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『創造性開発・問題開発』

【 NM 法 】

◆概要
 NM法は、中山正和氏が考案した問題解決、創造性開発のための技法で、KJ法とともによく使われている技法です。NM法の特徴は、KJ法が真実を忠実に求める傾向があるのに対し、NM法は、創造性を具体化して実現する方向性を強く打ち出す方向性を持っています。
 ですから、NM法の特徴は、問題の発見とか把握というよりも、実際に問題を解決するための具体的アイデアを引き出す点にあります。
 NM法は、目的に合わせて
@NM−H型(発明技法;研究開発など技術上のアイデア開発)
ANM−T型(ヒント技法;アイデアをつくる素材のヒント抽出)
BNM−S型(作戦技法;営業戦略などの作戦抽出)
CNM−A型(新商品開発技法;用途開発などのアイデア抽出)
DNM−D型(発見技法;発想転換の技法)
 といった五種類の技法を使い分けています。

 この中で最も使われているのがNM−H型です。H型は、アナロジー(類比)発想からシネクティクス発想を考案したW.J.ゴードンのシネクティクス法(類比思考)を発展させたものです。この方法は、キーワードを使って、類比思考を行い、さらにそれを具体化させるため、絵を描いてアイデアを抽出していく作業を行うというやり方です。

 その作業ステップはつぎのようになります。

  1. KW(キーワード)
     求める特性、要素を一般的に動詞にしたもの。例、「はずむ」という言葉をキーワードにした場合。
  2. A(アナロジー)
    「例えば‥‥のように」と考えて、キーワードの特性、要素をもっている具体的な事例を取り出し、簡単な絵にします。例、「例えばサッカーボール」、「例えばクッションのよいタイヤ」。
  3. B(バックグラウンド)
    「そこではどの様なことが起こっているか」と考えて、その特性、要素をどの様に実現しているか、そのメカニズムを取り出します。
  4. C(コンセプション)
    「そりメカニズムはテーマにどう役だつか」と考えて、バックグラウンドで監査したメカニズムをテーマに応用した具体的な提案をつくり、簡単な絵にします。

 先の例で説明しますと、KW対して、Aの類推思考、KWにたいするB背景の特質類推、さらに、C(コンセプション)を基本にした類推思考の結果、「はずむ」について《サッカーボールはよく弾む→それは中に空気チューブが入っているからである→このメカニズムを応用すれば、クッションのよいタイヤが開発できる》というわけです。

◆応用事例
 NM法は、研修プログラムの中で訓練技法としてそのステップを習得するより、ビジネス現場の中で関係者が集まって、チームで取り組むべきテーマを設定、その追求のために展開していったほうが、この技法の強みが発揮されます。
 幅広く活用された結果、営業、事務分野から研究開発、製品開発から機械設備の改善 に至る生産技術分野に十分活用できています。とくに、最近では、生産技術分野に限らないで、商品開発と合わせた、NM−S法(作戦技法)、にあわせたD型(発見技法)を展開して販売促進やマーケット開発のためのデータ解析を行うビジネス企業が増えてきております。

 どちらにしても、大切なのは取り組むべきテーマを現場の中から見つけ、それを絞り込むことです。ぼんやりとした、抽象レベルのテーマでは、この技法の特徴である問題解決のアイデアは生まれてきません。持ち味を生かす活用度をピクアップするとつぎのように大別できます。
@営業スタッフ部門(情報解析、問題発見・把握)
A技術部門(発明技法、情報解析)
B研究部門(問題発見・把握)

 このように、NM法のそれぞれ五つの技法を実際的に活用するには、共通の課題認識のある同一担当部署、またはプロジェクト・チーム全員が、一度はNM法の各技法のステップを体得しておくことが必要です。その上で、共通テーマ、プロジェクトの設定とその具体化を図って、いくことになります。

◆活用方法
 下図QAとAの評価図は、NM−H型についてその手順経過を示しております。
必要材料はKJ法と同じようにカード模造紙などを用います。しかし、進め方の手順は、先に述べたキーワードにたいする類推方法で展開をしていきます。
 課題「身体についた不快なにおいを消す方法」の場合は、テーマを類推分析するとき、最初に思考するキーワードは、「消す」という動詞系になります。この形容動詞系「消す」を動詞系で類推、先に進めて具体化すると「吸い取る」とか「分解させる」というように、キーワードの類推ができます。
 ここでは、キーワード「消す・消える」と、つぎの「吸い取る」までについて、キーワードのもつ特質「A」をQA「類推分析」しました。下図は、「消す、消える」について類推したA1〜13の「名詞」を、キーワードに結びつけたものです。つまり、キーワード「消す・消える」には、「消化器」から「墨を塗る」までを選択配置し、キーワード「吸い取る」には、「くちびる」から「電気掃除機」を配置しました。
 QAによる選定には、「消す」については、消化器、消しゴム、霧、火消し壺(火を入れると消える)、車のマフラー、灰皿でもみ消す、黒板拭き、殺し屋(手にかかると消される)、忍術で消える、洗剤、スイッチ(明かりを消す)、胃袋()消化、墨を塗る(塗ると字が消える)等が候補になりました。けれども、課題との関連性から関係あるものだけに絞ったものをカード化しました。

 そこで、右図QBとQC−図は、類推分析のイメージを描いたものです。「そこでは何が起きたか?」、「それは、どうなったか?」ということを、絶えず、「ひんとにならないか?」という立場を離れないよう思考しています。
 まず、このイメージは、QAのグループの中から「A1=霧」を選択しています。QBのバックグラウンドではなにが起きているか?、の類推です。「朝霧が消えるのはどの様なメカニズムか?」「陽があたる――温度が上がる」。「温度が上がる」というのは、問題のヒントにならないだろうか?梅雨時に「より熱いところに入れる」とか、「熱いものにふれる」ことは、興味がわかない。他に何かないか?
「陽があたる――温度があがる――赤外線――紫外線」とアナロジーします。紫外線なら涼感がする「紫外線は?」「新幹線のWCには、小さな紫外線殺菌灯がついている」あれは、においを消すため。紫外線は、アンモニアを分解してしまいます。「オゾンができる」ここまで類推の結果、これは使えそうだとなりました。

注:「下図、NEXTで次ページへ続く」



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