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/back能力開発の技法/

『集中力をつける』

いざというときの対処

【解説】
 すさまじいばかりの努力と、失敗や困難にもネを上げない辛抱強さ、そして、途方もない単純作業の 量。これは、創造性の高い人達のもつ特徴の一つです。
 これらの仕事ぶりは成功者の伝記などに、大げさに取り上げられます。そして、ご当人も後輩によく 訓戒などとしてそのことを教えております。

 ところが、不思議なことに、創造的なインスピレーションは何の苦もなく自然に沸いてくるとい う誤解が依然として広まっています。こうした本当の話が伝わっていないのです。
 また、困難や一時的失敗に出会ってくじけぬためには、自分にたいする信頼、志気や当初の高 ぶった気持ちを持ち続けることも必要なのですが、これらもほとんど知られておりません。

 実際は、失敗しても、しっぽを巻いたり、志気阻喪したりしないだけのことです。そうした逆境 も、不退転の決意で望めば、やがて道は開けてくると信じているのです。問題が創造的に解決され るのは、何の不安もなく、熱意を持って問題解決に没頭できるときです。問題をしっかり掴んで、 全注意力を集中したときに、最良の解決が行われます。無我夢中になると後に疲れが残るものです が、夢中になれば、仕事のつらさも遊びの楽しみに変わるものではないでしょうか。

精神集中の仕方

【ポイント】

  1. 腹式呼吸でリラックスしながら適度な緊張状態を 作ります。
    過度な緊張、もしくは過度な弛緩はいけません。

  2. 自分を切羽づまった状況に追い込みます。
    目標の漸減、成果発表、コンテスト参加など、切羽詰まった状況に自分を追い込むと、平常時を遥 かに上回る効率で物事を成し遂げることが出来ます。
    例えば、原稿なども、締め切りが迫ると、異常なほど、集中が可能になります。

  3. 大好きなことをやります。
    大好きなことを、自分の目標として取り上げる工夫をします。

  4. 雑念を書きとめるメモの活用
    やらなければならないことを思い出したときは、メモに書き取るなどして、当面やっていることに 精神集中します。

  5. うまくいった状態を思い浮かべます。
    イメージコントロール法などの活用:参考文献;「イメージコントロール法」保坂栄之介著、産能 大 

  6. うまくやろうとしている物事のポイントを把握し ます。
    特に、ポイントをイメージとしてとらえることが、精神集中の上で、大切です。ここでのポイント は多くの場合、問題意識、問題の原因、問題解決などになります。

  7. BGM、一定騒音の活用
    気持ちが落ち着くような音楽(バロック音楽など)をBGMとして活用します。新幹線なども、一 定の騒音が精神集中に効果的であることを示しています。

「何となく集中出来ないとき」

【ポイント】

  1. 現在やろうとしていることの戦略上の意義を確認 します。
    成功したときの状態を鮮明にイメージとして描きます。ときには、失敗したときのことを想像する ことも有効です(恐怖の動機)。

  2. マンネリからの脱出を図ります。
    1. やり方を変えてみます。
    2. 現在やっていることの中に新しい楽しみ を探し出します。
    3. 限界を把握して、打破する方法を工夫し ます。
    4. 競争相手の情報を得て励みとします。
      適切な競争相手が身近にいない場合、範囲を広くとり必ず相手を捜し出すことが必要で す。競争相手と牽制し合うことでなく競り合うように工夫します。

  3. 当面の目標を確認します。
    1. 適切な目標を設定します。
    2. 短期目標を確認します。
      目標が高すぎたり低すぎたりすると、なかなか集中できません。
      また、目標が余りにも先のことである場合、短期的な具体的目標を設定します。自分を切 羽詰まった状態に追い込むのも一つの方法です。

  4. 脳波がα波になるように腹式呼吸を行い、精神統 一を図ります。

  5. 気を散らすものへの対策を立てます。
    1. 先にそれを済ませてしまう。
    2. すぐその場でメモを取ります。
      メモを取り、後で取りかかることが出来るようにして、一時はそのことを忘れてしまうよ うにします。