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真夜中の脳みそ

詩集「半熟卵」(Update:2001. 9.16.)

コラム「午前3時の天気予報」(Update:2004. 8.21.)

AIBO日記(Update:2003.11. 3.)

アルバム(Update:2003.1.31.)

「紺野」とは?(Update:2004. 8.21.)

Links(Update:2002.10.20.)

更新ログ(Update:2004. 8.21.)

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2000


目次

 

Yesterday

 ひとつひとつ消えて行く
 冷たさも音も意識も
 沈む様に落ちて行く
 ためらう時間は既に過ぎ
 目を閉じる

 自己実現なんて意気がって
 ノートに書き散らす泡屑
 無数の雨に穿たれて
 ぼやけて行く輪郭線
 溶けて行く

 このまま息を止めて隠れてしまったとしても
 物理的には消えはしない
 捨てられ忘れ去られ蔑まされ続けて
 それでも何かにすがるしかないのです

 みっともなさを受け入れるか
 それを拒んで悲観するか
 自分自身を許せずに
 答えらしいものも見付けられずに
 逃げ出した

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蝉時雨を聴き蛍の乱舞を観ながら

 あれからどれだけの夜が過ぎ
 同じだけの朝を迎えてきた
 何も変わらぬ意味もない繰り返し
 視界はいつも後ろ向きだけ

 一度めはただ戸惑うだけ
 二度めは気が付けば終わった後で
 三度四度と飽きもせず留まり続け
 嫌悪感にまみれるだけ

 霧がかる瞳に刻み込む
 スローモーションの残像
 祈ることだけ自らに許している
 貧しい言い訳を呟く

 逃げているだけではずるいのと変わらない
 ずるいだけでは抜け出すことはできない

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Intermission

 突然の雨に
 迷い込んだ secondhand store
 道を失った僕と
 時間を失った店

 重い視界
 flashback する断片
 呼吸すらも止まりかけて
 dead end に立っていた

 雨音は white noise
 意識の signal も沈む
 途絶から呼び起こすもの
 携帯電話のベルが鳴る

 the connection recovered
 零れる滴はもう要らない

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若葉

 包み込む風に促され
 初夏の季節を浴びて
 日常の中に忘れた
 息吹を呼び覚ます

 2時間の距離を埋める
 ハンドルを握り締め
 流れゆく緑に同化しながら
 眩しさに眩む

 それは喜びなのか
 それは主張なのか
 それは力強さなのか
 それは運命なのか

 いずれ散ることを恐れずに
 現在のこのときのために

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ぎやまんの隔壁

 距離を測るもの
 見失うのは自分
 晴天は影を生み
 もどかしく背反

 緊張途切れなく
 自己相似に収束
 消滅は罪となり
 自が科した重荷

 循環近づき離れ
 耐えるだけ拒絶
 三度めは通過し
 のしかかる呵責

 見つめていたい
 許されない時間

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Blank

 青空
 高く遠く澄み渡る
 コートの
 襟を立ててそれを見つめる

 かじかんだ手と
 雲さえ受け付けない透明さに
 越え難い距離を
 眩暈するほど叩きつける

 風よもっと強く
 この身を飛ばすほどに
 光で包むよりも
 痛く痛く突き刺せ

 抑鬱 虚 強制 不安
 現在以外を欠落させる

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氷の朝

 靄とも曇りともつかない
 覚醒とも埋没ともつかない

 終止符

 「彼」の出現

 不安の闇は消滅し
 灰色は白銀へと変化する
 モノクロームの世界に
 「彼」は問いかける

 音を拒む
 張りつめる緊張感
 乱を拒む
 平滑をも超越した平原

 光り輝く針が身を刺す

 ひとすじ

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