歯科矯正治療って、歯をならべるだけではないのです。(そんなことも知らない歯科医の治療か?)

写真 説明

治療前

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初診時:前歯部開咬です。上下左右の第Ⅰ小臼歯がすでに抜歯されてます。

 左側は噛んでますが、右側は噛んでません。

 なぜか?ブラケットを付ける位置(ブラケットポジション、と言います)が悪い。舌への配慮がない。

 あと、歯科矯正治療中の口腔管理ができてません。歯が黄色いのは食べかすがこびり付いているからです。

 口唇も力がありません。

治療後

profile=after セファロ

終了時:ブラケットを付け直して、普通にワイヤーを交換して治療しました。

舌のトレーニングと口唇閉鎖のトレーニングもしてます。

治療終了時に口が楽に閉じられるように、上下前歯は目一杯後退させてあります。とは言っても、上顎前歯で0.5ミリ、下顎前歯で2ミリぐらいです。右下の酢において、治療前は黒の線、治療後は赤の線で変化を示します。

前歯の後退によって、口唇が少し下がっているのがわかります。

コメント:「ブラケットを付けて、ワイヤーを変えていれば、歯が並んでお金がもらえる。」と、かる~句考えている一般歯科医のなんと多いことか! チコちゃんに叱って貰わないといけないね。

 歯科矯正治療って、歯だけでなく、歯の周りぜんぱんを考えないといけません。前進の姿勢だったろ、鼻呼吸であったり、患者さんの性格、やる気(治療意欲)の有無なんかも大事なことです。

 この症例の場合、基本的なブラケットポジションだけでなく、舌や口唇の筋力や使い方まで面倒見ないと治りませんし、治せません。