<2日目> 首都から古都へ | |||||
Prev | Next | to the Index |
- ●1999年11月6日(土)
- 7:00 起床。洗面を済ませて、朝食です。バイキング形式でしたが、いろいろと美味しくて、つい、いっぱい食べてしまいました。特にソーセージが美味しかった…
- 9:00 出発。このカサブランカは、また最終日に観光することになっていて、今日は、これから首都のラバトへ向かいます。カサブランカから高速道路で、1時間半くらい、ちょうど、左手に大西洋を臨みながら、道を北上します。
- 10:30 ラバトに到着。首都だからというわけでもないのでしょうが、国旗が至るところに飾ってあります。聞けば、今日は「緑の行進記念日」という祝日なんだそうで、それであちらこちらに国旗が飾っているわけです。太陽の光に輝くいくつものモロッコの国旗は、鮮やかできれいですね。
- そして、私達はまず、王宮へ向かいます。王宮ということで、国王様はいらっしゃるのかと思ったら、今日は先程の「緑の行進記念日」なので、マラケシュの方へ行っていらっしゃるのだそうです。ということで、国王不在なのですが、それでも、さすが、衛兵が、しっかりと宮殿を守ってはります。写真撮影も可能でしたので、撮らせていただきました。で、建物の方はというと、白の壁と緑の屋根の色の対比が美しいですね。近くには、国王が金曜日に祈祷に行かはるという、アルファ・モスクもあり、そこも一緒に見ましたが、こちらも同じ彩色がされています。イスラムの寺院というと、神戸にもありますが、どちらかというと、厳格で重々しいといったイメージがあったのですが、ここのモスクは、何か、明るくて、むしろ開放感があるように思います。これもモロッコというお国柄なのでしょうか。
これが首都ラバトの王宮だ! →
- 11:15 王宮から移動してきて、ムハンマド5世の霊廟へやってきます。ムハンマド5世は、前々国王。そして、ここに一緒に、前国王のハッサン2世の棺もおさめられているのです。ということもあってか、やはり、ここにも衛兵が立っていますね。でも、彼等も撮影可、でしたので、何枚か、一緒に撮らせていただきました。真紅の鮮やかな衣装を身につけた、格好のいい兵隊さんです。そして、廟の中へ入ります。石棺に礼を捧げた後、上を見ると、その天井の豪華さに目をみはります。鮮やかなモザイクに、周りの彫刻の素晴らしさ! その美しさに、しばし見入ってしまいました。
ムハンマド5世の霊廟の外にも素晴らしい彫刻が。 ムハンマド5世の霊廟の中の天井の素晴らしさ!
- 続いて、同じ敷地内にある、ハッサンの塔に向かいます。未完の尖塔なのだそうで、本当なら、これの2倍の高さの塔になるはずだった、とのこと。こんな大っきい塔を建てるなんて、さぞや、これを建てた時の国王、ヤクーブ・マンスールの権勢というのも強かったのであろう、と思われます。彼の王朝は、ムワヒッド朝。何でも、リビア東部からマグレブ諸国、それにスペインのアンダルシア地方までが、その版図となったそうで、ほんと、一大帝国のようですな。塔の前庭にも小さな塔がいくつも並んでいて、それらも合せて、ここに大寺院を建立しようとしていたのでしょう。完成していたら、モロッコ一の寺院になったのでは、と思うと、ちと残念な気もします。
- そして、またバスで移動して、ウダイヤ門の方へやってきます。ここから、メディナ(=旧市街。モロッコの都市は、新市街と、この旧市街とから構成されている)の散策となります。門の中に入ると、ウダイヤ庭園となり、それまでのイスラムの雰囲気とは異なる、どこかアンダルシア地方のような雰囲気が漂っています。ホワイトとブルーの彩色がされた壁が美しいですね。小さな路地が向こうへと続いていて、とってもお洒落な感じです。歩いていると、そばに物売りのおじさんがやって来て、アクセサリーを土産にどうか、とすすめてきます。…随分と熱心ですね。(^^; その熱心さにおされてか、妻も2点ほど、気になるものがあったようで、しばし、値段交渉。「This one and this one for one thousand yen?」(おじさんの方から、日本円OKと言うてきたので、こちらから値段を提示してみた)「…OK!」(向こうは半ばあきらめたよう…) 結局、ファティマの手(ファティマとは、預言者ムハンマドの4女で、ムスリムにとっては理想の女性であり、その手を象るものを持つことにより、悪魔から身を守ることができるのだそうな。)を象ったペンダントと、モスクの上等にある5つの玉を象ったペンダント(?)の2つを、日本円1千円で買うことに成功したのでした。特に後者の方は、それだけでも1千以上はするであろうというようなものだっただけに、そこまで値切ることができて、まずは嬉しい買い物となりました。
メディナの中の風景、どこかお洒落な雰囲気が…
- そして、狭い路地の坂をくねくねと上っていくと、大西洋を見渡せる広場に出ます。大西洋! 初めて見る大西洋は、波がどぉん!と砂浜に押し寄せてきて、荒々しく、力強くて雄大な印象です。しばし、ほぉっと見とれているのでした…
- 13:00 大西洋岸を歩いてきて、レストラン「BORJ EDDAR」さんへ。ここで昼食です。ちょっと高級なシーフードレストランで、今回のメニューは、シーフードサラダにシーフードの揚げ物、パンとデザートです。私達は、それにワイン(ハーフ)をつけました。「SEM ILLANT」という白ワインで、なかなか美味しかったです。
大西洋を望む…
- 14:30 ラバトを後に、メクネスへ向かいます。モロッコの大地の中をバスで走っているということをはっきりと感じさせてくれるような風景が、車窓に続きます。ちょっとした丘陵地帯を走ることになったのですが、地平線の向こうまでずぅっと続く丘陵に見とれながら、バスに揺られていました。
- 16:15 途中、トイレ休憩。だだっ広い高原の中の土産物とかを扱うようなお店で、思わず、アイスを買って食べてしまいました。モロッコのアイス、なかなか美味しいものでした。(まわりのチョコレートがぼろぼろとこぼれてしまったけど。)
- 17:00 メクネスに到着。古都メクネス、まずはムーレイ・イスマイル廟へ。非ムスリムでも入ることのできる廟で、名前のとおり、ムーレイ・イスマイルのお墓のあるところであります。彼は、太陽王ルイ14世に対抗した、アラウィー朝の王で、ここメクネスを首都として定め、現在まで至るアラウィー朝王国の土台を築き上げた人物だそうです。それだけに、その廟も実に素晴らしいものです。特に、ここでもやはり、天井のモザイクや彫刻が素敵なんです。こんな細かなものをどうしたら作り上げられるのだろう…と思ってしまいます。さすが、イスラム文化の最高傑作と言われるわけです。
ムーレイ・イスマイル廟の中の様子。とにかく、むっちゃきれいだった…
- そして、モロッコで一番美しいとされる門である、マンスール門へ。と言うても、ここはむっちゃ人が多くて、ゆっくりと見ることはできません。ちょうど、この門の向かいがパディーム広場になっていて、しかも、夕方、仕事を終えた人々が繰り出して来ているのです。車の往来も結構、激しくて、ここは無法地帯か?というような状態。門を見た後、少し、広場をうろつきましたけど、あまりの人の多さに、早々にバスへと戻るのでした。
- 18:00 ホテルにチェックイン。今日のお宿は「Transatlantique」さん。新市街の方の高台にあるホテルで、メクネスの街を見下ろすことができます。部屋の窓から、或は庭からの眺めは、なかなかなものです。夜の暗闇の中に、ぼぉっと浮かび上がるいくつものモスクのミナレットが印象的です。
- 19:30 夕食。メクネスと言えば、やはりワイン。ということで、赤ワインがツアーの方からプレゼントされます。「BENI M'TIR」という銘柄で、結構、さらりとして飲みやすいワインです。私達は、せっかくだから、ということで、白ワイン(ハーフ)も注文してしまいました。「KSAR」というものでしたが、こちらは、ちょっと、私の口には合わなかったみたいです…(>_<) 料理は、野菜スープとグラタン、肉のソテーにフルーツという内容。特にフルーツ(オレンジやプルーン、りんご等)が美味しかったです。
- 23:00 入浴も済ませて、ちょっと疲れがたまってきたのか、ばたん、と眠りに就いてしまいました…
← 前へ ▲ もくじへ → 次へ