*ムササビ……東アジアを中心に生息する動物で、モモンガと同様、滑空能力を持ち夜行性です。モモンガとの主な違いは体の大きさ(尾を除く体長は50p近く、体重は1sを超える)。飛膜が、後ろ足と尾の間にも発達していることなとがあげられます。木の芽や花、木の実、種子や果実などの植物性のものがほとんどです。

わが家に短期里子の2代目としてやってきたのはなんとムササビです。山の中のどこやら崖のようなところにちょっとした草むらがあり、そのつるにしがみついていたらしい!どういう経緯で親とはぐれてしまったのかわかりませんが、拾われたころはまだ毛もろくに生えそろっていない赤ちゃんでした。それが獣医さんの献身的な努力とお世話により、こんなにスクスクと大きくなりました。

 しかし、まだとうてい野生に返せる段階ではありません。今はまだミルクですし、滑空もできません。もう少し大きくなるまで、縁あってわが家でお世話することになりました。しかし、大変なものを預かってしまったと緊張しています。こんなかわいい生き物がいるのかと言いたくなるぐらいかわいいのですが、なにしろ珍しい動物ですしセンターみんなの人気者。事故があっては大変。細心の注意を払って育てていくつもりです。

 獣医さんの家では「むーちゃん」と呼ばれていました。(獣医さんの旦那様は「ぶーちゃん」と呼んでいたらしい)それでわが家では「むー太」と命名し、呼び名は今まで通り「むーちゃん」です。「ドラ」ともども「むー太」もよろしく!


平成10年 9月 9日 水曜日
 こんにちは。ぼく、ムササビの「むー太」です。獣医さんのおうちから今日新しいおうちに来ました。このうちの人、ボクのこと、お姉ちゃんは「コーシャン」、お兄ちゃんは「ブーちゃん」、お父さんは「ムササビ太郎」なんて呼ぶんだよ。でもお母さんとちっちゃなお兄ちゃんはちゃんとボクの名前呼んでくれた。
 ぼく、もう少し大きくなるまで、このうちで生活するんだ。よろしくね。


これは、初めてムササビを育てた時の記録ですので、
まだ慣れておりません。今だったら全く気にしないような
ことを心配したり、逆に今だったらしないような世話を
やいたりしております。しかし、このような試行錯誤が
あったという記録としてお読みいただければ幸いです。


            

目        次
第1回   平成10年09月09日(水) 〜 平成10年09月17日(木)
第2回   平成10年09月18日(金) 〜 平成10年09月27日(日)
第3回   平成10年09月28日(月) 〜 平成10年10月10日(土)
第4回   平成10年10月11日(日) 〜 平成10年10月31日(土)
第5回   平成10年11月 1日(日) 〜 平成10年11月20日(金)
第6回   平成10年11月21日(土) 〜 平成10年11月30日(月)
特別企画 ムササビむー太が最初に保護された時の状況
第7回   平成10年12月 1日(火) 〜 平成10年12月31日(木)
第8回   平成11年 1月 1日(金) 〜 平成11年 1月15日(金)
第9回   平成11年 1月16日(土) 〜 平成11年 1月31日(日)
第10回   平成11年 2月 1日(月) 〜 平成11年 2月28日(日)
第11回   平成11年 3月 1日(月) 〜 平成11年 3月31日(水)
第12回   平成11年 4月 1日(木) 〜 平成11年 4月30日(金)
第13回   平成11年 5月 1日(土) 〜 平成11年 5月10日(月) 放野 




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