総アクセス数
向上訓練の研究
/back/態度・行動変容のための技法/

『TA(Transactional Analysis)技法―交流分析―』

◆概要
 TA技法(トランザクショナル・アナリシス)は、交流分析、対話分析、人間交流法などとも呼ばれているもので、受講生の態度変容を図ることを目的とした技法です。
 基本的には、
  1. 自分を理解すること
  2. 他人を理解すること
  3. 自分と他人の関係を理解すること
等を通して、人間関係の動因となる感情動機を理解し、受講生の意識と行動を図るものです。

◆技法の背景とその特色
 TA技法とは、アメリカの精神分析医エリック・バーンが開発した小集団を対象にした集団心理療法に属するもので、この心理療法技法を、人間理解訓練あるいは組織開発訓練などに応用したものが、一般に言われるTA訓練技法のことです。
 日本の社員教育でTAが盛んに言われだしたのは、一九七五年頃からですが、TAそのものは一九五七年に、米国集団心理療法学会で、絵りっく・バーンが研究成果を発表した頃から始まり比較的その歴史は古いものです。

 TA本来の目的は、個人の自主性と自立性の確立です。しかも、他人とのふれあいの中で行動をしようとするものです。その意味からも、TA訓練を行うには体験学習を通して自己認知と他者認知をさせていく必要があります。
 TA訓練のプログラムは、主として、@ストローク(ある人への働きかけ、触れあい)、A人生態度(他人との関係において自分のくせに対する気づき)、Bスクリプト(現在の自分の存在価値を、人生のうえで自分でどのように決めているかという人生脚本)の三つを大きな柱として構成されています。

 TAにおいてはまず、PACと呼ばれる三つの自我状態(P=ベアレント、A=アダルト、C=チャイルド)があることを理解し、その上で理論的・体験的に、自我像の解明と対人関係の交流パターンを把握していきます。

 次に、三つの自我状態PAC基本的意味を簡単に記しておきます。
 P(ペアレント)は、文字通り親を表す意味を持っており、それは、人生初期に、親から受けた影響などで構成されている自我状態を示しております。
このPには批判的な部分(父性的)と保護的部分(母性的)の二つの面があるとされております。
 A(アダルト)とは、成人の意味です。これは、事実に基づいて情報を集め、分析し、現実的に問題を解決していく状態を指しております。
 C(チャイルド)は、幼年時の心の状態を示しております。子供のように感情が自我を支配しています。このCには、感情を自由に表現する自然なFC(FREE DHILD)と、親の影響を強く受け、親を意識した感情的働き、例えば依存的になったり、反抗的になったりする順応のAC(ADAPTED CHILD)の二つの面に区別されます。
 つまり、一人の人間の中には三人の人間がいるというわけになります。これを表したのが右図になります。

◆実践的活用事例
 教育訓練での活用範囲
 TAを社員教育プログラムに導入して実施した企業、あるいは実施している企業は数多くあります。その場合には、活用範囲は広く、例えば、接客業でのサービス、接遇訓練などに取り入れれば、従来の形からはいるやり方を、それ以上に理論的あるいは内面的な捉え方をするので非常に有効的になります。

 また、ある大手保険会社では、TAを利用しセールスマンの対話訓練プログラムを考えていると聞いております。この種の情報によりますと、大手不動参会者のトップセミナー、あるいは、某製薬会社の管理者教育にTAを取り入れたなどと、TAの活用が活発な方向にあることをうかがわせます。
 その意味では、対象の区別なくチームワーク、コミュニケーションと言った人間関係訓練、あるいは部下指導のためのリーダーシップ訓練屋接客・セールス訓練にも導入できるものと考えられます。

="#FF8000">人数は十人〜十五人が効果的
 TA訓練を実施す場合は、特別に人数の制限はありません。けれども、元々は、小集団を対象にするよう想定してますから、その範囲は十名〜十五名前後が適当です。それは、リーダーである指導者の目が届きやすいということと、実際に、二人一組でのストロークや三人から五人グループでの自我の状態(PAC)区別の話し合いをするとなれぱ、互いの声が聞き取れなくなるからです。
 各実習は、ストローク、自我状態、トランザクショナル(交流分析またはやりとり分析とも呼ぶ)をそれぞれ約一時間前後行います。その時間内にはリーダーの講義と各自の演習やその反省が含まれます。

="#FF8000"> リーダーの役割と留意点
 TAは、一般的に、ST(センシティビリティ・トレーニング――感受性訓練)のように訓練内容が過酷ではありません。指導する方も、ある程度の訓練を受けておれば、その指導が出来ると言われております。確かに、その点ではSTのように訓練展開の場面場面で状況が激しく変わり、予測がつかないという危険性はありません。

 しかし、リーダーが注意しておきたいことは、TAの狙いは、はじめにあげたように、あくまで各人の自主性と自立性にあるため、指導者の過度な介入や押しつけは避けなければなりません。どうかすると、このことを忘れて作為的な指導者の介入によって、実際であるべき場面が演技的に陥る危険性があります。
また、TAによる個人の心理療法やカウンセリングしどうを行うには、専門的な知識と訓練が必要なことはいうまでもありません。

注:「下図、NEXTで次ページへ続く」



Back