(2) ウォーミングアップ
照れとか抵抗感をなくして、役割を演技させるムードづくりです。少しくだけた自己紹介、軽いたいそう、三分間スピーチなど、大きい声を張り上げて檄文をやることも考慮します。
(3) 役割の決定
時間の制限もありますが、原則として研修者はセールス役、お客の役を必ず一度はやれるようにプログラムを組みます。とくにお客の役割はお客の立場を理解する上で効果があります。
(4) 実技の開始
実技にはいる前に、セールス役はどのような状況下で自分が演技するかを発表し、また、観察者の質問に答えるようにします。観察者はお客の立場で観察します。それからあらゆるセールス活動についていえることですが、商談には次の三つの計画があります。
つまり、@誰に会うのか、A何のために会うのか、Bどんな攻め方で話を進めるのか、等です。現場ではとくにBが不明確なセールスが非常に多い傾向があります。Bの意味は、自社の商品(システムでもサービスでも同じ)喉のセールスポイントを使って、お客のニーズ(悩み・問題点・弱点)を解決するかについて、自分なりのストりーを持つことです。
演技にはいる前に、インストラクターは、セールス役にこれをいわせてからスタートさせると良い結果が生まれます。なお、実技のはじめと、終わりに、けじめと激励をかねて、観察者全員で拍手をします。
(5) 分析・討議・評価
実技終了後、コメントをグループ単位でまとめます。短時間例えば七分くらいでまとめさせます。その後、グループの代表者がこれを発表します。例えば、良い点を二つ以上、改善点を三つ以上、今後どんな点に気をつければセールス役の商談力が伸びるかについてのアドバイスなどを発表させます。
各グループのコメントに対して、インストラクターが得点をつけ、それを加算してグループで分析力を競わせると効果的です。甘いコメント、的外れのコメントに対しては、厳しく採点することが全体のレベルアップのためのポイントになります。要するに、観察者のコメントを柱にして、横の統制をしながらグループ間に競争原理を導入して進行させるものです。
(6) 再演
再演させるのも効果があります。しかし、最近ではビデオなどの活用が多くなっております。
各グループのコメント発表後、インストラクターはビデオで再生しながら、コメントをしていきます。そして、再生が終わったところで、各グループから出されたコメント内容を評価し得点を発表します。
最後にお客役から、セールス役にたいする感想を述べさせます。次に、セールス役が自分のロール・プレイングにたいする感想、反省、釈明、今後の決意などを述べることになります。これによって、本人がどう受け止め、成果をどのように生かそうとしているのかがハッキリするので、その後の訓練にも良い影響を与えることになります。
ロール・プレイングの訓練技法は、時間と場所が必要ですが、観察者を主役として、真剣にやることと、講義法、討議法、事例研究などを併用することによって、非常に高い効果を上げることが期待できます。 注:「下図、NEXTで次ページへ続く」
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