2003年 9月 27日
走行距離 21,394Km
作業内容 オイル交換
前回の交換が3月9日、走行距離16,341Kmなので、約7ヶ月、5千キロ走行している。オイルの汚れは左画像のとおり、適度に汚れている感じである。オイル消費量は、一度もオイルの継ぎ足しを行っていないにもかかわらず、ゲージ半分あたりに位置しているからきわめて優秀だ。
そういえば、以前このゲージのMinからMaxまでの間は何リットル入るのだろうか疑問をもち、次回のオイル注入時に計量測定しようと考えていたが、今回も忘れてしまった(笑)。
ご存知の方はメール(鼻血BBS)に情報を頂ければありがたい。
さて、今回使用したオイルは毎度お馴染みのセレニアレーシングである。購入したショップもお馴染み木場にあるRACさん。価格は3,500円/2L。今回はエレメントの交換は見送ったので2Lだけ購入した。2Lで足りるか少し心配だったが、ちょうどゲージのMax位置まで注入できた。
2003年 9月 27日
走行距離 21,394Km
作業内容 ミッションオイル交換ミッションオイルを交換する。整備点検簿を見る限りでは初回1500キロ点検時以降交換していないから、約2万キロ走行したことになる。サーキット走行を愉しんだり、頻繁に峠を攻めるストリートファイターでなければこまめに交換する油類では無いが、作業がそんなに面倒じゃないから2〜3万キロを目安に交換したい作業である。ちなみにオーナーズマニュアルでは12万キロ、もしくは2年毎交換と明記されている。
さて交換作業についてレポートする。まず車をジャッキアップしてアンダーカバーを外す。アンダーカバーの外し方はバトルガ3を参照願いたい。ミッションオイル交換は、そのオイル量を注入口から溢れ出す油面での位置で決めるので、出来れば車体は水平に持ち上げたい。フロントだけを持ち上げた姿勢でのオイル注入量はどうしても多めになってしまう。もちろん小生はガレージジャッキでフロントアップ(爆)。
カバーを外すとオイルパンの右側にクラッチケースとミッションケースが現れる。ミッションオイルを注入・排出するホールは左画像の赤丸印の2箇所である。上(向かって左)に位置するのが注入口。フィラープラグで蓋をされている。下(向かって右)に位置するのが排出口。ドレンプラグで蓋をされている。この両方を外せばよい。
まず、フィラードレンから外す。別にどちらから外しても良いが、あえてこちらから外す理由はいたって簡単。もしもドレンプラグから外しオイルを抜いたあと、注入口のフィラープラグが固着して外れなかった場合は、オイルは二度と注入できなくなり走ることが出来なくなるからだ。事実このフィラーキャップ(ドレンも同じ)はシールパッキン(液体ガスケット)が使われオイルリークを防いでいるので、緩めるのにかなりの力を必要とする。
フィラードレーンはヘックスレンチで外す。サイズは12ミリである。上記の通りかなりのトルクが必要なので、小生の場合は1/2ヘッドのブレーカーバーを使った。潜りながらの作業にはこの手のツールは有難い。間違っても締めこまないように!。時計反対方向で緩む。
フィラープラグが外れるとフロントだけを持ち上げた姿勢なので、オイルは漏れ出す事は無いが、折角だから穴に指を突っ込み油面位置を確認しておこう。 注入時のオイル量の目安に・・・と、計画していたが、実際指をいれて油面の位置などまったくわからなかった。企画倒れ(笑)。どうも歳をとると面(ツラ)の皮同様指の皮も厚くなり、感覚が鈍くなるようである。次回は火傷するくらいの熱い状態で指を入れてみようかしら(笑)。
次にドレンプラグを外し、オイルを抜く作業に入る。ドレンプラグのサイズは10ミリである。フィラーとのサイズの違いはわからない。なぜだろう?。このドレンもフィラー同様シールパッキンが施されているので強いトルクが必要だ。
さて、ドレンに10ミリのヘックスレンチをあてがおうとしたところで問題が発生する。左の画像をご覧頂きたい。ドレンプラグを抜く方向に何故かわからないが、ミッションケースの蓋(?)が壁となっている。そのクリアランスはわずか20ミリ。これじゃ一般の工具をドレンに差し込む事は無理である。イコール緩める作業は不可能だ。
そこでちょっとしたSST(専用工具)が必要となる。どのようなものかというとヘキサゴン(6角)の短い奴である。クリアランスを考え20ミリ以内の細切れにした6角レンチを作りドレンに差込み、突き出た部分にメガネレンチを掛けグリッと回してやる。
このSSTを作る作業は簡単だ。L字のヘックスレンチを購入して、グラインダーで15〜20ミリの長さで切ってやればよい。左画像が作業風景を写したものである。火花飛ばしてますよねぇ〜(爆)。切断する際はかなりの騒音が発生するので近所迷惑にならないように注意しましょう。といっても切断するまで3分とかからない。あっという間に切れてしまう。鉄ノコでシコシコ作業する事を考えればかなり楽である。あまりにも簡単に切断できるので近所迷惑など考えず、調子にのって複数個作ってしまった。もし必要とされる方がいらしたらメールをください。差し上げます。あっ、上記のオイル量の情報をご提供いただいた方にはもれなく贈呈!(←ますます情報が来なくなるって)(笑)。
・・・とまあ、真剣にSSTを製作する画像までアップし説明しているが、これらのちょっと危険で近所迷惑な作業を行わなくても、市販されているある物 を使えば、十分用足りるのだ。
左の画像がそのある物である。「高(たか)ナット」と言います。ご覧の通り通常のナットをロングにしたものである。本来の用途はボルトとボルトを繋ぐ繋ぎ手として使われる。サイズも材質も色々あり、サイズは15ミリ〜長いものでは500ミリもあるという。
ちょっと大きなホームセンターや東急ハンズあたりで購入できる。ちなみに小生の住んでいる近所のホームセンターには20ミリ以下が見当たらず、今回は親友K氏からの頂いた。とても感謝しています。
今回購入した(いや、厳密には購入していただいた)高ナットのサイズは20ミリ。ドレンと壁のクリアランスぎりぎりだったが、何とかドレンに差し込む事が出来た。
高ナットがドレンに差し込めたら、ドレンから突き出た部分にメガネレンチをかけ手前から向こう側に強く押す(時計反対方向)。ある程度緩んだらこの高ナットを抜き、ねじ山を潰さない様にウエスをあてがいプライヤーで緩めていく。高ナットをつけたままでドレンを緩め続けると対面した壁とのクリアランスが無くなり、今度は高ナットがつっかえ棒になりドレンはそれ以上に緩まない。
左画像はドレンプラグを抜きオイルを排出している画像である。結構勢いよく流れ出すので受け皿の位置には注意すること。といっても今回の作業は事前に走行し、ある程度オイルを温めた状態で行った。ミッションオイル自体はエンジンオイルより硬いので、冬場の交換はこのように気持ちよく抜けないので、抜き切るまでは時間がかかる。
左画像は外れた2種類のプラグを写したものである。左がドレンプラグ(10ミリ)。右がフィラープラグ(12ミリ)である。ドレンプラグにはたいてい磁石が付いていて、擦れ合うギアから出た鉄粉を吸い付けているものだと想像していたが、小生の156にはそれが無い。これがデフォルトなのか、つけ忘れなのかわからない。もしドレンを外した経験のある方がいらっしゃったら情報を頂きたい。
両プラグはご覧の通りシールワッシャーのないイモネジタイプである。そこで左画像の通りホームセンターなどで売っているシールテープ(200円程度)をねじ山に巻きオイルの漏れを防止する。テープは二巻き程度でよい。「ケッ、テープなんか水道管修理じゃあるまいし、使えるかいッ!」なんて思われる職人さんは、液体ガスケットを使いお洒落に作業しても良いかもしれない。
プラグの準備が出来たら、まずドレンプラグから締付ける。作業は外す作業の逆を行えばよい。イモネジタイプなので締め付けトルクには要注意。基準トルク値がわからないから外す前のドレンの出っ張り具合に近いところで締付ける。今回はやらなかったが、外す前にドレンとケースにマーカーしておけば良かったかも知れない。マーカー位置とドレンの出っ張り具合である程度元の締め付け位置まで戻すことが出来る。
ドレンプラグがセットできたらミッションオイルの注入作業を行う。今回使用するミッションオイルはMOTUL社製のGEAR300である。購入したショップは毎度お馴染みRACさん。156には2L必要なので1Lボトルを2本購入。確か2,500円/Lだったと記憶している。
このオイルのスペックは以下の通り。
特長 100%化学合成 エステルベース
マニュアルトランスミッションオイルSAE粘度/DOT規格 75W90 適合規格 API GL4/GL5 & MIL-L-2105D このボトルはなかなか上手く出来ていて、注入口を引っ張れば先端がノズル状に伸びるようになっている。したがって注入器具を準備する必要が無い。注入器具などと言っても、たいていはホームセンターで買ってきた灯油ポンプを使ってシコシコ注入しているが(笑)。
ミッションオイルは結構硬いので、注入中ギアの隙間にすばやく浸透させ、すばやく適量を注入する為には、注入する前にあらかじめオイルを暖めておくと良い。左上画像は湯煎している様子を写したもである。
左画像はフィラーから注入している様子。ある程度注入できたら注入口からオイルが漏れ始める。注入口の高さまで油面が上がれば基準値量である。156のミッションオイルは2L必要とされているが、実際に使った量は1.7Lであった。抜け切れていないのだろうか。それとも入りきっていないのだろうか。前者なら良いが、後者ならちょっと問題だ。
最後に、ウエスでこぼれたオイルをふき取りフィラードレンを締め付ければ、ミッションオイルの交換作業は終了である。あとはアンダーカバーを装着すればよい。交換後の変化は・・・ ううぅう〜、セレだからまったくわからない(笑)。交換すると偶に、バックギアが入りやすくなったでしょう〜等と言われることもあるが、もともとバックギアもたいてい1回でスパッと入るから変化はまったくわからない。悪く言うとなんとも交換甲斐の無いミッションだが、いい意味信頼性の高いミッションなのである。やっぱりこの156はアタリなのかもしれない。