戻る

綾波業務日誌

〜彼女がココロを持った理由(わけ)〜
byけんけんZ



五日目 火曜日



業務日誌 ○月×日


7時30分起床 体調は平常。体温他異常無し。

 朝食:おにぎり2ヶ お茶 (コンビニレシート添付)

8時30分平常通り登校。

 サードチルドレンは今朝は話し掛けてこなかった。
 だが授業中に何度か目が合う。私が彼の方を向くと8割の確率で目が合った。
 統計的に誤差の余地は少ない、有為な数値と思える。
 気が付かなかったがずっとこちらを監視していたのだろうか?
 チルドレン同士で行動を監視する理由はない。
 私はそう言う指示を受けていないが彼は私を監視する義務が有るのかもしれない。
 休み時間に、何故ずっとこちらを見ているのかと問うと、ただなんとなく、と言う。
 理由が無いなら授業中は授業に集中していた方が良いと思う、と告げると迷惑か?、と問われる。
 彼は他人の視線を不愉快に感じるのだろうか?
 私は別に気にしないと答えたら、見ているぐらいは良いだろうと言った。
 見ているぐらいは良い、と言うならどのくらいなら悪いと思っているのだろう。
 理解できない。

12時30分 昼食:コロッケパン、サラダサンド、牛乳 計380円

 午後の授業、どのくらいの頻度でサードチルドレンに監視されているのか確かめようと思い、出来る限り彼から視線を外さない様につとめた。
 すると困惑したような表情を浮かべ「怒ってるの」と聞かれた。
 何故彼を不愉快に思う事と監視する事が繋がるのか分からない。
「別に怒ってはいない」と答えると「どうしてこっちばかり見るの」と聞かれた。当然だろう。
 特に理由はないと告げると更に困惑の表情を浮かべる。
 分からないのはこちらの方だと言いたい。
 ただ、彼の一挙手一投足を監視していると奇妙な満足を覚える。

17時 帰宅

 買い物をして部屋に戻るとサードチルドレンが居た。
 鍵はかからないのかと問われたので閉める必要を感じなかったと答えたら、不用心だから閉めた方が良いと言われる。
 来訪の目的については今回も特に説明はない。
 少し話しをしようと言われてベッドに並んで腰を掛けた。だがそれきり何も喋らない。

 余り不自然な沈黙が続いたのでこちらから先日来の疑問を訪ねる。
 彼が何に渇いているのか。サードチルドレンは
「「好き」ってのはさ・・・苦しいんだ・・この辺が」 記憶に頼って書いているので多少違うかもしれないが、そういう趣旨の発言をして自分の胸を押さえて見せた。
 それなら身に覚えがあるので私もそういう事が有ると言うと何を思うとそうなるのかと聞かれた。
 彼の一連の行動を思い出した時に顕著に見られる現象だから「碇君の事を考えている時」と答えたが、何か誤解されたようだ。突然押し倒される。
 何故押し倒したのかと問うと、こういう事がしたいと思って出来ないから渇くのだと言う。

 先日の行動(キスと呼ばれるらしい)は不可解ではあったが別に不愉快ではなかった。
 だから、それで不幸な状態が解消するなら構わないと答えると、ひどく嬉しそうな様子だった。
 やはり、彼の求めていたものは私と言う事になる。謎が解明されたので安堵する。

 特に害を加えられる様子はなかった、むしろ慎重に扱うので、彼の好きなようにさせてみる。
 何度か唇及び舌を吸われたが、そのうち慣れてきた。
 戸惑いが無くなるとその感触を十分に分析する事が出来るようになった。
 不愉快ではない、と言うよりもむしろ、心地よいと言うべき。
 彼が私の身体に手を回すので同じ事をしてみる。抱き合う、と言われる状態。
 暖かく、それははっきり心地よいと感じたので、そう感想を述べる。
「もっとしたい事が有るんだけど」と言われたので、好きにすれば良いと思う、と告げる。

 彼は私の服を脱がせ、自分も服を脱いで裸になった。
「奇麗だね」と言われて悪い気はしないけれど、何と比べて奇麗なのかは分からない。
 服を着たままより裸になって抱き合った方が心地よいという事が分かった。
 先日来感じていた心拍の上昇と、顔面の発熱と多少の発汗を自覚する。
 服を脱いだのでむしろ寒いはずなのだが、不思議と寒さは感じない。

 サードチルドレンは私の身体に興味が有るらしい。理由は不明。性別が違う為だろうか?
 彼は初め身体に手の平や指で触れたが、その後いろいろな所に唇で触れた。
 何故そうしたいのか、理解出来ないがそうされる事は心地よいのでされるに任せた。
 彼が特に執着したのは乳首と股間で、唇で触れるだけではなく、舌で舐めたり吸われたりした気がする。このあたりから記憶が曖昧になる。理由は不明。
 いろいろな所に触れられて、舐められたりしたと言う自覚は有るのだが、具体的に何処をどうとは思い出せない。
 ただ、特に彼が執着していた股間を舐めると言う行為は、非常に強い快感を覚えた。
 何故そうしたいと思っているのならもっと早くしなかったのだろう?
 状況としてはまったく不愉快ではない。むしろ好ましく感じた。

 だが強い快感を感じると、息が荒くなって自然と声が出るのに困惑した。
 私が黙っていようと努力していると、サードチルドレンはもっと声が聞きたいと言う。
 それも彼の渇きを癒す一助になるかと思い、身体が反応するに任せる。
 自分で出すつもりの無い声と言うのは、聞いている自分が一番困惑する。
 どうしてこんなに声が出るのかと思っているうちに、非常に強い快感で身体が震えた。
 頭の芯が痺れる感じで、身体が痙攣するようにこわばったがその後異常はない。
 初めは何故そんな身体反応が現れたのかと不安になったが、特に害は無かったようだ。
 だが、ひどく身体がだるく感じられたうえ、彼に触れられるのが辛いぐらいに股間が敏感になってしまったので止めて欲しいと告げる。すると、彼が自分の性器を私に握らせた。
 そうすると私が彼にされて気持ち良かった様に、彼も気持ち良くなると言うのである。
 彼の性器は硬く屹立しており、保健体育の教科書に載っていた図説で見たものとは様子が違う。
 異常だと感じたので何故こうなるかと尋ねたら、性的に興奮するとそのような状態になると言う。
 不幸な状態を解消するのに協力するつもりになっていたから、言われたとおりに手と口で彼の性器を刺激した。
 快感が強まったと思われる時(それはサードチルドレンの息と声から判断した)、彼の性器から白濁した体液が出てきた。滲み出ると言うよりも勢い良く放出される感じ。
 彼の快感はその瞬間が一番強かったものと判断する
 少し苦みが強い味だったが、飲んで欲しいと言われたので飲み干した。
 サードチルドレンは満足したようで、落ち着いて少し眠った。
 私も疲労を自覚したので、隣に並んでまどろむ。
 素肌のふれあいが心地よく、それは先程の接触によるものとはまた違うが、十分に満足すべき状態だった。

21時 目が覚めてもサードチルドレンは隣に居た。

 空腹を感じたが、発汗後の不快感が残っているのでシャワーを浴びる。
 部屋に戻ると彼も起きていたので、明日の朝食のつもりで買ったおにぎりと合わせて二人で夕食をとる。

夕食:おにぎり2ヶ、お茶       
サードチルドレン夕食:幕の内弁当、お茶(コンビニレシート添付)

 食事を終えるとまたベットで彼と抱き合った。
 彼の性器が再び膨張していたので、また触って欲しいのかと問うと、今度は違った事がしたいと言う。
 彼の性器で私の股間を直接刺激すれば、二人とも気持ち良くなれると言うのがおまかな説明。
 合理的な方法に思えたので指示に従う。彼の手と口で再び股間を刺激される。
 自覚していなかったが快感が強まると潤滑の為の液体が体内から溢れてくる。
 合理的な方法と言うだけでなく、生物学的にも正しい行為だと知る。
 彼の性器を体内に受け入れた時、何か充実感と言うべき満足を知る。
 その後の記憶はまたも曖昧になる。
 何度か強い快感を感じたが、彼も同時に快感のピークを迎え、白濁した体液を放出すると言うのは難しいようだ。
 せっかく互いに快感を感じる場所で刺激しあっているのに同時に強い快感を得られないと言うのは満足すべきではないように思った。
 彼に、同時に強い快感を感じたいのだが、と提案すると賛成される。
 初めは戸惑った自分の声にも、慣れてきた。
 むしろ自由に声を出す事がより快感を強める作用がある気がする。
 タイミングを合わせるように努力して、何度か外したが3度目ぐらいに成功した。
 エヴァにシンクロする方が簡単だ。

 その行為を性交、またはセックスと呼ぶ事は後から知った。
 記憶が曖昧なので何度強い快感を自覚したかは覚えていない。
 サードチルドレンの方は覚えていて、私の口の中で終わったのも含めて5回だと言う。
 私も多分そのぐらいだろう。
 同時に終わるのが難しいと言うと、慣れれば出来るようになると思う、との事だった。
 この件に関しては彼に任せるのが正しい様に思う。
 また口外しない様に強く言われたのだが、道徳として問題があるとの事なので従う事にする。

 その後シャワーを浴び、二人で眠る。
 多分午前2時を回っていたと思う。

 この日の日誌は次の日にまとめて書いた。

以 上






六日目へ



1999.03.01・初出
1999.03.06/Ver1.10

戻る  四日目へ  六日目へ