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PART4



10月11日(日) わが家にきてから32日目  体重474g(前日比+4g)

ミルクの量 1回目:30CC その他に食べたもの:           排便:○
      2   35                          ○
      3   18            バナナ1p厚さ1切れ    ○
      4   25                          ○

 夜の間に食べたもの=ヒマワリの種7粒、ドングリ6個、リンゴけっこうたくさん、クヌギの小枝
 運動用にと思って山から長い木の枝を拾ってくる。直径5〜6p。これを床から天井まで通して建てる。それに木の枝をたばねたもの吊す。けっこうりっぱな設備である。最初、もう少し太くて長い別の木を拾ってきたのだが、家に帰ってよく見るとアリの巣となっていることが判明。あわててもとの場所に戻し、別のを拾ってくる。しかし、最初は興味は示すものの、あまり長居はしない。すぐに慣れた壁の方へ行ってしまう。苦労して作ったのにちょっぴり残念である。しかし、そのうちだんだん慣れるだろう。焦らず見守りたい。


ネクタイにじゃれつくむー太


10月12日(月) わが家にきてから33日目  体重466g(前日比−8g)

ミルクの量 1回目:10CC その他に食べたもの:            排便:○
      2   35            バナナ1p厚さ1切れ     ○
      3    0            ナシ1切れとカキを少し    ×
      4   10                           ○

 夜の間に食べたもの=ヒマワリの種11粒、どんぐり小さいもののみ4粒。杉の木の皮少々、コナラの枝少々、ナシ
 今日の3回目のミルクの時は、目を覚ますと同時にカゴの中で遊びはじめてしまった。そうなるともうミルクをやろうとしても飲まない。いつもは半分眠った状態でそのままカゴの外まで出し、そこでうーんと伸びをしてそのままミルクに行くのだが、今日はカゴから出そうとしたときに偶然手が止まり木にひっかかってそこで伸びをしてしまったのだ。そうしたら、もうそこで遊び初めてしまったのだ。タイミングが難しい。


10月13日(火) わが家にきてから34日目  体重490g(前日比+24g)

ミルクの量 1回目:39CC 排便:○
      2   33     ○
      3    5     ○

 夜の間に食べたもの=ヒマワリ8粒、ドングリ6個、カキとナシ少しずつ。ドングリは大、小あわせて入れておくと、いつも小さいものしか食べていなかったので、大きいドングリだけは皮を剥いて与えるようにした。栗のようなおいしそうな実である。朝、ずいぶん食べていた。やはり皮が固くて遠慮していたようだ。しばらくの間剥いて与えることにする。
 なんだか体重が急に増えた。
 今日からミルクを一日3回にする。ドングリやくだものをけっこう食べるので大丈夫だろうと思う。一度に飲めるミルクも結構多くなっているので、一度に40CCぐらいずつ用意する。ただし、排泄は1日に4回させる。


タンスと壁の隙間から
顔を覗かせるむー太
壁に貼り付くむー太








むー太、木に登る
何だこりゃ?




















ちょっと、脇見


10月14日(水) わが家にきてから35日目  体重500g(前日比+10g)

ミルクの量 1回目:28CC その他に食べたもの:バナナ1p厚さ1切れ 排便:○
      2   31                          ○
      3   35                          ○

 夜の間に食べたもの=ヒマワリの種12粒、ドングリ7個、杉の木の皮少し、ナシ
 体重がやっと500gの大台に乗る。でも、また減る可能性もあるが、一応ずっと上向きなので、発育が少々遅いとはいえ、大きな問題はないと思う。元気は非常によく、部屋の中をとびまわるスピードも相当なものである。木の置物には乗ることは乗るが、積極的に遊ぼうとはしない。明るいところに置いたので、落ち着かないのだろう。冷蔵庫の陰のような暗いところであれば、好んで登ったにちがいない。また、上のほうに巣箱でもおければよいのだが、家の構造上それは無理である。まあ、木に慣れるだけと考えればこれでしかたないだろう。
 わらフゴをいつもひっくり返してしまうので、カゴの隅に針金で固定してやる。居心地はよさそうだ。早くこうしてやればよかった。


お母ちゃんに抱っこされ、お寝む
掛け布団も暖かいな


10月15日(木) わが家にきてから36日目  体重496g(前日比−4g)

ミルクの量 1回目:15CC 排便:○
      2   37     ○
      3   27     ○

 夜の間に食べたもの=どんぐり、5個、ヒマワリの種、5粒、ナシ、杉の木の皮。ナシとリンゴを同じ大きさで両方置いておいたのだが、ナシは全部なくなっているのに、リンゴは手つかずであった。ナシがなければリンゴやカキを食べるものの、どうやらナシが一番のお気に入りのようだ。なお、一回分の大きさは、1個の4分の1をさらに4等分したほどの大きさである。
 この頃のむー太は杉の木のよい香りがする。ほのかなミルクの香りとあいまって、なかなかの芳香である。この香りを嗅ぐとむー太がいるなと実感できる。ムササビは臭くないですかという人がいたが、この香りを嗅がせてあげたいものである。ただし、今は排泄を人に頼っているからだろう。これが、もう少し成長して、どこにでも自分で排泄するようになると、どうなるかは分からない。


coffee break
 ムササビは本来木の上で生活しています。木に登り、下り、しがみつき、ぶら下がり、そして体を支えながら寝ます。そのためには爪が鋭くなければなりません。
 鳥獣保護の対象動物が一時的に家庭で生活するとなると人間に影響が出てしまいます。
 現在、腕、肩、膝から踝にかけては引っ掻き傷だらけです。
 数日前、いきなり夫の顔に元気よく飛び付きました。右の頬に3p、左の頬に2p程の引っ掻き傷を付けて、仕事に行っております。

 動物をどうにかして対応するという発想を可能な限りとらない方法で対応策を考えること、これが原則です。
肩から腕にかけての引っ掻き傷(お父さん)


10月16日(金) わが家にきてから37日目  体重498g(前日比+2g)

ミルクの量 1回目:36CC 排便:○
      2   31     ○
      3   16     ○

 ミルクの他に食べたもの=ドングリ、ヒマワリの種、ナシとリンゴ1切れずつ、杉の皮をたくさん
 リンゴとナシを一緒に入れておくとナシだけを食べる。ナシの方が好きなようだ。ナシが無くなるとリンゴも食べる。結局両方とも全部食べてしまった。


10月17日(土) わが家にきてから38日目  体重505g(前日比+7g)

ミルクの量 1回目:28CC 排便:○
      2   34     ○
      3   16     ○

 ミルクの他に食べたもの=ドングリ、ヒマワリの種、カキ1切れ、杉の木の皮、アンズの木の枝と葉5〜6枚
 むー太の木の一番てっぺんから(高さ1.9b)3bほど先の地面まで飛び下りた。こんな高いところから飛び下りたのは初めてだ。
 朝運動に出してやると、壁に飛び付くが、このごろ登って下りて、また登って下りてといった動作をすごい速さで繰り返すようになった。ただ、下りるときはお尻から下りるので相当に面白い動きである。


10月18日(日) わが家にきてから39日目  体重515g(前日比+10g)

ミルクの量 1回目:26CC 排便:○
      2   27     ○
      3   11     ○

 ミルクの他に食べたもの=ドングリ、ヒマワリの種、クルミ、ハナミズキの実
 便の出方が変わってきた。今までは排泄させたときに肛門のところまで出てきてそのままくっついていたのだが、このごろウンッと力んで下までポロポロと落ちるようになった。力がついたのだろう。たまに床に一粒、二粒落ちているので、自分でできるようになるのももうすぐか。


10月19日(月) わが家にきてから40日目  体重510g(前日比−5g)

ミルクの量 1回目:29CC 排便:○
      2   35     ○
      3   12     ○

 ミルクの他に食べたもの=ドングリ、ヒマワリの種、ナシ、カキ、
 カゴの戸を2〜3日前からガチャガチャと動かしていたので、気を付けていたのだが、今日やっぱり自分で戸を開け出ることを覚えた。なかなか賢い。でも、勝手に出られては困るので針金で留めるようにする。


※  9月11日(金)-わが家に来てから 3日目 体重338g
  10月19日(月)-わが家に来てから40日目 体重510g(+172g)


10月20日(火) わが家にきてから41日目  体重515g(前日比+5g)

ミルクの量 1回目:24CC 排便:○
      2   31     ○
      3   32     ○

 ミルクの他に食べたもの=ヒマワリの種、栗、ドングリ、ナシ、カキ、クルミ、ただしクルミはかじっているだけで、食べているようには見えない。ユスラウメの葉


10月21日(水) わが家にきてから42日目  体重515g(前日比±0g)

ミルクの量 1回目: 8CC 排便:○
      2   25     ○
      3   32     ○

 ミルクの他に食べたもの=ヒマワリの種、ドングリ、栗、ナシ、カキ、ユスラウメの葉、ハナミズキの実
 部屋の中で放しているときに、おもらしをした。前から時々少し濡れているときがあったが、完全にもらしたのははじめて。何か、計算したように、「自然保護センターの活動報告書」の上にもらしてくれた!しかしまだ便は自分でしない。


10月22日(木) わが家にきてから43日目  体重515g(前日比±0g)

ミルクの量 1回目: 8CC 排便:○
      2   23     ○

 ミルクの他に食べたもの=杉の木の皮、松の木と葉、アンズの葉と小枝、ヒマワリの種、ナシ、ミカン
 自然保護センターにボランティアに行ったので、一緒に連れていった。落ち着かなかったらしくミルクはあまり飲まなかった。そのかわり他のいろいろなものを少しずつ味見した。電車の中でも平気で食べて、寝ている。けっこう神経は太いのか。
 ボランティアから帰ってきたら、センターにミルクを忘れてきたことに気付いた。あわてて近所に買いに行くが、いつも使っていた「エスビラック」がなく、「マミール」という銘柄しかない。しかたなく、それを買って、説明を読みつつ、「エスビラック」より若干薄目にとく。慣れないミルクでお腹をこわしたくなかったのだ。整腸剤の「ビオフェルミン」もほんの心持ちいつもより多くしておく。ダマになりやすく、扱いにくいミルクである。飲んでくれるかどうか不安だったが、味の違いにはあまりこだわらないようで、何のとまどいもなく口にした。案外そういうことには鈍感なのか。だから薬をミルクに混ぜるなんてことができるのかもしれない。2〜3日は注意してお腹の具合をみていこう。


10月23日(金) わが家にきてから44日目  体重520g(前日比+5g)

ミルクの量 1回目:34CC 排便:○
      2   18     ○
      3   27     ○

 ミルクが変わったので心配だったが、お腹をこわしている様子もないのでひとまずホッとする。フンの状態が少し変わったようだ。まず、大きさ。ムササビのフンは直径1〜2oの丸い玉状のものがポロポロと何個も出てくるのだが、その直径が3〜4oぐらいの大きさになった。また、全く下痢ではないのだが、少しフンの水分が増えているようだ。臭いはかわらない。ミルクが変わるとてきめんにフンが変わるのがおもしろい。
 ミルクの他に食べたもの=ミカン、ナシ、カキ、アンズの枝と葉、松や杉の皮、枝など、ただしこれらは囓っているだけのように思う。ムシャムシャと喜んで食べるのはやはり果物類と葉っぱである。特にナシとミカンは大好物になったようで、かなりの量を食べるようになった。少しずつミルクの量を減らしていってもよいのだろう。
 体重が測りづらくなってきた。今までは紙袋に入れて測っていたのだが、簡単に出てしまうようになった。そこでプラスチックケースに入れるようにした。これだと秤の上に安定して乗っているし、ふたがあるのでむー太は外に出ない。楽に測れる。


10月24日(土) わが家にきてから45日目  体重540g(前日比+20g)

ミルクの量 1回目:41CC 排便:○
      2   37     ○
      3   30     ○

 ミルク以外に食べたもの=ナシ、ミカン、リンゴ、アンズの葉、松の葉、ピラカンサスの葉と実
 むー太をカゴの外に出すと部屋の中の観葉植物をたべようとする。しかし、ポトスをはじめ観葉植物には毒性のあるものがあると聞いているので、観葉植物は食べさせないように注意している。そのかわり、むー太が食べても構わない鉢を置いてやることにした。花屋へ行き、いろいろ物色。大きさ、値段等と相談。果樹がいいかと思ったが、葉っぱが少なく、棒きれ状であるわりに値段が高い。結局「ピラカンサス」にする。これなら鳥たちがよく食べに来ているので、大丈夫だろうし、なにより実が鈴なりになっているのがよい。部屋に置くとむー太は早速味見。実も葉も食べる。気に入ってもらえたようで、よかった。


10月25日(日) わが家にきてから46日目  体重   g(前日比   g)体重測定できす

ミルクの量 1回目: 5CC 排便:○
      2          ○
      3          ○

 ミルク以外に食べたもの=ミカン
 朝方は元気だったが、11時ごろからときどきガフッ、ゲホッなどとのどがつかえたような音を出す。せき込んでいるようにも、戻したそうにも見える。口を開け、舌を出し、ケケケっと喉を鳴らす。ただし、元気はあり、いつも通り飛びまわっている。呼吸は苦しくはなさそうだ。昼のミルクを飲まそうとすると、少し飲んではゲホッとむせてしまって飲めない。しかたなく5CCほど飲んだところで中止する。それでも物欲しそうにしているので、ミカンをやってみるとむせながらもガツガツいつもと同じ量を食べる。フンの状態はいつもと変わらず。心配なのでとりあえずセンターの獣医さんに連絡を入れておく。喉だけでなく、呼吸器や消化器などいろいろな可能性があることを聞き、もしひどいようだったらすぐに近くの獣医さんに行くことに。しかし、その後つききりで様子をみていると、しだいにおさまってくるようである。ゲホッゲホッの回数もだんだん間遠になり、1時間に1回から2時間に1回となってくる。これは、獣医さんに連れていかなくても大丈夫かもしれない。なにしろ呼吸はきちんとしており、遊び回っているので呼吸器系とは思えない。食欲がありフンも正常であることを 考えると消化器も考えにくい。


10月26日(月) わが家にきてから47日目  体重550g(前々日比+10g)

ミルクの量 1回目:41CC 排便:○
      2   42     ○

 昨日の喉の異常が心配だったが、どうにかおさまったようだ。今日は最初のミルクを飲ませた時に1度だけゲホッとむせただけだった。獣医には連れていかずにすみそう。それでもまだ少し心配が残るので、注意深く観察するようにする。


10月27日(火) わが家にきてから48日目  体重570g(前々日比+20g)

ミルクの量 1回目:38CC 排便:○
      2   45     ○

 昨日もまだ心配があったので、朝のミルクを1回ひかえたのだが、1度に飲める量も増えてきたし時期的にもちょうどよいので、これをきっかけにミルクを1日2回にすることにする。だんだんミルクを減らし、離乳を完成させなければならない。
 今日はもうすっかり喉の調子はよくなったようで、まったくせき込むことはなくなった。一応ほっとするが、まだ正直なところ怖さはある。何を食べているときにも大丈夫かなと、じっと観察を続ける。


10月28日(水) わが家にきてから49日目  体重   g(前々日比   g)体重測定できず

ミルクの量 1回目:39CC 排便:○
      2   36     ○

 杉とヒノキの葉っぱを自分のワラふごの中にひっぱりこんで敷いている。巣作りの練習か?
 止まり木にとまってグルルルルと奇妙な声を出す。ムササビの成獣の鳴き声というのを聞いたことはないのだが、これがそうだろうか。でも、かなり大きい声だと聞いていたのだが、決して大きい声ではない。でも、そういう鳴き方の練習をしているのではないだろうか。うがいによく似た音なので、勝手に「うがい鳴き」と命名する。
 最近あばれて体重測定をさせないので困っている。


10月29日(木) わが家にきてから50日目  体重   g(前々日比   g)体重測定できず

ミルクの量 1回目:36CC 排便:○
      2   42     ○

 排尿させようとすると、性器のすぐ上から横にかけてがけっこう固く張っていることに気がついた。尿がたまっているのだ。排尿させているうちにだんだん柔らかくなり、さいごにはぺしゃんこになる。これで、尿がたまっているのかどうかが分かる。
 今日は初めてヤブツバキを取ってきてやった。花も葉も一応食べるが、それほど好みでもないようだ。カシの葉っぱの方がずっとよく食べる。しかし、馴れもあるのだろう。どんな環境にあっても生きていけるように、できるだけいろいろな種類の植物を与えてやりたい。


10月30日(金) わが家にきてから51日目  体重   g(前々日比   g)体重測定できず

ミルクの量 1回目:43CC 排便:○
      2   39     ○

 ミルクを飲んだすぐ後に肩にとびのって、ブルブルと身震いした。お腹のなかでミルクがコポコポト音を立てたのがはっきり分かる。


10月31日(土) わが家にきてから52日目  体重   g(前々日比   g)体重測定できず

ミルクの量 1回目:38CC 排便:○
      2   40     ○

 だんだん活動時間が野生に近づくらしく、朝の騒動が早くに終わるようになる。早朝が一番元気で、10時頃までカゴの中で活発に動いていたのだが、それが8時頃で寝るようになってきている。そのかわり、夜出してやると非常に動きが早く、活発である。それがムササビの本来の姿であろう。


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