囲炉裏


昭和26年(1951年)2月 新潟市    撮影:渡邊 馨一郎


 

寒い季節は暖房のある部屋からなかなか出られなくなります。
電気、ガズ、灯油の暖房器具が普及する前は火鉢や炬燵などが部屋を温めていました。囲炉裏も暖房の一翼を担っていました。
工炉裏というと、子供たちは昔話の中、大人は居酒屋を思い浮かべるでしょうか。また古い農家をイメージする人もいるでしょう。昔の家は町屋にも普通に囲炉裏があったようです。囲炉裏にくべられるのは、炭で、後には豆炭や練炭の場合もあったそうです。
父の話では、町屋の囲炉裏は暖房のためというより、薬缶や鉄瓶でお湯を沸かして来客にお茶をだしたりするのが主目的だったようです。そのため冬場以外でも囲炉裏は使われていたそうです。

一方、農家の囲炉裏は大きくて、冬場は薪などもくべて、しっかりと暖房として使われていたそうです。薪をを燃やしてでる煙が屋根をいぶし、害虫の駆除にも役だっていたようです。

上の写真は新潟市の下町の家です。網をのせてカタ餅を焼いているところです。
下の写真は父の実家で、写っているのは私の祖父母です。家は長屋ですがご覧のとおり囲炉裏があり、竹製の自在鉤(じざいかぎ)もあります。

 

昭和28年(1953年)1月 新潟市    撮影:渡邊 馨一郎

昭和26年(1951年)4月 新津市七日町    撮影:渡邊 馨一郎

上の写真は農家の囲炉裏です。町屋の囲炉裏よりずっと大きく、暖かそうですね。
前のページへ戻る 入口へ戻る 次のページへ進む

ホームへ戻る