足踏みミシン
昭和26年(1951年) 新潟市赤坂町 撮影:渡邊 馨一郎
ダダ、ダダダダダ。リズミカルな音とともに、糸が縫い込まれていく。ミシンの動力は1枚の大きなペダル。足でペダルを踏むたびに、再びダダダとミシンがなる。子供のころ、母が足踏みミシンを使っているのが面白く、飽きずに見ていた記憶があります。
たしか本体は、机の中に収容されたはずです。ペダルから皮のベルトで本体に力を伝達していました。右手でハンドルを回してはずみを付け、ペダルを踏み込みます。速く踏めば針も速く動き、ゆっくり踏めば針もゆっくり動きます。針を止めるときは、右手でハンドルをおさえます。子供心にすごい機械だという印象があり、かってにさわっては母に怒られていました。
写真は父の妹(私の叔母)が、足踏みミシンを使っているところです。私の母が使っていたのは、ダイヤモンド社製のミシンだったそうです。昭和50年まで現役で、その後古物商に引き取られたそうです。机のふただけは漆塗りのきれいな板だったので、今も家に残っていました。