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一桁のビジネスマン《行動心理資料》より

【経営者に対する思いやり】

{経営者の孤独}&{経営者の仕事}&{従業員との違い}
 ある程度、規模の大きい会社の社長や会長という立場にある人は、会社を経営する実際の中心になる大事な核心について、あまり、よく知っていないのが当たり前で何処にでも見られることです。
 こうした人々はその時間のほとんどを、計画を立てたり、将来のことを研究したり、あるいは、入札のことを心配したり、株式の主眼点を尋ねたり、前面を立ちふさぐ競争者を蹴落とすなど、国の施策や法令の取締に対処したりすることに、時間を全面的に費やしております。

 このような立場の人々は、ただ一人であって、寂しい思いの中にいるように思われますが、決してそうではありません。おびただしい数の打ち合わせや、会合に出席していますが、その相手の方々は、殆ど、企業組織の高い地位の管理者、法律の専門家、税金の専門家、利益追求の専門家、銀行金融機関の人、国際問題の専門家、等々で、毎日のスケジュールは、隙がないほどに、一杯つまっているものです。

 もし、社長や会長が孤独だとすれば、それは自社の社員、あるいは、自社の関係する人達との、接触する機会が少ないということになります。
「多分、権威の衣を、あまりにも威厳たっぷに被りすぎている」
「小さい帝国を経営するため、批判的な仕事に精を出すことが出来るように、普通の人達を遠ざけている」
等々と、思ってるのに違いありません。

 トップの経営層について研究している人々は、その経営トップの仕事とは、決して生優しいものではないと言っております。
「重要な管理者」と評されるには難しいことだらけです。年々収益を増やしていくことも大変なことです。

 例えば、経済評論の専門家は、
「アメリカでは、企業の経営者達が職を失う割合が比較的に高い」
 ことを指摘しています。
その理由は、役員会の望む「収益の最低ライン」に収益が達しない為だと、言っています。
 わが国においても、最近は、その傾向が非常強くなっております。営業成績不良など企業経営に不都合なことがあって、一度、関連会社への出向や左遷されますと、表舞台への返り咲きは容易ではありません。

 将来性のある皆さんの立場に立てば、経営能力に優れ、強い勢力や影響力のある上司に対しても、思いやりや、理解の心を持つように、しなければならないのは、決まり切った当たり前のことです。
 彼ら管理者も仕事は決して楽ではないのですし、また、必ずしも仕事が保証されているとは限らないからです。 つづく

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