電話06-6941-2483
住所:大阪市中央区鎗屋町2-4-14
ランチ11:30〜13:00 (L.O.)、ディナー18:00〜21:00 (L.O.) 日曜・第一月曜
地下鉄堺筋本町下車、松屋町筋へ。農人橋交差点を渡り左折して100メートル歩いた右手。駅から7分。
2008年9月
この回の点数による評価は<10、3.5、5=18.5点>
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21世紀に生きていてよかったと思わせてくれる、世界的レヴェルのお店。
食べたもの
◎芋名月(軽く燻製にした小さなコロッケ)
◎ピスタチオのクリームを挟んだウエハース
◎スパイシーな栗
◎グリーンオリーブのパン
◎キノコのスナック
◎北海道産ボタンエビ
◎気泡をたくさん含ませたトリュフのパン
◎小さな筒型パスタ、渡り蟹とミモレットのソース
◎フィルムに包んだ熱いトマトと和牛肉のエキス、トリュフ風味カプセル
◎ピュアなオリーブオイルとトマトのスープ
◎ウナギのソテー、黄色ピーマンの酵母ソース
◎イベリコ豚のロースト、ミョウガ、エシャロット
◎イチヂク、海水とバラのゼリー、グレープフルーツのジェラート
◎ティラミス
◎クルミの液体窒素ガラピニャーダ
◎サフランとリンゴのケーキ、クミン風味のキャラメル
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少量多皿のコースは、後で何を食べたか覚えていないとか、皿数は多くても結局のところ量が足りずお腹いっぱいにならない、あるいは実験的な料理で面白みはあるが、おいしさはハテナなどの場合が多い。
しかしこのお店に限ってそのような心配は無用。どの料理もインパクトがあり、料理をはっきりと覚えていられるし、量も十分。五感を満足させるべく考え抜かれた料理群。
続くボタンエビは均一に熱を入れたもの。見かけは普通のボタンエビだが、中の分子を再構成したかのように味わいが独特。それでいてどのお寿司屋さんのものにも勝るとも劣らない立派な甲殻類。
「トリュフのパン」は蒸しパンみたいな見かけで、スフレに近い触感。不思議な世界。
パスタはアルデンテのお手本。緑色のは甘茶豆(だだちゃまめ)。
「和牛肉エキス」はトリュフのカプセルを自分で加えて食べる。トリュフの味わいが抜群。和食っぽい雰囲気だが、もちろん特上の和牛が使われている。
「オリーブオイルとトマトのスープ」は、コートドールの「大葉と梅紫蘇のスープ」に使われるようなトマト水をゼリー状にし、オリーブオイルを乳化させたもの。ジュレ、オリーブオイルそれぞれの味はもちろん確かだが、両者の相性、そして足して3以上にする発想にため息。
うなぎ料理に使われている酵母ソースは超超独創的。もちろんうなぎのソテーも完璧。
デザートは、「クルミの液体窒素」と「クミン風味のキャラメル」が出色中の出色。シェフとパティシエのコンビネーションが素晴らしい。
このように「ぶっとび」料理が続くが、実は自然体。シェフは「ミシェル・ブラス」や京都の「なかひがし」にあこがれると言う。
退店時にはシェフが本音の感想を聞いてくれるので、言いたいことを言える。世界最高のシェフの一人と料理について対等に話をできるというのは、最高に贅沢な時間&空間。
料理は基本的にシェフご夫妻が担当し、パティシエもいるとのこと。
今回腑に落ちなかったのはその内訳。といっても「理不尽に安い」という意味で。
「税2060円」というのは税+サーヴィス料?だとするとサーヴィス料は約2%になる。あるいはコース料金8800円というのは5%の税込み料金なのか?だとすると料理のみだと8380円で、サーヴィス料は7%となる。
いずれにしても、内容を考えると驚異的に安い。