<6日目> アトラスを越えて | |||||
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- ●1999年11月10日(水)
- 7:00 起床。今朝も、朝食はちょっと控えめにしておいて、そそくさと準備をします。ビュッフェに並んでいるものって、結構、美味しそうなものばかりなんですけどね…
- 8:30 出発。今日はフェズを出て、いよいよ、アトラス山脈を越えて、南モロッコに入る日です。バスはフェズから、ずぅっと南下していくことになります。アトラス山脈を越える、というのもいくつかのルートがあるようで、今日、たどることになるルートは、モワイヤン・アトラスを越えるルート。このルートは、風景の変化を存分に楽しむことのできるルートなんだそうです。どんなふうに変わっていくのか、楽しみです。
- 9:30 イフレンに到着。ここでトイレ休憩です。このイフレンの街は、とてもここがモロッコとは思えないほど、欧風化されていて、さながら、ヨーロッパのリゾートのよう(って、ヨーロッパのリゾートなんて、この目で見たわけじゃないんですけどね…)。モワイヤン・アトラスの山中にあるので、気温も涼しく、避暑地として、名高いところなんだそうです。紅葉した街路樹がきれい。
イフレンの町並み
- 10:30 バスはさらに山の中に入ってきて、杉の木の林に入ってきます。うっそうとした杉林の中を、バスを降りて、しばし散策します。拭き抜ける風が涼しい…と言うより、むっちゃ寒いです。結構、標高も高いところに来ていますし、フェズ市内とは全然違うのだ、ということを実感します。でも、こんなに深い緑もあるんだということは、イメージ的になかったので、ちょっとびっくり、でもあります。
ひんやりとした針葉樹林の中を行く。
- そして、バスは更に標高の高いところへと登っていきます。風景もまた変わって、荒々しい山肌が見えるようになってきます。まさに山岳地帯という感じの寒々とした風景が続きます。峠を越える辺りで一度、写真休憩になり、バスを降りましたけど、むっちゃ、寒かったです…
峠の標識
- 12:30 ずぅっと山を越えてきて、ミデルトに到着。ここで昼食です。お店は「Kasbah Asmaa」さん。川で獲れたマスの料理が名物なんだそうで、その塩焼き(?)みたいなのがメインです。お腹の調子とも相談しながら、ちょっとだけいただきました。あっさりとした味付けで、これは美味しかったです。全部食べたかったけど…(>_<) あとは、その前に出てきたオムレツもなかなか、さっぱりしていて、食べやすかったです。他の皆さんも同じようなことをおっしゃっていて、ここの食事が一番、日本人には美味しく感じられるようです。
- 13:30 ミデルトを後に、さらに南下していきます。見ていると、いくつも山々が重なり合っていて、ひとつの山を越えたかな、と思うと、そこにだだぁ〜っと高原帯が広がり、その向こうにまた別の山が見えているんですね。いったい、いくつの山が重なり合って、このアトラス山脈を作り出しているのか、と思います。何とも、壮大な山並です。
- 14:30 そうした高原帯を抜けると、今度は、右手にズィズ川の流れが見えるようになります。ほどなく、このズィズ川の作り出した峡谷に着きます。荒々しい断崖絶壁が重なり、その下を川が流れている、その眺めは素晴らしいものです。注意して見ると、地層が複雑にしゅう曲しています。大昔には、かなり大きな地殻変動があったのでしょうね。地学を勉強する人には、なかなか興味深いところなのではないかしらん…?
素晴らしい眺めのズィズ峡谷
- 15:30 アトラスをずぅっと下ってくると、車窓の風景はがらりと変わり、荒涼とした大地が続くようになります。どこまでも続く平原、その上には、ただ、ごつごつした岩が所々に転がっているだけ。木も生えているとは言うても、その背丈はごく小さく、見るからに乾燥しているということが分かります。そうしていると、エルラシーディアに到着、トイレ休憩です。この辺まで来ると、本当に、南モロッコ、乾燥した大地、という感じが強いですね。ひたすら続く、荒涼とした大地をぼぉっと眺めているのでした…
荒涼とした大地が続く… オアシスの緑を眺める
- 16:30 エルフードに到着。はるかかなたにはサハラの砂漠の砂丘が見えていて、ついにここまで来たか、という感じです。で、ホテルに入る前に、ちょっと寄り道を、ということで、石を切り出して加工している工場の見学へ。石と言うても、アンモナイトとかの化石のことです。太古の昔には、この辺りも海の底だったということの証として、こうした化石がごろごろと出てくるんだそうです。ちょっと山へ行って、石を掘れば、化石がいくつも入っているんだそうで、地質学の好きな人には、たまらない場所かもしれません。そして、そうした石を加工してのペンダントとかのアクセサリーも、ここで販売しているのですね。有名なのは、砂漠の薔薇。赤い石の結晶のようなもので、これが薔薇の花のように見えるんですね。大っきいものから小さいものまでいくつか置いてあって、大きいのをどぉん!と買ってはる人を横目にしながら、私達も、ごく小さいものを一つ買いました。買って、どこに置こう?ということは、この際、考えないことにしましょう。(^^;
はるか彼方は、サハラの大砂漠… 幻想的な日没の風景
- 18:00 ホテルにチェックイン。今日のお宿は、「Hotek Salam Erfoudo」さん。砂漠地帯だというのに、大きなプールがあるのには、ちょっとびっくり。
- 19:30 夕食。まだお腹は本調子じゃありませんから、今夜もごく少量。でも、ビュッフェに並んでいるものは、やはり、どれも美味しそうなものばかり… クスクスも食べてみたかったな。
- 22:00 明日に備えて、早々に寝ます。
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