Alfa Romeo 156
The Battle of Garage 23


 2004年  4月 11日
  走行距離 25,345Km
  作業内容 風向調整フラップ動作不良

 夏を目前にし、気になっていたトラブルの修理を行なった。トラブルの内容はエアコンの風向調整ができなくなるというものだ。たぶん風向調整をおこなうフラップの動作不良である。動作不良といってもフラップが完全に動かなく (たとえば164のデフロックなど) なったわけではない。正常時の風向調整はインパネの切り替えスイッチで5段階 【足元】 【足元&前面】 【前面】 【足元&デフ】 【デフ】 の調整が可能である。今回のトラブルは、【足元】 と 【足元&前面】 の吹出し切り替えはおこなえるが、【前面】 (いわゆる顔射/笑)に切り替わらないのだ。確認はしなかったが、多分デフへの切り替へも不可能だったかもしれない・・・。冬場はあまり気にならないトラブルだが、これからクーラーを使う夏場において、冷風が全開で顔射されないと思うとちょっと耐えれない。

 保証期間が僅かに残っているので、ディーラに持ち込み修理してもらっても良かったのだが、ブロアモーターは生きているようだし、切替も偶に治ったりするから、きっとデッキを社外品に交換した際の配線の取り回しが原因なのだろうと推測し、まずは自分で作業してみようと思った。たぶん、フラップを切り替えるラダーのようなものに、配線が接触し、その動きが渋くなっているのだろうという安易な考えである。
 左画像がデッキを引き出した状態を写したものである。デッキ裏の配線はごらんの通りかなりボリュームがあり、ラダーが有るとしたら接触していてもおかしくない。とりあえずデッキと外せる配線をすべて外して、インパネの内部を覗きながら風向調整を行なってみた。

 結果はまったく問題なく動作する。やはりデッキ裏の配線が原因しているようである。それではと、フラップを稼動させるためのラダーを探す。いろいろ探したがそれらしいものが表面にはない。左画像は多分そのラダーであるが、もちろんカバーによって動作を保護されている。ちなみに画像を説明すると、上部画像が風向を前面にしたときである。なんとなくフラップが持ち上がっているような感じである。そして下部画像が足元に切り替えた状態。
 さて困った。デッキ裏の配線がこんなところに入り込むことは考えられない。
 目視して可動している部分はこれしか見当たらないので、この部分に配線類があたっているのだろうか。兎に角配線がこのあたりにあたらないよう、なるべく左下に押し込んだ状態でデッキを再設置した。さて、風向調整は?。やはりダメ。足元2段階は切り替わるが、前面には切り替わらない。

 デッキを付けたり外したり、いろいろ試した末に何となくわかったトラブルの原因は以下のとおりである。
 左画像をごらん頂きたい。黒いパネル(ダクトボックスと呼べばいいのだろうか?)が見えるが、このパネルの向こう側でフラップが風向を切り替えていると推測できる。このパネルは、ちょうどデッキが収まる裏側に位置している。どうやらデッキの設置の際に、デッキがこのパネルを押しているようなのである。パネルは意外と華奢な作りで、手で押すと簡単に歪みが生じる。試しに手で少し押した状態で、フラップの動作を確認したところ、同様な症状(前面には切り替わらない)が確認できた。

 原因がある程度特定できると、後はデッキ設置時に、デッキとパネルのクリアランスをいかに保つかが解決策となる。その為には、配線類をパネルとデッキの隙間に挟まなく逃がしてやる必要が有るが、まず最初に疑ったのが、左上画像の赤○中心にある出っ張りである。デッキがこれを押しているのではないだろうかと疑った。どのくらい削ればいいのだろうかとメジャーを使い、出っ張りからデッキ固定位置までの奥行きを測り、同様にデッキの奥行きを測定した。パネルの奥行きは約80ミリ、一方デッキの奥行きは70ミリであった。「あれ?スカスカぢゃん」(笑)。 ということは配線類が隙間に挟まってパネルを押していることになる。しかしながら再三の設置で配線類はすべて下に落として設置しているにもかかわらず動作が改善されない。

 気を取り直してパネルとよく見ると、左に行くほど奥行きが浅くなっている事がわかった。左上画像は一番左側の奥行きを測っている画像である。約70ミリである。
 今度はその位置のデッキの奥行きを測定する。なんとコネクターまでが70ミリ、コネクターから出た配線を極力折り曲げても75ミリも有る事がわかった。と言うことはこのコネクターがパネルを約5ミリほど押していることになる。さて、困った・・・。
 このコネクターの出っ張りをいかにスリムにするか。考えられる手段は(1)コネクターレスにする。必要なラインをコネクターを使わず直結させる方法である。そのためにはデッキを分解し、基盤から半田付けする事が必要である。(2)コネクターを改造する。コネクターから突き出たコードをできる限り寝かせる為、コネクターの外枠を削る。(3)必要ないラインを切断して、突き出るコードのボリュームを減らし、パネルを押す力を少なくする。等が考えられる。

 (1)はデッキの分解が面倒だし、危険だからパス!。(2)もかなり危険だが、コードを少なくし、コネクターの一部だけを削るならば何とかなりそうだ。したがって選択は(2)と(3)。つまり(2)と(3)をミックスしちゃえばいいのだ。幸いデッキを社外品に交換した際に、アンプも外部に設置したものを使っているので、このコネクターに接続されているコードの大半が実際には使われていない。画像をごらんいただくとわかるが、使っているラインはデッキの電源供給2本(黄)(黒)とアクセサリー(赤)、イルミネーション(燈)、そしてアンプの電源をON−OFFさせるコントロール(青)、計5本である。その他はスピーカー関連のラインである。もちろん使わない。

 必要ないラインをブッタギッタ画像が左上画像である。ヤフオクでの出品を考えると後ろ髪惹かれるが、潔ぎよくバッサリ切った(笑)。後は残ったラインの処理である。なるべくコネクターに対し90度の角度に寝かせるべく、各ラインの所のコネクター外壁を削った。削りすぎるとピンが抜けてしまうので、ラインの直径ほど削ればよい。削った画像が左画像上部である。
 左画像下部が処理を施したコネクターをデッキに接続した画像である。取付位置からメジャーで計ると、ジャスト70ミリ。パネルの奥行きと同じ距離である。この状態では多分パネルを押さずに済みそうである。
 予想通り、デッキ設置後のフラップ動作不良は、嘘のように完治した。

 これでこの暑い夏も「冷風」が勢いよく顔めがけ吹いてくれるだろう。かなり生暖かい「冷風」では有るが・・・(笑)。

 

 

 2004年  4月 11日
  走行距離 25,355Km
  作業内容 エアフィルター清掃

 エアーフィルターのメンテナンスをおこなう。バトルガNo.7でレポートしているが、エアーフィルターは純正の物からK&Nへと交換している。K&Nのよい点は、クリーニングキットを使いメンテナンス出来、純正の使い捨てと違い長く使える所である。購入してから一度もメンテナンスを行なっていないから距離にして約2万キロ、年数にして2年2ヶ月振りである。メンテナンス時期にしては早すぎる。 だってぇ〜バトルガのネタが無いんだものぉ〜・・・(笑)。

 左上画像は取り外したエアフィルターである。中心部が黒く煤けている。全体的には、もっと虫の死骸とかがこびりついているかと思ったが思ったほど汚れていない。

 まず、フィルターをぬるま湯に浸けて全体を濡らす。十分に濡れたら、クリーニングキットの洗剤を満遍なく吹き付ける。結構たっぷりと洗剤を使う。洗剤が全体に噴霧できたら、そのまま20分程放置する。

 次に洗浄作業。ぬるま湯(結構熱めの方が良いかも)に浸け、フィルターの両端を持ち、回転させたり、左右に揺らしたり、兎に角ジャブジャブ洗う。この時に油やスス汚れがどんどん落ちる。
 今回の汚れはそれ程でもなかったが、汚れが酷い時は、この工程を数回繰り返す。
 兎に角ここでのポイントは洗剤をケチらないこと!。がんがん使ってジャブジャブ洗う。洗い終わったら洗剤がしっかり無くなるまでお湯で洗い流す。

  油分がすっかり無くなり、同時に汚れや埃が無くなったと判断出来たら乾燥作業に入る。ここで気をつけたいポイントは、フィルターが濡れた(湿った)状態でオイルを吹き付けないこと。
 湿った状態でのオイル噴霧は、オイルがフィルターにしっかり定着せず、浮いてしまい、装着後のオイルの飛びが生じる。つまり吸気状態でオイルが霧状になってエンジン付近まで吸い込まれるのである。結果エアフローセンサーの汚れにつながる。
 時間に余裕があれば日陰で乾燥させるのがBEST。時間が無ければドライヤーを使い念入りに乾燥させる。 

 左画像は数日間日陰干ししたフィルターである。白っぽくなっているのがお分かりだろうか。
 この状態でクリーニングキットのオイルを吹き付ける。オイルの吹き付け量は、赤く色が付く程度で十分。オイルがポタポタしたる程の吹きつけは厳禁。余分なオイルは空気といっしょに吸い込まれ、センサーに付着するからである。
 余分に吹いてしまったと思ったら新聞紙に包んで1日ほど放置しよう。
 後は装着するだけ。フィルターを乾燥させるまでに時間がかかるが、作業はいたって簡単だ、・・・が。

 実は今回の作業で失敗した事がある。フィルターを外す際、収納されているBOX(詳細はバトルガ.7)上部のネジを壊してしまった。 走り終えた状態(エンジンルームが高温)でネジを緩めようとしたら、ネジを埋め込んでいる根の部分から回ってしまい、いくらまわしても緩まなくなってしまった。仕方ないので、ロッキングプライヤーで無理やり根こそぎ抜いた。交換時は、冷えた状態で行なう方がよさそうである。結局3点あるBOXのネジは現在2点留の状況である。
 よい子は真似しちゃいけない話がもう1つ。
 フィルター乾燥時にどうしても車を使わなければならなくなった。車はフィルターはもちろん、BOXの蓋やL字に曲がったダクトも外されている状態である。
 吸気音って結構大きいのね。でもすごくいい音っす。回転数を上げると、エンジンルームから「グゥォォォ〜ン」という音。もちろんエンジンやセンサーに良い訳無いのはわかっているけどかなり走っちゃいました。毒キノコを生やそうかしら。