込むので夏にパスタや冷やし中華や素麺を茹でることができません、暑くて。 昨日今日とアルコール分を口にしていません。なんとなく飲まずに文章だけ綴りたいときは自分で制御します。つうか昔からこの日記を見ている人に「今日も銀座で閉店まで飲んだ、ばっかり」と突っ込まれるので、飲まない日を威張ってみたいだけなのです。 ▼上の段落と打って変わってビールの話題。近年のビールCMには広末涼子に続いて酒井若菜と、キャラがビールに結びつかない人が増えてきましたね。 今週の東京ウォーカーで乙葉がビールのグラスを片手に表紙を飾っていましたが、乙葉って酒飲んでいいの? ビジュアルとしてどうなの? と疑問に思ってしまいましたが彼女は今年の1月で二十歳でした。そういえば酒井若菜も「ビールのCMに出たことで二十歳だと思ってもらえた」とコメントしているし、実はタレント側のイメージ戦略なのかもしれません。 そこで、「ビールの似合わない女子タレント」を何人かピックアップしてみました。あくまでも旅人が勝手にイメージしたものです。ほとんどが二十歳じゃない人ばかりです。 ・前田愛……妹が順調に成長しているのがまるわかりなのに、お姉ちゃんの方はいくつになっても顔が変わりません。このまま二十歳になってロリをビール主要購買層に結びつけると。 ・深田恭子……いくつになっても姫。茶髪になっても姫。つうかこの人の場合はリキュール類でビールが似合わないだけか。カクテル系だったらはまるかも。 ・ミニモニ。の下の二人……何年後の話になるのでしょう。矢口真里は今飲んでも似合いそうです。コンパで酔っぱらった男子の話を聞いたり、つぶれた奴を介抱していそうです。 ・山川恵里佳……テンションだけだったらいつも酔っていそうな人ですが、あのビジュアルだけだとビールに合わない。 ・田中麗奈……おそらくサントリーは「なっちゃん」をもうしばらく続けるのでしょう。同じサントリーのモルツには出してくれないでしょう。この人も二十歳だってのに。雑誌のインタビューで「けっこうお酒は好きで何でも飲みます」と言ってるではないか。つうか俺は彼女とコンパしたいです。ビール注いで欲しいです。こないだ観た「東京マリーゴールド」のせいです、って単にこれを叫びたかっただけです。 |
6月20日(水)雨のち曇り |
▼7時半に会社を出て新宿へ。(25) そろそろみんなボーナス出たんでしょうかね。 ▼某所の掲示板で「カラオケで全員が合唱してしまう曲」という話題が盛り上がっていたので、今日は本日記でも考えてみることにする。 まっさきに思い浮かんだのが尾崎・ブルーハーツ――とはいえこの辺は男子だけのカラオケを想定したときの場合で、女子は、たとえそれらを好きであっても合唱するにまで至らない気がする。好きずきだとは思うが。 だったら女子まで含めてというとこれが難しい。林檎やaikoや浜崎や宇多田は男子にとって難しい上に合唱しにくい。ここはやっぱり無難なキーで歌えるモー娘。関係なのか。他にもたくさんヒット曲があっても、とりあえず振り付けのまねごとができるとしたら「LOVEマシーン」なのか。 そもそも、男性ヴォーカルも女性ヴォーカルも、はっきりとそれぞれの音域を維持することによって成立している。だからたまにスタンダードがうける。「明日があるさ」が売れる。 いっそのことカラオケで「合唱曲縛り」というのをやってみたらどうか。「あのすばらしい愛をもう一度」は庵野秀明が映画「ラブ&ポップ」の主題歌にしたし、「翼をください」は当時のポップスなのだし。 ▼小林武史がエレファントカシマシのプロデュースをするそうだ。週刊プレイボーイの連載読んでもそんなこと書いてなかったぞ宮本。今年はマイラバも新作出て一段落したしミスチルはベスト出すだけだし、暇なんですか。 「ココロに花を」で佐久間正英があのゴリゴリサウンドをうまく売れる方向に引き出していたけど小林武史だと、どうなるんだろう。あのほわほわキーボードに宮本の声は合うんだろうか。 ▼最近はこの日記を書く頃に、テレビをつけっぱなしにしてテレビ東京の「美少女教育」を観ています。アヤカの突撃英会話になると条件反射で、あの微動だにしないアヤカの笑顔を観ることになります。肝心の英文はさっぱり覚えてませんが。 |