環六高速道路に反対する会ニュ−ス

No.43


1998年4月30日

調停はついに打ち切り

 前回,首都高速道路公団の回答が「関係機関と意見を調整中だから正式な回答を保留する」というものであったことから,一縷の望みをもって臨んだ4月23日の調停でしたが,公団側からも調停案は受け入れられないという回答が出されたことで,委員会として調停成立を断念,打ち切りとなりました.1991年11月以来7年以上も続いてきた調停手続きが,この日の第23回調停をもって終了しました.その間,一度として申請人のほうに歩み寄ろうという姿勢を示さなかった東京都と首都高速道路公団は強く非難されなければなりません.

 

委員長から被申請人を批判する異例の談話

 この日はまず公団からの回答が述べられました.それを受けて委員長と2人の委員が別室で協議し,再開後の調停の席で調停を終了するむね宣言がなされました.その上で委員長は「東京都や公団の拒否の理由は明確でなく理解できない,大変遺憾に思う。被申請人は公共体であり,今後沿道住民の不安を払拭するよう最大限の努力をしていただくことを強く希望する」と,被申請人の態度を強く批判しました.しかし,それなら私たちが強く求めていたように委員会として調停受諾勧告を出すこともできたはずです.委員長自ら「この調停の限界」と述べたように,公害審査会の行政への無力さを露呈する形となりました.

 

今後も引き続き運動を進めます

 公害審査会の調停の終了という大きな節目を迎えて,私たちの運動も別の形を探る必要があります.とりあえず調停成立の条件となっていた裁判の取り下げはする必要がなくなりましたので,そのまま継続します.しかし再三お伝えしているように,最高裁に対しては今のところこちらから働きかけをすることはできません.このような状況で,少しでもよい環境を守るためには,なお一層の努力が必要です.これからどのような運動が有効か,真剣に検討していく必要があります.ご意見をお寄せ下さい.

 

調停終結を伝える新聞記事

 

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