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2004年の湖畔日記

2004/01/01新年  晴の元日. 年頭の決意というのもとくにありませんけれど, 今年こそゆとりをもって落ち着いて仕事がしたいと願っています. 遅れがちな湖畔日記も今年は遅れを取り戻すよう努めます.

2004/01/03初の外食  連れ合いと二人で今年初の外食. ちょっとお正月気分の二人でした.

2004/01/04シラバス  大学のシラバス (講義要綱を詳しくしたようなもの) が紙の印刷物から webに切り替わることになり, 昨年は大学へ行ってその説明を受けたりしました. 大学で用意したフォームに所定事項を書き込んで2004年度のシラバスはほぼ完成. 自宅にいながら作業できるのが便利. SOHO気分の仕事始め. いままで印刷物と同じ内容のウェブサイトを「水のほとり」に置いていたのですが それは不要になりました.

2004/01/05初講義  年が明けて最初の講義に, 善福寺の東京女子大学へ行ってきました.

2004/01/10不調  何となく体調がすぐれない.

2004/01/11山々の眺め  真冬らしい快晴で富士山や奥多摩, 秩父, 丹沢などの山並の眺めがすばらしく鮮明.

2004/01/14父を訪問  父の世話に茨城県八郷町まで行ってきました. 届の書類を作ったり銀行の手続きを代行したり, ささやかな親孝行.

2004/01/17小雪  昼前から雪がちらほら降り始め, 裸土には積もらなかったけれど 草地や屋根にほんの少しだけ積もりました.

2004/01/18頭痛  朝から頭痛. 私にとって珍しいことでないけれど, あまり頭痛にならない連れ合いも今朝は頭痛. 思い当たる原因はなく, 午後には治まりました.

2004/01/19授業終  最終回の授業で, 講義のあと期末レポートを提出してもらい, 持ち帰る. さあ, これからしばらく採点に集中しなくてはなりません.

2004/01/2169  大寒の日にしては寒くない今日, 69歳になりました.

2004/01/23採点  祭典じゃなくて採点です. 期末レポートを読んで, 評価の点を付ける作業. 教え方の反省にもなります. どこを理解してくれたか, どこがわかりにくかったか, 思い悩んだりしながらやってます. 例えばアナログとディジタルという概念, 言葉が身近な割に世間で正しく理解されてないだろうと, 講義では例を挙げたりしてかなり丁寧に説明したつもりだったのに, わかってくれてない学生が多いのです.

2004/01/25週末  今月最後の週末ですが昨日も今日も相変わらず 学期末レポートの山に取り組んでます.

2004/01/29採点仕上げ  レポートの点をひとまずつけ終わってすべてパソコンに打ち込み, 今日は全体の分布を見たりして点数の調整.

2004/01/31終えた  採点を終えて採点票に書き込み大学の学務課へ発送. 今学期の仕事をようやく終えました.

2004/02/01観劇  お知らせのページに載せました「少年の森の物語」の 上演を見に行ってきました. フィクションではあっても和田登さんが私をモデルに書いて下さったもの. それが舞台で上演されるのはうれしいことです. 戯曲化せずに書物そのままに上演するという独特のやり方. 舞台で演じたいというお話は昨年ありまして, 喜んで承諾しました. そして先月には舞台稽古も観てきました. 稽古を観ても, 私 (をモデルにした主人公) とその周囲の人々を強い熱意をもって 演じて下さることがとてもうれしくありがたかったのですが, 本番を観てあらためて感動しました. つらい思い出の数々がそして喜びが目の前の舞台で再現されていく. それを自分のことのように本気で受け止めて下さってることがありがたく, 昔の苦労がいまむくわれたような救いを感じました.

2004/02/02オペラ  珍しく雨の日. 歌劇じゃありません. ブラウザ"Opera"をインストールしてみました. IEにもNCにも何となく不満を感じてたのですが, こんどは満足出来るかどうか.

2004/02/12治った  風邪気味で湖畔日記をしばらく休んでしまいました. どうにか回復. 弟子の一人が就職したらしいのだが本人から連絡が来ません.

2004/02/18冷蔵庫  30年ぐらい使ってきた冷凍冷蔵庫の冷凍庫の部分が壊れてしまい, ついに新しいのを買いました.

2004/02/19再試験  大学の学務課から連絡があり, 再試験の希望者があり得るとのこと. 問題を早速作らなくてはならない. 今学期の仕事はまだ終わらない.

2004/02/22PCの始末  強い風が吹き, 夕方から久しぶりの雨. 年末にパソコンを買い替え, 新しいパソコンへのソフトやデータの移し替えがほぼ終わりました. 古い方がまだ売れるだろうと思い, それに備えてデータを削除し痕跡を消し, プリインストール以外のソフトを削除し, Windowsを再インストール. あたりまえかも知れないけどこんな作業をしたら安定して動くようになりました.

2004/02/26問題完成  夕方から風が強くなってきました. 依頼されていた再試験問題をようやく完成し, プリントして学務課宛に発送.

2004/02/27寒い  こういう天気を寒の戻りというのでしょう, すみきった青空の寒い日です. 今日は自動車の定期点検です. 走行距離は27,000kmを越えました.

2004/02/29短い月  閏年で一日長いのにそれでもやはり二月というのは短い月です. なんだかあっという間に終わってしまった感じです.

2004/03/04小雪  晴のち曇り, 一時小雪. 先日作った問題で再試験が行われてるはず. 試験実施は学務課でやってくれるので立ち会う必要はない. こんな日に再試験を受けに大学へ行く学生はかわいそう.

2004/03/05採点  昨日の再試験の答案が大学から送られてきて, すぐに採点して成績表を大学へ送りました.

2004/03/08売った  昨年末まで使ってたパソコンを売りに行ってきました. 売値は大したことなくても, 誰かに使ってもらえればゴミにするより好ましいことでしょう.

2004/03/09メールの整理  風邪気味で気分が優れないけれどメールの整理しました. 古いのがいろいろな形式で乱雑にたまってしまって, 整理しておかないと困るのです. メールソフトをいくつか乗り替えて, そのたびにファイル形式が違ったりしてます. 前の勤務先で送受信してたUNIXのメールまで様々.

2004/03/11スキャン  異様に暖かく強風の吹く日. 紙の研究資料の古いのをスキャンしてテキストファイルに直す作業しました.

2004/03/15和田登さんの本  私をモデルにフィクション「少年の森の物語」を書いて下さった和田登さんが, こんどはノンフィクションで書いて下さり, その本を送って下さいました. 八つの話を一冊にまとめた「悲しみを喜びに変えた信州人」で, 第6章が私の話です. 私の体験してきたこと, 思ってきたこと, それがこの書物を通じて多くの人々に伝われば幸いです.

2004/03/16墓参  義父母の墓参に連れ合いと二人で静岡県までドライブしました. 早朝に家を出て, 中央高速に乗らず奥多摩から松姫峠を越えて大月に下り, 富士吉田を経て篭坂峠を越えて行きました. 帰りは中央高速経由.

2004/03/20春分  春分の今日, 大粒の雪が激しく降り, 気温が急に下がりました.

2004/03/26PC  パソコンにMIDI音源を接続するために, USBとMIDIとのインターフェースを つないだのですが, 設定や接続が思いのほかややこしい作業で, 疲れました.

2004/03/29日記休みます  筑波大学で開かれる春の数学会に参加するために出発したのですが, 事情が変わりました. 期待して下さってる読者の皆様にはすみませんが, しばらく湖畔日記を書けなくなりそうです. お許し下さい (31日に記す).

2004/04/10日記再開  久しぶりです. ちょうど一週間前に桜が見頃になり, 暖かい今日は花水木が咲き始めました. 新緑の美しさが目にも心にも安らぎを与えてくれます. 明後日には新年度の授業を始めなくてはならず, 予習を急いでます.
さて, いろいろありました. 先月29日, 筑波大学で開かれる数学会に参加するためつくば市へ車で向かっている途上へ 妻からメールで, 父が入院するとの知らせ. 同じ茨城県なので常磐高速を筑波へ出ずにそのまま北上し北関東自動車道へ. 国道50号線などを経て岩瀬町の病院へ行き, 手続きなどのあと入院に必要な身の回りのものをとりに八郷町のケアハウスまで往復, 父の世話を終えたあとつくば市のホテルへ向かいました. 岩瀬からつくばへ, 知らぬ道をカーナビだけに頼って行きました. カーナビはありがたいものです. 翌30日は学会に参加したのですが, 病院からケアハウスを経てまた連絡が入り, 病院へ持って来てほしいものがまだあるとのこと. 病院で入院手続きしたときに渡された書類に書いてあるとおりに着替えや何かを 揃えておいたはずなのに, あれが足りない, これが足りないとあとから言ってくるのはどうも納得できない. 文句を言ってもしょうがないことなので, 明日行きますと答えておく.
31日は学会を朝の30分だけで中座し, 不動峠を越えて八郷町のケアハウスへ行き, 父に着替えその他の追加分をもって板敷峠を越えて岩瀬の病院へ. ケアハウスに持ち帰るものなどあり, 再びケアハウスへ. このあとつくばへ戻っても学会は終わるころでもあり疲れてもいたので, 学会はあきらめて八郷から直接に家に帰ってきました. 前日の豪雨で不動峠の狭い道は晴れたこの日もまだ濡れていて 土砂が流れ出ていたり小枝が落ちていたりしました. 狭くて険しくて交通量が少なく, 静かな峠越えを楽しめたのが幸いです.
翌日4月1日は疲れで一日中ぼんやりと過ごす. 自らの老いを感じる日. 2日になっても疲れが取れず, 新学期の教材を作ろうとしたけれどまったく捗らない. 6日には見舞いや支払い手続き等のため岩瀬の病院へ往復. この日は晴れて空気が乾燥して景色がくっきりと見えて快適なドライブでした.
東京女子大学では今年度から新たな科目を担当するので明後日12日の第一回講義までに 資料を調べたリプリントを作ったり準備しておきたいのだけれども, 疲れが残ってる上にソフトの異常終了がたびたび起きるなどして, いっこうに捗りません. 今日はいくらか気分がよくなってきて授業の予習を少し, そして湖畔日記も再開することになりました.

2004/04/12講義始め  暖かいというより暑いと感ずる陽気. 東京女子大学で今学期最初の講義二つ. 「現代の数学とその応用」は何年も続けてきた科目で慣れてるけれど, 「数学科教育法」は初めての担当でとまどいながらの講義でした. 用意した題材には興味を感じてもらえて一安心.

2004/04/13父の見舞い  病院へ父を見舞いに行き, 主治医から治療の経過について説明を聞いてきました. 高齢ゆえの難しさがあるようですけれど, 最善を尽くしてくれてるのを感じました.

2004/04/17教材作成  暖かすぎる土曜日, 講義のための資料を作ってます.

2004/04/18予習  明日の「数学科教育法」の講義に備えて文部科学省の 学習指導要領を読んでます. おもしろくないです. 自分がおもしろいと思えぬものを学生たちに理解させなくてはならない, つらい仕事です.

2004/04/21父の退院  父の退院のため, 早朝に自動車で出発し岩瀬町の病院へ. 晴れて心地よいドライブ日和, 筑波山の眺めが楽しめました. 退院手続きを済ませ, 父を助手席に乗せて八郷町のケアハウスに連れ帰る途上, ちょっと回り道してそば屋さんへ. 久しぶりに外食を楽しんでもらいました. ケアハウスに父を落ち着かせたあと, 父のことで手続きするため町役場に立ち寄り, 帰ってきました. 家に着いたのは19時頃でした.

2004/04/22疲れの繰り越し  暑い. 昨日の疲れを繰り越したようで, 疲労感が激しく, 何とも言えず気分が悪い. 若いときにはかなり疲れても一晩寝たら回復してたのに, 歳を取ると一晩寝るだけでは疲れがとれなくて悲しい.

2004/04/24風邪か  病院で風邪をうつされてきたか, 昨日からのどの痛みや鼻水, そして激しいだるさがあったのが, 今日はさらに重くなった. 日記を書く気力もありません.

2004/04/26大学へ  講義に行ってきました. 風邪で声がよく出なくて, 苦しい授業でした. それでも休講しないのが誇り. 疲れました.

2004/04/30治ってきた  一昨日はかなり悪化していた風邪の症状が, ようやく軽くなってきました. 油断せずに快復させようと思います.

2004/05/10久しぶりのメール  小雨. 今日は講義していつもより疲れを感じた. 友人から久しぶりのメールをもらった. 仕事や勉強の悩みを私に打ち明けてくれるのは信頼してくれてる証. 信頼にどこまで応え得るだろうか.

2004/05/16小川洋子作品  小川洋子の小説「博士の愛した数式」を読了. 新聞の書評などで知ってはいたのですが, 勧めて下さったSuganumaさんに感謝. 事故で記憶に障害をもってしまった博士. 一人暮らしの博士のところに子連れで通ってくる家政婦さんと, 毎朝「初対面」の関係になる悲しさ. この三人を結びつけるのが数の世界の美しい法則. これを読んで数の世界に親しみを感じてくれる人の増えることを期待します. 泣かせる話です. 読んで後味の良い小説です.

2004/05/18ホトトギス  ホトトギスの初音を聞きました. ホトトギスやカッコウが渡ってくると初夏ですね.

2004/05/20台風2号  朝から雨が降ってます. 秋台風のような動きで沖縄東方を経て関東に接近中の台風2号. その影響が早くも出てるのでしょうか.

2004/05/21台風一過  昨夜は嵐にもならず, 今朝から雲の少しある晴天. しかしいつもの青空よりも冴えていて奥多摩, 丹沢, 秩父などの山並の鮮明に見える澄んだ空気, さすがに台風一過.

2004/05/22予習が捗らない  曇のち小雨で薄ら寒い土曜日. 授業に備えて文部科学省の「学習指導要領」を読んでみるけれど 字を追ってるばかりでどうも頭に入りません.

2004/05/24中間試験  昨日も寒かったけれど一転して暑い日. 東京女子大学で講義二つ. 「現代の数学…」は中間試験もやりました. アナログ, ディジタルという言葉は世に広まってるけれど, その意味はどの程度理解されてるか気になります. 講義でかなりていねいに説明したつもりですが, その成果があったかどうか, 答案を見るのがちょっと不安.

2004/05/29DVD  DVDドライブをパソコンに取り付けました. DVDを使うのはたぶん私よりも連れ合い.
今日と明日の二日間, 名古屋でシンポジウムがあるのですが, 参加を何となくあきらめてます. 今日も暑い日.

2004/05/30アドレス変更に備えて  蒸し暑い日曜日. メールアドレス変更のための作業の一つとして, 「水のほとり」からテキストで置いていたメールアドレスを削除.

2004/05/31五月が終わる  大学へ講義に行ってきました. 曇のち雨の予報に反して晴, 傘を持っていったのが無駄でした. 夜になって降ってきました. 五月もあっという間に終わってしまいました.

2004/06/01小学生が殺人  佐世保市で小学生による殺人事件があったという 衝撃的な報道. 加害者も被害者も同級生の小学校六年の女児. まだ詳しいことは何もわかっていないけれども, 「犯罪の低年齢化」などと統計的(?)な一般論に逃げてしまわずに, この特定の事件の真相が明らかにされることを期待する.

2004/06/02ネットの問題か  佐世保市大久保小学校の殺人事件は, 加害者が被害者の御手洗さんに対してはっきりとした殺意を もっていたらしいことが伝えられている. 殺意を抱くに至ったきっかけはインターネット上のチャットか掲示板で争いの あったこととか言われ, インターネットが問題視されているようだ. 「ネットは危険だ, 子供に触れさせるな」などと短絡的な意見の 出て来ないことを望む. ネット上でのつきあいについて, いわゆるネチケットの指導は必要だろう. しかし, それは事件とほとんど関わりのないことと思う. 仲良しだったという二人の間に何かのきっかけで溝ができて, 憎しみの心が生まれそれが殺意にまで行ってしまう, それはオンラインでもオフラインでも同じことではないのか. ネットの問題だというこだわりは真相究明の妨げになる.

2004/06/07入梅  大学へ講義に行ってきました. 梅雨入りしたというのに, 雨はほんの少し降っただけです.

2004/06/13加害者の本名  佐世保の殺人については加害者が「少年」なので マスコミ報道では実名も顔写真も伏せられています. 少年法の定めが適当かどうかは別として, 報道の仕方は法に適ってるはず. ところがインターネット上では某巨大掲示板などに加害者の写真と称するものや 本名らしきものが伝えられてます. そのことが将来もたらすであろう問題について考慮が必要でしょう.

泰山木の白い大きな花が今日もまた二つ咲きました.

2004/06/14さつき晴れ  大学で講義二つ. 梅雨時にもかかわらず快晴で湿度が低く心地よい一日でした. こんな日が本来の意味での「さつき晴れ」なのでしょう.

2004/06/19科学基礎論学会  今日と明日は科学基礎論学会が東京広尾の 聖心女子大学で開かれます. 教え子の一人が発表するのを聴きたくて, 広尾まで行ってきました. 聖心女子大を見たのは初めてです. 広尾駅は前に来たことがあるのですけどまったく様子が変わっていて ちょっと迷いました. 三十数年ぶりだから仕方ないですね. 自分の弟子の研究成果を見るのは嬉しいものです. 他にもいくつかちょっとおもしろい研究発表を聴いてきました.

2004/06/20蒸し暑い  台風6号が西日本に接近し, 晴れてはいるけれど 南の強風で蒸し暑い日です. 昨日の疲れもあり気分が良くなくて, 科学基礎論学会の二日目は参加しませんでした. プログラムを見て, とくに聞きたい話のなかったことも, 出かける気にならなかった理由です. 家にいて, 今年初めて冷房をかけました.

2004/06/21台風6号  台風6号が四国から関西を経て日本海へ抜け, こちらも強い風が吹いてますけど, 大雨は一時的でした. あいにく大学の講義日. 嵐で女子大生たちはかわいそう. 気圧の下がった影響か, 夕方から頭痛が激しく, 日記の文章も何だかまとまりがつきません. お許し下さい.

2004/06/22快復した  台風一過のみごとな青空, 強い陽射し. 昨晩からのひどい頭痛も昼ごろにはほぼ快復. 相変わらず体が天気に連動してるようです.

2004/06/23ムクゲ  今日もさつき晴れだけれど昨日と違って蒸し暑い. 庭のムクゲが一つだけ, 初めて咲きました. 夕方に庭仕事を少し.

2004/07/01大久保小学校の事件  小学生の殺人事件から一ヶ月. 懸念していたとおり, 子供にインターネットを使わせるなという議論も出ている. 事件の真相は依然としてよくわからない. 数日前から殺意をもち殺害方法を考えていたらしい. 妙に冷静なのが不可解. 当日も, 御手洗さんを学習室に呼んでカーテンを閉めるなどしていて, 犯行後も返り血を浴びた姿で落ち着いて教室に戻ってくる. その冷静さが謎. ホラー小説や, バトルロワイヤルという中学生の殺し合う小説から影響を 受けたのじゃないかとも言われてるけれど, 何か違う気がする. そもそもそういう小説に興味を持つようになったのはなぜなのか, それを解明しないと対策も立たないだろう. 並はずれた文才がありながら, 自分の思いを文章にではなく殺人という 愚かな行為に向けてしまったことについて, 当人はどういう自覚があるのだろうか.

2004/07/03心地よい天気  乾いた涼しい風が吹いて心地よい. 高原にいるような感じ. しかし, その割に体調は良くない.

2004/07/04母の誕生日  今日もまた高原のような心地よい風. 体調はやや回復. 今日は亡き母の誕生日, 生きていたら98歳です.

2004/07/05授業評価  大学で「授業評価アンケート」があります. 学生が授業を評価するアンケート用紙を配り, 授業時間の一部を割いて回答を記入してもらい, 集めて事務室へ渡します. 教師は回答を直接見ることはもちろん許されず, のちに事務から伝えられる集計結果だけを見ることができます. どんな評価が出るか期待と不安と半々.

2004/07/09曽我さんたち再会  曽我ひとみさんとジェンキンスさんと 二人のお嬢さんがジャカルタで再会できました. 久々の明るいニュース. テレビをずっと見続けたのは久しぶりの気がします. ジェンキンスさんの今後について難しい問題があるけれど, ご一家の幸せな暮らしが実現しますように.

2004/07/12前期最終回  前期の最終回の授業. 私にとって最後の担当になった「現代の数学とその応用」は最後の講義のあと 期末レポートを提出してもらいました. 名残惜しいひととき. もう一つの科目はあとで定期試験をやります.

2004/07/13猛暑  7日〜9日も猛暑でしたが今日もまたひどく暑く, 地球温暖化とか都市のヒートアイランドとか考えてしまいます. 夏ばてしたようで, 外出する気力もありません. 梅雨は明けたようです.

2004/07/19中央線の工事  高架化に備えたJR中央線の線路切り替え工事が 武蔵小金井駅付近だけ行われ, 今回はこの前のような混乱はなく無事に終わったと 報道されてます. いつも通るところで気になってましたが, 一安心.

2004/07/22試験問題  期末試験の問題を作るのは苦しい仕事です. 責任重大です. 引き続く猛暑の中, あれこれ悩みながら作ってきましたが, どうにか完成させました.

2004/07/23学務課へ  大学の学務課へ行ってきました. レポートで評価した方の科目については成績表を提出し, 期末試験を行う科目については問題原稿を預けてきました.
帰りの電車から武蔵小金井あたりの線路切り替え工事の痕跡を見て, その苦労を想像しました.

2004/07/26試験実施  大学へ行き「数学科教育法A」の期末試験を やりました. 問題の一部は予告してあり, 予習してもらってるので, 良い答案を書いてもらえることを大いに期待. 答案をもって帰ってきました. さあ, これから採点. 出題とともにこれもまたつらく悩み多い仕事です.

2004/07/31メールアドレス  旧メールアドレスを今日限りで 停止しました. 日に何十通も来たりしていたスパムやウィルスメールから, これでひとまず解放される見込みです.

2004/08/01スパムの来ない日  旧メールアドレスを昨日限りで停止し, 今日から新アドレスだけ使ってます. おかげでスパムメールの来ない静かさ. 何十通もゴミ箱に放り込む作業から解放されました. 昨日までとくらべて着信のあまりの少なさにちょっと不安になるぐらい.

2004/08/02ツクツクボウシ  ツクツクボウシが鳴き始めました. あの鳴き声は嫌いです. 蝉の声, コオロギの声, 木の葉の風にそよぐ音, 谷間のせせらぎの音, 打ち寄せる大波の音, 激しい雷鳴, 吹きすさぶ嵐などなど 自然界の諸々の音はたいてい好きなのですけれど, 引きつったようなツクツクボウシの鳴き方がどうしてもなじめません. 私の育った信州北部にいなかったから, なじみがないのです. しかし, おなじく北信にいなくてなじみのないクマゼミのシュワシュワシュワと 降るような声は関西に行くと良く聞きますけど, まったく苦になりません.

2004/08/07採点終わり  暑さに負けながらも採点に日々忙しく, 日記をしばらく休んでしまいました. 学期末の採点を終えて採点票に記入し学務課へ送りました. 毎度のことながら, パソコンで集計し整理し調整した点数を手書きで書き込むのは 何とかならないものかと感じてます. 採点票に合わせたフォームを試作しては見たのですがまだうまくいきません. とにかく採点作業から解放されて, ようやく私の夏休み. 薄曇りのち雨, 暑いと言っても日照りよりはましでしょう.

2004/08/12真夏日が続く  猛暑が続いて東京では「真夏日」の連続日数の 新記録が出そうだとか言ってます. 異常気象なのでしょう. とにかく暑くて暑くてたまりません.

2004/08/13体調不良  13日の金曜日だからというわけでもあるまいけれど, 食欲がなく, 何とも言い難い不快感があります. ただの夏ばてと何となく違う感じ. 思えば先月の25〜26日あたりからときどきこんな不調になります. 経験してない不快感は用心した方がいいのかも知れません. 続くようだったらお医者さんに診てもらおうと思ってます.

2004/08/14暑い  朝から暑く, まったく無風. まだ夏ばての感じはするけれど 昨日の訳のわからぬ不快感からは回復しました. ちょっと安心.

2004/08/19フェーン  晴でフェーン, ひどい暑さです. 山越えの熱風が吹いてきます. 何をする気力も出ません.

2004/08/20またフェーン  機能に続いてフェーンの熱風に 苦しめられましたけれど, 夕方になって急に涼しくなり, 体も楽になりました.

2004/08/21読書  猛暑に負けてぼんやりと過ごしてきた日々でしたけれど 土曜日の今日はようやく暑さから解放され, 珍しく仕事と関係ない読書してます.

2004/08/22散髪  朝は涼しく昼間やや暑く, 晩になって小雨. 散髪してもらったあと, 今日も仕事と関係ない読書したり, 個人的な事務処理したりして過ごしました.

2004/08/23薄ら寒い日  曇りのち小雨, 晩の気温はなんと18度. 涼しいというより薄ら寒い天気に驚いてます. 長袖に着替えて, 出張の準備など少しずつしてます.

2004/08/27研究集会を終えて  22時頃, 京都から帰り着きました. 24日(火)から今日まで, 数理解析研究所で数学史の研究集会がありました. 24の七時半に家を出発して会場へ直行し午後からの集まりに参加. 今日まで勉強してきました. 興味深い話題がいっぱいあり, 知的な栄養補給のできた気持ちです. 勉強の他にも, 久しぶりに会う人との対話など, 充実した日々. 夜は出歩く気にもならずホテルでテレビ見て「オリンピックやってたんだ!」と 思い出したりしてました. 研究会場にはもちろんエアコンがありますけど, 戸外の暑さはすさまじいもの. よく言われるように盆地特有の暑さでしょう. 湿度も高く, じっとしてるだけで汗が流れ落ちます. しかも空気が臭いのです. これは自動車の排気ガスか何かが淀んでるのでしょうか. こんな町に暮らしてる人はたいへんだろうなあと思います.

2004/08/28気温17度  土曜日の今日は曇りときどき小雨, 晩は気温17度にまで下がりました. 長袖を着てます. 天候の激しい変動に体が追いつきません.

2004/08/29寒い日  一日中雨で, 最高気温がなんと19度. エアコンの除湿では冷えすぎるので除湿器を使い始めました.

2004/08/31台風16号  昨日九州南部に接近していた台風16号が熊本県・ 大分県・山口県を経て日本海を北東へ進んでます. 朝から生暖かい強風が吹き, 昼間は晴れてさらに暑くなりました. 16時半を過ぎても最高気温32度を保ったまま気温が下がりません. 何もできぬうちに過ぎ去っていった感じの八月, それでも京都の研究集会に参加できたのが幸せ.

2004/09/01朝顔が少ない  昨日の台風16号で大風の吹いた影響か, 今朝は朝顔の花が異常に少ない. 期待した晴天でもなく, 気分の優れぬ一日.

2004/09/03長男  長男に生まれた宿命で, 何かにつけて親類から「長男の責任」ということをいわれ言外に無責任をなじられる. しかし, 夫婦二人の家庭の中では一人の男と一人の女という関係と思っていた. 妻からまで「長男だから甘やかされて育った」などと妬まれなくてはならないのか. 甘やかされたことなどないのに. 家督を継ぐ責任のある立場として長男の私だけが格別厳しく育てられたのに. 妻をもう信頼できなくなった.

2004/09/06札幌行きは断念  北海道大学で19日から22日まで日本数学会の 秋の大会が開かれる. 行くか行かないかかなり迷ってきたが, 行かないことについに決断. プログラムを見て考えてみると, 是非聴きたい講演は二つしかない. そのためだけに旅費7万〜8万の出費は高すぎるし, 観光旅行を兼ねようという気持ちにもなれない.

2004/09/10ハガキ嫌い  ハガキが嫌いなので今後はハガキを出さないで くれと, 友人から便りが来た. 嫌いな理由はわからないけれど, 好き嫌いに理由は要らない. 家族の誰かに見られてまずいことも書いてないはずで, 理由を詮索してみても仕方ない. 封書にしてくれでなくてハガキは嫌だと書いてくるのがおもしろい. そういう言い方をしても私が怒らないとわかってくれてるのだ. 言ってくれなければいつまでも気づかないことだから, 嫌いだとはっきり気持ちを伝えてくれるのはうれしい. 今まで私から送ったのは内容の長さに従ってハガキだったり封書だったりしたけれど, 考えてみるともらったのはいつも封書か, 旅先などからの絵ハガキ. 官製ハガキをもらったことがない. 絵ハガキは許容するというわけだ. ハガキは嫌だと書いてよこしたのも, 封書でなく絵ハガキ.

2004/09/11デジカメ  残暑もそろそろ終わるのだろうか. 念願のディジタル一眼レフカメラNikon D70をついに買った. とりあえず「レンズキット」つまり18-70mmのズーム一本のついてるもの. 趣味を楽しむゆとりもなかったし, 趣味を避けても来たけれど, そろそろ楽しいことも少しずつ取り戻したい気持ちになってきた. 今までのC-900では撮れなかったような写真を撮ってみようと思う.

2004/09/19学会始まる  参加するのをあきらめた秋の学会が今日から 北大で始まっている. A氏の受賞記念講演はどんな話だろう. こちらは30℃の残暑でつらいけれど札幌は涼しいだろうなあと想像する. 暑さのせいかどうかわからないが, どうも体調がすぐれない. 何となく気が滅入り, 一昨日からは頭痛もある. せっかくデジカメ買ったのに, まだほとんど撮影してない.

2004/09/20墓参  暑さ寒さも彼岸までと言うけれど, 言葉通りに暑さから解放されるのだろうか. 今日はまだまだ暑い. 連れ合いと二人でお墓参りに行ってきた. そのあとどこかへ食べに行こうかとも考えていたのだけれど, 炎天下を歩くのはつらいと言うことで駅へ直行. 食事は駅ビルの中で済ませた.

2004/09/26小雨の日曜日  一昨日の明け方から頭痛が激しく, 昨日も痛みが残っていたけれど, ようやく治まった. しかし何となく気が滅入る. 明日の月曜日から授業をやらなくてはいけないのだけれど, 予習も捗らない. 昼食は連れ合いと二人で蕎麦を食べに行った. 気分が優れなくても蕎麦の味は楽しめる.

2004/09/27後期の授業  後期も月曜日に授業を二つ担当する. 今日がその第一回目. 雨で股関節が痛み気が滅入るけれど, 耐えて講義してきた. つらいときも楽しそうに話す演技力が, 教師には必要なのではなかろうか.

2004/09/29台風接近  台風が九州南部から四国南部を経て大阪湾へ. 低気圧の近づくときによくあることだが, ひどくだるい. 午前も午後も昼寝.

2004/09/30台風一過  昨夜から明け方まで大雨と強風の音がしていた. 朝からは台風一過のみごとな青空. かなり暑い. 既に月末, これが最後の残暑だろうか. 最後になってほしいと願う.

2004/10/01新幹線開通40周年  四十年もたったのかと, 当時のことを思い出してみる. 前の年に就職したばかりで, 勤め先の大学のすぐ前のアパートで一人暮らししていた. 東京オリンピックの年だが関心なかった. 関東は大渇水で毎晩断水し, 水の確保に日々苦労していたことばかり思い出される. 「夢の超特急」と騒がれてきた東海道新幹線の開通. テレビをもってなくて情報源はラジオと新聞であった. 最高速度210km/hで走る電車にいつか乗ってみたいと思った.

2004/10/02秋晴れ  晴れて乾燥して心地よい秋晴れ. こんな天気を待ちこがれていた. 今日は庭仕事. 伸びすぎた泰山木の枝を払うため久しぶりに木に登った.

2004/10/04二週目の授業  大学の授業の日. 今学期2週目の今週もまた雨. 南岸に秋霖前線が停滞中とか, ちょっと寒い. 実習を今日から始めるつもりでそのことを告げておいたのに 学生が準備できてなくて授業の予定が狂う.

2004/10/09台風22号  朝から頭痛. 寒い. 台風は930hPaで駿河湾に入り西伊豆に上陸, 伊豆半島を横切って弱まりながら 速度を上げて相模湾, 三浦半島, 千葉市南部, 成田を経て鹿島灘へ. ベランダに置いてある物など飛ばされないように縛ったが, 幸いに風の被害はなく, 雨は激しかったけれど洪水や土砂崩れの起きる土地ではなくて安心. 台風の遠ざかるのに伴い頭痛も治まってきた.

2004/10/11休日出勤  体育の日という祝日だが東京女子大学は平日並みに授業. 出席率のやや低いのは仕方ないだろう. 先週からはじめるつもりだった実習を今日から開始して, 予想を超えるできばえに満足して帰ってきた.

2004/10/12秋霖続く  秋雨がまだ続き, 湿っぽい. 何となく気分が沈んで仕事がさっぱり捗らない. 秋晴れになってほしい.

2004/10/13湿度高い  気温は低めでひどく湿っぽい. 寒々としているのに 梅雨時みたいにじっとりと肌にまとわりつくような空気. 気分が冴えないけれど, 手紙書いたり, 実習の記録を整理したり.

2004/10/15待たれた秋晴れ  久しぶりに秋晴れになった. しかし体調はまだ優れず, 頭が痛い. 食欲の秋というのに食べたくない.

2004/10/18授業して疲れた  一昨日は曇, 昨日はきれいな秋晴れ, 今日は冴えない空だけれどひとまず晴れ. 一昨日からの精神的な疲れ (原因はないしょ) を残したまま出勤し, いつもの通り授業を二つ. 実習は今回も予想以上のできばえで嬉しい. そのあと講義を一つ. 元気なふりして授業すると終わったあとでぐったり疲れが出る.

2004/10/20またも台風  まったく台風の上陸の多い年だ. 23号が四国南岸から大阪府南部を経て京都, 彦根, 岐阜県へ. 台風の進路と地形の関係を気象情報では言わないけれど, 私は地形に関係すると信じてる. 四国南岸から紀淡海峡に進んだあたりで 中央構造線の北に入るか南に入るか注目していた. 南側で紀伊山地に入って弱まりながら伊勢湾という進路が確率高いと見ていたが, 中央構造線のぎりぎり北側に上陸しほぼ淀川沿いに進んだ. 前に同じような進路を取った台風は何号だったか, あのときは湖北から福井県へ向かった. 今回は偏西風がもっと強くなっていたのだろうか. 岐阜県へ入ったが, ここから濃尾平野へ南下するわけもないだろう. 行く手は「日本の屋根」に遮られる. ここで弱まるだろうと予期する. 降り続く雨がときおり激しくなるけれど風はあまり強くない.

2004/10/21台風の進路  台風23号が甲府盆地に進んできたという気象情報を 見て思う. 諏訪あたりを通ってきたことになる. 八ヶ岳と赤石山脈との間を抜けたわけだ. 相変わらず地形との関係で考える. 岐阜県から長野県へどう入ったのだろう. 乗鞍より南のはず. おそらく木曽御岳の南を通って, つまり木曽谷を上ってきたのだろう. まっすぐな伊那谷なら勢力を保って上れるかも知れないけれど, 木曽谷は曲がりくねってる. ここで勢力をそがれて衰えてるだろう. 甲府盆地に入ったあと関東へ来ると言うけれど, ここでまた山越えしなくてはならないから, さらに衰えるはず. そんな予想をしていたら, 北関東へ進み筑波山の南を経て鹿島灘へ出て行った. 朝まで雨で, その後も曇っていたが午後からようやく青空が見え始め, 夕方には快晴. 連動して気分がよくなってきた.

2004/10/22流感予防接種  頭痛で目が覚め時計を見たら午前三時. 起きたときも痛かったが昼ごろにようやく軽くなってきた. 朝から秋晴れ. 今日の頭痛は天気と関係なさそうだ. とにかく仕事がまったく捗らない. インフルエンザの予防接種を予約してある日なので, 午後は注射してもらいに医院へ行ってきた. これでこの冬はひとまず安心. 接種したワクチンの型と流行するインフルエンザの型が合うことを期待する.

2004/10/23新潟県で大地震  夕方に震度3〜4の大きな揺れを感じた. 夕食の支度してる家も多いだろうが, 我が家では幸い火を使ってなかった. 安全を確認したあとすぐにwebで速報を見たら中越地方つまり新潟県中部が震源. しばらくしてTVなどで震度6とか新幹線が脱線したらしいとか情報が入り始める. 長野県北部まで, 幾らか被害があったらしい. 地震発生時刻17:56. その後も余震らしい微かな揺れを感じた. 被害の少ないことを祈る.

2004/10/25授業したけれど  授業の日. あと2週間に迫ったJR中央線の 線路切り替え工事の準備の進み具合など眺めながら出勤. 中学・高校の数学の模擬授業をやらせている「実地研究」は 今回も予想以上によくできていた. 講義を聴かせるよりも実習させた方がやる気が出る. そのあと, 教育法の講義中に頭が痛み出し, 早めに終えて帰途につく. 大学前のバス停でバスを待ってるとき, 教え子の一人から「お大事に」と声をかけられてありがたい. 電車に乗ってるうちに立ってるのもつらくなってきて, 家に帰り着くとコーヒーを一杯飲んだだけで食事もせずに寝てしまった. この日記は翌日26日になって書いてます, 悪しからず.

2004/10/26寝て過ごす  昨日の頭痛は未明には治まっていたけれど, 一日中だるい. 気分が沈む. 午前中は昼寝, 昼ごろに連れ合いと外食し買物して帰ってきて, また昼寝.

2004/10/27ガスコンロ据え付け  ガスコンロの据え付けをやった. 前のが故障して二口のうち片方しか使えず修理の見込みなさそうでもあり, 連れ合いの望む性能のものをすでに買ってあった. 古いのを撤去し, 新しいのを据え付け, ゴム管を接続し, 点火してみる. これで今日から火が二つ同時に使える. きょうは頭痛は全くなくてこんな作業もできたけれど, 相変わらずなぜか気が滅入る. 原因不明で対策も立たない.

2004/10/28秋らしい天気なのに…  朝の気温が6℃と冷え込んで秋晴れ. 過去の例ではこんな天気には気分がよいはずなのに, きょうは何となく気分が優れない. 何となく気が滅入る.

2004/10/29五十肩  以前から左肩の痛かったのを診てもらったところ五十肩. 肩関節の周囲の炎症で, 五十歳ごろとは限らずどんな年齢でも出る症状だそうだ. 低周波か何かの電気を使う理学療法のあと, 内服薬と湿布をもらう. 昨日の続いて秋晴れだが, 午後から空が次第にかすんできた.

2004/10/31曇天で終わる十月  未明には激しく降っていた雨が 朝食のころにはやんだが, 夕方まで曇っていた. こんなに秋晴れの日の少なかった十月はまれだ. 猛暑の夏, そして上陸した台風の多さ, 異常気象と言えるのじゃなかろうか. 地球温暖化の傾向と関係あるのだとすれば, こんな天気の年がたびたび来るのだろう. さらに, 天気とは関係ないけれど越後の大地震. 古代だったら「天の怒り」と受け止めてお祭りか何か行っただろう.

2004/11/01十一月  月が替わって十一月, 晴を期待したけれど朝は小雨. まもなくやんだが青空にはならなかった. それでも体調は回復してきて, きょうは心地よく授業ができた.

中央線の切り替え工事の進み具合を, 出勤するたびに車窓から見ている. 限られた場所の中で軌道を敷き分岐器を設け信号機を建て架線を張るなどの 工事がひとまず順調に進んでいるように見える. 数センチの幅をやりくりした痕跡など涙ぐましい.

2004/11/02リサイクル日前日  明日の古紙回収日に備えて段ボールなどを縛ったほかにはたいしたこともできず, 何となく気分が沈む. 振り返ってみるとかなり前から気分が沈むとか気が滅入るとか陰気なことを書いてる. いけないねえ. もっと明るいことを書かなくてはと思う. とにかく, 鬱病ではない. 皆さんどうぞご心配なく.

2004/11/03文化の日  東京は晴の特異日と言われてる十一月三日. 曇のち晴, 秋晴れと言うほど澄んだ青空ではないけれど十一月と思えぬ暖かい一日. 祝日だけれど遊びに出ることもなく, ふだんと同じ一日. 毎年思うことなのだけれど, 私の心の中では「文化」と「十一月三日」とはどうも結びつかない.

2004/11/05父を訪問  病院へ連れて行くなど父の世話に行かねばならないのを 日延べしてきて心苦しかったけれど, ついに行ってきた. 朝食を取らずに五時半ごろ出発, 今朝が見かけの最接近の金星と木星の美しく輝くのを 眺めながらのドライブ. 途中で日が昇ってきて, 高速道のSAに入って朝食. 父の暮らす八郷町のケアハウスに着いたのは九時頃だったろうか. 晴れてしかもいまの季節にしては珍しく暖かい. 老人を連れ出すには好適な天気. 職員に挨拶だけしてすぐに父を車に乗せて板敷峠を越えて岩瀬町の病院へ. 三つの科を受診しなくてはならずかなり待たされるが, 久しぶりに父とゆっくり話をする機会に恵まれたわけでもある. ケアハウスの職員の心配してくれた問題は, 医師に診てもらった結果で年齢相応の衰え以上のことはないとわかり, 父も私もようやく安心. ケアハウスに戻ってそのことを職員に伝え, 少し話をしたあと帰路に就く. 夜明け前に起きて休まずにいたのでさすがに激しく眠くなる. 眠気覚ましのドリンク剤やカフェイン入りの飴も用意してるけれど, 少しの時間でも眠るのが安全のためにいちばんよい. とりあえずPAに車を入れて, 助手席の背を倒してそこでしばらく仮眠. 八郷を早めに出た割には家に帰り着いたのは遅かった. 走行距離278.7km.

2004/11/07立冬  立冬なのに暖かくて暖房も要らず, 夏物の肌着で十分. 何か異常なのだろうか. この土地に越してきた頃の十一月初旬には冷たい木枯らしにさらされ ちょっとの外出にも真冬の服装でふるえていたものだ.

授業日が明日に迫ってることに気づきあわてて予習した. まだ一昨日の疲れを繰り越してる. 若いときは一晩寝れば疲れがとれたのに, 疲れが長引いて悲しい.

2004/11/09Re: 因果な商売  王様の耳はロバの耳/Reiko Katoのお仕事日記2004年07月08日(木) 「因果な商売 」に, 医者というのは因果な商売ではないかという見解が述べてある. 患者は病気が治ったらふつう「治りました」とは報告に行かないから, お医者さんの達成感や満足感はどこで得られるのだろうかという疑問. 命に関わるかも知れない難問に取り組んだ診療が患者にどんな結果をもたらしたか知り得なかったら, 医療という仕事に対する意欲が失せはしないかと気になるという趣旨.

読んで, 私も同じように感じた. そして, 教師もまた同じ意味で因果な商売と思った. 教育には, 授業の感想とか試験の点数とかすぐ見える成果もある. しかし, 私の目指してるのはそんなものではない. 教え子の生涯に何かを残してやりたいと願っている. 授業に出ていた学生も学期が終わればふれあう機会もほとんどない. 卒業してしまえば何の音信のないのがほとんどである. さびしいことである. 私の知りたいのは授業の直後のことでなく, 教え子たちの十年後, 二十年後, 三十年後の人生にどんな影響の残るかということ. 知識は忘れてもいい. しかし考え方や感じ方について何かの残っていることを望む.

私自身の過去を振り返ってみて, 高校生のときにはただふつうの授業と思って受けていたものが, 時のたつほどにありがたく思えてくる. 数学の先生の言葉はいつまでも心に残り, 大学四年のゼミを選ぶときにも, 大学院で専攻分野を決めるときにも, 導きの一つになった. 私が数理論理学者になれたのは一つには高校の数学の先生のおかげである. 恩義に報いるためにそのことは先生に是非伝えたいと思って, 学会出張の機会を利用して信州へ恩師を訪れ, 教わって以来四十何年ぶりにいろいろ話した. 先生が「教師冥利に尽きる」と言って下さったのは私にも嬉しかった. 私もまた教え子の心に一生残るようなことを言いたいし, 学生が私の言葉をどう受け止めてくれたか半世紀後のことを知りたい.

さてKatoさんはサイトの表題28歳OL。にあるとおり, 数学の専門家ではない. しかし旅先の風景に 複素数や四元数のみごとな説明を書いている. Katoさんに数学を教えた先生がこれを見たらどんなに嬉しいだろうか. 「旅先の風景」は恩師へのすばらしい恩返しだと私は信ずる.

思い出の先生に引用されてます☆

2004/11/13天然ダム  中越地震で天然ダムができている. 土砂崩れが起きて, 崩れた土砂が川をせき止めてしまった. そのまま安定して湖になって残る例もまれにはあるけれど, たいてい決壊して下流域に被害をもたらす. その対策をここで論じようと言うのではない. 「天然ダム」という呼び方に反対意見があるというのがまったく意外で, それについて考えてみたいのである. 反対の理由はよくわからないのだけれど, 「天然」は美しく貴重なものであるとやら言われているようだ. 天然, 自然をなめてはいけない. 台風も地震も噴火も天然の現象. 美しい面もあるけれど恐ろしい面もある. そのあたりまえの事実を忘れてる, 否, 敢えて無視してるのではないか. 雪国育ちの私は, 雪景色の美しさも大吹雪の恐ろしさもともに, 小学校に入る頃から実感としてわかっている. 自然が美しく優しいだけのものでないことを認めなくては生きていけない. 土砂崩れで川のせき止められたのを「天然ダム」と呼ぶことに私は賛成する.

2004/11/14Re: 国歌と国旗と天皇陛下の言葉  二週間ばかり前の 女医繭奈のお気楽な医療日記の 2004/10/30, 国歌と国旗と天皇陛下の言葉について納得できない点がある. 国歌や国旗について繭奈さんがどんな意見を持っていようと, 関心もないし, それについて論じようとも思わない. 問題は, 繭奈さんが国歌や国旗や愛国心について意見を述べたあとの, つぎの言葉.

自国民や自国の先人を非難する国の教育は間違っていると思う。日本人として、日本の行動が間違っていると思うなら、速やかに他国籍を取り、日本について自分の主義主張をするべきだ。もしくは、日本人をやめる、つまり死ぬしかないと思う。

異なる意見の人たちを排除する「勝てば官軍」的な思想も好きではないが, 私が衝撃を受けたのは, 日本から出て行くか死ねという考えを 医師が持ってることだ. 医者が政治的に中立であれなどと言うつもりはない. 医師といえども意見を持ちそれを表明するのは当然の権利だ. しかし, 医療に携わるものが生命についてこんな考えをもっていいのだろうか. こういうお医者さんと, 医師対患者という関係で向き合うことができるだろうか. 政治的意見と診療とは別だと言われるかも知れない. それでもなお, 私は恐怖を感じる. 患者としてこのお医者様の診療を受けたくないのが, 正直な気持ちである.

2004/11/15マクロレンズ  昨日までの大学祭の後片付けのため今日は休講日. デジカメD70用に念願のマクロレンズを買った. タムロン90mm, 1/2.8. これでようやく小さな草花など撮れる. 趣味を離れていたけれども, そろそろ趣味に復帰しようかという思いが, 少しずつ実現に向かってる.

2004/11/22頭が冴えない  晴れて暖かいのに, 頭はどんよりと曇り. 授業をしたけれど何となく満足感がない. 疲れて帰ってきた.

2004/11/25何もしない  風邪だろうか. 昨夕から寒気がしていたが, 朝から頭痛と腹痛. 何もせず家で過ごしてしまった.

2004/11/27学会  科学基礎論学会が今年から秋の例会を開くことになり, 今日はその第一回. 一昨日は風邪気味だったけれど快復してきたので, 思い切って三田まで出かけた. 三田は久しぶり. 教え子の発表などを聴いてきた.

2004/11/29今月最後の授業  晴れたけれど, 予想ほど寒くない. それでも, 授業に大学へ行ったら暖房が入っていた. 来月に備えての試運転かも知れない. 学生に模擬授業をさせていて, 先週はそれを聴く集中力を維持するのが辛かったが, 今日は集中して聴けた. いつもながら, なかなかいい授業をやってくれる.

2004/12/02研究会  関孝和の研究について話を聴きたくて 「アジア数学史セミナー」に初めて参加してみた. 日帰りできる会場で開かれるのがありがたい. ちょっと久しぶりに数学史の話を聴いて, みたされた気分で帰ってきた.

2004/12/05暴風雨去って  昨夜通過した台風なみの低気圧の暴風雨. ここでは風は大したことなかったが, 麓では吹き荒れたらしい. 雨の音だけが夜中に激しかった. 朝には雨が止んでいて, 台風一過みたいな青空. 低気圧の影響か, なんと最高気温22度の暑さ. 陽当たりのよい南向きの部屋は暖房無しで室温27度になった.

2004/12/06授業の日  晴れて暖かいこんな陽気の日には教室で講義するよりも 校庭の芝生に座って討論する方が楽しいだろうなあ, などと空想しながらいつもどおりに授業してきた. 実習も講義も順調に進んだ. 帰るころには日が沈んで風が冷たくなってきてちょっと寒かった. 楽しく授業できた割には疲れた.

2004/12/08日米開戦の日  1941年に米英との戦争を始めたこの日. 毎年この頃になると思い出すことがある. 今年もまたその嫌な事件が思い出される. ここに具体的に書かないけれど 和田登著「少年の森の物語」にも 和田登著「悲しみを喜びに変えた信州人」にも 描かれていて, スタジオVARIOの劇「少年の森の物語」でも その出来事が舞台で演じられてる. いつか自分の文章としても書き留めておきたいと思う. 上野駅出札係への恨みは決して忘れない.

2004/12/13授業  幾日か前に週間予報で小雨と言っていたが心地よい快晴. 日向は暖かいが日陰に入ると風が冷たい. 数日来, 頭が痛かったりして気分のすぐれぬ日が続いてきた. しかし, 今日は気持ちよく授業ができた. 講義のとき年齢69歳と打ち明けたら驚きの声が上がっていた. さあ, 今年の授業はあと一回.

2004/12/15師走半ば  曇, 寒い. 今年最後の月も既に半分が過ぎてしまった. 書かなくてはならないのに延び延びになっていた手紙をようやく書いたりする. 父の入院などで忙しく, 昨年から手紙の返信や事務的な手続きなど様々なことが 順送りに遅れてきてしまっている. この湖畔日記も遅れてるものの一つ. 手紙の遅れた言い訳とお詫びを書いたりしてると時間がかかり, ますます遅れてしまう. その遅れからどうにか脱却できそうな見通し. ウェブサイトの更新もやや捗る.

2004/12/20仕事納め  曇. 東京女子大学の今年最後の授業を無事に終えた. つぎは来年1月17日. 帰りの中央線は約10分遅れ.

2004/12/23合唱を聴きに  以前の教え子の学生が, 参加している合唱団の演奏会に招いてくれた. 家から二時間ほどかかる会場なのだけれどせっかくの招きに応じて聴きに行って楽しんできた. 現代曲はどうもわからないけど古典はすばらしかった. 音楽会に行くのは何と久しぶりだろう.

2004/12/24クリスマスイブ  晴, この冬になって最も寒い0℃. 連れ合いと二人だけで静かに祝うクリスマスイブ.

2004/12/26年賀状を出した  晴ときどき曇. 年賀状を完成し投函.

2004/12/30私的五大ニュース  年末にあたり今年の五大ニュースを考えてみた. ただし世界のニュースじゃなくて個人的なこと.

  1. 私をモデルにした「少年の森の物語」の舞台上演.
  2. 和田登著「悲しみを喜びに変えた信州人」発刊.
  3. 股関節亜脱臼60周年.
  4. 初就職40周年.
  5. 趣味を断っていたけれど, 少しずつ趣味に復帰.

2004/12/31雪が積もった  一昨日は初雪だったが, 今日もまた雪. ちょっと積もってしまい融けそうにないので夕方の最悪のときに雪かき. 温度がもっと低ければ雪は扱いやすいし, もっと高ければ融けてしまう. しかし, シャベルに粘っこくひっつく温度. こんなときの雪かきは力を浪費する仕事だ. 今夜は腰や脛が痛い.

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